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Oracle® Real User Experience Insightインストレーション・ガイド
13.3.1.0 for Linux x86-64
E98309-03
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機械翻訳について

B 代替エンリッチ・データ・エクスポート・データベース・インスタンスの設定

この付録では、エンリッチ・データ・エクスポート・ファシリティで使用する代替Oracleデータベース・インスタンスの設定方法を説明します。 このファシリティの使用方法の詳細は、『Oracle Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド』を参照してください。

注意:

代替データベースの構成を進める前に、構成のバックアップを作成することをお薦めします。 構成をバックアップするには、「構成」「システム」「メンテナンス」「バックアップとリストア」の順に選択します。

B.1 エンリッチ・データのエクスポート設定の概要

デフォルトでは、エンリッチ・データ・エクスポート・ファシリティを使用する場合、レポータが使用するものと同じデータベース・インスタンスにデータがエクスポートされます。 ただし、エンリッチされたデータ・エクスポート用に代替データベース・インスタンスを構成することをお薦めします。 この理由は、次のとおりです。

  • エクスポートしたデータにアクセスするためのSQLクエリーによって、データベースに多大なパフォーマンス・オーバーヘッドがかかってしまいます。 大量のデータ処理や複雑なSQLクエリーの実行が必要な場合、またはエクスポートしたデータに対して特定の期間内に何度かクエリーを実行しなければならない場合は、別なデータベースを使用することで、パフォーマンスが大幅に向上します。

  • 別なエクスポート・データベース・インスタンスを使用することで、RUEIデプロイメントへの影響を最小限に抑え、管理も簡単になります。 特にデータベースのサイズ設定やバックアップが簡単になります。

代替エクスポート・データベースを使用する場合、これをOracle Databaseバージョン11gR1、11gR2または12cリリース1にする必要があり、この付録の残りの部分で説明する設定手順を開始する前にOracle Databaseソフトウェアのインストールを完了している必要があります。 Oracleデータベース管理の高度な知識を想定していることに注意してください。

この付録で説明している設定手順は、いくかの設定を示しています(RUEI_DB_TNSNAME_BIなど)。 これらは表2-3で説明しています。

代替エンリッチ・データ・エクスポート・データベースへの移行

エンリッチ・データのエクスポートをデータベース間で移行する場合、前のデータベースに現在保存されているエクスポート・データは新しいデータベースに自動的に移行されません。 定義されているデータ保存ポリシーは前のデータベースでは有効ではなくなくなるため、履歴データは前のデータベースに残ります。 適宜必要な表を前のデータベースから手動でパージする必要があります。

エクスポート・データへのアクセス

エクスポート・データベース内のデータへのアクセスは、SQLを使用して行うことができます。 エクスポートしたデータにアクセスするためのSQLクエリーによって、エクスポート・データベースに多大なパフォーマンス・オーバーヘッドがかかることがあります。 したがって、SQLクエリーの設計を慎重に確認して、オーバーヘッドを最小限にすることをお薦めします。 特に、戻されたデータから、外部分析に不要な表の列を除外しておく必要があります。 さらに、特定の期間に実行するSQLクエリー数を最小化する必要があります。 特に、同じデータを複数回問い合わせないようにしてください。

B.2 代替Databaseインスタンスの設定

この項では、別のデータベース・サーバーのデータベース・インスタンスを設定するために従う必要がある手順について説明します。

B.2.1 Databaseインスタンスを作成

次の説明では、Oracleデータベース・インスタンスをコマンド行で作成することを想定しています。 ただし、適切なユーティリティを使用して、必要なパラメータを指定できます。 次を実行します。

  1. oracleユーザーとして代替データベース・システムにログインし、次のコマンドを実行します:

    dbca -silent -createDatabase -gdbName EXPORT_DATABASE_NAME \
       -sid EXPORT_DATABASE_NAME -characterSet AL32UTF8 \
       -templateName Data_Warehouse.dbc -databaseType DATA_WAREHOUSING \
       -redoLogFileSize 500 -initParams recyclebin=off -initParams audit_trail=none 
    

    ここで、

    • EXPORT_DATABASE_NAMEは、リテラルのエクスポート・データベース・インスタンス名を指定します。

    • パフォーマンス上の理由から、recyclebinおよびaudit_trail機能は無効にしておくことをお薦めします。

    • 文字セット・インスタンスは、ALT32UTF8として指定する必要があります。

B.2.2 圧縮された表領域の使用方法

パフォーマンス上の理由から、圧縮された表領域を使用することをお薦めします。 次を実行します。

  1. 代替データベース・サーバーでシステム管理者として次のSQLコマンドを実行して、USERS表領域で圧縮を有効にします:

    alter tablespace USERS default compress;
    
  2. デフォルトでは、USERS表領域に1つの32GBデータファイルが作成されます。 ほとんどのデプロイメントでは、次のSQLコマンドを実行して、追加の表領域を追加する必要があります:

    alter tablespace USERS add datafile 'user02.dbf' size 5M autoextend on;
    

    前述のコマンドでは、デフォルトのデータファイルのロケーションを指定しています。 別な場所を任意に指定できます。

B.2.3 Oracle Databaseメンテナンスの再スケジュール

デフォルトでは、Oracleデータベースの保守タスクは22:00に実行するように設定されています。 これはデータベース全体のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがあります。 したがって、監視する環境内でのトラフィック量と、エクスポート・データベース表の読取りスケジュールのプロセスによっては、トラフィック/ロード量の少ない時間帯(たとえば03:00)に、この種の保守タスクのスケジュールを変更する必要があるかもしれません。 詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

B.2.4 RUEI Databaseユーザーの作成

代替データベースにアクセスするには、正式な権限を持つユーザーを作成する必要があります。 次を実行します。

  1. 代替データベース・サーバーで次のコマンドを実行し、最低限の必要な権限でRUEIデータベース・ユーザーを作成します:

    create user RUEI_DB_USER_BI
             identified by "password"
             default tablespace USERS
             temporary tablespace TEMP
             profile DEFAULT
             quota 50G on USERS;
    
    alter profile DEFAULT
             limit PASSWORD_LIFE_TIME unlimited;
    
    grant    create session,
             create table
             to RUEI_DB_USER_BI;

    ここで、

    • RUEI_DB_USER_BIは、エクスポート・データベース・ユーザー名を指定します。

    • passwordでは、必要なパスワード変数が指定されます。

B.3 代替DatabaseサーバーへのRUEIシステムの接続

この項では、レポータおよび処理エンジン・システムを別のデータベース・サーバーに接続するために従う必要がある手順について説明します。 この手順は、レポータ・システムに従う必要があります。

B.3.1 接続データの設定

代替Oracleデータベースを定義したら、接続データの設定が必要です。 これには、レポータ・システムのRUEIデータ・ディレクトリ(RUEI_DATA)に、sqlnet.oratnsnames.oraの2つのファイルが必要です。 次を実行します。

  1. sqlnet.oraファイルに次が含まれていることを確認します。

    NAMES.DIRECTORY_PATH = (TNSNAMES)
    SQLNET.WALLET_OVERRIDE = TRUE
    WALLET_LOCATION = (SOURCE=(METHOD=FILE)(METHOD_DATA=(DIRECTORY=Act number : 12061130003875Name : Pavithra Mendon IFSC -
          hdfc0001206)))
    DIAG_SIGHANDLER_ENABLED = FALSE
    

    DIRECTORY設定が、/etc/ruei.confファイルで指定されたRUEIデータ(RUEI_DATA)のディレクトリを指していることを確認します。

  2. レポータ・システムでtnsnames.oraファイルを編集します。 次を追加する必要があります。

    RUEI_DB_TNSNAME_BI =(DESCRIPTION=
      (ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=BI_database_server) 
         (PORT=1521)))
      (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=RUEI_DB_INST_BI)))
    

    ここで、

    • BI_database_serverでは、エンリッチされた代替データ・エクスポート・データベース・サーバーのネットワーク・アドレス(ホスト名またはIPアドレス)が指定されています。

    • RUEI_DB_TNSNAME_BIは、エクスポート・データベースの接続文字列を指定します。

    • RUEI_DB_INST_BIは、エクスポート・データベース・インスタンス名を指定します。

    HOST設定がご使用のデータベースを示していることを確認します。 ホスト名を使用する場合は、/etc/hostsの設定でも指定されていることを確認してください。 ただしIPアドレスも指定できます。

B.3.2 Oracle Walletの設定

レポータでは、代替エンリッチ・データのエクスポート・データベースに対する非インタラクティブ・アクセスが必要です。 このために、Oracleオートログイン・ウォレットを使用してパスワードを安全に保存します。 レポータ・データベースに接続するために、ウォレットが存在していなければなりません。 次を実行します。

  1. 次のコマンドを実行して、新しい資格証明を既存のウォレット・ファイルewallet.p12およびcwallet.ssoに追加します:

    mkstore -wrl RUEI_DATA -createCredential RUEI_DB_TNSNAME_BI RUEI_DB_USER_BI
    

    ここで、

    • RUEI_DB_TNSNAME_BIは、エクスポート・データベースの接続文字列を指定します。

    • RUEI_DB_USER_BIは、リモート・データベースのユーザーを指定します。

    RUEI_DB_USER_BIのウォレット・パスワードとデータベース・パスワードの入力を求められます。

  2. これらのファイルの権限が正しく設定されていることを確認します。 どちらのファイルにも、RUEI_USERRUEI_GROUPの所有権が必要です。 ewallet.p12ファイルはRUEI_USERで読み取り可能である必要がありますが、どちらのファイルもRUEI_GROUPによって読み取り可能である必要があります。

  3. データベース・インスタンスが正しく設定されると、パスワードを入力しなくてもエクスポート・データベースにアクセスできるようになるはずです。 レポータ・システムのRUEI_USERでは、次のようにデータベース・インスタンスにアクセスできます:

    sqlplus /@RUEI_DB_TNSNAME_BI
    

    このステップが失敗する場合は、ここまでで説明した手順を慎重に確認してから次に進んでください。

B.3.3 RUEI構成ファイルの編集

  1. エンリッチされたデータのエクスポート元となるレポータで、/etc/ruei.conf構成ファイルを編集します。 RUEI_DB_TNSNAME_BI設定を使用して、エクスポート・データベース接続文字列を指定します。 詳細は、「RUEI構成ファイルを確認」を参照してください。

    注意:

    上記の変更以外は、ruei.confファイルは変更しないでください。

  2. moniforceユーザーとしてログアウトし、再度ログインします。

  3. 次のコマンドを実行して、レポータ・システムで処理を再起動します:

    project -restart