3 サイレント・モードでのEnterprise Managerのインストール

この章では、動作保証済の既存のOracle Databaseを使用して、サイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlをインストールする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

注意:

OCFS2やACFSを含むすべての汎用ファイルシステムに、Enterprise Manager Cloud Control 13cのソフトウェア・バイナリおよびOMSインスタンス・ホーム・ファイル(gc_inst内の構成ファイル)を格納できます。ただし、OCFSは汎用ファイルシステムとみなさないため、このような用途での使用は考慮されていません。

警告:

Enterprise Manager Cloud Control 13cを、SPARCシリーズのサーバー(T1000、T2000、T5xx0およびT3-*)にインストールしないでください。詳細は、My Oracle Supportのノート1590556.1を参照してください。

サイレント・モードでのEnterprise Managerのインストールの概要

Enterprise Managerのインストール方法に慣れていて、インストール・ウィザードの質問画面を表示しないでインストールする場合、サイレント・モードのインストールが最適なオプションです。

サイレント・モードでは、正常にインストールを完了する必要があるすべての情報を取得するレスポンス・ファイルを使用します。他のホストのインストールに移動および再利用できる単一のファイルにインストール詳細が一度だけ取得されるため、時間と労力が節約されます。

ただし、グラフィック・モードまたはサイレント・モードでEnterprise Managerをインストールしているかどうかに関係なく、インストール・プロセス、インストールされたコンポーネントおよび構成プロセスは同じです。そのため、サイレント・モードのEnterprise Managerのインストールは、提供される単なるオプションになります。

インストールされるコンポーネント、実行されるコンフィギュレーション・アシスタントおよびインストール後のディレクトリ構造の表示方法を理解するには、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章を参照してください。

サイレント・モードでのEnterprise Managerのインストールを開始する前に

サイレント・モードでのEnterprise Managerシステムのインストールを開始する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明されているインストールの重要なポイントを理解してください。

サイレント・モードでEnterprise Managerをインストールするための前提条件

Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されている前提条件を満たしてください。

サイレント・モードでのEnterprise Managerのインストール

この項の内容は次のとおりです。

サイレント・モードでのEnterprise Managerのインストール

サイレント・モードで完全なEnterprise Managerシステムをインストールするには、次のステップを実行します。

注意:

インストーラを起動する前にEM前提条件キットを実行し、リポジトリの前提条件をすべて満たしていることをあらかじめ確認することをお薦めします。手動で実行していない場合でも、製品のインストール中はインストーラによってバックグラウンドで実行されています。ただし、事前に手動で実行すると、インストールまたはアップグレード・プロセスを開始できる前に、管理リポジトリが設定されます。キットの詳細とその実行方法、実行される前提条件チェックについては、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

ただし、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、EM前提条件キットの起動中に次のパラメータを渡します。

-componentVariables repository:EXECUTE_CHECKS_NOSEED_DB_FOUND:false

  1. インストーラを起動して、サイレント・インストールを実行するために使用する必要があるレスポンス・ファイルを生成します。

    ./em13300_<platform>.bin -getResponseFileTemplates -outputLoc <absolute_path_to_a_directory_to_store_the_generated_response_file>

    注意:

    コマンドにより、レスポンス・ファイルが3つ生成されます。このサイレント・インストールではnew_install.rspファイルのみを使用する必要があります。

  2. new_install.rspファイルを編集し、表3-2に示されたパラメータに適切な値を入力します。
  3. インストーラをサイレント・モードで起動し、更新したレスポンス・ファイルを渡します。

    (Unixでは、必ず作成したoinstallグループに属するユーザーとしてインストーラを起動します。オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。)

    • これがホストにインストールする最初のOracle製品である場合は、次のコマンドを実行します。

      ./em13300_<platform>.bin -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/new_install.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]

    • 最初のOracle製品でない場合は、次のコマンドを実行します。

      ./em13300_<platform>.bin -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/new_install.rsp

    注意:

    • UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、em13300_<platform>.binを実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13300_win64.exeを実行します。

    • インストーラには、一時ディレクトリ内に約10GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、-J-Djava.io.tmpdirパラメータを渡して10GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。

      このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。

      次に例を示します。

      ./em13300_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/

    • Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアをダウンロードして実行するディレクトリの名前に空白文字が含まれていないことを確認します。たとえば、EM Softwareという名前のディレクトリの場合、2つの語の間に空白文字が含まれているため、このディレクトリからはソフトウェアをダウンロードしないでください。

    • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合、選択したデプロイメント・サイズに合せるにはデータベース・パラメータを変更する必要があることを示すメッセージが表示されます。これは、テンプレートは基本的に簡易インストール用に設計され、データベース・パラメータは簡易インストールの要件に応じて設定されているためです。詳細インストールに使用する場合は、パラメータを別の値に設定する必要があります。メッセージを確認して続行します。インストール・ウィザードによって、自動的にパラメータが必要な値に設定されます。

    • インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張インストーラ・オプションを参照してください。

    注意:

    サーバー・ロード・バランサ(SLB)が環境に構成され、アップロード・ポートがロックされている場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

    SLBが環境に構成されているが、アップロード・ポートのロックが解除されている場合、JVMDのトラフィックにSLBを経由させるかどうかを決定します。そのようにする場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

    OMSを保護するには、OMSホストのOracleホームから次のコマンドを実行します。

    <ORACLE_HOME>/bin/emctl secure oms -host <SLB host>-slb_jvmd_http_port <JVMD_SLB_HTTP_Port> -slb_jvmd_https_port <JVMD_SLB_HTTPS_Port> -sysman_pwd <system_password> -reg_pwd <agent_registration_password>

Enterprise Managerシステムのサイレント・モード・インストール用の拡張インストーラ・オプション

インストーラの起動中に渡すことができる追加の拡張オプションの一部は、次のとおりです。

  • デフォルトでは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためにプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリが作成されます。デフォルトでは、この場所はスクラッチ・パスの場所(/tmp)です。この場所はプロビジョニングのアクティビティにのみ使用されます。エンティティはデプロイメント・プロシージャ用にコピーされ、デプロイメント・プロシージャが終了すると削除されます。

    この場所をカスタムの場所でオーバーライドするには、-J-Djava.io.tmpdirオプションを指定してインストーラを起動し、一意のカスタムの場所を入力します。

    次に例を示します。

    ./em13300_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u00/install/em/STAGE/ -silent -responseFile /u01/software/em/response/new_install.rsp

  • インストールが正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動しないようにする場合は、START_OMSオプションとSTART_AGENTオプションを指定してインストーラを起動し、制御する内容に応じてtrueまたはfalseに設定します。

    たとえば、管理エージェントを自動的に起動しない場合、次のコマンドを実行します。

    ./em13300_<platform>.bin START_OMS=true START_AGENT=false -silent -responseFile <absolute_path>/new_install.rsp

    この拡張オプションに関連する制限事項を知るには、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張オプションに関する制限事項を参照してください。

サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張オプションに関する制限事項

OMSおよび管理エージェントの自動起動方法を制御する拡張オプションとしてSTART_OMSおよびSTART_AGENTを使用する場合、管理エージェントとそのインストール先のホストがCloud Controlコンソールでターゲットとして表示されないことがあります。

表3-1は、これらの拡張オプションの異なる組合せおよび各組合せの回避策を示しています。

表3-1 拡張オプションおよび回避策

拡張オプション 回避策

START_OMS=false

START_AGENT=false

  1. OMSを開始します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms

  2. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  3. 管理エージェントを起動します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl start agent

  4. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  5. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

START_OMS=true

START_AGENT=false

管理エージェントを起動します。

$<AGENT_HOME>/bin/emctl start agent

START_OMS=false

START_AGENT=true

  1. OMSを開始します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms

  2. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  3. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  4. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

サイレント・モードでEnterprise Managerをインストールするためのnew_install.rspレスポンス・ファイルの編集

表3-2は、編集する必要がある変数およびサイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlをインストールするためのnew_install.rspレスポンス・ファイルでの編集方法を示しています。

表3-2 サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためのnew_install.rspレスポンス・ファイルの編集

パラメータ データ型 値に二重引用符が必要かどうか 説明

UNIX_GROUP_NAME

String

はい

(中央インベントリが存在しない場合にのみ必須)所属するUNIXグループの名前を入力します。

たとえば、"dba"

注意: このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

INVENTORY_LOCATION

String

はい

(中央インベントリが存在しない場合にのみ必須)中央インベントリへの絶対パスを入力します。デフォルトのインベントリ・ディレクトリに対して読取り、書込み権限および実行権限があることを確認します。

たとえば、"/scratch/oracle/oraInventory"などです。

注意: このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT

Boolean

いいえ

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、TRUEを入力します。続いて、次の変数に資格証明を二重引用符で囲んで入力します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、FALSEを入力します。

DECLINE_SECURITY_UPDATES

Boolean

いいえ

  • セキュリティ更新を拒否する場合は、TRUEを入力します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTFalseを入力する必要があります。

  • セキュリティ更新を拒否しない場合は、FALSEを入力します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTTRUEを入力する必要があります。

INSTALL_UPDATES_SELECTION

String

はい

この変数はデフォルトで、インストール中にソフトウェア更新がインストールされないことを示す"skip"に設定されています。

  • My Oracle Supportからソフトウェア更新をインストールする場合、この変数を"download"に設定します。続いて、次のパラメータに資格証明を二重引用符で囲んで入力します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATES

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATES

  • ステージングされた場所からソフトウェア更新をインストールする場合、この変数を"staged"に設定します。続いてSTAGE_LOCATIONパラメータには、ソフトウェア更新が含まれるUpdatesディレクトリまで含めた絶対パスを二重引用符で囲んで入力します。

PROXY_USER

String

はい

プロキシ・サーバーにアクセスするために使用できるユーザー名を入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTION変数を"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

PROXY_PWD

String

はい

プロキシ・サーバーにアクセスするために使用できるパスワードを入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTIONパラメータを"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

PROXY_HOST

String

はい

プロキシ・ホストの名前を入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTIONパラメータを"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

PROXY_PORT

String

はい

プロキシ・サーバーで使用されるポートを入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTIONパラメータを"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION

String

はい

インストーラでOracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)およびJava Development Kit (JDK) 1.7.0_80をインストールする場所を入力します。ミドルウェアの場所に書込み権限があることを確認します。ミドルウェアの場所は、基本的に13cリリースの1つのみのOracleホームであることに注意してください。

たとえば、"/u01/software/em13c/oraclehome"です

注意: ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Microsoft Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

たとえば、22文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\sw\em13c\oraclehomeは、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\omsは使用できません。

ORACLE_HOSTNAME

String

はい

DNSに登録され、他のネットワーク・ホストからアクセスできる完全修飾ドメイン名を入力します。または、このサイトですべてのOMSインスタンスの/etc/hostsファイルに定義されているエイリアス・ホスト名を入力します。

ホスト名はローカルのOracle WebLogic ServerおよびOracle Management Serviceに使用されるため、ホスト名はローカル・ホストに対して解決する必要があります。このフィールドには、リモート・ホストやロード・バランサ仮想ホストを指定しないでください。IPアドレスを入力しないでください。名前にアンダースコアを使用しないでください。短縮名も使用できますが、警告が表示されるため、完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。

ホスト名を指定しない場合、インストール・ウィザードは自動的に検出したホスト名をそのホストの名前として使用して続行します。

AGENT_BASE_DIR

String

はい

管理エージェントをインストールできるエージェント・ベース・ディレクトリ(Oracleミドルウェア・ホーム外の場所)への絶対パスを入力します。

たとえば、"/u01/software/em13c/agentbasedir"です。

この場所が空で、書込み権限があることを確認してください。また、常に、Oracleミドルウェア・ホーム外で管理されるようにしてください。

注意: (Microsoft Windowsのみ)エージェント・ベース・ディレクトリのパスの文字数が、25文字を超えていないことを確認してください。たとえば、22文字のみを含むエージェント・ベース・ディレクトリのパスC:\sw\em13c\agntbsedirは、使用できます。ただし、25を超える文字を含むC:\Oracle\ManagementAgent\12c\newは、使用できません。

PLUGIN_SELECTION

Stringリスト

はい

(プラグイン名のカンマで区切ったリスト、プラグイン名は二重引用符で囲む必要があります)

デフォルトでは、Oracle Database Plug-in、Oracle Fusion Middleware Plug-in、Oracle Exadata Plug-in、Oracle Cloud Framework Plug-in、Oracle System Infrastructure Plug-inなどの必須プラグインは、Enterprise Managerシステムとともに自動的にインストールされます。

デフォルトのプラグインに加えてその他のプラグインをデプロイする場合は、それらのプラグインの名前をカンマ区切りリストで指定します。プラグインの名前は二重引用符で囲んでください。

13cリリース3でのみサポートされ、後続のリリースではサポートされない非推奨のプラグインをデプロイしようとする場合は、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めます。

次に例を示します。

PLUGIN_SELECTION={"oracle.sysman.empa","oracle.sysman.vt"}

ソフトウェア・キット(DVDまたはダウンロードしたソフトウェア)にないプラグインをインストールする場合は、次の手順を実行します。

  1. 必要なプラグインを次の場所から手動でダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technetwork/oem/enterprise-manager/downloads/oem-plugins-3237574.html

    さらに、パートナまたは顧客のプラグインをダウンロードする場合は、次の場所からダウンロードします。

    https://apex.oracle.com/pls/apex/f?p=53891:1

  2. 次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。

    ./em13300_<platform>.bin PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>

    注意:

    Enterprise Manager 13cリリース3では、次のプラグインはshiphomeから削除され、ダウンロードできません。
    • Oracle Virtual Networking

    • Oracle Audit Vault

    • Oracle Ops Center

WLS_ADMIN_SERVER_USERNAME

String

はい

デフォルトでは、weblogicは、Oracle WebLogicドメインに作成されているデフォルトのユーザー・アカウントに割り当てられた名前です。デフォルトの名前を受け入れる場合は、この変数をスキップします。ただし、カスタム名を使用する場合は、任意の名前を入力します。

WLS_ADMIN_SERVER_PASSWORD

String

はい

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

WLS_ADMIN_SERVER_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

NODE_MANAGER_PASSWORD

String

はい

デフォルトでは、nodemanagerは、ノード・マネージャに作成されているデフォルトのユーザー・アカウントに割り当てられた名前です。このノード・マネージャのユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

NODE_MANAGER_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

ノード・マネージャのユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

String

はい

デフォルトでは、gc_instがすべてのOMS関連構成ファイルを格納するためのOMSインスタンス・ベース・ディレクトリとしてみなされます。ミドルウェア・ホーム外の場所のこのディレクトリ名への絶対パスを入力します。

この場所の詳細は、「Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所とは」を参照してください。

注意: NFSマウントされたドライブにインストール中で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)をNFSマウントされたドライブに作成している場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。手順は、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールした後のインストール後のタスクの実行を参照してください。

DATABASE_HOSTNAME

String

はい

既存のデータベースが常駐するホストの完全修飾名を入力します。ホスト名にアンダースコアがないことを確認します。

たとえば、"example.com"です。

オラクル社提供のdデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリでデータベース・インスタンスをすでに作成している場合は、そのデータベース・インスタンスの詳細を指定します。

Oracle RAC Databaseに接続する場合、ノードに仮想ホスト名が含まれていれば、ノードの1つの仮想ホスト名を指定します。

この仮想ホスト名のみで構成された接続文字列を使用してデータベースへの接続が確立され、インストールは正常に終了します。

ただし、クラスタの他のノードの接続文字列を更新する場合、インストール後に次のコマンドを実行します。

$<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -store_repos_details -repos_conndesc "(DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST=(FAILOVER=ON) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=node1-vip.example.com)(PORT=1521)) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=node2-vip.example.com)(PORT=1521))) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=EMREP)))" -repos_user sysman

単一クライアント・アクセス名(SCAN)リスナーを使用するようOracle RACデータベース12.1.0.2が構成されている場合、SCANリスナーを使用した接続文字列を入力できます。

ACFSを使用する場合は、ACFSディスクをマウントするクラスタに次のパラメータがあることを確認し、/etc/fstabファイルのインストールを開始します。

<mount_points_of_ACFS_storage> nfs rw,bg,hard,intr,nolock,rsize=32768,wsize=32768,tcp,noacl,vers=3,timeo=300,actimeo=120

次に例を示します。

example.com:/emfs/mpoint/oms1 /scratch/u01/oms nfs rw,bg,hard,intr,nolock,rsize=32768,wsize=32768,tcp,noacl,vers=3,timeo=300,actimeo=120

注意: オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、SYSMAN_PASSWORDパラメータに入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

LISTENER_PORT

String

はい

既存のデータベースに接続するためのリスナー・ポートを入力します。

たとえば、"1521"です。

SERVICENAME_OR_SID

String

はい

既存のデータベースのサービス名またはシステムID (SID)を入力します。

たとえば、"orcl"です。

プラガブル・データベース(PDB)の詳細を指定する場合は、別名ではなく完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。単独プラガブル・データベース(単独PDB)の詳細を指定する場合は、完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。非コンテナ・データベース(非CDB)の詳細を指定する場合は、SIDを使用してください。

SYS_PASSWORD

String

はい

SYSユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

DEPLOYMENT_SIZE

String

はい

次のいずれかの値を設定して、モニター予定のターゲットの数、予定している管理エージェント数および予定している同時ユーザー・セッション数を示します。

  • SMALLモニター対象ターゲット数: 最大999、管理エージェント数: 最大99、同時ユーザー・セッション数: 最大10

  • MEDIUMモニター対象ターゲット数: 約1000から9999、管理エージェント数: 約100から999、同時ユーザー・セッション数: 約10から24

  • LARGEモニター対象ターゲット数: 10,000以上、管理エージェント数: 1000以上、同時ユーザー・セッション数: 約25から50

たとえば、"MEDIUM"です。

前提条件チェックは選択内容に関係なく実行されますが、様々なパラメータに設定される値は、選択内容に応じてチェックされます。

デプロイメント・サイズはインストール後に変更することも可能です。デプロイメント・サイズ、実行する前提条件チェック、設定するデータベース・パラメータ、およびインストール後にデプロイメント・サイズを変更する方法の詳細は、詳細構成のEnterprise Manager Cloud Controlのデプロイメント・サイズとはを参照してください。

注意:

接続しているデータベースが、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスの場合、ここで選択したデプロイメント・サイズが、データベース・インスタンスの作成中にOracle Database Configuration Assistant (DBCA)のステップ2/12「データベース・テンプレート」画面で選択したデプロイメント・サイズと一致するようにしてください。

DBCAを使用したデータベース・インスタンスの作成中に選択したデプロイメント・サイズとは異なるデプロイメント・サイズを選択する場合、次のいずれかを行います。

  • 希望のデプロイメント・サイズのテンプレートで別のデータベース・インスタンスを作成し、このレスポンス・ファイルに戻り、同じデプロイメント・サイズをこのパラメータに設定します。オラクル社提供のテンプレートでデータベース・インスタンスを作成する手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

  • 作成したデータベース・インスタンスにおいて、ここで設定するデプロイメント・サイズをレスポンス・ファイルでサポートするように、パラメータを修正します。オラクル社提供のSQL文を使用して自動的にデータベース・パラメータを修正するにはには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

SYSMAN_PASSWORD

String

はい

SYSMANユーザー・アカウントを作成するパスワードを入力します。このパスワードは、SYSMANユーザー(管理リポジトリ・スキーマのプライマリ所有者)を作成する場合に使用します。

SYSMANアカウント・パスワードは、文字で始まる必要があり、大文字または小文字の文字、数字および$、#、_記号のみ使用できます。

無効なパスワードの例: Welcome!、123oracle、#Oracle

オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、このパラメータに入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

SYSMAN_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

SYSMANユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

AGENT_REGISTRATION_PASSWORD

String

はい

OMSと管理エージェントの間の通信を保護するには、パスワードを入力します。管理エージェントを保護するためのパスワードと同じ登録パスワードを入力する必要があります。

AGENT_REGISTRATION_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

エージェント登録パスワードを確認します。

MANAGEMENT_TABLESPACE_LOCATION

String

はい

管理表領域用のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

次に例を示します。

  • データベースがファイルシステム上にある場合、パスは"/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbf"のようになります。

  • データベースが自動ストレージ管理(ASM)上にある場合、パスは"+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt.dbf"のようになります。ここで、disk_group1はASM上に作成されるディスクグループで、prodはサービスID (SID)です。

  • データベースがRAWデバイス上にある場合、パスは"</dev/raw1>/prod/oradata/mgmt.dbf"のようになります。ここで、/dev/raw1はRAWデバイスで、prodはSIDです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、モニター対象ターゲットやそのメトリックなどに関する情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。基本的に、構成データ、ソフトウェア・ライブラリ・データおよび監査データ以外の情報はすべてこのデータ・ファイルに格納されます。

CONFIGURATION_DATA_TABLESPACE_LOCATION

String

はい

構成データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

たとえば、"/home/john/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbf"などです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、モニター対象ターゲットから収集された構成情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATION

String

はい

JVM診断データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_deepdive.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

たとえば、"/home/john/oradata/mgmt_deepdive.dbf"などです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、JVM診断およびアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)に関連するモニタリング・データを格納するために、このデータ・ファイルを必要とします。

CONFIGURE_ORACLE_SOFTWARE_LIBRARY

Boolean

いいえ

インストール時にソフトウェア・ライブラリを構成するには、このパラメータをTRUEに設定します。それ以外の場合には、FALSEに設定します。

インストール時に構成しない場合でも、インストールは成功し、後ほどEnterprise Manager Cloud Controlコンソールからいつでも構成できます。ただし、インストーラによって自動的に構成が行われ、時間と労力を省くことができるため、インストール時にソフトウェア・ライブラリ構成することをお薦めします。

SOFTWARE_LIBRARY_LOCATION

String

はい

CONFIGURE_ORACLE_SOFTWARE_LIBRARYTRUEに設定した場合、ソフトウェア・ライブラリを構成できるOMSホスト上に、一意のディレクトリ名となる絶対パスを入力します。入力する場所はOMSホスト上にマウントされた場所で、ミドルウェア・ホーム外であることを確認してください。また、OMSプロセスの所有者にその場所に対する読取り/書込みアクセス権があることも確認してください。マウントされた場所で構成を行うと、追加のOMSインスタンスのインストール時に役立ちます(インスタンスが、同じOMS共有ファイルシステムの記憶域の場所への読取り/書込みアクセス権を必要とするため)。

CONFIGURE_SHARED_LOCATION_BIP

Boolean

いいえ

デフォルトでインストールおよび構成されるOracle BI Publisherの共有の場所を構成します。これには、パラメータをTRUE に設定します。

共有記憶域の場所は、レポート・カタログおよび現在インストールしている最初のOMSおよび今後インストールする予定の追加のOMSに関連する管理情報を格納するための共通の場所として機能します。

Oracle BI Publisherのために使用する共有場所を特定します。既存の共有場所がない場合、新たに作成し、最初のOMSをインストールするホストおよび追加のOMSインスタンスをインストールする予定のホストでそれが認識されることを確認します。

インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の使用率は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。

CLUSTER_LOCATION

String

はい

これは、CONFIGURE_SHARED_LOCATION_BIPパラメータがTRUEに設定される場合のみ設定します。

Oracle BI Publisherが高可用性環境で動作するためにOracle BI Publisherスケジューラ記憶域が保持される共有記憶域の場所にある/clusterディレクトリまでのパスを指定します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/clusterです。

CONFIG_LOCATION

String

はい

これは、CONFIGURE_SHARED_LOCATION_BIPパラメータがTRUEに設定される場合のみ設定します。

Oracle BI Publisherリポジトリおよび構成ファイルが格納される共有記憶域の場所にある/configディレクトリまでのパスを指定します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/configです。

ENABLE_BI_PUBLISHER

Boolean

いいえ

インストールおよび構成されているOracle BI Publisherを有効または無効にします。Oracle BI Publisherを有効にすると、ソフトウェアが起動され、Enterprise Managerシステム内で使用するための準備が整えられます。Oracle BI Publisherを無効にすると、ソフトウェアは起動されずにそのままになります。

Oracle BI Publisherを有効にするにはこのパラメータをTRUEに設定します。無効にするにはこのパラメータをFALSEに設定します。

STATIC_PORTS_FILE

String

はい

デフォルトでは、「インストールに使用されるポート」に示されているポートが適用されます。デフォルトのポートを受け入れる場合は、このフィールドを空白のままにしておきます。

カスタム・ポートを使用する場合、インストールに使用されるカスタム・ポートをリストしているstaticports.iniファイルの絶対パスを入力します。

サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールした後のインストール後のタスクの実行

Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されているインストール後のステップを実行します。