7 既知の問題と回避策

ここでは、このリリースのコネクタに関連する既知の問題と回避策、およびFAQを示します。

7.1 コネクタの問題

コネクタに関連する問題と回避策を次に示します。

7.1.1 SiebelでのSSOの有効化

Siebelでシングルサインオン(SSO)が有効な場合、コネクタ操作に失敗する場合があります。

回避策:

  1. SIEBEL ITリソース定義を開きます。
  2. 「信頼できるトークン」フィールド名をtrustedTokenに更新して、保存します。
  3. Siebel ITリソースがすべて、「信頼できるトークン」パラメータではなくtrustedTokenパラメータを含んでいることを確認してください。
  4. OOTBコネクタで必須のフィールドであるため、Siebel ITリソースのpasswordパラメータにダミーのパスワードを入力します。
  5. PurgeCache.bat AllまたはPurgeCache.sh Allコマンドを実行します。
  6. Oracle Identity Managerを再起動します。

7.1.2 非必須フィールドのクリア

プロビジョニングされるユーザーに対して、必須でないフィールドをクリアした場合、コネクタはターゲット・システムで値をクリアせず、Oracle Identity Managerのプロセス・フォームでのみ値をクリアします。また、対応するタスクは完了します。

回避策: この問題は修正されており、このコネクタのリリースに加えて不具合16700762の個別パッチを請求できます。

7.2 Oracle Identity Managerの問題

Oracle Identity Managerに関連する問題と回避策を次に示します。

7.2.1 プロセス・フォームでの職責または担当の更新

Oracle Identity Managerリリース11.1.2 BP04 (11.1.2.0.4)では、子表(職責子フォームと担当子フォームの両方)の更新が適切に機能しません。ただし、追加および削除操作は正しく機能します。

この問題は、Oracle Identity Managerリリース11g R2 PS1では修正されています。

7.2.2 リコンシリエーションの削除で、すべてのSiebelターゲット・システムからアカウントが失効する

単一のOIMユーザーが、複数のSiebelターゲット・システムでプロビジョニングされたアカウントを持っており、そのうち1つのターゲット・システムのみからアカウントを削除して、リコンシリエーション・スケジュール済ジョブを実行した場合、すべてのターゲット・システムからユーザー・アカウントが削除されることが確認されています。

たとえば、Siebel USとSiebel Globalという2つのSiebel ITリソースを構成してあり、その両方に対して「jdoe」というユーザーをプロビジョニングしているとします。jdoeのSiebel USアカウントを削除し、リコンシリエーション削除を実行すると、Oracle Identity ManagerではjdoeのSiebel USアカウントのステータスが「失効」になるはずです。しかし、jdoeのアカウントはSiebel USとSiebel Globalの両方のアカウントで「失効」ステータスとなります。

この問題は、Oracle Identity Managerリリース11g R2では修正されています。

7.3 ターゲット・システムの問題

ターゲット・システムに関連する問題と回避策を次に示します。

7.3.1 セカンダリおよびプライマリ職責の設定

プロビジョニング時に2番目の職責を設定し、しかしPrimaryResponsibility参照フィールドから値を選択しない場合は、2番目の職責がターゲット・システムで主職責になります。

この問題の回避策はありません。

7.3.2 ユーザーに割り当てられた担当または職責の削除

ターゲット・システムでユーザーに割り当てられている担当または職責を削除した場合、この変更は次回の増分リコンシリエーションの実行時にフェッチされず、Oracle Identity Managerに送られません。

ユーザー・レコードのタイムスタンプが、これらのイベントに対応して更新されることがないためです。この問題の回避策はありません。

7.3.3 Siebelターゲット・システムバージョン20.xで増分リコンシリエーションが失敗することがある

Siebelターゲット・システム・バージョン20.xを使用している場合、増分リコンシリエーションが失敗し、次のエラーメッセージが表示されることがあります:


    SEVERE: <com.siebel.om.sisnapi.RequestException>
    <Error><ErrorCode>7667856</ErrorCode> 
    <ErrMsg>Could not find `Business Object named `Get Users Data¿. 
    This object is inactive or nonexistent.(SBL-DAT-00144)</ErrMsg></Error>
    </com.siebel.om.sisnapi.RequestException>
    org.identityconnectors.framework.common.exceptions.ConnectorException:
    <com.siebel.om.sisnapi.RequestException>       

回避策として、Siebelターゲット・システムのWebツールまたはSiebel Toolsで次のステップを実行します:

  1. 開発ワークスペースを作成し、ビジネス・オブジェクトをアクティブ化します。
  2. ユーザー・データおよびビジネス・コンポーネントを取得します。
  3. ユーザー・データを取得し、配信のために開発ワークスペースを送信します。
  4. 開発ワークスペースを統合ブランチ(メイン)に配信します。

7.4 FAQ

次に示すのは、このコネクタについてよくある質問と回答(FAQ)です。

質問: このコネクタは、ロック/ロック解除機能をサポートしていますか。

回答: いいえ。ターゲット・システムでロック/ロック解除がサポートされていないためです。

質問:このコネクタは、無効化/有効化機能をサポートしていますか。

回答: はい。ターゲット・システムで無効化/有効化がサポートされているためです。