4 ソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerのインストール

この章では、Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみインストールして、後でインストールを構成する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。

注意:

OCFS2やACFSを含むすべての汎用ファイル・システムに、Enterprise Manager Cloud Control 13cのソフトウェア・バイナリおよびOMSインスタンス・ホーム・ファイル(gc_inst内の構成ファイル)を格納できます。ただし、OCFSは汎用ファイルシステムとみなさないため、このような用途での使用は考慮されていません。

警告:

Enterprise Manager Cloud Control 13cを、SPARCシリーズのサーバー(T1000、T2000、T5xx0およびT3-*)にインストールしないでください。詳細は、My Oracle Supportのノート1590556.1を参照してください。

ソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerのインストールの概要

Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみインストールして、既存の動作保証済Oracle Databaseで動作するよう後で構成できます。この方式では、インストール・プロセスを主にインストール・フェーズと構成フェーズの2つのフェーズに分割できます。当然のことながら、インストール・フェーズは、バイナリのコピーのみなので、構成フェーズに比べて時間はかかりません。この方式により、時間と優先度に従ってインストールを計画できます。

インストール・フェーズの実行中、インストーラを起動してOracleホームを作成し、次のようにインストールします。

  • Oracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)をインストールします。

  • Java Development Kit (JDK) 1.7.0_111をインストールします。

  • Oracle Management Service 13cリリース3をインストールします。

  • 指定したエージェント・ベース・ディレクトリ(ミドルウェア・ホーム外)にOracle Management Agent 13cリリース3をインストールします。

  • Oracle JRF 12cリリース1 (12.1.3.0)をインストールします。これにはoracle_commonディレクトリが含まれます。

  • Oracle Web Tier 12cリリース1 (12.1.3.0)をインストールします。

  • Oracle BI Publisher 12cリリース1 (12.1.3.0)をインストールします。これにはbiディレクトリが含まれます。

構成フェーズの実行中、構成スクリプトを起動して、次の手順を実行します。

  • GCDomainと呼ばれるOracle WebLogicドメインを作成します。このWebLogicドメインでは、デフォルトのユーザー・アカウントweblogicが管理ユーザーとして使用されます。これは、必要に応じてインストーラで変更することもできます。

  • nodemanagerと呼ばれるノード・マネージャのユーザー・アカウントを作成します。ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serverインスタンスのリモートでの起動、停止または再起動が可能になるため、ノード・マネージャは高可用性の要件を持つアプリケーションに推奨されます。

    注意:

    Microsoft Windowsでは、ノード・マネージャ・サービスは作成されません。これは予測されている動作です。

  • Oracle Management Service 13cに関連するすべての構成の詳細を格納するには、ミドルウェア・ホーム外にOracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所(gc_inst)を構成します。

    たとえば、ミドルウェア・ホームが/u01/software/em13c/oraclehomeの場合、インスタンス・ベースの場所は/u01/software/em13c/gc_instです。

  • 既存の動作保証済Oracle DatabaseのOracle Management Repositoryを構成します。データベース・インスタンスがオラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成される場合、このステップは省略されます。

  • プラグイン・ディレクトリを作成し、次のデフォルトのプラグインをインストールします。

    • Oracle Databaseプラグイン

    • Oracle Fusion Middlewareプラグイン

      注意:

      13cリリース1以降、Oracle Fusion Middlewareプラグイン・デプロイメントの一部として、デフォルトでJava仮想マシン診断(JVMD)エンジンが1つOMSにインストールされるようになりました。デプロイする追加OMSごとに、そのOMSとともにデフォルトで1つのJVMDエンジンが提供されます。

      JVMDを使用すると、管理者は本番環境でJavaアプリケーションのパフォーマンスの問題を診断できます。問題を再現する必要性がなくなることにより、こうした問題解決に必要な時間が短縮されるため、アプリケーションの可用性とパフォーマンスが向上されます。

      JVMDエンジンはデフォルトではOMSホストにインストールされますが、JVMDエージェントはターゲットのJVMに手動でデプロイする必要があります。JVMDエージェントをデプロイする手順について、拡張インストール・オプションを使用したインストールの詳細は、「拡張インストール・オプションを使用したJVMDエージェントのインストール」を参照してください。

    • Oracle Exadataプラグイン

    • Oracle Cloud Frameworkプラグイン

    • Oracle System Infrastructureプラグイン

    • デプロイするよう選択したその他のプラグイン

  • 次のコンフィギュレーション・アシスタントを実行して、簡易および拡張インストールでインストールしたコンポーネントを構成します。

    • プラグイン前提条件チェック

    • リポジトリ構成

      注意:

      オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用し、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、リポジトリ・コンフィギュレーションのかわりに、リポジトリ即時使用可能コンフィギュレーションが実行されます。

    • MDSスキーマ構成

      注意:

      オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用し、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、MDSスキーマ構成は実行されません。

    • BI Publisherスキーマ構成

    • OMS構成

    • プラグイン・デプロイおよび構成

    • BI Publisherの構成

    • Oracle Management Serviceの起動

    • エージェント・コンフィギュレーション・アシスタント

ソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerのインストールを開始する前に

サイレント・モードでのEnterprise Managerシステムのインストールを開始する前に、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドで説明されているインストールの重要なポイントを理解してください。

ソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerをインストールするための前提条件

Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されている前提条件を満たしてください。

ソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerのインストール

ここでは、以下の項目について説明します。

ソフトウェアのみのインストールを使用してプラグインとともにEnterprise Manager Systemをインストールして後で構成

この項では、グラフィック・モードでプラグインとともにEnterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみインストールして、後でインストールを構成する方法について説明します。

Enterprise Manager Cloud Controlを本番環境にインストールする場合は、拡張インストール・タイプを使用します。このインストール・タイプでは、必要に合せてインストールをカスタマイズできるカスタムまたは拡張構成オプションが提供されます。

注意:

このインストール・タイプは、サイレント・モードではサポートされていません。

このインストール・タイプには次のような利点があります。

  • Oracle Databaseプラグイン、Oracle Fusion Middlewareプラグイン、Oracle Exadataプラグイン、Oracle Cloud Frameworkプラグイン、Oracle System Infrastructureプラグインなどの必須プラグインをデプロイします。さらに、任意の他のオプションのプラグインを選択およびデプロイできます。このインストール・タイプでは、選択したプラグインとともに、ソフトウェアのみのOMSビットをインストールできます。

    注意:

    必要なプラグインを次の場所から手動でダウンロードすることを選択できます。

    http://www.oracle.com/technetwork/oem/enterprise-manager/downloads/oem-plugins-3237574.html

    さらに、パートナまたは顧客のプラグインをダウンロードする場合は、次の場所からダウンロードします。

    https://apex.oracle.com/pls/apex/f?p=53891:1

  • ソフトウェアのみのインストールを使用してプラグインとともにEnterprise Manager Systemをインストールして後で構成オプションのインストールが完了した後、リリース後に利用可能なバンドル・パッチを適用することを選択できます。

  • デプロイメント・サイズ(小、中、大)を選択するオプションを提供し、選択するデプロイメント・サイズに応じて必要なメモリーで構成します。デプロイメント・サイズでは、基本的に、モニター予定のターゲット数、予定している管理エージェント数および予定している同時ユーザー・セッション数を指定します。

  • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して管理リポジトリが事前構成されているデータベースを使用できます。

  • WebLogicドメインGCDomainのデフォルトのユーザー・アカウントweblogicの名前は変更できます。

  • WebLogic Server管理、ノード・マネージャ、SYSMANユーザー・アカウントおよび管理エージェントの登録に個別の異なるパスワードを要求します。

  • ミドルウェア・ホームのデフォルトのOMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)を任意の名前に変更することを可能にし、およびそのディレクトリをミドルウェア・ホーム以外に作成します。

  • 管理、構成データおよびJVM診断データの表領域の場所を変更できます。

  • 環境に合せてポートをカスタマイズできます。

Enterprise Manager Cloud Controlを本番サイト用にインストールする場合は、次のステップを実行します。

注意:

インストーラを起動する前にEM前提条件キットを実行し、リポジトリの前提条件をすべて満たしていることをあらかじめ確認することをお薦めします。手動で実行していない場合でも、製品のインストール中はインストーラによってバックグラウンドで実行されています。ただし、事前に手動で実行すると、インストールまたはアップグレード・プロセスを開始できる前に、管理リポジトリが設定されます。キットの詳細とその実行方法、実行される前提条件チェックについては、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「EM前提条件キットの概要」を参照してください。

ただし、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、EM前提条件キットの起動中に次のパラメータを渡します。

-componentVariables repository:EXECUTE_CHECKS_NOSEED_DB_FOUND:false

  1. Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードの起動。

    『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「Enterprise Manager Cloud Control用のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成」の説明に従って作成したoinstallグループに属するユーザーとして、インストール・ウィザードを呼び出します。

    ./em13300_<platform>.bin INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true[-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]

    たとえば、Linuxプラットフォームの場合は、/u1/software/em/em13300_linux64.bin  INSTALL_SWONLY_WITH_PLUGINS=true[-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]を実行します。

    注意:

    • UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、em13300_<platform>.binを実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13300_win64.exeを実行します。

    • インストーラには、一時ディレクトリ内に約12GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、-J-Djava.io.tmpdirパラメータを渡して12GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。

      このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。

      次に例を示します。

      ./em13300_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/

    • Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェアをダウンロードして実行するディレクトリの名前に空白文字が含まれていないことを確認します。たとえば、EM Softwareという名前のディレクトリの場合、2つの語の間に空白文字が含まれているため、このディレクトリからはソフトウェアをダウンロードしないでください。

  2. (オプション)「My Oracle Supportの詳細」に入る。

    (オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面でMy Oracle Support資格証明を入力し、Oracle Configuration Managerを有効にします。Oracle Configuration Managerをここで有効にしない場合、ステップ(3)に進みます。

    インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。手順は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. (推奨)ソフトウェア更新をインストールします。

    「ソフトウェアの更新」画面で、「更新の検索」を選択し、次のいずれかのオプションを選択して最新のソフトウェア更新を適用します。

    • インターネットに接続されていないホストで、オフラインモードでアップデートをダウンロードし、インストールの実行中にこれらを適用する場合は、ローカル・ディレクトリを選択します。

    • インターネットに接続されているホストで、インストーラを介してMy Oracle Supportに直接接続してオンライン・モードでアップデートをダウンロードし、インストールの実行中にこれらを適用する場合は、My Oracle Supportを選択します。

    これらのオプションの詳細と、それを使用してソフトウェア更新をダウンロードして適用する手順は、Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドを参照してください。

    注意:

    「ソフトウェアの更新」画面は組込み機能である「自動更新」を使用して、Enterprise Manager Cloud Controlのインストールまたはアップグレード中に最新の推奨パッチを自動的にダウンロードしてデプロイできます。この方法では、オラクル社によってリリースされるパッチの手動チェックを継続する必要はありません。正常なインストールおよびアップグレードのためにインストーラによって必要とされるすべてのパッチが、My Oracle Supportで検出されてダウンロードされ、インストールまたはアップグレード中に適用されるため、既知の問題や潜在的な失敗が減少します。この機能を使用して、インストールの進行中にソフトウェア更新を適用することを強くお薦めします。

    注意:

    インストール中に、Oracle Management Repositoryを構成できるデータベースの詳細が要求されます。オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済のOracle Management Repositoryをすでに含むデータベースの詳細を提供する場合、この画面で選択されたソフトウェア更新を自動的に適用できません。そのような場合、インストール後にこれらのソフトウェア更新を手動でダウンロードして適用する必要があります。

    注意:

    My Oracle Supportの資格証明を指定してもソフトウェア更新をダウンロードできない場合、インストーラを終了し、次のように-showProxyパラメータを指定してインストーラを再起動します。

    <Software_Location>/em13300_<platform>.bin SHOW_PROXY=true

  5. 「次へ」をクリックします。

    Enterprise Manager Cloud Controlが、UNIXオペレーティング・システムで実行中のホストにインストールする最初のOracle製品である場合、「Oracleインベントリ」画面が表示されます。詳細はステップ(6)を参照してください。最初の製品ではない場合、「前提条件の確認」画面が表示されます。詳細はステップ(8)を参照してください。

    Enterprise Manager Cloud Controlが、Microsoft Windowsオペレーティング・システムで実行中のホストにインストールする最初のOracle製品である場合、「Oracleインベントリ」画面が表示されません。Microsoft Windowsでは、デフォルトのインベントリ・ディレクトリは次のようになります。

    <system drive>\Program Files\Oracle\Inventory
    
  6. Oracleインベントリの詳細の入力

    「Oracleインベントリ」画面で、次のようにします。このホストでの最初のOracle製品のインストールであると特定された場合のみ、この画面が表示されます。

    1. インベントリ・ファイルおよびディレクトリを配置するディレクトリへのフルパスを入力します。

      注意:

      • これがホスト上で最初のOracle製品である場合、デフォルトの中央インベントリの場所は<home directory>/oraInventory.になります。ただし、すでにOracle製品がホスト上にある場合、中央インベントリの場所は、oraInst.locファイルで参照できます。oraInst.locファイルは、LinuxおよびAIXの場合/etcディレクトリに、Solaris、HP-UXおよびTru64の場合/var/opt/oracleディレクトリにあります。

      • デフォルトのインベントリ・ディレクトリに対して読取り、書込み権限および実行権限があることを確認します。必要な権限がない場合、インストーラを終了してからINVENTORY_LOCATIONパラメータでこのインストーラを再起動し、別のインベントリの場所への絶対パスを渡します。

        次に例を示します。

        <Software_Location>/em13300_<platform>.bin INVENTORY_LOCATION=<absolute_path_to_inventory_directory>

        または、-invPtrLocパラメータでインストーラを起動し、別のインベントリの場所を含むoraInst.locファイルに絶対パスを渡します。

        次に例を示します。

        <Software_Location>/em13300_<platform>.bin -invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>

        ただし、これらのパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。

    2. Oracleインベントリ・ディレクトリを所有する適切なオペレーティング・システム・グループ名を選択します。選択するグループは、そのOracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限を持っている必要があります。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. 前提条件を確認します。

    「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードで実行される前提条件チェックのステータスを確認し、インストールが成功するすべての最小要件を満たしている環境かどうかを確認します。

    インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。必要なオペレーティング・システム・パッチ、オペレーティング・システム・パッケージなどがチェックされます。

    前提条件チェックのステータスは、「警告」「失敗」「成功」「実行されませんでした」「進行中」「保留中」のいずれかです。

    一部のチェックで「警告」ステータスまたは「失敗」ステータスになった場合は、インストールを続行する前に、問題を調査して修正してください。前提条件を満たさなかった理由と解決方法の詳細が画面に表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。

    注意:

    「警告」のステータスがついたチェックは、「無視」をクリックすれば無視できます。ただし、先に進む前に、すべてのパッケージ要件を満たすか、修正する必要があります。

  9. 「次へ」をクリックします。

    注意:

    前提条件チェックが失敗しパッケージの欠落が報告された場合、必要なパッケージをインストールして、「再実行」をクリックしてください。インストール・ウィザードによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、必ず最小バージョンのパッケージをインストールしてください(『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』Enterprise Manager Cloud Controlのパッケージ要件に関する項を参照)。インストール・ウィザードがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』パッケージを確認するためにEnterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードによって使用されるロジックについてに関する項を参照してください。

  10. インストール・タイプを選択します。


    インストール・タイプ・ウィザード

    「インストール・タイプ」画面で、「Enterprise Managerシステムの新規作成」を選択し、続いて「拡張」を選択します。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. インストールの詳細を入力します。

    「インストールの詳細」画面で、次のようにします。

    1. OMSおよび他のコア・コンポーネントをインストールするミドルウェア・ホームを入力します。これは基本的にはOracleホームです。

      注意:

      • Enterprise Manager Cloud Controlのインストール・ウィザードによって、ここに入力したこのミドルウェア・ホーム・ディレクトリにOracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)およびJDK 1.7.0_111が自動的にインストールされます。事前にインストールされたJDKまたはOracle WebLogic Serverは、13cリリース1以降ではサポートされません

      • ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Microsoft Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

        たとえば、15文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\Oracle\MW\EMは、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\omsは使用できません。

    2. 管理エージェントをインストールできるエージェント・ベース・ディレクトリ(ミドルウェア・ホーム外の場所)の絶対パスを入力します。たとえば、ミドルウェア・ホームが/u01/software/em13c/oraclehomeの場合、エージェント・ベース・ディレクトリを/u01/software/em13c/agentbasedirのように指定できます。

      この場所が空で、書込み権限があることを確認してください。また、常に、Oracleミドルウェア・ホーム外で管理されるようにしてください。

      注意:

      ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Microsoft Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

      たとえば、15文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\Oracle\MW\EMは、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\omsは使用できません。

    3. OMSを構成するホストの名前を確認します。

      ホストが仮想マシンを使用して構成されている場合は、ホスト名は完全修飾名または仮想ホスト名で表示されます。ORACLE_HOSTNAMEの値を指定してインストール・ウィザードを起動した場合、このフィールドにはその名前が事前に移入されます。

      デフォルトのホスト名を受け入れます。あるいは、DNSに登録されており、他のネットワーク・ホストからアクセスできる完全修飾ドメイン名を入力するか、このサイトのすべてのOMSインスタンスについて/etc/hostsファイルに定義されている別名ホスト名を入力します。

      注意:

      ホスト名はローカルのOracle WebLogic ServerおよびOracle Management Serviceで使用されるため、ホスト名はローカル・ホストまたは仮想ホストに解決する必要があります。このフィールドには、リモート・ホストやロード・バランサ仮想ホストを指定しないでください。IPアドレスを入力しないでください。名前にアンダースコアを使用しないでください。短縮名も使用できますが、警告が表示されるため、完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. プラグインをデプロイします。

    「プラグイン・デプロイメント」画面で、Enterprise Managerシステムのインストール中にソフトウェア・キット(DVD、ダウンロード済ソフトウェア)からインストールするオプションのプラグインを選択します。

    プラグインは、特定のターゲット・タイプまたはソリューション領域に合うようカスタマイズされた特別な管理機能を提供するプラガブル・エンティティです。

    事前に選択されている行は、デフォルトでインストールされる必須プラグインです。インストールするオプションを選択します。

    注意:

    13c リリース3でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされない非推奨のプラグインを選択した場合、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めるよう求められます。

    注意:

    インストール中にソフトウェア・キットで利用できないプラグインをインストールする場合、第4.4.1.1.1項の追加プラグインのインストールに関する点を参照してください。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. WebLogic Server構成の詳細の入力

    「WebLogic Server構成の詳細」画面で、WebLogic Serverユーザー・アカウントおよびノード・マネージャのユーザー・アカウントの資格証明を入力し、Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所へのパスを検証します。Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所は、ミドルウェア・ホーム外であることを確認してください。デフォルトでWebLogicユーザー名はweblogicになっています。これは必要であれば変更できます。

    注意:

    パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

    注意:

    • Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所は、ミドルウェア・ホーム外であることを確認してください。

    • NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ((gc_inst))をNFSマウントされたドライブに作成する場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』Enterprise Managerシステムをインストールした後のインストール後のタスクの実行に関する項を参照してください。

    デフォルトでは、WebLogicドメイン名はGCDomainで、ノード・マネージャ名はnodemanagerです。これらは編集不可のフィールドです。インストーラは、Oracle WebLogicドメインおよびその他の関連コンポーネント(管理サーバー、管理対象サーバー、ノード・マネージャなど)を作成するためにこの情報を使用します。ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serverインスタンスのリモートでの起動、停止または再起動が可能になるため、ノード・マネージャは高可用性の要件を持つアプリケーションに推奨されます。

    注意:

    Microsoft Windowsでは、ノード・マネージャ・サービスは作成されません。これは予測されている動作です。

  17. 「次へ」をクリックします。

  18. データベース接続の詳細の入力

    「データベース接続の詳細」画面で、次のようにします。

    1. 管理リポジトリの作成が必要な、既存の動作保証済データベースの詳細を指定します。オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリでデータベース・インスタンスをすでに作成した場合は、そのデータベース・インスタンスの詳細を指定します。

      インストーラは、この情報を使用して既存のデータベースに接続し、SYSMANスキーマおよびプラグイン・スキーマを作成します。事前構成済の管理リポジトリをすでに持つデータベースの詳細を指定する場合、インストーラはプラグイン・スキーマのみを作成します。

      注意:

      • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、(ステップ20で説明するとおり)「Enterprise Manager構成の詳細」画面に入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

      • プラガブル・データベース(PDB)の詳細を指定する場合は、別名ではなく完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。単独プラガブル・データベース(単独PDB)の詳細を指定する場合は、完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。非コンテナ・データベース(非CDB)の詳細を指定する場合は、SIDを使用してください。

      • CDBおよびPDB用データベース・テンプレートを使用して事前構成済のリポジトリでデータベース・インスタンスを作成する詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』CDBおよびPDB用データベース・テンプレートを使用した事前構成済のリポジトリでのデータベース・インスタンスの作成に関する項を参照してください。

      • 単一クライアント・アクセス名(SCAN)で構成されたOracle RACデータベースの詳細を指定する場合は、SCAN名をホスト名として入力できます。

    2. 「デプロイメント・サイズ」・リストからデプロイメント・サイズを選択し、モニター予定のターゲットの数、予定している管理エージェント数および予定している同時ユーザー・セッション数を指定します。

      表4-1は、各デプロイメント・サイズを示しています。

      表4-1 デプロイメント・サイズ

      デプロイメント・サイズ ターゲット数 管理エージェント数 同時ユーザー・セッション数

      最大999

      最大99

      最大10

      1000から9999

      100から999

      10から24

      10,000以上

      1000以上

      25から50

      注意:

      オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合(Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照)、この画面で選択するデプロイメント・サイズは、データベース・インスタンス作成中にOracle Database Configuration Assistant (DBCA)で選択するデプロイメント・サイズと一致するようにしてください。

      DBCAを使用してデータベース・インスタンス作成中に選択したデプロイメント・サイズとは違うデプロイメント・サイズを選択する場合は、次の手順に従ってください。

      注意:

      デプロイメント・サイズ、実行されている前提条件チェック、設定されているデータベース・パラメータと、インストール後のデプロイメント・サイズの変更方法の詳細は、Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドを参照してください。

  19. 「次へ」をクリックします。

    注意:

    • Oracle RACデータベースに接続していて、そのノードのいずれかの仮想IPアドレスを指定している場合、インストール・ウィザードで「接続文字列」ダイアログが表示され、クラスタの一部であるその他のノードの情報で接続文字列を更新するように求められます。接続文字列を更新して「OK」をクリックします。接続をテストするには、「接続テスト」をクリックします。

    • 単一クライアント・アクセス名(SCAN)リスナーを使用するようOracle RACデータベース11.2以上が構成されている場合、SCANリスナーを使用した接続文字列を入力できます。

    • CDBまたはPDBで構成されたOracle Databaseに接続する場合は、この画面でPDBの詳細を入力する前に、必ずPDBを開いてください。

    • ACFSを使用する場合は、ACFSディスクをマウントするクラスタに次のパラメータがあることを確認し、/etc/fstabファイルのインストールを開始します。

      <mount_points_of_ACFS_storage> nfs rw,bg,hard,intr,nolock,rsize=32768,wsize=32768,tcp,noacl,vers=3,timeo=300,actimeo=120

      次に例を示します。

      example.com:/emfs/mpoint/oms1 /scratch/u01/oms nfs rw,bg,hard,intr,nolock,rsize=32768,wsize=32768,tcp,noacl,vers=3,timeo=300,actimeo=120

    • データベースへの接続がORA-01017(無効なユーザー名/パスワード)により失敗したというエラーが表示されたら、次のステップに従って問題を解決してください。

      (1) 提供されたSYSパスワードが有効かどうか確認します。

      (2) データベース初期化パラメータのREMOTE_LOGIN_PASSWORDFILEが、SharedまたはExclusiveに設定されているか確認します。

      (3) orapw<SID>というファイル名のパスワード・ファイルが、データベース・ホームの<ORACLE_HOME>/dbsディレクトリに存在することを確認します。存在しない場合、ORAPWDコマンドを使用してパスワードを作成してください。

    • 設定されるすべてのデータベース初期化パラメータおよび実行されるすべての前提条件チェックの詳細、ならびに前提条件チェックに失敗した場合に前提条件チェックを手動で実行する手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「Oracle Enterprise Manager Cloud Controlのインストール」を参照してください。

  20. 「Enterprise Manager構成詳細」に入力します。

    「Enterprise Manager構成詳細」画面で、次の手順を実行します。

    1. 「SYSMANパスワード」で、SYSMANユーザー・アカウントを作成するためのパスワードを入力します。SYSMANユーザー・アカウントは、SYSMANスキーマの作成に使用されます。これは、Enterprise Manager Cloud Controlの管理に使用されるほとんどのリレーショナル・データを保持します。SYSMANは、Enterprise Manager Cloud Controlのスーパー管理者でもあります。

      注意:

      • SYSMANアカウント・パスワードは、文字で始まる必要があり、大文字または小文字の文字、数字および$、#、_記号のみ使用できます。

        無効なパスワードの例: Welcome!、123oracle、#Oracle

      • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、この画面に入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

    2. 「登録パスワード」に、Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。

      注意:

      パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

    3. 「管理表領域」には、管理表領域のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所のフルパスを入力します。インストーラはこの情報を使用して、モニター対象のターゲットのデータ、メトリックなどを格納します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

      たとえば、/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbfなどです。

      データベースがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)またはACFS上にある場合、パスは+<disk_group>/<sid>/<subdir_path_if_any>/<datafilename>.dbfのようになります。

      たとえば、+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt.dbfなどです。

    4. 「構成データ表領域」には、構成データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1.dbf)を格納できる場所のフルパスを入力します。これは、モニター対象ターゲットから収集される構成情報の格納に必要です。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

      たとえば、/u01/oracle/prod/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbfのようになります。

      データベースがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)上にある場合、パスは+<disk_group>/<sid>/<subdir_path_if_any>/<datafilename>.dbfのようになります。

      たとえば、+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt_ecm_depot1.dbfなどです。

    5. 「JVM診断データ表領域」には、JVM診断データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_deepdive.dbf)を格納できる場所のフルパスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。Enterprise Manager Cloud Controlでは、JVM診断およびアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)に関連するモニタリング・データを格納するために、このデータ・ファイルを必要とします。

      たとえば、/u01/oracle/prod/oradata/mgmt_deepdive.dbfのようになります。

      データベースがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)上にある場合、パスは+<disk_group>/<sid>/<subdir_path_if_any>/<datafilename>.dbfのようになります。

      たとえば、+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt_deepdive.dbfなどです。

  21. 「次へ」をクリックします。

  22. 共有場所を構成します。

    注意:

    Microsoft Windowsでインストーラを起動した場合、「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面に「構成ボリューム」オプションと「クラスタ・ボリューム」オプションは表示されません。これは予測されている動作です。

    「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面で、次の手順を実行します。

    1. Oracleソフトウェア・ライブラリを構成します。Oracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)は、ソフトウェア・パッチ、仮想アプライアンス・イメージ、参照ゴールド・イメージ、アプリケーション・ソフトウェアおよび関連するディレクティブのスクリプトなどのソフトウェア・エンティティを格納するリポジトリとして機能する、Enterprise Manager Cloud Control内の機能です。ソフトウェア・ライブラリは、プロビジョニングやパッチ適用などの操作に必要です。

      「Oracleソフトウェア・ライブラリの構成」を選択します。一意のディレクトリ名を示す絶対パスを入力します。デフォルトでは、構成される記憶域の場所が、OMS共有ファイル・システムの場所であるため、OMSホストにマウントされた場所を入力することを強くお薦めします。これは、ソフトウェア・ライブラリの同じマウントされた場所を使用できるOMSインスタンスをさらにインストールする場合に役立ちます。

      注意:

      ソフトウェア・ライブラリは、主に「OMS共有ファイル・システム」の場所と「OMSエージェント・ファイル・システム」の場所の2つのタイプの記憶域の場所をサポートしています。これらの記憶域の場所を理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

      なんらかの理由で、OMS共有ファイル・システムの場所を構成できない場合は、OMSエージェントの記憶域の場所を構成してください。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のOMSエージェント・ファイル・システムの場所の構成に関する項を参照してください

      注意:

      • インストール時のソフトウェア・ライブラリの構成はオプションです。このオプションを選択せずに、これを構成しなくても、インストールは成功します。ソフトウェア・ライブラリは、初期設定コンソールまたはソフトウェア・ライブラリ管理コンソール(Enterprise Manager Cloud Controlコンソール内で使用可能)を使用して後で構成できます。ただし、インストーラによって自動的に構成が行われるため、インストール時にこのオプションを選択し、ソフトウェア・ライブラリを構成することを強くお薦めします。これにより時間と労力を節約され、最初のOMSの直後に追加のOMSをインストールし、同じソフトウェア・ライブラリの場所を使用するように構成できます。

      • ソフトウェア・ライブラリの構成後、ソフトウェア・ライブラリ管理コンソールで場所の詳細を表示できます。このコンソールにアクセスするには、「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」「ソフトウェア・ライブラリ」の順に選択します。

    2. デフォルトでインストールおよび構成されるOracle BI Publisherの共有の場所を構成します。共有記憶域の場所は、レポート・カタログおよび現在インストールしている最初のOMSおよび今後インストールする予定の追加のOMSに関連する管理情報を格納するための共通の場所として機能します。

      (i) Oracle BI Publisherのために使用できる共有場所を特定します。

      既存の共有場所がない場合、新たに作成し、最初のOMSをインストールするホストおよび追加のOMSインスタンスをインストールする予定のホストでそれが認識されることを確認します。

      インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の使用率は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも12GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。

      注意:

      ソフトウェア・ライブラリ、または以前のリリースのEnterprise Managerのゴールド・イメージのステージング用に使用していた共有場所がすでにある場合、同じ場所を使用するよう選択できます。ただし、共有場所内のディレクトリはOracle BI Publisher、ソフトウェア・ライブラリおよびステージング済のゴールド・イメージに対して固有になるようにします。たとえば、共有場所/u01/software/examplehost/shrd/をすでに使用していて、ソフトウェア・ライブラリが/u01/software/examplehost/shrd/SW内に構成されている場合、同じ場所を使用できますが、Oracle BI Publisher用のこの共有場所内のディレクトリは必ず/u01/software/examplehost/shrd/BIPにします。

      (ii) この画面で、「Oracle BI Publisherの共有場所の構成」を選択します。次のディレクトリ・パスを入力します。最初のOMSのインストールに使用するユーザー・アカウントに、これらのパスの読取りおよび書込み権限があることを確認します。

      注意:

      Microsoft Windowsでインストーラを起動した場合、「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面に「構成ボリューム」オプションと「クラスタ・ボリューム」オプションは表示されません。これは予測されている動作です。

      「構成ボリューム」に、Oracle BI Publisherリポジトリおよび構成ファイルが格納される共有記憶域の場所にある/configディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/ntwkshrd/bip/configなどです。

      「クラスタ・ボリューム」に、Oracle BI Publisherが高可用性環境で動作するためにOracle BI Publisherスケジューラ記憶域が保持される共有記憶域の場所にある/clusterディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/ntwkshrd/bip/clusterなどです。

      警告:

      インストール後、これらのディレクトリを削除しないでください。ディレクトリはOracle BI Publisherが適切に機能するために必要なため、インストール時およびインストール後も必要です。

    3. インストールおよび構成されているOracle BI Publisherを有効または無効にします。Oracle BI Publisherを有効にすると、ソフトウェアが起動され、Enterprise Managerシステム内で使用するための準備が整えられます。Oracle BI Publisherを無効にすると、ソフトウェアは起動されずにそのままになります。

      Oracle BI Publisherを有効にするには、「Oracle BI Publisherの有効化」を選択します。

      注意:

      インストール時にOracle BI Publisherを無効にするよう選択した場合、インストール後に有効にするには、Oracleホームのbinディレクトリから次のEM CTLコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -enable_bip

      コマンドはOracle BI Publisherを有効にするのみで、起動はしません。開始するには、Oracleホームのbinディレクトリから次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms -bip_only

  23. 「次へ」をクリックします。

  24. ポートをカスタマイズします。

    「ポート構成の詳細」画面で、各種コンポーネントが使用するポートをカスタマイズします。

    注意:

    この画面のすべてのポートが-1として表示される場合、インストーラがホスト上のポートをバインドできないことを示します。この問題を解決するには、インストーラを終了して、ホスト名とこのホストのIP構成を検証し(ホストのIPアドレスが別のホストで使用されていないことを確認)、インストーラを再起動して実行しなおします。

    Oracleによって推奨されるポート範囲の内部または外部にある空きカスタム・ポートを入力できます。

    ポートが空いているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。

    • UNIXの場合:

      netstat -an | grep <port no>

    • Microsoft Windowsの場合:

      netstat -an|findstr <port_no>

    ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。または、ポートがstaticports.iniファイルに事前に定義されていて、それらのポートを使用する場合、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックして、ファイルを選択します。

    注意:

    staticports.iniファイルがインストール中に渡される場合、staticports.iniファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。

    staticports.iniファイルは次の場所にあります。

    <Software_Extracted_Location>/response

  25. 「次へ」をクリックします。

  26. 確認してインストールします。

    「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。

    • 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。

    • 詳細を確認し問題がない場合、「インストール」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。

  27. 進行状況を追跡します。

    「インストールの進行状況」画面で、インストール全体の進行状況(パーセント表示)を確認します。

  28. インストールを終了します。

    「終了」画面に、Enterprise Managerのインストールに関連する情報が表示されます。情報を確認し、「閉じる」をクリックして、インストール・ウィザードを終了します。

  29. スクリプトを実行します。

    ソフトウェア・バイナリのコピー後、allroot.shスクリプト、および今回がホストでの最初のOracle製品のインストールの場合oraInstRoot.shスクリプトを実行するように要求されます。別のウィンドウを開き、rootとしてログインし、これらのスクリプトを手動で実行します。

    Microsoft Windowsオペレーティング・システム上でインストールしている場合、このスクリプトの実行は要求されません。

  30. 構成します。

    Enterprise Managerを構成するには、次のコマンドを使用してConfigureGC.shスクリプトを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/oui/bin/ConfigureGC.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_Middleware_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}

    注意:

    • コンフィギュレーション・アシスタントに失敗した場合、インストーラが停止し、後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。問題を解決してコンフィギュレーション・アシスタントを再試行してください。

    • 「再試行」をクリックする前に誤ってインストーラを終了した場合は、インストーラを再起動して同じ画面を開くのではなく、OracleホームからrunConfig.shスクリプトを起動して、サイレント・モードでコンフィギュレーション・アシスタントを再実行します。Microsoft Windowsプラットフォームの場合は、runConfig.batスクリプトを起動します。

      $<ORACLE_HOME>/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_Oracle_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}

      runConfig.shスクリプトが失敗する場合は、使用環境をクリーンアップしてインストールを再実行してください。

    注意:

    Microsoft Windowsプラットフォームの場合、ConfigureGC.batスクリプトを起動します。

注意:

サーバー・ロード・バランサ(SLB)が環境に構成され、アップロード・ポートがロックされている場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

SLBが環境に構成されているが、アップロード・ポートのロックが解除されている場合、JVMDのトラフィックにSLBを経由させるかどうかを決定します。そのようにする場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。JVMDのSLBを構成する必要がない場合は、アップグレード後にそれをスキップすることを選択できます。

OMSを保護するには、次のコマンドを実行します。

<ORACLE_HOME>/bin/emctl secure oms -host <SLB host>-slb_jvmd_http_port <JVMD_SLB_HTTP_Port> -slb_jvmd_https_port <JVMD_SLB_HTTPS_Port> -sysman_pwd <system_password> -reg_pwd <agent_registration_password>

Oracleホームで13cリリース3に使用できるバンドル・パッチを適用する場合、次のステップを実行します。

注意:

omspatcherが<ORACLE_HOME>/OMSPatcherにあるため、コマンドを実行する前に、ディレクトリがパスに含まれていることを確認してください。
  1. bitonlyモードで、バンドル・パッチのomspatcherを実行します。

    次に例を示します。
    $omspatcher apply/scratch/omspatching/accumulativePatching/131/1111104/pat/1111104 -bitonly
    
    *******************************Trace for reference
    $omspatcher apply /scratch/omspatching/accumulativePatching/131/1111104/pat/1111104 -bitonly
    
    OMSPatcher Automation Tool
    Copyright (c) 2016, Oracle Corporation.  All rights reserved.
    
    OMSPatcher version : 13.3.0.0.
    0OUI version       : 13.3.0.0.0
    Running from       : /scratch/xxxxx
    Log file location  : /scratch/xxxxx/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2016-08-01_03-34-15AM_1.log
    
    OMSPatcher log file: /scratch/xxxxx/cfgtoollogs/omspatcher/1111104/omspatcher_2016-08-01_03-34-21AM_deploy.log
    
    WARNING: OMSPatcher has been invoked with 'bitonly' option but the System patch provided has deployment metadata.
    Invocation in 'bitonly' mode will prevent OMSPatcher from deploying artifacts.
    
    Do you want to proceed? [y|n] 
    y
    User Responded with: Y
    
    Applying sub-patch(es) "1111191,1111197"
    Please monitor log file: /scratch/xxxxx/cfgtoollogs/opatch/opatch2016-08-01_03-34-21AM_1.log
    
    Complete Summary
    ================
    
    All log file names referenced below can be accessed from the directory "/scratch/xxxxx/cfgtoollogs/omspatcher/2016-08-01_03-34-15AM_SystemPatch_1111104_1"
    
    Patching summary:
    -----------------
    
    Binaries of the following sub-patch(es) have been applied successfully:
    Featureset         Sub- patches               Log file
    ----------         -----------                --------
    oracle.sysman.top.oms_13.3.0.0.0   1111191,1111197   1111191,1111197_opatch2016-08-01_03-34-21AM_1.log
    ********************************************
  2. omspatcher lspatchesコマンドを実行して、ステップ1で適用したサブバッチをすべてリストします。

    構文: omspatcher lspatches | grep "bp_id"

    次に例を示します。
    omspatcher lspatches | grep "1111104"
    
    *************************omspatcher Trace for reference
    $omspatcher lspatches | grep "1111104"
    oracle.sysman.emas.oms.plugin_13.3.0.0.0          
    Plugin              1111104            1111191
    oracle.sysman.db.oms.plugin_13.3.0.0.0            
    Plugin              1111104            1111197
    [userid@adc00wve xxxxx]$
    **************************

    注意:

    最後の列はバンドル・パッチで適用されたサブパッチをすべてリストします。
  3. 適用されたサブパッチIDのいずれかを指定して、omspatcher commitコマンドを実行します。

    注意:

    ステップ2の出力で、適用されたすべてのサブパッチがリストされます。サブパッチIDのいずれかを選択して、omspatcher commitコマンドを実行します。

構文: omspatcher commit -id <subpatch_id>

次に例を示します。
************omspatcher Trace for reference
$ omspatcher commit -id 1111197
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2016, Oracle Corporation.  All rights reserved.

OMSPatcher version : 13.8.0.0.2
OUI version        : 13.9.1.0.0
Running from       : /scratch/xxxxx

Log file location  : /scratch/xxxxx/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2016-08-01_03-40-28AM_1.log

OMSPatcher will now mark the patch "1111191,1111197" as auto-executed.
Log file location: /scratch/xxxxx/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2016-08-01_03-40-28AM_1.log

OMSPatcher succeeded.

グラフィック・モードでのソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerのインストール

この項では、グラフィック・モードでEnterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみインストールして、後でインストールを構成する方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)

グラフィック・モードでEnterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみをインストールするには、次のステップを実行します。

注意:

インストーラを起動する前にEM前提条件キットを実行し、リポジトリの前提条件をすべて満たしていることをあらかじめ確認することをお薦めします。手動で実行していない場合でも、製品のインストール中はインストーラによってバックグラウンドで実行されています。ただし、事前に手動で実行すると、インストールまたはアップグレード・プロセスを開始できる前に、管理リポジトリが設定されます。キットの詳細とその実行方法、キットで実行される前提条件チェックについては、Enterprise Managerl基本インストレーション・ガイドを参照してください。

ただし、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、EM前提条件キットの起動中に次のパラメータを渡します。

-componentVariables repository:EXECUTE_CHECKS_NOSEED_DB_FOUND:false

  1. Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードの起動

    インストーラを起動します。(Unixでは、必ず作成したoinstallグループに属するユーザーとしてインストーラを起動します。オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の詳細は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。)

    <Software_Location>/em13300_<platform>.bin [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]

    注意:

    • UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、em13300_<platform>.binを実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13300_win64.exeを実行します。

    • インストーラには、一時ディレクトリ内に約12GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、-J-Djava.io.tmpdirパラメータを渡して12GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。

      このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。

      次に例を示します。

      ./em13300_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/

    • -invPtrLocパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

    • インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、グラフィック・モードでソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerソフトウェアをインストールする間の拡張インストーラ・オプションの使用を参照してください。

  2. (オプション)「My Oracle Supportの詳細」に入力します。

    「My Oracle Supportの詳細」画面で、My Oracle Support資格証明を入力し、Oracle Configuration Managerを有効にします。Oracle Configuration Managerをここで有効にしない場合、ステップ(3)に進みます。

    インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. (推奨)ソフトウェア更新をインストールします。

    「ソフトウェアの更新」画面で、「更新の検索」を選択し、次のいずれかのオプションを選択して最新のソフトウェア更新を適用します。

    • インターネットに接続されていないホストで、オフラインモードでアップデートをダウンロードし、インストールの実行中にこれらを適用する場合は、ローカル・ディレクトリを選択します。

    • インターネットに接続されているホストで、インストーラを介してMy Oracle Supportに直接接続してオンライン・モードでアップデートをダウンロードし、インストールの実行中にこれらを適用する場合は、My Oracle Supportを選択します。

    これらのオプションの詳細、ならびにこれらのオプションを使用したソフトウェア更新のダウンロードおよび適用の手順は、「ソフトウェア更新のダウンロード方法」を参照してください。

    注意:

    この「ソフトウェアの更新」画面は、組込みの機能であるソフトウェア更新を使用して、Enterprise Manager Cloud Controlのインストールまたはアップグレード中に最新の推奨パッチを自動的にダウンロードしてデプロイできます。この方法では、オラクル社によってリリースされるパッチの手動チェックを継続する必要はありません。正常なインストールおよびアップグレードのためにインストーラによって必要とされるすべてのパッチが、My Oracle Supportで検出されてダウンロードされ、インストールまたはアップグレード中に適用されるため、既知の問題や潜在的な失敗が減少します。この機能を使用して、インストールの進行中にソフトウェア更新を適用することを強くお薦めします。詳細は、「ソフトウェア更新とは」を参照してください。

  5. 「次へ」をクリックします。

    Enterprise Manager Cloud Controlが、UNIXオペレーティング・システムで実行中のホストにインストールする最初のOracle製品である場合、「Oracleインベントリ」画面が表示されます。詳細はステップ(6)を参照してください。最初の製品ではない場合、「前提条件の確認」画面が表示されます。詳細はステップ(8)を参照してください。

    Enterprise Manager Cloud Controlが、Microsoft Windowsオペレーティング・システムで実行中のホストにインストールする最初のOracle製品である場合、「Oracleインベントリ」画面が表示されません。Microsoft Windowsでは、デフォルトのインベントリ・ディレクトリは次のようになります。

    <system drive>\Program Files\Oracle\Inventory
    
  6. Oracleインベントリの詳細の入力

    「Oracleインベントリ」画面で、次のようにします。このホストでの最初のOracle製品のインストールであると特定された場合のみ、この画面が表示されます。

    1. インベントリ・ファイルおよびディレクトリを配置するディレクトリへのフルパスを入力します。

      注意:

      • これがホスト上で最初のOracle製品である場合、デフォルトのセントラル・インベントリの場所は<home directory>/oraInventoryになります。ただし、すでにOracle製品がホスト上にある場合、中央インベントリの場所は、oraInst.locファイルで参照できます。oraInst.locファイルは、LinuxおよびAIXの場合/etcディレクトリに、Solaris、HP-UXおよびTru64の場合/var/opt/oracleディレクトリにあります。

      • デフォルトのインベントリ・ディレクトリに対して読取り、書込み権限および実行権限があることを確認します。必要な権限がない場合、インストーラを終了してからINVENTORY_LOCATIONパラメータでこのインストーラを再起動し、別のインベントリの場所への絶対パスを渡します。

        次に例を示します。

        <Software_Location>/em13300_<platform>.bin INVENTORY_LOCATION=<absolute_path_to_inventory_directory>

        または、-invPtrLocパラメータでインストーラを起動し、別のインベントリの場所を含むoraInst.locファイルに絶対パスを渡します。

        次に例を示します。

        <Software_Location>/em13300_<platform>.bin -invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>

        ただし、これらのパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。

    2. Oracleインベントリ・ディレクトリを所有する適切なオペレーティング・システム・グループ名を選択します。選択するグループは、そのOracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限を持っている必要があります。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. 前提条件の確認

    「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードで実行される前提条件チェックのステータスを確認し、インストールが成功するすべての最小要件を満たしている環境かどうかを確認します。

    インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。必要なオペレーティング・システム・パッチ、オペレーティング・システム・パッケージなどがチェックされます。

    前提条件チェックのステータスは、「警告」「失敗」「成功」、「実行されませんでした」、「進行中」 「保留中」のいずれかです。

    • 一部のチェックで「警告」ステータスまたは「失敗」ステータスになった場合は、インストールを続行する前に、問題を調査して修正してください。前提条件を満たさなかった理由と解決方法の詳細が画面に表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。

    • ただし、先に進む前に、すべてのパッケージ要件を満たすか、修正する必要があります。そうしないと、インストールに失敗する場合があります。

  9. 「次へ」をクリックします。

    注意:

    前提条件チェックが失敗しパッケージの欠落が報告された場合、必要なパッケージをインストールして、「再実行」をクリックしてください。インストール・ウィザードによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドに示す最小バージョンのパッケージをインストールしてください。インストール・ウィザードがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

  10. インストール・タイプの選択

    「インストール・タイプ」画面で、「ソフトウェアのみインストール」を選択します。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. インストールの詳細の入力

    「インストールの詳細」画面で、次のようにします。

    1. OMSおよび他のコア・コンポーネントをインストールするミドルウェア・ホームを入力します。

      次に例を示します。

      /u01/software/em13c/oraclehome

      注意:

      • Enterprise Manager Cloud Controlのインストール・ウィザードによって、ここに入力したこのミドルウェア・ホーム・ディレクトリにOracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)およびJDK 1.7.0_171が自動的にインストールされます。事前にインストールされたJDKまたはOracle WebLogic Serverは、13cリリース1以降ではサポートされません

      • ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Microsoft Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

        たとえば、22文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\sw\em13c\oraclehomeは、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\omsは使用できません。

    2. 管理エージェントをインストールできるエージェント・ベース・ディレクトリ(Oracleミドルウェア・ホーム外の場所)への絶対パスを入力します。

      たとえば、ミドルウェア・ホームが/u01/software/em13c/oraclehomeの場合、エージェント・ベース・ディレクトリを/u01/software/em13c/agentbasedirのように指定できます。

      この場所が空で、書込み権限があることを確認してください。また、常に、ミドルウェア・ホーム外で管理されるようにしてください。

      注意:

      ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Microsoft Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

      たとえば、15文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\Oracle\MW\EMは、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\omsは使用できません。

    3. OMSを構成するホストの名前を確認します。

      ホストが仮想マシンを使用して構成されている場合は、ホスト名は完全修飾名または仮想ホスト名で表示されます。ORACLE_HOSTNAMEの値を指定してインストール・ウィザードを起動した場合、このフィールドにはその名前が事前に移入されます。

      デフォルトのホスト名を受け入れます。あるいは、DNSに登録されており、他のネットワーク・ホストからアクセスできる完全修飾ドメイン名を入力するか、このサイトのすべてのOMSインスタンスについて/etc/hostsファイルに定義されている別名ホスト名を入力します。

      注意:

      ホスト名はローカルのOracle WebLogic ServerおよびOracle Management Serviceに使用されるため、ホスト名はローカル・ホストに対して解決する必要があります。このフィールドには、リモート・ホストやロード・バランサ仮想ホストを指定しないでください。IPアドレスを入力しないでください。名前にアンダースコアを使用しないでください。短縮名も使用できますが、警告が表示されるため、完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. 確認およびインストール

    「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。

    • 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。

    • 詳細を確認し問題がない場合、「インストール」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。

  15. 進行状況の追跡

    「インストールの進行状況」画面で、インストール全体の進行状況(パーセント表示)を確認します。

  16. インストールの終了

    「終了」画面に、Enterprise Managerのインストールに関連する情報が表示されます。情報を確認し、「閉じる」をクリックして、インストール・ウィザードを終了します。

グラフィック・モードでソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerソフトウェアをインストールする間の拡張インストーラ・オプションの使用

インストーラの起動中に渡すことができる追加の拡張オプションの一部は、次のとおりです。

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c以降の場合、GCDomainは、WebLogicドメインの作成でサポートされている唯一のドメイン名です。カスタマイズしたWebLogicドメイン名はサポートされていません。

  • 中央インベントリを設定する場合、-invPtrLocパラメータを渡します。このパラメータでは、インベントリ・ポインタ・ファイル(oraInst.loc)のある場所のパスが考慮されます。ただし、このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

    次に例を示します。

    ./em13300_<platform>.bin -invPtrLoc /scratch/OracleHomes/oraInst.loc -silent -responseFile <absolute_path_response_file>

  • ソフトウェア・バイナリをインストールした後、バイナリを構成します。構成が正常に終了すると、デフォルトで、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。これらを自動的に起動しないようにする場合は、START_OMSSTART_AGENTのオプションを指定してインストール・ウィザードを呼び出し、制御する対象に応じて、それらをtrueまたはfalseに設定します。

    注意:

    Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリの構成(グラフィック・モード)の説明に従い、ソフトウェア・バイナリを構成するためにConfigureGC.shを起動する場合でも必ずSTART_OMSおよびSTART_AGENTオプションを使用してください。

rootスクリプトの実行

(UNIXのみ) Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリをインストールした後、新しい端末でrootユーザーとしてログインし、次のスクリプトを実行します。

  • これがホストにインストールした最初のOracle製品である場合、oraInstroot.shスクリプトを、管理エージェントのホームで使用可能なoraInst.locファイルで指定されたインベントリの場所から実行します。

    たとえば、oraInst.locファイルで指定されたインベントリの場所が$HOME/oraInventoryである場合、次のコマンドを実行します。

    $HOME/oraInventory/oraInstRoot.sh

    注意:

    自身がrootユーザーではない場合、SUDOを使用して、rootユーザーに変更してください。たとえば、次のようなコマンドを実行します。

    /usr/local/bin/sudo $HOME/oraInventory/oraInstRoot.sh

  • OMSホストのOracleホームでallroot.shスクリプトを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/allroot.sh

    注意:

    自身がrootユーザーではない場合、SUDOを使用して、rootユーザーに変更してください。たとえば、次のようなコマンドを実行します。

    /usr/local/bin/sudo $<ORACLE_HOME>/allroot.sh

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリの構成(グラフィック・モード)

Enterprise Manager Cloud Controlを構成するには、次のステップに従います。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードの起動

    インストール・ウィザードを起動します。(Unixでは、必ず作成したoinstallグループに属するユーザーとしてインストール・ウィザードを起動します。オペレーティング・システム・グループおよびユーザーを作成する詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「Enterprise Manager Cloud Control用のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成」を参照してください。

    $<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]

    注意:

    • Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)で説明されている手順で、ソフトウェア・バイナリをインストール中に-invPtrLoc引数を渡した場合は、ここでも同じ引数を渡します。

    • -invPtrLocパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

    • スクリプトの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、グラフィック・モードでソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerソフトウェアを構成する間の拡張スクリプト・オプションの使用を参照してください。

    • ソフトウェアのみのインストールを構成する唯一の方法は、ConfigureGC.sh (Microsoft Windowsの場合はConfigureGC.bat)スクリプトを実行することです。コンフィギュレーション・アシスタントを個々に実行して、ソフトウェアのみのインストールを構成しないでください。なんらかの理由で個々のコンフィギュレーション・アシスタントを実行してインストールを構成する必要がある場合、Oracleサポートにご連絡ください。

    • ConfigureGC.sh (Microsoft Windowsの場合はConfigureGC.bat)スクリプトを使用してソフトウェアのみのインストール(Oracleホーム)を構成済の場合、スクリプトまたは各コンフィギュレーション・アシスタントを使用して再構成しないでください。

  2. インストール・タイプの選択

    インストール・ウィザードの「インストール・タイプ」画面で、「Enterprise Managerシステムの新規作成」を選択します。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. プラグインのデプロイ

    「プラグイン・デプロイメント」画面で、Enterprise Managerシステムのインストール中にソフトウェア・キット(DVD、ダウンロード済ソフトウェア)からインストールするオプションのプラグインを選択します。

    事前に選択されている行は、デフォルトでインストールされる必須プラグインです。インストールするオプションを選択します。

    注意:

    13cリリース3でのみサポートされ、将来のリリースではサポートされない非推奨のプラグインを選択した場合、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めるよう求められます。

    注意:

    インストール中に、ソフトウェア・キットで利用できないプラグインをインストールする必要がある場合は、グラフィック・モードでソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerソフトウェアをインストールする間の拡張インストーラ・オプションの使用で追加プラグインのインストールに関する点を参照してください。

  5. 「次へ」をクリックします。

  6. WebLogic Server構成の詳細の入力

    「WebLogic Server構成の詳細」画面で、WebLogic Serverのユーザー・アカウントおよびノード・マネージャのユーザー・アカウントの資格証明を入力して、Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所のパスを検証します。Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所は、ミドルウェア・ホーム外の場所であることを確認してください。

    注意:

    パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

    注意:

    Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所は、ミドルウェア・ホーム外であることを確認してください。

    デフォルトでは、WebLogicドメイン名がGCDomain、ノード・マネージャ名がnodemanagerです。これらは編集できないフィールドです。インストーラは、Oracle WebLogicドメインおよびその他の関連コンポーネント(管理サーバー、管理対象サーバー、ノード・マネージャなど)を作成するためにこの情報を使用します。

    ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serverインスタンスのリモートでの起動、停止または再起動が可能になるため、ノード・マネージャは高可用性の要件を持つアプリケーションに推奨されます。

    注意:

    Microsoft Windowsでは、ノード・マネージャ・サービスは作成されません。これは予測されている動作です。

    デフォルトでは、Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所はgc_instで、OMSに関連するすべての構成の詳細を格納するためにミドルウェア・ホーム外に作成されます。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. データベース接続の詳細の入力

    「データベース接続の詳細」画面で、次のようにします。

    1. 管理リポジトリの作成が必要な、既存の動作保証済データベースの詳細を指定します。オラクル社提供のdデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリでデータベース・インスタンスをすでに作成している場合は、そのデータベース・インスタンスの詳細を指定します。

      インストーラは、この情報を使用して既存のデータベースに接続し、SYSMANスキーマおよびプラグイン・スキーマを作成します。事前構成済の管理リポジトリをすでに持つデータベースの詳細を指定する場合、インストーラはプラグイン・スキーマのみを作成します。

      注意:

      • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリでデータベース・インスタンスを作成する詳細は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

      • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS(管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、(ステップ10で説明されているように)「リポジトリ構成の詳細」画面に入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

      • 上でリストしたテンプレートを使用してPDBが作成された場合、PDB名は、CDB名とは関係なく必ずempdbreposとなります。ただし、CDBが<domain name>を使用して作成されている場合、PDBはempdbrepos.<domain name>となります。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「データベース・テンプレートを使用した事前構成済のリポジトリでのデータベース・インスタンスの作成」を参照してください。

      • プラガブル・データベース(PDB)の詳細を指定する場合は、別名ではなく完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。単独プラガブル・データベース(単独PDB)の詳細を指定する場合は、完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。非コンテナ・データベース(非CDB)の詳細を指定する場合は、SIDを使用してください。

      • データベースが、動作保証マトリックスにリストされている動作保証済データベースであることを確認するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「Enterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセス」の説明に従って、動作保証マトリックスにアクセスしてください。

      • 設定されるすべてのデータベース初期化パラメータおよび実行されるすべての前提条件チェックの詳細、ならびに前提条件チェックに失敗した場合に前提条件チェックを手動で実行する手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』「EM前提条件キットの概要」を参照してください。

    2. 「デプロイメント・サイズ」・リストからデプロイメント・サイズを選択し、モニター予定のターゲットの数、予定している管理エージェント数および予定している同時ユーザー・セッション数を指定します。

      前提条件チェックは選択内容に関係なく実行されますが、様々なパラメータに設定される値は、選択内容に応じてチェックされます。

      デプロイメント・サイズ、実行する前提条件チェック、設定するデータベース・パラメータ、およびインストール後にデプロイメント・サイズを変更する方法の詳細は、詳細構成のEnterprise Manager Cloud Controlのデプロイメント・サイズとはを参照してください。

      表4-2は、各デプロイメント・サイズを示しています。

      表4-2 デプロイメント・サイズ

      デプロイメント・サイズ ターゲット数 管理エージェント数 同時ユーザー・セッション数

      最大999

      最大99

      最大10

      1000から9999

      100から999

      10から24

      10,000以上

      1000以上

      25から50

  9. 「次へ」をクリックします。

    注意:

    接続しているデータベースが、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスの場合、この画面で選択したデプロイメント・サイズが、データベース・インスタンスの作成中にOracle Database Configuration Assistant (DBCA)で選択したデプロイメント・サイズと一致するようにしてください。

    DBCAを使用したデータベース・インスタンスの作成中に選択したデプロイメント・サイズとは異なるデプロイメント・サイズを選択する場合、次のいずれかを行います。

    • この画面でデプロイメント・サイズを選んで選択し、「次」をクリックします。エラーが表示されたときは、データベースのパラメータを修正してからこの画面に戻って、インストールを継続します。オラクル社提供のSQLスクリプトを使用して自動的にパラメータを修正するには、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

    • インストーラを最小化し、選択したデプロイメント・サイズのテンプレートで他のデータベース・インスタンスを作成してからこの画面に戻って、一致したデプロイメント・サイズを選択します。手順は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

  10. 「Enterprise Manager構成詳細」に入力します。

    「リポジトリ構成の詳細」画面で、次のようにします。

    1. 「SYSMANパスワード」で、SYSMANユーザー・アカウントを作成するためのパスワードを入力します。SYSMANユーザー・アカウントは、SYSMANスキーマの作成に使用されます。これは、Enterprise Manager Cloud Controlの管理に使用されるほとんどのリレーショナル・データを保持します。SYSMANは、Enterprise Manager Cloud Controlのスーパー管理者でもあります。

      注意:

      • パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

      • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、この画面に入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

    2. 「登録パスワード」で、Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。

      注意:

      パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

    3. 「管理表領域」には、管理表領域のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。インストーラはこの情報を使用して、モニター対象のターゲットのデータ、メトリックなどを格納します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

      たとえば、/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbfなどです。

      データベースがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)上にある場合、パスは+<disk_group>/<sid>/<subdir_path_if_any>/<datafilename>.dbfのようになります。

      たとえば、+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt.dbfなどです。

    4. 「構成データ表領域」には、構成データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1_.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。これは、モニター対象ターゲットから収集される構成情報の格納に必要です。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

      たとえば、/u01/oracle/prod/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbfのようになります。

      データベースがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)上にある場合、パスは+<disk_group>/<sid>/<subdir_path_if_any>/<datafilename>.dbfのようになります。

      たとえば、+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt_ecm_depot1.dbfなどです。

    5. 「JVM診断データ表領域」には、JVM診断データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_deepdive.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。Enterprise Manager Cloud Controlでは、JVM診断およびアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)に関連するモニタリング・データを格納するために、このデータ・ファイルを必要とします。

      たとえば、/u01/oracle/prod/oradata/mgmt_deepdive.dbfのようになります。

      データベースがOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)上にある場合、パスは+<disk_group>/<sid>/<subdir_path_if_any>/<datafilename>.dbfのようになります。

      たとえば、+DATA/oemrsp01d/datafile/mgmt_deepdive.dbfなどです。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. 共有場所を構成します

    「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面で、次の手順を実行します。

    1. Oracleソフトウェア・ライブラリを構成します。Oracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)は、ソフトウェア・パッチ、仮想アプライアンス・イメージ、参照ゴールド・イメージ、アプリケーション・ソフトウェアおよび関連するディレクティブのスクリプトなどのソフトウェア・エンティティを格納するリポジトリとして機能する、Enterprise Manager Cloud Control内の機能です。ソフトウェア・ライブラリは、プロビジョニングやパッチ適用などの操作に必要です。

      「Oracleソフトウェア・ライブラリの構成」を選択します。一意のディレクトリ名を示す絶対パスを入力します。デフォルトでは、構成される記憶域の場所が、OMS共有ファイル・システムの場所であるため、OMSホストにマウントされた場所を入力することを強くお薦めします。これは、ソフトウェア・ライブラリの同じマウントされた場所を使用できるOMSインスタンスをさらにインストールする場合に役立ちます。

      注意:

      ソフトウェア・ライブラリは、主に「OMS共有ファイル・システム」の場所と「OMSエージェント・ファイル・システム」の場所の2つのタイプの記憶域の場所をサポートしています。これらの記憶域の場所を理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』「アップロード・ファイルの場所」を参照してください。

      なんらかの理由で、OMS共有ファイル・システムの場所を構成できない場合は、OMSエージェントの記憶域の場所を構成してください。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』OMSエージェント・ファイル・システムの場所の構成に関する項を参照してください。

      注意:

      • インストール時のソフトウェア・ライブラリの構成はオプションです。このオプションを選択せずに、これを構成しなくても、インストールは成功します。ソフトウェア・ライブラリは、初期設定コンソールまたはソフトウェア・ライブラリ管理コンソール(Enterprise Manager Cloud Controlコンソール内で使用可能)を使用して後で構成できます。ただし、インストーラによって自動的に構成が行われるため、インストール時にこのオプションを選択し、ソフトウェア・ライブラリを構成することを強くお薦めします。これにより時間と労力を節約され、最初のOMSの直後に追加のOMSをインストールし、同じソフトウェア・ライブラリの場所を使用するように構成できます。

      • ソフトウェア・ライブラリの構成後、ソフトウェア・ライブラリ管理コンソールで場所の詳細を表示できます。このコンソールにアクセスするには、「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」「ソフトウェア・ライブラリ」の順に選択します。

    2. デフォルトでインストールおよび構成されるOracle BI Publisherの共有の場所を構成します。共有記憶域の場所は、レポート・カタログおよび現在インストールしている最初のOMSおよび今後インストールする予定の追加のOMSに関連する管理情報を格納するための共通の場所として機能します。

      (i) Oracle BI Publisherのために使用できる共有場所を特定します。

      既存の共有場所がない場合、新たに作成し、最初のOMSをインストールするホストおよび追加のOMSインスタンスをインストールする予定のホストでそれが認識されることを確認します。

      インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の使用率は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。

      注意:

      ソフトウェア・ライブラリ、または以前のリリースのEnterprise Managerのゴールド・イメージのステージング用に使用していた共有場所がすでにある場合、同じ場所を使用するよう選択できます。ただし、共有場所内のディレクトリはOracle BI Publisher、ソフトウェア・ライブラリおよびステージング済のゴールド・イメージに対して固有になるようにします。たとえば、共有場所/u01/software/examplehost/shrd/をすでに使用していて、ソフトウェア・ライブラリが/u01/software/examplehost/shrd/SW内に構成されている場合、同じ場所を使用できますが、Oracle BI Publisher用のこの共有場所内のディレクトリは必ず/u01/software/examplehost/shrd/BIPにします。

      (ii) この画面で、「Oracle BI Publisherの共有場所の構成」を選択します。次のディレクトリ・パスを入力します。最初のOMSのインストールに使用するユーザー・アカウントに、これらのパスの読取りおよび書込み権限があることを確認します。

      注意:

      Microsoft Windowsでインストーラを起動すると、「Enterprise Manager共有場所の詳細」画面には「構成ボリューム」オプションと「クラスタ・ボリューム」オプションが表示されません。これは予測されている動作です。

      「構成ボリューム」に、Oracle BI Publisherリポジトリおよび構成ファイルが格納される共有記憶域の場所にある/configディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/configです。

      「クラスタ・ボリューム」に、Oracle BI Publisherが高可用性環境で動作するためにOracle BI Publisherスケジューラ記憶域が保持される共有記憶域の場所にある/clusterディレクトリまでのパスを入力します。たとえば、/u01/software/examplehost/shrd/BIP/clusterです。

      警告:

      インストール後、これらのディレクトリを削除しないでください。ディレクトリはOracle BI Publisherが適切に機能するために必要なため、インストール時およびインストール後も必要です。

    3. インストールおよび構成されているOracle BI Publisherを有効または無効にします。Oracle BI Publisherを有効にすると、ソフトウェアが起動され、Enterprise Managerシステム内で使用するための準備が整えられます。Oracle BI Publisherを無効にすると、ソフトウェアは起動されずにそのままになります。

      Oracle BI Publisherを有効にするには、「Oracle BI Publisherの有効化」を選択します。

      注意:

      インストール時にOracle BI Publisherを無効にするよう選択した場合、インストール後に次のEM CTLコマンドをOMSホストのOracleホームのbinディレクトリから実行して有効にできます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -enable_bip

      コマンドはOracle BI Publisherを有効にするのみで、起動はしません。開始するには、最初のOMSホストのOracleホームのbinディレクトリで次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms -bip_only

  13. ポートのカスタマイズ

    「ポート構成の詳細」画面で、様々なコンポーネントに使用されるポートをカスタマイズします。

    Oracleによって推奨されるポート範囲の内部または外部にある空きカスタム・ポートを入力できます。

    ポートが空いているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。

    • UNIXの場合:

      netstat -anp | grep <port no>

    • Microsoft Windowsの場合:

      netstat -an|findstr <port_no>

    ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。または、ポートがstaticports.iniファイルに事前に定義されていて、それらのポートを使用する場合、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックして、ファイルを選択します。

    注意:

    staticports.iniファイルがインストール中に渡される場合、staticports.iniファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。

    staticports.iniファイルは次の場所にあります。

    <Software_Extracted_Location>/response

  14. 「次へ」をクリックします。

  15. 確認して構成します

    「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。

    • 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。

    • 詳細を確認し問題がない場合、「構成」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。

  16. 進行状況の追跡

    「インストールの進行状況」画面で、インストール全体の進行状況(パーセント表示)を確認します。

    注意:

    • コンフィギュレーション・アシスタントに失敗した場合、インストーラが停止し、後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。問題を解決してコンフィギュレーション・アシスタントを再試行してください。

    • 「再試行」をクリックする前に誤ってインストーラを終了した場合は、同じ画面を表示するためにインストーラを再起動するのではなく、OMSホストのOracleホームからrunConfig.shスクリプトを呼び出して、サイレント・モードでコンフィギュレーション・アシスタントを再実行します。Microsoft Windowsプラットフォームの場合、runConfig.batスクリプトを起動します。

      $<ORACLE_HOME>/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_OMS_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}

      runConfig.shスクリプトが失敗する場合は、使用環境をクリーンアップしてインストールを再実行してください。

  17. インストールの終了

    「終了」画面に、Enterprise Managerのインストールに関連する情報が表示されます。情報を確認し、「閉じる」をクリックして、インストール・ウィザードを終了します。

    注意:

    サーバー・ロード・バランサ(SLB)が環境に構成され、アップロード・ポートがロックされている場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

    SLBが環境に構成されているが、アップロード・ポートのロックが解除されている場合、JVMDのトラフィックにSLBを経由させるかどうかを決定します。そのようにする場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

    OMSを保護するには、OMSホストのOracleホームのbinディレクトリで次のコマンドを実行します。

    <ORACLE_HOME>/bin/emctl secure oms -host <SLB host>-slb_jvmd_http_port <JVMD_SLB_HTTP_Port> -slb_jvmd_https_port <JVMD_SLB_HTTPS_Port> -sysman_pwd <system_password> -reg_pwd <agent_registration_password>

グラフィック・モードでソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerソフトウェアを構成する間の拡張スクリプト・オプションの使用

configureGC.sh (Microsoft Windowsの場合はconfigureGC.bat)スクリプトの起動中に渡すことができる、追加の拡張オプションを次に示します。

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c以降の場合、GCDomainは、WebLogicドメインの作成でサポートされている唯一のドメイン名です。カスタマイズしたWebLogicドメイン名はサポートされていません。

  • ソフトウェア・キット(DVDまたはダウンロードしたソフトウェア)にないプラグインをインストールする場合は、次の手順を実行します。

    1. 必要なプラグインを次の場所から手動でダウンロードします。

      http://www.oracle.com/technetwork/oem/extensions/index.html

      さらに、パートナまたは顧客のプラグインをダウンロードする場合は、次の場所からダウンロードします。

      https://apex.oracle.com/pls/apex/f?p=53891:1

    2. 次のパラメータを使用してConfigureGC.shスクリプト(またはMicrosoft WindowsではConfigureGC.bat)を起動し、追加のプラグインがダウンロードされた場所を渡します。

      UNIXプラットフォームの場合:

      ./ConfigureGC.sh PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>

      Microsoft Windowsプラットフォームの場合:

      ./ConfigureGC.bat PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>

      ここには、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)で使用可能なプラグインや、このカスタムの場所で使用可能なプラグインの一覧が表示されます。インストールするものを選択できます。

      注意:

      Enterprise Managerバージョン13.3では、次のプラグインはshiphomeから削除され、ダウンロードできません。
      • Oracle Virtual Networking

      • Oracle Audit Vault

      • Oracle Ops Center

  • 構成が正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動しないようにする場合は、START_OMSオプションとSTART_AGENTオプションを指定してスクリプトを起動し、制御する内容に応じてtrueまたはfalseに設定します。

    注意:

    Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリのインストール(グラフィック・モード)の説明に従い、ソフトウェア・バイナリをインストールするためにインストール・ウィザードを起動する場合でも必ずSTART_OMSおよびSTART_AGENTオプションを使用してください。

    たとえば、管理エージェントを自動的に起動しない場合、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh START_OMS=true START_AGENT=false

    この拡張オプションに関連する制限事項を知るには、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張オプションに関する制限事項を参照してください。

グラフィック・モードでのEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリの構成後の構成後タスクの実行

Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されているインストール後のステップを実行します。

サイレント・モードでのソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerのインストール

この項では、サイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみインストールして、後でインストールを構成する方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)

サイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみをインストールするには、次のステップを実行します。

注意:

インストーラを起動する前にEM前提条件キットを実行し、リポジトリの前提条件をすべて満たしていることをあらかじめ確認することをお薦めします。手動で実行していない場合でも、製品のインストール中はインストーラによってバックグラウンドで実行されています。ただし、事前に手動で実行すると、インストールまたはアップグレード・プロセスを開始できる前に、管理リポジトリが設定されます。キットの詳細とその実行方法、キットで実行される前提条件チェックについては、Enterprise Managerl基本インストレーション・ガイドを参照してください。

ただし、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、EM前提条件キットの起動中に次のパラメータを渡します。

-componentVariables repository:EXECUTE_CHECKS_NOSEED_DB_FOUND:false

  1. インストーラを起動して、ソフトウェアのみのサイレント・インストールの実行で使用する必要があるレスポンス・ファイルを生成します。

    ./em13300_<platform>.bin -getResponseFileTemplates -outputLoc <absolute_path_to_a_directory_to_store_the_generated_response_file>

    注意:

    コマンドにより、レスポンス・ファイルが3つ生成されます。このソフトウェアのみのサイレント・インストールに使用する必要があるのは、software_only.rspファイルのみです。

  2. software_only.rspファイルを編集し、表4-3に示された変数に適切な値を入力します。
  3. インストーラをサイレント・モードで起動し、更新したレスポンス・ファイルを渡します。

    (Unixでは、必ず作成したoinstallグループに属するユーザーとしてインストーラを起動します。オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の詳細は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。)

    • これがホストにインストールする最初のOracle製品である場合は、次のコマンドを実行します。

      ./em13300_<platform>.bin -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/software_only.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]

    • 最初のOracle製品でない場合は、次のコマンドを実行します。

      ./em13300_<platform>.bin -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/software_only.rsp

    注意:

    • UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、em13300_<platform>.binを実行します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em13300_win64.exeを実行します。

    • インストーラには、一時ディレクトリ内に約12GBのハード・ディスク領域が必要です。一時ディレクトリにこの領域がない場合は、-J-Djava.io.tmpdirパラメータを渡して12GBの領域がある代替ディレクトリを指定します。

      このパラメータで指定されたディレクトリは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためのプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリの場所としても使用されます。PAFステージング・ディレクトリは、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。

      次に例を示します。

      ./em13300_linux64.bin -J-Djava.io.tmpdir=/u01/software/em13c/stage/

    • インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためにサポートされている拡張インストーラ・オプションを参照してください。

サイレント・モードでのソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerソフトウェアをインストールするためのsoftware_only.rspレスポンス・ファイルの編集

表4-3は、編集する必要がある変数およびソフトウェア・バイナリをインストールするためのsoftware_only.rspレスポンス・ファイルでの編集方法を示しています。

表4-3 サイレント・モードでのソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerソフトウェアをインストールするためのsoftware_only.rspレスポンス・ファイルの編集

パラメータ データ型 値に二重引用符が必要かどうか 説明

UNIX_GROUP_NAME

String

はい

(中央インベントリが存在しない場合にのみ必須)所属するUNIXグループの名前を入力します。

たとえば、"dba"です。

注意: このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

INVENTORY_LOCATION

String

はい

(中央インベントリが存在しない場合にのみ必須)中央インベントリへの絶対パスを入力します。デフォルトのインベントリ・ディレクトリに対して読取り、書込み権限および実行権限があることを確認します。

たとえば、"/scratch/oracle/oraInventory"などです。

注意: このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT

Boolean

いいえ

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、TRUEを入力します。続いて、次の変数に資格証明を二重引用符で囲んで入力します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、FALSEを入力します。

DECLINE_SECURITY_UPDATES

Boolean

いいえ

  • セキュリティ更新を拒否する場合は、TRUEを入力します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTFalseを入力する必要があります。

  • セキュリティ更新を拒否しない場合は、FALSEを入力します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTTRUEを入力する必要があります。

INSTALL_UPDATES_SELECTION

String

はい

この変数はデフォルトで、インストール中にソフトウェア更新がインストールされないことを示す"skip"に設定されています。

  • My Oracle Supportからソフトウェア更新をインストールする場合、この変数を"download"に設定します。続いて、次のパラメータに資格証明を二重引用符で囲んで入力します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATES

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATES

  • ステージングされた場所からソフトウェア更新をインストールする場合、この変数を"staged"に設定します。続いてSTAGE_LOCATIONパラメータには、ソフトウェア更新が含まれるUpdatesディレクトリまで含めた絶対パスを二重引用符で囲んで入力します。

ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION

String

はい

インストーラでOracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)およびJava Development Kit (JDK) 1.7.0_80をインストールする場所を入力します。ミドルウェアの場所に書込み権限があることを確認します。

たとえば、"/u01/software/em13c/oraclehome"です。

注意: ミドルウェア・ホームのパスの文字数が、Unixプラットフォームでは70文字、Microsoft Windowsプラットフォームでは25文字を超えていないことを確認してください。

たとえば、22文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\sw\em13c\oraclehomeは、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\omsは使用できません。

AGENT_BASE_DIR

String

はい

管理エージェントをインストールできるエージェント・ベース・ディレクトリ(Oracleミドルウェア・ホーム外の場所)への絶対パスを入力します。

たとえば、"/u01/software/em13c/agentbasedir"です。

この場所が空で、書込み権限があることを確認してください。また、常に、Oracleミドルウェア・ホーム外で管理されるようにしてください。

注意: (Microsoft Windowsのみ)エージェント・ベース・ディレクトリのパスの文字数が、25文字を超えていないことを確認してください。たとえば、22文字のみを含むエージェント・ベース・ディレクトリのパスC:\sw\em13c\agntbsedirは、使用できます。ただし、25を超える文字を含むC:\Oracle\ManagementAgent\12c\newは、使用できません。

ORACLE_HOSTNAME

String

はい

DNSに登録され、他のネットワーク・ホストからアクセスできる完全修飾ドメイン名を入力します。または、このサイトですべてのOMSインスタンスの/etc/hostsファイルに定義されているエイリアス・ホスト名を入力します。

ホスト名はローカルのOracle WebLogic ServerおよびOracle Management Serviceに使用されるため、ホスト名はローカル・ホストに対して解決する必要があります。このフィールドには、リモート・ホストやロード・バランサ仮想ホストを指定しないでください。IPアドレスを入力しないでください。名前にアンダースコアを使用しないでください。短縮名も使用できますが、警告が表示されるため、完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。

ホスト名を指定しない場合、インストール・ウィザードは自動的に検出したホスト名をそのホストの名前として使用して続行します。

rootスクリプトの実行

(UNIXのみ) Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリをインストールした後、新しい端末でrootユーザーとしてログインし、次のスクリプトを実行します。

  • これがホストにインストールした最初のOracle製品である場合、oraInstroot.shスクリプトを、管理エージェントのホームで使用可能なoraInst.locファイルで指定されたインベントリの場所から実行します。

    たとえば、oraInst.locファイルで指定されたインベントリの場所が$HOME/oraInventoryである場合、次のコマンドを実行します。

    $HOME/oraInventory/oraInstRoot.sh

    注意:

    自身がrootユーザーではない場合、SUDOを使用して、rootユーザーに変更してください。たとえば、次のようなコマンドを実行します。

    /usr/local/bin/sudo $HOME/oraInventory/oraInstRoot.sh

  • OMSホームからallroot.shスクリプトを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/allroot.sh

    注意:

    自身がrootユーザーではない場合、SUDOを使用して、rootユーザーに変更してください。たとえば、次のようなコマンドを実行します。

    /usr/local/bin/sudo $<ORACLE_HOME>/allroot.sh

Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリの構成(サイレント・モード)

Enterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリを構成するには、次のステップに従います。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)のステップ(1)で生成されたnew_install.rspファイルにアクセスします。このファイルを編集し、表4-4に示された変数に適切な値を指定します。
  2. ConfigureGC.sh (Microsoft Windowsの場合はConfigureGC.bat)スクリプトを起動し、前のステップで編集したレスポンス・ファイルを渡して、ソフトウェア・バイナリを構成します。

    $<ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.sh -silent -responseFile <absolute_path_to_the_directory_where_the_generated_and_updated_response_file_is_stored>/new_install.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]

    注意:

    • Enterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリのインストール(サイレント・モード)で説明されている手順で、ソフトウェア・バイナリをインストール中に-invPtrLoc引数を渡した場合は、ここでも同じ引数を渡します。

    • -invPtrLocパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

    • スクリプトの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、グラフィック・モードでソフトウェアのみの方法を使用してEnterprise Managerソフトウェアを構成する間の拡張スクリプト・オプションの使用を参照してください。

    • ソフトウェアのみのインストールを構成する唯一の方法は、ConfigureGC.sh (Microsoft Windowsの場合はConfigureGC.bat)スクリプトを実行することです。コンフィギュレーション・アシスタントを個々に実行して、ソフトウェアのみのインストールを構成しないでください。なんらかの理由で個々のコンフィギュレーション・アシスタントを実行してインストールを構成する必要がある場合、Oracleサポートにご連絡ください。

    • ConfigureGC.sh (Microsoft Windowsの場合はConfigureGC.bat)スクリプトを使用してソフトウェアのみのインストール(Oracleホーム)を構成済の場合、スクリプトまたは各コンフィギュレーション・アシスタントを使用して再構成しないでください。

    • オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合、選択したデプロイメント・サイズに合せるにはデータベース・パラメータを変更する必要があることを示すメッセージが表示されます。これは、テンプレートは基本的に簡易インストール用に設計され、データベース・パラメータは簡易インストールの要件に応じて設定されているためです。詳細インストールに使用する場合は、パラメータを別の値に設定する必要があります。メッセージを確認して続行します。インストール・ウィザードによって、自動的にパラメータが必要な値に設定されます。

    注意:

    サーバー・ロード・バランサ(SLB)が環境に構成され、アップロード・ポートがロックされている場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

    SLBが環境に構成されているが、アップロード・ポートのロックが解除されている場合、JVMDのトラフィックにSLBを経由させるかどうかを決定します。そのようにする場合、JVMDエンジンに対してSLBを構成し、OMSを保護します。

    OMSを保護するには、OMSホストのOracleホームのbinディレクトリで次のコマンドを実行します。

    <ORACLE_HOME>/bin/emctl secure oms -host <SLB host>-slb_jvmd_http_port <JVMD_SLB_HTTP_Port> -slb_jvmd_https_port <JVMD_SLB_HTTPS_Port> -sysman_pwd <system_password> -reg_pwd <agent_registration_password>

注意:

  • 前提条件チェックがパッケージが不足していることを示して失敗した場合は、必要なパッケージをインストールしてインストールを再試行してください。インストーラによってパッケージ名およびバージョンが検証されるため、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドに示す最小バージョンのパッケージをインストールしてください。インストーラがこれらのパッケージの検証に使用するロジックを理解するには、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

  • リポジトリ関連の前提条件チェックに失敗した場合、手動でチェックを実行してください。手順は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドのEM前提条件キットに関する付録を参照してください。

  • コンフィギュレーション・アシスタントに失敗した場合、インストーラが停止し、後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。問題を解決してコンフィギュレーション・アシスタントを再実行してください。

サイレント・モードでのソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerソフトウェアを構成するためのnew_install.rspレスポンス・ファイルの編集

表4-4は、編集する必要がある変数およびソフトウェア・バイナリを構成するためのnew_install.rspファイルでの編集方法を示しています。

表4-4 サイレント・モードでのソフトウェアのみの方法を使用したEnterprise Managerソフトウェアを構成するためのnew_install.rspレスポンス・ファイルの編集

パラメータ データ型 値に二重引用符が必要かどうか 説明

PLUGIN_SELECTION

デフォルトでは、Oracle Database Plug-in、Oracle Fusion Middleware Plug-in、Oracle Exadata Plug-in、Oracle Cloud Framework Plug-in、Oracle System Infrastructure Plug-inなどの必須プラグインは、Enterprise Managerシステムとともに自動的にインストールされます。

デフォルトのプラグインに加えてその他のプラグインをデプロイする場合は、それらのプラグインの名前をカンマ区切りリストで指定します。プラグインの名前は二重引用符で囲んでください。

13cリリース2でのみサポートされ、後続のリリースではサポートされない非推奨のプラグインをデプロイしようとする場合は、選択内容を確認し、そのプラグインのデプロイメントを続行するかどうかを決めます。

次に例を示します。

PLUGIN_SELECTION={"oracle.sysman.empa","oracle.sysman.vt"}

ソフトウェア・キット(DVDまたはダウンロードしたソフトウェア)にないプラグインをインストールする場合は、次の手順を実行します。

  1. 必要なプラグインを次の場所から手動でダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technetwork/oem/enterprise-manager/downloads/oem-plugins-3237574.html

    さらに、パートナまたは顧客のプラグインをダウンロードする場合は、次の場所からダウンロードします。

    https://apex.oracle.com/pls/apex/f?p=53891:1

  2. 次のオプションを指定してインストーラを起動し、追加のプラグインがダウンロードされている場所を渡します。

    ./em13300_<platform>.bin PLUGIN_LOCATION=<absolute_path_to_plugin_software_location>

    注意:

    Enterprise Managerバージョン13.3では、次のプラグインはshiphomeから削除され、ダウンロードできません。
    • Oracle Virtual Networking

    • Oracle Audit Vault

    • Oracle Ops Center

WLS_ADMIN_SERVER_USERNAME

String

はい

デフォルトでは、weblogicは、Oracle WebLogicドメインに作成されているデフォルトのユーザー・アカウントに割り当てられた名前です。デフォルトの名前を受け入れる場合は、このフィールドを空白のままにしておきます。ただし、カスタム名を使用する場合は、任意の名前を入力します。

WLS_ADMIN_SERVER_PASSWORD

String

はい

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

WLS_ADMIN_SERVER_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

NODE_MANAGER_PASSWORD

String

はい

デフォルトでは、nodemanagerは、ノード・マネージャに作成されているデフォルトのユーザー・アカウントに割り当てられた名前です。このノード・マネージャのユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

NODE_MANAGER_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

ノード・マネージャのユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

String

はい

デフォルトでは、gc_instがすべてのOMS関連構成ファイルを格納するためのOMSインスタンス・ベース・ディレクトリとしてみなされます。ミドルウェア・ホーム外の場所のこのディレクトリ名への絶対パスを入力します。

この場所の詳細は、「Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所とは」を参照してください。

注意: NFSマウントされたドライブにインストール中で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ(gc_inst)をNFSマウントされたドライブに作成している場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。手順は、サイレント・モードでのEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリの構成後の構成後タスクの実行を参照してください。

DATABASE_HOSTNAME

String

はい

既存のデータベースが常駐するホストの完全修飾名を入力します。ホスト名にアンダースコアがないことを確認します。

たとえば、"example.com"です。

オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリでデータベース・インスタンスを作成している場合は、そのデータベース・インスタンスの詳細を指定します。

Oracle RAC Databaseに接続する場合、ノードに仮想ホスト名が含まれていれば、ノードの1つの仮想ホスト名を指定します。

この仮想ホスト名のみで構成された接続文字列を使用してデータベースへの接続が確立され、インストールは正常に終了します。

ただし、クラスタの他のノードの接続文字列を更新する場合、インストール後に次のコマンドを実行します。

$<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms -store_repos_details -repos_conndesc "(DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST=(FAILOVER=ON) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=node1-vip.example.com)(PORT=1521)) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=node2-vip.example.com)(PORT=1521))) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=EMREP)))" -repos_user sysman

単一クライアント・アクセス名(SCAN)リスナーを使用するようOracle RACデータベース11.2以上が構成されている場合、SCANリスナーを使用した接続文字列を入力できます。

ACFSを使用する場合は、ACFSディスクをマウントするクラスタに次のパラメータがあることを確認し、/etc/fstabファイルのインストールを開始します。

<mount_points_of_ACFS_storage> nfs rw,bg,hard,intr,nolock,rsize=32768,wsize=32768,tcp,noacl,vers=3,timeo=300,actimeo=120

次に例を示します。

example.com:/emfs/mpoint/oms1 /scratch/u01/oms nfs rw,bg,hard,intr,nolock,rsize=32768,wsize=32768,tcp,noacl,vers=3,timeo=300,actimeo=120

注意: オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、SYSMAN_PASSWORDパラメータに入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

LISTENER_PORT

String

はい

既存のデータベースに接続するためのリスナー・ポートを入力します。

たとえば、"1521"です。

SERVICENAME_OR_SID

String

はい

既存のデータベースのサービス名またはシステムID (SID)を入力します。

たとえば、"orcl"です。

プラガブル・データベース(PDB)の詳細を指定する場合は、別名ではなく完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。単独プラガブル・データベース(単独PDB)の詳細を指定する場合は、完全なサービス名を使用してください。たとえば、pdb.example.comです。非コンテナ・データベース(非CDB)の詳細を指定する場合は、SIDを使用してください。

SYS_PASSWORD

String

はい

SYSユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

DEPLOYMENT_SIZE

String

はい

次のいずれかの値を設定して、モニター予定のターゲットの数、予定している管理エージェント数および予定している同時ユーザー・セッション数を示します。

  • SMALLモニター対象ターゲット数: 最大999、管理エージェント数: 最大99、同時ユーザー・セッション数: 最大10

  • MEDIUMモニター対象ターゲット数: 約1000から9999、管理エージェント数: 約100から999、同時ユーザー・セッション数: 約10から24

  • LARGEモニター対象ターゲット数: 10,000以上、管理エージェント数: 1000以上、同時ユーザー・セッション数: 約25から50。

たとえば、"MEDIUM"です。

接続しているデータベースが、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスの場合、ここで選択したデプロイメント・サイズが、データベース・インスタンスの作成中にOracle Database Configuration Assistant (DBCA)のステップ2/12「データベース・テンプレート」画面で選択したデプロイメント・サイズと一致するようにしてください。

DBCAを使用したデータベース・インスタンスの作成中に選択したデプロイメント・サイズとは異なるデプロイメント・サイズを選択する場合、次のいずれかを行います。

  • 希望のデプロイメント・サイズのテンプレートで別のデータベース・インスタンスを作成し、このレスポンス・ファイルに戻り、同じデプロイメント・サイズをこのパラメータに設定します。オラクル社提供のテンプレートでデータベース・インスタンスを作成する手順は、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

  • 作成したデータベース・インスタンスにおいて、ここで設定するデプロイメント・サイズをレスポンス・ファイルでサポートするように、パラメータを修正します。オラクル社提供のSQLスクリプトを使用して自動的にデータベース・パラメータを修正するには、Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドを参照してください。

SYSMAN_PASSWORD

String

はい

SYSMANユーザー・アカウントを作成するパスワードを入力します。このパスワードは、SYSMANユーザー(管理リポジトリ・スキーマのプライマリ所有者)を作成する場合に使用します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

注意: オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して作成されたデータベース・インスタンスに接続する場合は、ユーザー・アカウントSYSMAN_MDS、SYSMAN_APMおよびSYSMAN_OPSS (管理リポジトリの事前構成中に作成されたもの)に割り当てられているパスワードが、この画面に入力したSYSMANパスワードで自動的にリセットされます。

SYSMAN_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

SYSMANユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

AGENT_REGISTRATION_PASSWORD

String

はい

OMSと管理エージェントの間の通信を保護するには、パスワードを入力します。管理エージェントを保護するためのパスワードと同じ登録パスワードを入力する必要があります。

AGENT_REGISTRATION_CONFIRM_PASSWORD

String

はい

エージェント登録パスワードを確認します。

MANAGEMENT_TABLESPACE_LOCATION

String

はい

管理表領域用のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

次に例を示します。

  • データベースがファイルシステム上にある場合、パスは"/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbf"のようになります。

  • データベースが自動ストレージ管理(ASM)上にある場合、パスは"+<disk_group1>/prod/oradata/mgmt.dbf"のようになります。ここで、disk_group1はASM上に作成されるディスクグループで、prodはサービスID (SID)です。

  • データベースがRAWデバイス上にある場合、パスは"</dev/raw1>/prod/oradata/mgmt.dbf"のようになります。ここで、/dev/raw1はRAWデバイスで、prodはSIDです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、モニター対象ターゲットやそのメトリックなどに関する情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。基本的に、構成データ、ソフトウェア・ライブラリ・データおよび監査データ以外の情報はすべてこのデータ・ファイルに格納されます。

CONFIGURATION_DATA_TABLESPACE_LOCATION

String

はい

構成データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

たとえば、"/home/john/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbf"などです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、モニター対象ターゲットから収集された構成情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATION

String

はい

JVM診断データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_deepdive.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

たとえば、"/home/john/oradata/mgmt_deepdive.dbf"などです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、JVM診断およびアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)に関連するモニタリング・データを格納するために、このデータ・ファイルを必要とします。

CONFIGURE_ORACLE_SOFTWARE_LIBRARY

Boolean

いいえ

インストール時にソフトウェア・ライブラリを構成するには、このパラメータをTRUEに設定します。それ以外の場合には、FALSE に設定します。

インストール時に構成しない場合でも、インストールは成功し、後ほどEnterprise Manager Cloud Controlコンソールからいつでも構成できます。ただし、インストーラによって自動的に構成が行われ、時間と労力を省くことができるため、インストール時にソフトウェア・ライブラリ構成することをお薦めします。

SOFTWARE_LIBRARY_LOCATION

String

はい

CONFIGURE_ORACLE_SOFTWARE_LIBRARYTRUEに設定した場合、ソフトウェア・ライブラリを構成できるOMSホスト上に、一意のディレクトリ名となる絶対パスを入力します。入力する場所はOMSホスト上にマウントされた場所で、ミドルウェア・ホーム外であることを確認してください。また、OMSプロセスの所有者にその場所に対する読取り/書込みアクセス権があることも確認してください。マウントされた場所で構成を行うと、追加のOMSインスタンスのインストール時に役立ちます(インスタンスが、同じOMS共有ファイルシステムの記憶域の場所への読取り/書込みアクセス権を必要とするため)。

CONFIGURE_SHARED_LOCATION_BIP

Boolean

いいえ

デフォルトでインストールおよび構成されるOracle BI Publisherの共有の場所を構成します。これには、パラメータをTRUE に設定します。

共有記憶域の場所は、レポート・カタログおよび現在インストールしている最初のOMSおよび今後インストールする予定の追加のOMSに関連する管理情報を格納するための共通の場所として機能します。

Oracle BI Publisherのために使用する共有場所を特定します。既存の共有場所がない場合、新たに作成し、最初のOMSをインストールするホストおよび追加のOMSインスタンスをインストールする予定のホストでそれが認識されることを確認します。

インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の使用率は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。

CLUSTER_LOCATION

String

はい

これは、CONFIGURE_SHARED_LOCATION_BIPパラメータがTRUEに設定される場合のみ設定します。

Oracle BI Publisherが高可用性環境で動作するためにOracle BI Publisherスケジューラ記憶域が保持される共有記憶域の場所にある/clusterディレクトリまでのパスを指定します。たとえば、/u01/software/examplehost/BIP/clusterです。

CONFIG_LOCATION

String

はい

これは、CONFIGURE_SHARED_LOCATION_BIPパラメータがTRUEに設定される場合のみ設定します。

Oracle BI Publisherリポジトリおよび構成ファイルが格納される共有記憶域の場所にある/configディレクトリまでのパスを指定します。たとえば、/u01/software/examplehost/BIP/configです。

ENABLE_BI_PUBLISHER

Boolean

いいえ

インストールおよび構成されているOracle BI Publisherを有効または無効にします。Oracle BI Publisherを有効にすると、ソフトウェアが起動され、Enterprise Managerシステム内で使用するための準備が整えられます。Oracle BI Publisherを無効にすると、ソフトウェアは起動されずにそのままになります。

Oracle BI Publisherを有効にするにはこのパラメータをTRUEに設定します。無効にするにはこのパラメータをFALSEに設定します。

STATIC_PORTS_FILE

String

はい

デフォルトでは、「インストールに使用されるポート」に示されているポートが適用されます。デフォルトのポートを受け入れる場合は、このフィールドを空白のままにしておきます。

カスタム・ポートを使用する場合、インストールに使用されるカスタム・ポートをリストしているstaticports.iniファイルの絶対パスを入力します。

サイレント・モードでのEnterprise Manager Cloud Controlソフトウェア・バイナリの構成後の構成後タスクの実行

Enterprise Manager基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されているインストール後のステップを実行します。