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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
13c リリース3
E98554-01
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D 古いOMSホームの削除

中央エージェントとは、デフォルトで最初のOracle Management Service (OMS)とともにデプロイされるOracle Management Agent (管理エージェント)です。Enterprise Manager Cloud Control 12c リリース1 (12.1.0.1)および12c リリース2 (12.1.0.2)では、中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリはデフォルトでOracle Middleware Home (ミドルウェア・ホーム)内に保持されました。しかし、Enterprise Manager Cloud Control 12c リリース3 (12.1.0.3)以上では、エージェント・ベース・ディレクトリをミドルウェア・ホーム内に保持することもできますが、ミドルウェア・ホーム外に保持することを強くお薦めしました。12cリリース1 (12.1.0.1)または12cリリース2 (12.1.0.2)から12cリリース3 (12.1.0.3)以上へのアップグレード時に、中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動の説明に従ってエージェント・ベース・ディレクトリをミドルウェア外の場所に移行することもできました。中央エージェントをすでに移行している場合は、古いOMSホームをすぐに削除できます。それ以外の場合は、まず中央エージェントを移行してから、古いOMSホームを削除する必要があります。

この付録では、この両方の状況下で古いOMSホームを削除する方法について説明します。特に、次の内容について説明します。

D.1 中央エージェントが古いミドルウェア・ホーム内にまだ存在する場合の古いOMSホームの削除

中央エージェントが古いミドルウェア・ホーム外の場所にまだ移行されていない場合は、まず中央エージェントを移行してから古いOMS (古いミドルウェア・ホーム)を削除する必要があります。次の手順を実行します。

  1. 中央エージェントを古いミドルウェア・ホーム外の場所に移行します。

    1. プラグインのリストを作成します。

      <AGENT_HOME>/perl/bin/perl <AGENT_HOME>/sysman/install/create_plugin_list.pl -instancehome <AGENT_INSTANCE_HOME>

      <AGENT_HOME>は現在の中央エージェントのOracleホームを表し、<AGENT_INSTANCE_HOME>は現在の中央エージェントのインスタンス・ホームを表します。

    2. 中央エージェントをスタンドアロン・エージェントに変換します。

      <AGENT_HOME>/perl/bin/perl <AGENT_HOME>/sysman/install/AgentMigrate.pl -instanceHome <AGENT_INSTANCE_HOME> -newAgentBaseDir <AGENT_BASE_DIRECTORY>

      <AGENT_HOME>は現在の中央エージェントのOracleホームを、<AGENT_INSTANCE_HOME>は新しい中央エージェントのインスタンス・ホームを、<AGENT_BASE_DIRECTORY>は中央エージェント・ベース・ディレクトリの移行先となる場所をそれぞれ表します。

  2. 古いOMSホーム(古いミドルウェア・ホーム)を削除します。

    注意:

    古いOMSホームのバージョンが13cリリース1の場合、手順a、bを無視して手順c、dのみに従います。
    1. 古いOMSホームをデタッチします。

      <OLD_ORACLE_HOME>/oui/bin/runInstaller -detachHome -force -allDepHomes -silent ORACLE_HOME=<OLD_ORACLE_HOME> -waitForCompletion -invPtrLoc <ORACLE_HOME>/oraInst.loc

    2. Oracle共通ディレクトリをデタッチします。

      <OLD_ORACLE_HOME>/oui/bin/runInstaller -detachHome -force -allDepHomes -silent ORACLE_HOME=<OLD_MW_HOME>/oracle_common -waitForCompletion -invPtrLoc <OLD_MW_HOME>/oraInst.loc

    3. 古いミドルウェア・ホームからプロセスが実行されていないか確認します。

      ps -ef | grep <OLD_MW_HOME>

    4. 古いミドルウェア・ホームからプロセスが実行されていない場合、古いミドルウェア・ホームを削除します。

      rm -rf <OLD_ORACLE_HOME>

    注意:

    ホームのデタッチのプロセス中(手順aおよびb)、「Oracleホーム'<oracle home>'は存在しないため更新できませんでした。」というメッセージが示される場合があります。このメッセージは無視できます。

D.2 中央エージェントが古いミドルウェア・ホーム外の場所に移行されている場合の古いOMSホームの削除

中央エージェントが古いミドルウェア・ホーム外の場所にすでに移行されている場合は、古いOMS (古いミドルウェア・ホーム)をすぐに削除できます。次の手順を実行します。

注意:

古いOMSホームのバージョンが13cリリース1の場合、手順1、2を無視して手順3、4のみに従います。
  1. 古いOMSホームをデタッチします。

    <OLD_ORACLE_HOME>/oui/bin/runInstaller -detachHome -force -allDepHomes -silent ORACLE_HOME=<OLD_ORACLE_HOME> -waitForCompletion -invPtrLoc <OLD_ORACLE_HOME>/oraInst.loc

  2. Oracle共通ディレクトリをデタッチします。

    <OLD_ORACLE_HOME>/oui/bin/runInstaller -detachHome -force -allDepHomes -silent ORACLE_HOME=<OLD_MW_HOME>/oracle_common -waitForCompletion -invPtrLoc <OLD_MW_HOME>/oracle_common/oraInst.loc

  3. 古いミドルウェア・ホームからプロセスが実行されていないか確認します。

    ps -ef | grep <OLD_MW_HOME>

  4. 古いミドルウェア・ホームからプロセスが実行されていない場合、古いミドルウェア・ホームを削除します。

    rm -rf <OLD_MW_HOME>

    注意:

    ホームのデタッチのプロセス中(手順1および2)、「Oracleホーム'<oracle home>'は存在しないため更新できませんでした。」というメッセージが示される場合があります。このメッセージは無視できます。