15 Oracleデータベースおよびプラガブル・データベースのクローニング
Enterprise Manager Cloud Controlでは、「フル・クローン」方法を使用してデータベースをクローニングしたり、従来のクローニング・ウィザードを使用して、RMANバックアップ、ステージング領域または既存のバックアップを使用してデータベースをクローニングできます。
この章では、データベース・クローンの作成に使用できる次の手順について概説します。他の高度なクローニング方法は、Enterprise Manager Cloud管理ガイドを参照してください。
フル・クローン・データベースの作成
フル・クローン・データベースを作成するには、次のいずれかのソリューションを使用できます。
EM CLIを使用したフル・クローン・データベースの作成
データベースのフル・クローンを作成するには、動詞emcli db_clone_management -createFullClone -input_file="location of file containing properties for creating the database clone"
を実行します。
プロパティ・ファイルの例:
CLONE_TYPE=DUPLICATE SRC_DB_TARGET_NAME=xxyy.us.example.com SRC_DB_TARGET_TYPE=oracle_database SRC_DB_CRED=NC_DB_CRED:SYSCO SRC_HOST_NORMAL_NAMED_CRED=NC_HOST_CRED:SYSCO COMMON_GLOBAL_DB_NAME=clonedb.example.com COMMON_DB_SID=clonedb DB_TARGET_NAME=clonedb.xxy.example.com DATABASE_TYPE=dbTypeSI TARGET_HOST_LIST=desthost.example.com ORACLE_HOME_NAME=OraDB12Home2_29 ORACLE_HOME_LOC=/scratch/app/product/11.2.0./dbhome_1 ORACLE_BASE_LOC=/scratch/app/base HOST_NORMAL_NAMED_CRED=NC_HOST_CRED2:SYSCO DB_STORAGE_TYPE=FS DB_FILE_LOC=/scratch/app/oradata FRA_STORAGE_TYPE=FS FLASH_REC_AREA=/scratch/user/app/fra FRA_SIZE=4395 ARCHIVE_LOG_MODE=NO DEST_LISTENER_SELECTION=DEST_DB_HOME LISTENER_PORT=1526 ENABLE_LIVE_CLONE=true DB_ADMIN_PASSWORD_SAME=true DATABASE_PASSWORDS=right1 DB_TEMPLATE_STAGE=/tmp
注意:
前述のサンプル・ファイルは、様々なタイプのフル・クローンに対して有効でない場合があります。たとえば、ライブ・クローンやPoint-in-Timeクローンに対して、異なるパラメータを設定する必要がある場合があります。単一インスタンスやRACクローンに対しても同様です。特定のタイプのクローンに対して入力ファイルに追加する必要があるパラメータを把握するは、コマンドemcli db_clone_management -print_properties
を入力します。
データベース・クローン作成のステータスを確認するには、動詞emcli get_instance_status -instance={instance GUID}
を実行します。
クローン・データベースのリフレッシュ
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「設定」に移動し、「拡張性」を選択してから、「プラグイン」をクリックします。
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「サーバー、ストレージおよびネットワーク」メニューから、管理サーバーおよび管理エージェント上でOracle Virtualizationプラグインをデプロイします。
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「クラウド」メニューから、管理サーバー上でOracle Cloud Applicationプラグインをデプロイします。
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「Oracle Database」に移動し、「クローニング」をクリックします。
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クローニング管理をクリックし、リストからクローン・データベースを選択します。
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「リフレッシュ」をクリックします。
フル・クローン・プラガブル・データベースの作成
フル・クローンPDBを作成するには、次のいずれかのソリューションを使用できます。
クローン・ウィザードを使用したフル・クローン・プラガブル・データベースの作成
新しい「PDBのクローニング」ウィザードを使用して、PDBのフル・クローンを作成できます。フル・クローンPDBを作成するには、次のステップを実行します。
EM CLIを使用したフル・クローン・プラガブル・データベースの作成
プラガブル・データベースのフル・クローンを作成するには、動詞emcli pdb_clone_management -input_file=data:/xyz/sdf/pdb_clone.props
を実行します(pdb_clone.props
はプロパティ・ファイルです)。
プロパティ・ファイルの例(pdb_clone.props):
SRC_PDB_TARGET=cdb_prod_PDB SRC_HOST_CREDS=NC_HOST_SCY:SYCO SRC_CDB_CREDS=NC_HOST_SYC:SYCO SRC_WORK_DIR=/tmp/source DEST_HOST_CREDS=NC_SLCO_SSH:SYS DEST_LOCATION=/scratch/sray/app/sray/cdb_tm/HR_TM_PDB6 DEST_CDB_TARGET=cdb_tm DEST_CDB_TYPE=oracle_database DEST_CDB_CREDS=NC_HOST_SYC:SYCO DEST_PDB_NAME=HR_TM_PDB6
注意:
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Oracle Cloudにフル・クローンのPDBを作成する場合に、宛先PDBとソースPDBの両方が異なるCDB内にあり、両方のCDBがOracle Cloud上にある場合は、ソースPDBが読取り/書込みモードになっていることを確認してください。これが必要な理由は、PDBのクローニングのためにデータベース・リンクが宛先CDBで作成され、データベース・リンクの使用のために一時ユーザーがソースPDBで作成されるためです。ソースPDBに接続する既存のデータベース・リンクが宛先CDBに存在する場合、パラメータEXISTING_DB_LINK_NAMEを使用してプロパティ・ファイルでデータベース・リンク名を指定します。
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バックアップを使用してPDBフル・クローン(オンプレミス)を実行する必要がある場合は、次のパラメータをプロパティ・ファイルに追加してください。
BACKUP_TYPE=RMAN DEST_STAGE_DIR=/tmp/bkp_common
一時的なバックアップの場所がソースと宛先で共有されている場合は、SKIP_DATA_TRANSFERパラメータを追加して'Y'に設定します。たとえば、
SKIP_DATA_TRANSFER=Y
と指定します。これにより、クローン・プロシージャでデータ転送ステップをスキップすることが指定されます。
クラシック・クローニング・ウィザードを使用したデータベースのクローニング
古いクローニング・ウィザードを使用して、データベースをクローニングできます。この項の内容は次のとおりです。
クラシック・クローニング・メソッドの概要
Enterprise Managerのクローン・データベース・ウィザードを使用して、Oracle Databaseインスタンスを既存のOracleホームにクローニングできます。既知の状態のOracleデータベース・インスタンス(たとえば、構成、チューニングおよびテスト済のOracleデータベース・インスタンス)が存在する場合、そのデータベースを他の既存のOracleホームにクローニングできます。
次の表に、クローニング・メソッドおよびクローニング・プロセスを示します。
表15-1 Oracle Databaseのクローニング・メソッド
クローニング・メソッド | クローニング・プロセス |
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Recovery Manager (RMAN)バックアップを使用したOracle Databaseのクローニング
RMANバックアップを使用してOracle Databaseをクローニングするには、次のステップを実行します。
ステージング領域を使用したOracle Databaseのクローニング
ステージング領域を介してデータベース・ファイルをコピーすることによりOracle Databaseをクローニングするには、次のステップを実行します。