3 Oracle AVDFターゲットの検出

Oracle Audit Vault and Database Firewallのモニタリングを開始する前に、まずOracle Enterprise Manager Cloud Controlで検出する必要があります。この章では、Oracle AVDFターゲットの検出に必要なステップを説明します。

  1. Oracle AVDFプラグインのデプロイ

  2. ターゲットの検出:

    1. Audit Vault Server 12.1ターゲットの検出

    2. Database Firewall 12.1ターゲットの検出

    3. Audit Vault Agentターゲットの検出

Oracle AVDFプラグインのデプロイ

Enterprise Manager Cloud ControlインタフェースまたはEM Command Line Interface (EMCLI)を使用して、OMSインスタンスにプラグインをデプロイできます。グラフィカル・インタフェース・モードでは一度に1つのプラグインをデプロイできますが、コマンドライン・インタフェース・モードでは一度に複数のプラグインをデプロイでき、デプロイメント時間と、該当する場合は停止時間が短くなります。

プラグインをデプロイする手順については、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドプラグインの管理の章で説明されています。

次の項に示す手順を完了して、AVDFプラグインをデプロイします。

完了したら、戻って「ターゲットの検出」に示す手順に進みます。

ターゲットの検出

正常に管理エージェントをインストールしてプラグインをデプロイしたら、下のステップに従って、集中監視および管理用に次のターゲットをEnterprise Manager Cloud Controlに追加します。

Audit Vault Server 12.1ターゲットの検出

下のステップに従って、Oracle Audit Vault Server 12.1ターゲットを追加します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
  2. 「設定」「ターゲットの追加」、最後に「自動検出の構成」の順にクリックします(図3-1)。

    図3-1 「自動検出の構成」メニュー


    メニュー・オプション

  3. 「検出の設定」ページの「ホスト上のターゲット」タブでホストを選択し、「検出モジュール」をクリックします(図3-2)。

    図3-2 検出の設定


    「検出モジュール」ボタン

  4. 「検出モジュール」ページで、「Audit Vault and Database Firewallエンティティの検出」オプションおよび「Oracleデータベース、リスナーおよび自動ストレージ管理」オプションが有効であることを確認します(図3-3)。

    図3-3 検出モジュール

    「検出モジュール」オプション

    「OK」をクリックします。

  5. 前のページへ戻って、Oracle Audit Vault Serverのホスト名をハイライト表示し、「新規に検出」をクリックします。検出の進行中にポップアップ・ウィンドウが表示されます。
  6. Audit Vault ServerインスタンスおよびDatabase Firewallインスタンスの名前を変更します。
    1. 「設定」「ターゲットの追加」、最後に「自動検出の結果」の順にクリックします。

    2. 「ホスト上のターゲット」タブをクリックします。

    3. 「ターゲット・タイプ」列から「Oracle Audit Vault and Database Firewall」 (これがAudit Vault Server)を検索します。行をハイライト表示し「名前変更」をクリックして、AVServer_Legal_and_HRのような意味のある名前に変更します。

    4. 次に、データベース・インスタンスのある行をターゲット・タイプとしてハイライト表示します。「名前変更」をクリックして、AVS_Repositoryのような意味のある名前に変更します。

  7. Audit Vault Server (AV Server)を昇格させます。
    1. Audit Vault Serverの行をハイライト表示し、「昇格」をクリックします。

    2. 次のページで、AV_ADMIN権限のあるAV Serverユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。「優先接続文字列」がすでに移入されている必要があります。ただし、移入されていない場合は、AV Server Web管理コンソールへ移動し、AV_ADMIN権限のあるユーザーでログインします。「設定」をクリックしてから、「ステータス」をクリックし、優先接続文字列をコピーします。ORACLE_HOMEは次のとおりです。

      /var/lib/oracle/dbfw
      
    3. 「昇格」をクリックします。

  8. AVリポジトリ・データベース・インスタンスを昇格させます。
    1. AVS_Repositoryデータベース・インスタンスの行をハイライト表示します。「昇格」をクリックします。

    2. 次のページで、AVS_Repositoryを確認し、「構成」をクリックします。

    3. 「モニター・パスワード」を入力し(ユーザーはdbsnmp、AVSリポジトリ・データベースのアカウントはロック解除)、ポートを1522から1521へ変更し、「リスナー・マシン名」をAV Serverの完全修飾ホスト名に変更します。

    4. 「接続のテスト」をクリックし、成功したら「保存」をクリックします。

  9. 前のページへ戻り、「次」をクリックします。次のページで、「保存」をクリックします。
  10. Enterprise Manager Cloud Controlの新しいAV Serverのホームページへ移動するには、次の手順を実行します。
    1. 「ターゲット」メニューから、「すべてのターゲット」をクリックします。

    2. 「その他」のリスト項目を展開します。

    3. 「Oracle Audit Vault and Database Firewall」を選択します。AVリポジトリ・データベースは、「ターゲット」「データベース」の下にリストされています。

Database Firewall 12.1ターゲットの検出

下のステップに従って、Oracle Database Firewall 12.1ターゲットを追加します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
  2. 「設定」をクリックし、「ターゲットの追加」、最後に「自動検出の構成」の順に選択します。
  3. 「検出の設定」ページの「ホスト上のターゲット」タブでホストを選択し、「検出モジュール」をクリックします(図3-2)。
  4. 「検出モジュール」ページで、「Audit Vault and Database Firewallエンティティの検出」オプションおよび「Oracleデータベース、リスナーおよび自動ストレージ管理」オプションが有効であることを確認します。
  5. 「検出モジュール」ページで、「Audit Vault and Database Firewallエンティティの検出」オプションおよび「Oracleデータベース、リスナーおよび自動ストレージ管理」オプションが有効であることを確認します。

    「OK」をクリックします。

  6. 前のページへ戻って、Oracle Database Firewall Serverのホスト名をハイライト表示し、「新規に検出」をクリックします。検出の進行中にポップアップ・ウィンドウが表示されます。
  7. Audit Vault ServerインスタンスおよびDatabase Firewallインスタンスの名前を変更します。
    1. 「設定」「ターゲットの追加」、最後に「自動検出の結果」の順にクリックします。

    2. 「ターゲット・タイプ」列から「Database Firewall」 (これがDatabase Firewall Server)を検索します。行をハイライト表示し、「名前変更」をクリックしてDBFW_Legal_and_HRのような意味のある名前に変更します。

    3. 次に、データベース・インスタンスのある行をターゲット・タイプとしてハイライト表示します。「名前変更」をクリックして、DBFW_Repositoryのような意味のある名前に変更します。

  8. Database Firewall Server (DBFW Server)を昇格させます。
    1. DBFW Serverの行をハイライト表示し、「昇格」をクリックします。

    2. 次のページで、AV_ADMIN権限のあるAV Serverユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。「優先接続文字列」がすでに移入されている必要があります。ただし、移入されていない場合は、AV Server Web管理コンソールへ移動し、AV_ADMIN権限のあるユーザーでログインします。「設定」をクリックしてから、「ステータス」をクリックし、優先接続文字列をコピーします。IPアドレスをAV Serverのホスト名に置き換え、ポートが1521に設定されていることを確認します。

      注意:

      DBFW ServerはAV Serverを介して管理されます。DBFW Serverを昇格させたら、AV Serverのすべての資格証明も入力します。

    3. 「昇格」をクリックします。「昇格」をクリックした後、コンソールが再度資格証明を求めます。AVDFサーバーのav_admin権限資格証明を使用します。

    注意:

    Database Firewallリポジトリ・インスタンスを昇格させる必要はありません。

  9. 前のページへ戻り、「次」をクリックします。次のページで、「保存」をクリックします。
  10. Enterprise Manager Cloud Controlの新しいAV Serverのホームページへ移動するには、次の手順を実行します。
    1. 「ターゲット」メニューから、「すべてのターゲット」をクリックします。

    2. 「その他」のリスト項目を展開します。

    3. 「Database Firewall」を選択します。DBFWリポジトリ・データベースは、「ターゲット」「データベース」の下にリストされています。

Audit Vault Agentターゲットの検出

自動検出を使用して、Audit Vault (AV) Agentの検出も実行できます。他のAVDFターゲットと同様に、AV Agentがインストールされるホストで検出を実行できます。検出スクリプトには、AVエージェントを識別して検出されるターゲットとともに含め、AVエージェントのOracleホームおよびAVDFサーバーAV_Admin資格証明を指定することで昇格させることができます。

注意:

Enterprise Manager Cloud ControlでAudit Vault Agentを管理するには、Audit Vault Agentがデプロイされる予定のマシン上に管理エージェントが存在している必要があります。

下のステップに従って、Oracle Audit Vault Agentターゲットを追加します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
  2. 「設定」「ターゲットの追加」をクリックし、最後に「ターゲットの手動追加」をクリックします。
  3. 「ターゲット・モニタリング・プロパティを指定してターゲットを宣言的に追加」を選択します。
  4. 「ターゲット・タイプ」ドロップダウンから、「Audit Vault Agent」ターゲット・タイプを選択します。次に、モニタリング・エージェントに対して、AVエージェントがインストールされているホストにインストールされたEnterprise Managerエージェントを選択します。

    たとえば、AVエージェントがhost1.mycompany.comにインストールされる場合、host1.mycompany.comでEnterprise Managerエージェント(モニタリング・エージェント)を検索する必要があります。モニタリング・エージェントを検索するには、検索アイコンをクリックして、すべてのEnterprise ManagerエージェントがEnterprise Managerのこのインスタンスに関連付けられているポップアップ・ウィンドウを開きます。

  5. 「手動追加」をクリックします。
  6. 「ターゲットの追加」ウィザードのプロンプトに従って、次のプロパティ設定を含む、プロセスを完了します。
    • AVエージェント名 - AVDFコンソールに表示されるホスト・エージェント名。

    • AVエージェント・ホーム - AVエージェントがインストールされている場所。

    • AVDFモニター・ユーザー名 - AVDFリポジトリでAV_ADMINロールを持つユーザー。

    • AVDFモニター・パスワード。

    • AVDFサーバー接続文字列

      AVDFサーバー・ユーザー・インタフェースから接続文字列情報を取得できます:

      1. AV_ADMIN資格証明を使用して、AVDFサーバーにログインします。

      2. 「設定」を選択します。左側のリストで、「システム」の下にある「ステータス」をクリックして選択します。

      3. ステータスブロックで、AVDFサーバー接続文字列がリストされます。次のようになります。

        Connect String (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<host IP>)(PORT=1521))(CONNECT_DATA= (SERVICE_NAME=DBFWDB.DBFWDB)))
        
    • 関連付けられたOracle AVDFターゲット - オプション。対応するAVDFのEnterprise Managerターゲットの名前。