注意:
RUEIはOracle Databaseリリース11gR2以上でサポートされていますが、RUEI 13.3.1.0のベスト・パフォーマンスはOracle Database 12cリリース1で実現されます。
次のロケーションにあるOracleデータベース・ホームページから、Oracle Database (12cリリース1または11gリリース2) Standard Edition、Standard Edition OneまたはEnterprise Editionをダウンロードできます:
http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads
この付録では、詳細な手順の説明ではなく、汎用データベース・インスタンスの要件を説明します。 したがって、Oracleデータベースの実践的な知識が必要です。
プラットフォーム・サポート
リモート・データベースのデプロイメント用に各種のプラットフォームがサポートされていますが、比較的少数ユーザーによる大量クエリー用に設計された高性能なプラットフォームを使用すれば、最適なデプロイメント・ソリューションを実現できます。
完了後、次のパラメータと設定を新しいOracleデータベース・インスタンス用に指定する必要があります。
RUEI_DB_INST: 新規データベース・インスタンスの名前(/etc/ruei.conf
ファイルに指定)。 詳細は、「RUEI構成ファイルを確認」を参照してください。
インスタンスは、Data_Warehouse.dbc
テンプレートに基づきます。
インスタンス文字セットは、AL32UTF8
に設定する必要があります。
パフォーマンス上の理由から、recyclebin
およびaudit_trail
機能は無効にしておく必要があります。
redolog
ファイル・サイズを監視し、必要に応じてサイズを調整します。
次の各項では、これらの要件ごとに詳細を説明します。 sysdba
認可が必要です。
SQLスクリプトの場所
この付録の残りの部分で説明する手順にかわる方法として参照されるSQLスクリプトは、RUEIディストリビューションzipの抽出後の/root/RUEI/extra/sql_scripts/
ディレクトリにあります。
次の説明では、Oracleデータベース・インスタンスをコマンド行で作成することを想定しています。 ただし、適切なユーティリティを使用して、必要なパラメータを指定できます。
/root/RUEI/131/db_templates/
ディレクトリ内にあるruei_database.dbt
テンプレート(ブロック・サイズ32K)を使用して、これらを次の内容と一致させる必要があります。
dbca -silent -createDatabase -gdbNameRUEI_DB_INST
-sidRUEI_DB_INST
\ -characterSet AL32UTF8 -templateName ruei_database.dbt -databaseType DATA_WAREHOUSING \ -redoLogFileSize 500 -initParams recyclebin=off -initParams audit_trail=none
または、Linuxプラットフォーム上で、次のようにruei-prepare-db.sh
スクリプトを(Oracleユーザーとして)実行し、Oracleデータベース・インスタンスを作成することもできます。
./ruei-prepare-db.sh create_database
TSDEFAULT
表領域に加えて、RUEIレポータ・システムに対して2つの表領域を追加作成する必要があります。
続行する前に、デフォルト表領域(参照用にTSDEFAULT
という名前)および構成表領域(デフォルトはUXCONF
)および統計表領域(デフォルトはUXSTAT
)の名前を選択していることを確認します。 後の2つの名前は、RUEI_DB_TSCONF
変数とRUEI_DB_TSSTAT
変数をそれぞれ使用して/etc/ruei.conf
ファイルで設定する必要もあります。 リモート・データベースやプロセッサなど、RUEI環境のすべてのコンポーネントには、同じ表領域名を使用する必要があります。
パフォーマンス上の理由から、圧縮表領域を使用することを強くお薦めします。 次のコマンドを使用すると、TSDEFAULT表領域を作成できます。 デフォルトのデータファイルのロケーションが使用されます。また、データファイルに別のロケーションを指定することもできます:
create tablespace TSDEFAULT
datafile 'uxdefault01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress;
次のコマンド行命令を使用して、TSDEFAULT
表領域で圧縮を有効にできます:
alter tablespace TSDEFAULT
default compress;
「構成」 > 「一般」 > 「詳細設定」を選択し、次に「レポータのデータ保存ポリシー」を選択して表領域を作成します。 必要なデータベース・サイズは500GB(以上)です。 必要なディスク領域は、指定されたレポータのデータ保存ポリシーによって異なります。
ほとんどのRUEIデプロイメントでは、TSDEFAULT
表領域に複数のデータファイルが必要です。デフォルトのデータファイルのロケーションが使用され、データファイルに別のロケーションを指定することもできます。 次のコマンドを実行して、データファイルを追加します:
alter tablespace TSDEFAULT
add datafile 'user02.dbf' size 5M autoextend on;
TSDEFAULT
表領域に加えて、レポータ・システムに2つの表領域を追加作成する必要があります:
RUEI_DB_TSCONF
: RUEI構成情報を含んでいます。 通常は1GB未満のサイズです。
RUEI_DB_TSSTAT
: 内部用のRUEI統計情報を含んでいます。 通常は数GBのサイズです。
これら2つの表領域の名前は固定で、構成できません。 必要な表領域は、次のコマンドを実行して作成できます:
create tablespaceRUEI_DB_TSCONF
datafile 'uxconf01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress; create tablespaceRUEI_DB_TSSTAT
datafile 'uxstat01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress;
または、この項で説明されているコマンドを使用するかわりに、prepdb_tablespaces.sql
SQLスクリプトを実行して、表設定を実行できます。 このスクリプトには、構成可能な表領域名ごとに1つずつ、3つの入力変数を設定する必要があります。
デフォルトでは、Oracleデータベースの保守タスクは22:00に実行するように設定されています。 これはデータベース全体のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがあります。 したがって、監視する環境内でのトラフィック量によっては、トラフィック/ロード量の少ない時間帯(たとえば03:00)に、この種の保守タスクのスケジュールを変更する必要があるかもしれません。 計画済メンテナンス・タスクの再スケジュール方法の詳細は、「Oracle Database管理者ガイド」を参照してください。
prepdb_maintenance_schedule.sql
SQLスクリプトを実行して、記載されている手順を実行することもできます。
RUEIは、追加のパッケージをインストールする必要があります。 これらのコマンドは、次のコマンドを実行することでインストールできます:
./ruei-prepare-db.sh sql_packages
または、sql_scripts
ディレクトリのux_dbms_lock.sql
およびux_dbms_session.sql
スクリプトを使用して、パッケージを手動でインストールできます。
この項では、RUEIデータベース・ユーザーの作成と割り当てる必要がある権限について説明します。RUEIデータベース・ユーザーは、/etc/ruei.conf
ファイルのRUEI_DB_USER
設定で指定します。 最小の必要な権限を受け取ります。 ただし、dbms_crypto
権限は、コレクタが使用しているSSL秘密キーの暗号化に必要です。 また、RUEIは通常、自動7x24環境で動作するため、PASSWORD_LIFE_TIME
権限は無制限に設定する必要があります。 次の例では、必要最小限の権限でRUEIデータベース・ユーザーを作成する方法を示します。
create userRUEI_DB_USER
identified by PASSWORD default tablespace TSDEFAULT temporary tablespace TEMP profile DEFAULT quota 500G on TSDEFAULT; alter userRUEI_DB_USER
quota unlimited on RUEI_DB_TSCONF quota unlimited on RUEI_DB_TSSTAT; alter profile DEFAULT limit PASSWORD_LIFE_TIME unlimited; grant create session, create sequence, create table, create trigger, create view, create synonym, create database link, create procedure, create materialized view, create type to RUEI_DB_USER; grant execute on dbms_crypto toRUEI_DB_USER
; grant execute on ux_dbms_lock toRUEI_DB_USER
; grant execute on ux_dbms_session to RUEI_DB_USER;
または、この項で説明されているコマンドを使用するかわりに、prepdb_user.sql
SQLスクリプトを実行して、RUEIデータベース・ユーザー構成を実行できます。 このスクリプトには、構成可能な表領域名ごとに1つずつ、3つの入力変数を設定する必要があります。
RUEIでは、追加のデータベース・トリガーを作成する必要があります。 これらのトリガーは、次のコマンドを使用して作成します。
./ruei-prepare-db.sh create_triggers
あるいは、sql_scripts
ディレクトリにあるprepdb_triggers.sql
スクリプトを実行するトリガーを手動で作成することもできます。
Oracleデータベースを定義したら、接続データの設定が必要です。 これには、RUEIホーム・ディレクトリ(RUEI_DATA
)にsqlnet.ora
とtnsnames.ora
の2つのファイルが必要です。
次の例は、sqlnet.ora
ファイルの内容を示しています。
NAMES.DIRECTORY_PATH = (TNSNAMES) SQLNET.WALLET_OVERRIDE = TRUE WALLET_LOCATION = (SOURCE=(METHOD=FILE)(METHOD_DATA=(DIRECTORY=/var/opt/ruei))) DIAG_SIGHANDLER_ENABLED = FALSE
DIRECTORY
設定が、/etc/ruei.conf
ファイルで指定されたRUEIデータファイル(RUEI_DATA
)のディレクトリを指していることを確認します。
次の例は、tnsnames.ora
ファイルの内容を示しています。
uxinsight=(DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=localhost.localdomain)(PORT=1521))) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=ruei)))
前述の例では、uxinsight
は、/etc/ruei.conf
ファイルに指定されているデータベース別名(RUEI_DB_TNSNAME
)です。 HOST
設定がご使用のデータベースを示していることを確認します。 ホスト名を指定する場合は、/etc/hosts
の設定でも指定されていることを確認してください。 ただしIPアドレスも指定できます。
RUEIの処理部分では、Oracleデータベースへの非対話式のアクセスが必要です。 このために、Oracle autologin
ウォレットを使用してパスワードを安全に保存します。
次のコマンドを実行して、データベース・システム上にOracle walletを作成します:
mkstore -wrl /tmp -create
ウォレット・パスワードを要求されます。
(空)ウォレットが作成されたら、次のコマンドを実行するOracle walletにRUEI_DB_TNSNAME
およびRUEI_DB_USER
の資格証明を追加する必要があります:
mkstore -wrl /tmp -createCredentialRUEI_DB_TNSNAME
RUEI_DB_USER
レポータ・システムのRUEI_DATA
ディレクトリにウォレット・ファイル(ewallet.p12
とcwallet.sso
)を2つ移動する必要があります。 どちらのファイルでも、所有権はRUEI_USER
とRUEI_GROUP
である必要があります。ewallet.p12
は、RUEI_USER
によって読取り可能である必要がありますが、cwallet.sso
はRUEI_USER
とRUEI_GROUP
の両方で読み取れる必要があります。 Linuxでは、次のコマンドを実行して実行できます:
chownRUEI_USER
:RUEI_GROUP
*wallet* chmod 600 ewallet.p12 chmod 640 cwallet.sso
Oracleデータベース・インスタンスが正しく設定されると、パスワードを入力しなくてもデータベースに入れるようになるはずです。 レポータ・システムのRUEI_USER
では、次のようにデータベース・インスタンスにアクセスできます:
sqlplus /@$RUEI_DB_TNSNAME
このステップが失敗する場合は、この付録に記載した情報を慎重に確認してからRUEIのデプロイメントに進んでください。