Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームの概念と手順を確認してください。
これらのトピックでは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・アーキテクチャの概念、およびOracle Database Appliance仮想化プラットフォームのゲスト仮想マシンのデプロイ、可用性の管理、CPUプールの管理、ネットワーク設定方法の手順について説明します。 特権を持つ仮想マシンであるOracle Databaseドメイン(ODA_BASE)のサイズ変更について学んでください。
oakcli configure vmコマンドを使用して、仮想マシンの高可用性サービスを構成します。Oracle VMを使用して、データベースとアプリケーションのシステム・リソースの使用を最適化できます。
Oracle Database Applianceで仮想化されたプラットフォームをデプロイできます。 仮想化プラットフォームは、Oracle VMに基づきます。 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでは、Oracle VMの機能を使用して、同一の物理Oracle Database Appliance上で実行されているデータベースとアプリケーションに効果的にリソースを割り当てることができます。 単に不要なサーバー・コアを無効にするのでなく、他のワークロードをホスティングするために余剰の容量を使用できます。 これによりデータベースとアプリケーションを統合できる一方で、Oracle Database Applianceに関連するデプロイメントと管理は容易なままに保たれます。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームは、Oracle Database Applianceハードウェアのすべてのバージョン上でサポートされます。 Oracle VMによってサポートされるテンプレートとオペレーティング・システムは、すべてOracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上でもサポートされます。 サポートされるオペレーティング・システムは、Linux、Windows、Solaris x86などです。
注意:
現在、新しいシステムは、すべて仮想化されていないISOイメージで工場から出荷されています。
Oracle Database Applianceの仮想化されていないデプロイメントで、Oracle Database Applianceを仮想化されたプラットフォームとして使用する場合は、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのISOイメージを使用してサーバーのイメージを再作成する必要があります。
なぜ仮想化するのですか?
Oracle Appliance Manager(oakcli)を使用すると、仮想化の専門知識がほとんどなくても、仮想環境を簡単に設定および管理できます。 Virtualized Platformのデプロイメントにより、単一のOracle Database Applianceシステム内に複数層環境全体を統合することができます。
「仮想化プラットフォーム」オプションを使用してOracle Database Applianceをデプロイする利点のいくつかを次に示します:
単一のハードウェア環境にデータベースとアプリケーションをデプロイします。
事前構成されたVMアプリケーション・テンプレートを使用して、データベースとアプリケーションを迅速にデプロイします。
ストレージへの直接アクセス(ネイティブ・パフォーマンス用)を使用して、仮想マシン(ODA_BASE)でデータベースを実行します。
必要な数のCPUコア(およびメモリー)でODA_BASEドメインを構成することにより、ライセンスされたCPUを制御します。
CPUコア(およびメモリー)を効率的に使用します。 ODA_BASEドメインに割り当てられていないCPUコアは無駄にならず、他のデータベース以外の仮想マシンで使用できます。
異なる仮想マシンに別々のネットワークを提供するには、仮想ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)を使用します。
共有リポジトリを使用して、仮想マシン(VM)リポジトリのストレージを拡張します。
スペース使用率を高め、エネルギ消費と冷却コストを削減することで、データセンターの効率を向上させます。
これらのトピックを確認し、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム、およびプラットフォームのシステム・リソース使用量の最適化への使用方法を理解します。
このトピックを確認し、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームがOracle Database Applianceハードウェアで機能する方法を理解します。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームが提供する仮想化テクノロジを使用すると、分離された複数のデータベースとアプリケーションが同じ物理サーバーを共有できます。 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームISOイメージは、Oracle Database Applianceハードウェア機能を活用するように特に設計されています。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・アーキテクチャは次の図に示す仮想マシン・コンポーネントを使用します。
図12-1 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・アーキテクチャ

Oracle Database Applianceベース・ドメイン(ODA_BASE): 特にデータベース用の、ベア・メタル・デプロイメントに類似したデータベース・パフォーマンスを提供する、特権を持つ仮想マシン・ドメイン。 PCIパススルー・ドライバは、共有ストレージにODA_BASE直接アクセスを提供します。
ドメイン0 (Dom0): Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのプロビジョニング・プロセスを開始し、仮想マシン・テンプレートをホスティングするデフォルトのドメイン。 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム環境でのハードウェア検出業務の大部分は、ドメイン・ゼロ(Dom0)と呼ばれる管理ドメインに渡されます。 x86ベースのサーバーでは、Dom0カーネルは、様々なデバイス、ファイル・システムおよびソフトウェアRAIDとボリューム管理をサポートするフットプリントの小さいLinuxカーネルです。 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでは、Dom0は、多くのシステム・ハードウェアへのアクセスを提供し、ゲスト・オペレーティング・システムを作成、削除、管理し、これらのゲストに対して共通の仮想ハードウェアを使用可能にします。
ゲスト・ドメイン(ドメインU): アプリケーションやミドルウェアなどの、非データベース・ワークロードをホスティングするためにプロビジョニングされる仮想マシン。 各ゲスト・オペレーティング・システムには、ユーザー・ドメインと呼ばれるそのシステムの管理ドメインがあり、ドメインUと省略されます。 このドメインは、ハードウェアまたはデバイス・ドライバに直接アクセスする権限を持たないドメインです。 各ドメインUは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上でDom0が実行された後に開始されます。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームは、仮想マシンを実行、デプロイしてシステム・リソースを管理するように設計されています。
共有リポジトリのリソース(CPUプール、メモリーおよびその他の共有リソース)のアプリケーションによる使用を管理するようにOracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上の仮想マシンを構成します。
仮想マシン・テンプレート
仮想マシンは、事前に構成された仮想マシンを含むテンプレートまたはアセンブリから作成できます。 テンプレートからの仮想マシンの作成は、クローニングに基づきます。テンプレートはアーカイブとしてインポートされ、解凍されて、ディスク・イメージを使用して仮想マシン構成ファイルとして格納されます。 これらのディスク・イメージはクローニングされ、仮想マシンの形で新しいインスタンスを作成します。 同様に、既存の仮想マシンは、クローニングされて新しい仮想マシンを作成するか、クローニングされて新しいテンプレートを作成できます。
仮想マシンのアセンブリ
アセンブリは、しばしば仮想マシンのグループのテンプレート(複数の仮想マシン・テンプレートの集まり)と説明されます。 アセンブリは、単一の仮想マシンまたは仮想マシン・テンプレートの集まりを含むことができます。
ドメイン、ゲストおよび仮想マシン
ドメイン、ゲスト,および仮想マシンは、ほぼ同じ意味に使用されていますが、若干の違いがあります。 ドメインは、構成可能な一連のリソースで、メモリー、仮想CPU、仮想マシンを実行するネットワーク・デバイスおよびディスク・デバイスを含みます。 ゲストは、ドメイン内で実行される仮想化されたオペレーティング・システムです。 複数のゲストが、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームの同一インスタンス上、それぞれ自身のドメイン内で実行できます。 仮想マシンには仮想リソースが割り当てられ、独立して起動、停止、再起動ができます。
仮想ディスク
仮想マシンのほかに、共有リポジトリでは仮想ディスクを作成できます。 仮想マシンに追加のブロック記憶域をアタッチすることで、仮想ディスクは仮想マシンに追加の記憶域オプションを提供します。 同様に、追加の領域が不要になった場合は、記憶域をデタッチできます。 記憶域ボリュームを仮想ディスクに拡張するか、または新規ファイル・システムを仮想ディスクに作成することで、仮想ディスクを使用して、既存のファイル・システム記憶域を仮想マシン内に拡張できます。 仮想ディスクは、同じ共有リポジトリ上で実行されている複数の仮想マシンの共有もできます。
ドライバ・ドメインは、特定のハードウェアに対して特別な権限および責務を持つユーザー・ドメインです。 ドライバ・ドメイン・オプションを使用すると、新しく作成された仮想ディスクがODA_BASEから直接ゲスト仮想マシンにマウントされます。 このオプションは、ゲスト仮想マシンがDom0の代わりにODA_BASEを使用して仮想ディスクにアクセスできるようにすることで、パフォーマンスを向上させます。 このドライバ・ドメイン・オプションは12.1.2.7.0以降で利用でき、Oracle Linux、WindowsおよびOracle Solaris x86ゲスト・オペレーティング・システムでサポートされます。 ドライバ・ドメイン仮想マシンのライブ・マイグレーションはサポートされていません。
共有リポジトリ
「共有リポジトリ」は、仮想マシンの作成と管理に不可欠なリソースを格納する中心的なロケーションです。 こういったリソースには、仮想マシン・テンプレートおよびアセンブリ、ISOファイル(仮想DVDイメージ)、仮想マシン構成ファイルおよび仮想ディスクがあります。 共有リポジトリは、Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)で構成され、その後、それらのリソースへのアクセスが必要なOracle Database Applianceノードに提供されます。 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームは共有リポジトリを使用して、環境で使用可能なディスク・スペースの使用量を最適化し、物理サーバーで障害が発生したときに仮想マシンを簡単に再割当てできるようにします。 仮想マシン・ファイルは共有ディスクに格納できるため、仮想マシンに共有ストレージを提供します。 さらに、CPUプールおよびサイズ変更可能なOracle Databaseドメイン(ODA_BASE)を構成して、仮想マシンでは、互いのCPUコアからまたは割当て済のデータベースCPUコアからサイクルが消費されないようにできます。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上の共有ディスクはODA_BASEに直接接続されています。
ODA_BASEには、fs1、fs2、およびfs3という3つの共有リポジトリが含まれています。
各共有リポジトリは、共有リポジトリの作成時に選択されたOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスク・グループ(DATAまたはRECO)の最上位に作成されたODA_BASEのOracle ACFSです。
共有リポジトリを作成するプロセスでは、プライベート・ネットワークを使用するそれぞれのDom0への共有リポジトリのネットワーク・ファイル・システム(NFS)エクスポートも実行します。
エクスポートは、仮想マシン・ファイル用の共有ストレージを有効化します。
図12-2 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム(共有リポジトリあり)のアーキテクチャの概要

図に示された構成を使用すると、次のことができます。
複数のリポジトリを作成します。
これらのリポジトリは、仮想マシンを実行する必要のあるノード(図のfs2とfs3など)または両方のノード(図のfs1など)にマウントします。
共有リポジトリで、1つ以上の仮想マシンまたは仮想マシン・テンプレートを作成します。
OAKCLIコマンドを使用して、共有リポジトリ、仮想ディスクおよびそれらの仮想マシン、および図に示されている基礎アーキテクチャを作成および管理します。
注意:
Oracle Database Applianceの仮想マシン(VM)リポジトリは、ブート・ドライブまたはOracle Database Appliance共有ストレージ・シェルフにのみ存在できます。 外部ストレージは、Oracle Database ApplianceのVM共有リポジトリには使用できません。Oracle Database Appliance Virtualized Platformは、同じネットワーク・ポートまたはボンド上の複数のVLANをサポートします。
仮想ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)は、単一の物理ネットワーク・スイッチ・ポートから作成される複数の論理ネットワークです。 VLANは、共通のネットワークを共有する複数のワークロードに対してネットワーク・セキュリティ分離を提供します。 たとえば、アプリケーション、バックアップ、および管理ネットワーク。 各VLANは、同じ物理接続を介して他のVLANと連動する独立した論理ネットワークとして機能します。 これは、異なるネットワークにデプロイされた仮想マシン(同じOracle VM Serverポートまたはボンドを介して接続)で、異なるVLANにトラフィックを送ることができることを意味します。
デプロイメント時のシステムの物理ポート(銅線または光ファイバ)は、単一ノード・プラットフォームではbtbond0、マルチ・ノード・プラットフォームではbond0として結合されます。 VLANは、bond0またはbtbond0に作成されます。
ネットワーク・インタフェースは、Oracle Database Applianceのハードウェアに応じて異なります。 いずれの場合も、ユーザー・ドメインへの接続は、選択したインタフェースを介して行われます。 タグ付きVLANをサポートするスイッチは、VLAN IDを使用して、パケットがどのネットワークに属するかを含めてパケットを識別します。
Oracle Database Applianceの仮想マシン・ローカル・エリア・ネットワークの構成の概要
仮想マシンにアクセスするために使用するネットワークを指定するには、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのネットワーク・インフラストラクチャ・コンポーネントを使用します。 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームは、すべてのネットワークにブリッジを事前に作成して、上位レベルのネットワーク・インフラストラクチャ・コンポーネントをすべて管理します。 仮想マシンにアクセスするためのフロント・エンド・ポイントは、Dom0に定義されたブリッジの1つになります。
仮想マシンの構成時に、関連ブリッジを指定して、仮想マシンが使用するネットワークを定義します。
たとえば、myvm1という名前の仮想マシンをnet1ネットワークに接続するには、次のコマンドを使用します。
oakcli modify vm myvm1 -addnetwork net1
基本的な仮想マシン・ローカル・エリア・ネットワークの図は、この仮想マシン・ネットワーク構成の結果である標準的なOracle Database Applianceローカル・エリア・ネットワークの構成を示しています。
図12-3 基本的な仮想マシン・ローカル・エリア・ネットワーク

Oracle Database Appliance Virtualized Platformのインストールおよび構成時に、デフォルトVLANをODA_BASEに割り当てます。 仮想ローカル・エリア・ネットワークを使用するOracle Database Appliance仮想化プラットフォームの図では、VLANを使用した標準的なOracle Database Appliance構成を示します。 図は基本的な仮想マシン・ローカル・エリア・ネットワークと同じ構成を示していますが、バックアップ用(backup)、アプリケーション用(application)および管理用(mgnt)の3つのタグ付きVLANが追加されています。
図12-4 仮想ローカル・エリア・ネットワークを使用するOracle Database Appliance仮想化プラットフォーム

これらのトピックでは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでOAKCLIを使用して共有リポジトリを作成および管理する方法について説明します。
oakcli create repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリを作成します。oakcli show repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンのリポジトリに関する情報を表示します。oakcli start repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンを起動して、共有リポジトリに割り当てます。oakcli stop repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリを停止します。oakcli delete repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリを削除します。oakcli configure repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリのサイズを増加させます。oakcli create repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリを作成します。
oakcli create repoコマンドを実行すると、オプションrepoを使用してリポジトリ名を特定し、オプション-dgを使用してそのストレージ(DATAまたはRECO)に使用するディスクグループを特定し、リポジトリのサイズをギガ・バイト単位で指定しますまたは-sizeオプションを使用してメガバイト(デフォルトのサイズ単位はギガ・バイト)です。
既存のリポジトリを表示および停止(ディスマウント)するコマンドを含め、その他のOracle Appliance Manager共有リポジトリのコマンドは、非共有リポジトリで使用するコマンドに似ています。 デフォルトの永続的なリポジトリとは異なり、アクティブな(マウント済の)仮想マシンがない共有リポジトリは削除できます。
共有リポジトリの作成の例
次のコマンドでは、repo1という名前の共有リポジトリがASM DATAディスク・グループ(data)に30GBの使用可能なストレージで作成されます。
oakcli create repo repo1 -dg data -size 30
親トピック: 共有リポジトリの作成と管理方法
oakcli show repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンのリポジトリに関する情報を表示します。
すべてのリポジトリを参照するには、リポジトリ名およびノード番号を省略します。 特定の共有リポジトリを参照するには、リポジトリ名およびノード番号を指定します。
例12-1 すべての共有リポジトリのステータスの表示の例
すべての共有リポジトリのステータスを表示するには、oakcli show repoコマンドを使用します。
oakcli show repo
NAME TYPE NODENUM FREE SPACE STATE
---- ---- ------- --------- -----
odarepo1 local 0 N/A N/A
odarepo2 local 1 N/A N/A
repo1 shared 0 68.25% ONLINE
repo1 shared 1 68.25% ONLINE
repo2 shared 0 N/A OFFLINE
repo2 shared 1 89.83% ONLINE
例12-2 選択した共有リポジトリのステータスの表示の例
共有リポジトリの特定のノードの情報を表示するには、コマンド構文の一部としてリポジトリ名とノード番号を指定します。 次の例では、repo1共有リポジトリの1の情報が表示されます。
oakcli show repo repo1 -node 1
Resource: repo1_1
AutoStart : restore
DG : DATA
Device : /dev/asm/repo1-286
ExpectedState : Online
FreeSpace : 87.703125M
MountPoint : /u01/app/repo1
Name : repo1_0
Node : all
RepoType : shared
Size : 30720
State : Online
Version : 2
親トピック: 共有リポジトリの作成と管理方法
oakcli start repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンを起動して、共有リポジトリに割り当てます
共有リポジトリに仮想マシンを割り当てるには、その前にoakcli start repoコマンドを使用してリポジトリを起動し、ストレージを使用可能にします。 oakcli start repoコマンドにより、自動的に起動するように定義したリポジトリに割り当てられている仮想マシンも起動されます。
リポジトリを事前に構成しておく必要があります。 オプションreponameを使用して、起動するリポジトリを識別します。nameはリポジトリ名です。 オプション-node nodenameを使用して、リポジトリがあるノードを識別します。nodenameはリポジトリがあるノードの名前です。
例12-3 共有リポジトリの起動の例
このコマンドでは、ノード1上のrepo1という名前の共有リポジトリを起動します。
oakcli start repo repo1 -node 1
親トピック: 共有リポジトリの作成と管理方法
oakcli stop repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのノード上の共有リポジトリを停止します。
repo reponameオプションを使用して、停止するリポジトリを識別します。reponameは停止するリポジトリの名前です。 -node numberオプションを使用して、停止するリポジトリが実行されているノードを識別します。numberは停止するノード番号です。 注意:
選択したノードのリポジトリで仮想マシンがアクティブなままである間は、oakcli stop repoコマンドを発行しないでください。
例12-4 共有リポジトリの停止の例
次の例では、ノード0上のrepo1という名前の共有リポジトリを停止します。
oakcli stop repo repo1 -node 0
親トピック: 共有リポジトリの作成と管理方法
oakcli delete repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで新規共有リポジトリを削除します。
repo reponameオプションを使用して、削除するリポジトリを識別します。reponameは削除するリポジトリの名前です。注意:
共有リポジトリの削除を試行するには、その前に両方のノード上でオフライン(停止)にする必要があります。
例12-5 共有リポジトリの削除の例
次のコマンドでは、両方のノード上のrepo1という名前の共有リポジトリを削除します。
oakcli delete repo repo1
親トピック: 共有リポジトリの作成と管理方法
oakcli configure repoコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリのサイズを増やします。
-repo reponameオプションを使用して、拡張するリポジトリを指定します。ここで、reponameは拡張するリポジトリを指定します。 -incsize sizeオプションを使用して、構成する増加のサイズを指定します。ここで、sizeは構成されたサイズに追加するサイズ(GB単位)です。 例12-6 共有リポジトリのサイズの増加の例
次のコマンドは、repo1共有リポジトリのサイズを2GB増やします。
# oakcli configure repo repo1 -incsize 2G Configured Shared Repo : repo1 with new size 3712.0.
親トピック: 共有リポジトリの作成と管理方法
これらのトピックでは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでOAKCLIを使用して仮想ディスクを作成、表示、クローニング、アタッチおよび削除する方法について説明します。
oakcli create vdiskを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリ内に仮想ディスクを作成します。oakcli show vdiskコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想ディスクに関する情報を表示します。oakcli clone vdisk コマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想ディスクのクローンを作成します。oakcli modify vmを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンに仮想ディスクをアタッチします。oakcli delete vdisk コマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリから仮想ディスクを削除します。oakcli create vdisk コマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリに仮想ディスクを作成します。
oakcli create vdiskコマンドは、仮想ディスクのサイズ、ディスクが作成される共有リポジトリの定義、共有リポジトリ内のそのディスクの一意の名前の定義、およびディスクが1つの仮想マシンで使用されるか、複数の仮想マシンで共有できるかの定義をします。
作成するvdiskの名前は、oakcli create vdisk nameコマンドによって定義されます。ここで、nameは作成するvdiskの名前です。 -repo reponameオプションを使用して、vdiskを作成するリポジトリを指定します。ここで、reponameはvdiskを作成するリポジトリを指定します。 -size sizeGオプションを使用して、vdiskのサイズを指定します(GB単位)。ここで、sizeGは構成されたサイズに追加するサイズ(GB単位)です。 vdiskを共有ディスクとして構成する場合は、-type sharedオプションを使用して、vdiskを共有ディスクとして指定します。
例 12-7 共有仮想ディスクの作成の例
この例では、repo2共有リポジトリにsdisk1という名前の仮想ディスクをサイズ1GBで作成し、複数の仮想マシンが共有できるようにします。
oakcli create vdisk sdisk1 -repo repo2 -size 1G -type shared
親トピック: 共有リポジトリでの仮想ディスクの管理方法
oakcli show vdiskコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想ディスクに関する情報を表示します。
oakcli show vdiskを単独で使用して、構成済のすべての仮想マシンの情報を表示できます。 各仮想マシンの情報を表示するには、oakcli show vdisk diskname -repo reponameコマンドを入力します。ここで、disknameは確認するディスクの名前、reponameは仮想ディスクが配置されている共有リポジトリの名前です。
例12-8 すべてのvdiskの情報の表示の例
この例では、Oracle Database Appliance上に構成されたすべての仮想ディスクに関する情報を表示します。
# oakcli show vdisk
NAME SIZE TYPE REPOSITORY
---- ---- ---- ----------
myvdisk 10G local vdiskrepo
newv 1G local vdiskrepo
例12-9 単一のvdiskの情報の表示の例
この例では、myvdisk1:という名前の仮想ディスクに関する情報を表示します。
# oakcli show vdisk myvdisk1
Resource: myvdisk_vdiskrepo
Name : myvdisk_vdiskrepo
RepoName : vdiskrepo
Size : 10G
Type : local
VmAttached : 0
親トピック: 共有リポジトリでの仮想ディスクの管理方法
oakcli clone vdisk コマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームの仮想ディスクのクローンを作成します。
コマンドoakcli clone vdiskは、仮想ディスクのサイズ、そのディスクが作成される共有リポジトリ、その共有リポジトリ内のそのディスクの一意の名前、ディスクが1台の仮想マシンで使用されるか、または複数の仮想マシンによって共有できるかを定義します。
作成するvdiskの名前は、コマンドoakcli clone vdisk nameによって定義されます。nameは作成するvdiskの名前です。 -repo reponameオプションを使用して、vdiskを作成するリポジトリを識別します。reponameは元のvdiskがあるリポジトリの名前です。 オプション-src sourcevdisknameを使用します。sourcevdisknameはクローニングする仮想ディスクの名前です。 オプション-hを追加して、このコマンドのヘルプを表示します。
注意:
仮想ディスクが仮想マシンにアタッチされると、システム管理者は新しく追加されたストレージをその仮想マシンで使用できるよう、オペレーティング・システムにおいて通常のディスク追加タスクを実行する必要があります。構文
oakcli clone vdisk name -repo reponame -src sourcevdiskname [-h]
例12-10 仮想ディスクのクローニングの例
この例は、vrepo1というリポジトリに格納されたvdisk1という既存の仮想ディスクからmy_vdisk2という仮想ディスクのクローンを作成します。
oakcli clone vdisk my_vdisk2 -repo vrepo1 -src vdisk1
親トピック: 共有リポジトリでの仮想ディスクの管理方法
oakcli modify vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンに仮想ディスクをアタッチします。
oakcli modify vm nameコマンドにより、仮想マシンを変更できます。ここで、nameは変更する仮想マシンの名前です。 ディスクを仮想マシンにアタッチするには、-attachvdisk vdisknameオプションを使用します。ここで、vdisknameは仮想マシンにアタッチする仮想ディスクの名前です。
例12-11 仮想マシンへの仮想ディスクのアタッチの例
この例では、sdisk1という仮想ディスクをmyol6u_testという仮想マシンにアタッチします。
oakcli modify vm myo16u_test -attachvdisk sdisk1
親トピック: 共有リポジトリでの仮想ディスクの管理方法
oakcli delete vdisk コマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで共有リポジトリから仮想ディスクを削除します。
コマンドoakcli delete vdisk vdisknameは仮想ディスクを削除します。ここで、vdisknameは削除する仮想ディスクの名前です。 -repo reponameオプションは、仮想ディスクがある共有リポジトリを示します。ここで、reponameは共有リポジトリの名前です。
例12-12共有リポジトリから仮想ディスクを削除する例
この例では、repoprod1という名前の共有リポジトリから仮想ディスクt2gを削除します:
oakcli delete vdisk t2g -repo repoprod1
親トピック: 共有リポジトリでの仮想ディスクの管理方法
これらのトピックでは、OAKCLIを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシン・テンプレートをインポート、構成、変更およびチェックする方法について説明します。
oakcli show vmtemplate コマンドを使用して、仮想マシン・テンプレートの詳細を表示します。oakcli import vmtemplateコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシン・テンプレートおよびアセンブリをインポートします。oakcli configure vmtemplateコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想プラットフォームで仮想マシン・テンプレートを構成します。oakcli show vmtemplateコマンドを使用します。oakcli modify vmtemplateコマンドを使用します。oakcli delete vmtemplateコマンドを使用します。仮想マシン・テンプレートは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームにデプロイされている仮想マシンのソースとしてインポートして構成します。
共有リポジトリの作成が完了したら、共有リポジトリのいずれかにテンプレートをインポートします。 共有リポジトリを作成していない場合は、いずれかのローカル・ノード上のローカル・リポジトリにテンプレートをインポートします。
また、1つ以上のテンプレートを格納できるアセンブリをインポートできます。 共有リポジトリにテンプレートまたはアセンブリをインポートするときに、操作を実行するノードを選択します。 ノードは慎重に選択して、ノードの過負荷を避けてください。 リポジトリを作成すると、どちらのノードがインポートを実行するかに関係なく、リポジトリが両方のノードで利用できるようになります。
ローカル・ノードにインポートされたテンプレートでは、importコマンドで指定されたリポジトリ名を使用し、インポートを完了してストレージを提供する対象のノードを識別します。 ノード0上のローカル・リポジトリの名前はodarepo1、ノード1上のローカル・リポジトリの名前はodarepo2です。両方のローカル・リポジトリにテンプレートをインポートする場合は、第2ノードにテンプレートをインポートするときに異なるテンプレート名を指定する必要があります。
注意:
Oracle Database Appliance Virtualized Platformでテンプレートを直接作成またはクローン作成することはできません.Oracle Software Deliveryで使用可能なOracle VMテンプレートを使用する必要があります。複数のテンプレートが格納されたアセンブリをインポートすると、すべてのテンプレート名を一意に保つように、指定したテンプレート名が自動的に変更されます。 最初にインポートするテンプレートは、名前に数字1が追加されます。 2番目のテンプレートには2が追加され、追加されるテンプレートに3、4、5のように順に追加されていきます。
仮想マシン・テンプレートをインポートした後、OAKCLIコマンドを使用してテンプレートをカスタマイズできます。
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
oakcli show vmtemplate コマンドを使用して、仮想マシン・テンプレートの詳細を表示します。
oakcli show vmtemplate コマンドは、各仮想マシン・テンプレートの名前およびリポジトリと、テンプレートから作成された仮想マシンにOracle Database Appliance仮想化プラットフォームによって割り当てられるデフォルトのCPUの数およびメモリー容量を表示します。
例
仮想テンプレートsample1_odarepo1の情報を表示します。
oakcli show vmtemplate sample_odarepo1
Resource: sample1_odarepo1
CPUPriority : 100
Disks : |file:/OVS/Repositories/odarepo1/Te
mplates/otml_sample1_odarepo1/Syste
m.img,xvda,w||file:/OVS/Repositorie
s/odarepo1/Templates/otml_sample1_o
darepo1/u01.img,xvdb,w|
Domain : XEN_PVM
Keyboard : en-us
MaxMemory : 2048
MaxVcpu : 2
Memory : 2048
Mouse : OS_DEFAULT
Name : sample1_odarepo1
Networks : |bridge=priv1||bridge=net1||bridge=
net2|
NodeNum : 0
OS : OL_5
ProcessorCap : 100
RepoName : odarepo1
Vcpu : 2
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
oakcli import vmtemplateコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシン・テンプレートおよびアセンブリをインポートします。
外部テンプレート・リポジトリのアセンブリ・ファイルに格納されている仮想マシン・テンプレートおよびアセンブリがインポートされます。 共有リポジトリの名前を使用し、テンプレートまたはアセンブリをインポートするノードを識別するには-node句を指定します。
仮想マシン・テンプレートおよびアセンブリは、ファイルのソースを特定するURLを使用して、リモート・リポジトリから直接インポートできます。 リモート・コピー・コマンドの使用を選択してリモート・リポジトリからDom0 /OVSディレクトリにファイルをコピーし、ダウンロード済ファイルを特定するパスおよび名前を使用してファイルをインポートします。
注意:
ローカル・リポジトリにテンプレートまたはアセンブリをインポートするときは、-nodeオプションを使用しないでください。 ターゲット・ノードは、リポジトリの名前で暗黙的に決まります。
構文
oakcli import vmtemplate vmtemplatename -files image_files | -assembly assembly_file -repo repo_name [- node 0 | 1 ]
例12-13 外部リポジトリのアセンブリ・ファイルからの仮想マシン・テンプレートのインポート例
oakcli import vmteplate vmtemplatename -assembly assembly_file -repo repo_nameコマンドを使用して、外部テンプレート・リポジトリのアセンブリ・ファイルに仮想マシン・テンプレートをインポートします。
この例では、URL 'http://example.com/assemblies/OEL6/OVM_OL6U1_x86_PVHVM.ova'にある外部テンプレート・リポジトリ・アセンブリ・ファイルのテンプレートを、odarepo1という名前の新しいリポジトリ内のOL6U1という名前の新しいテンプレートにインポートします :
oakcli import vmtemplate OL6U1 -assembly 'http://example.com/assemblies/OEL6/OVM_OL6U1_x86_PVHVM.ova' -repo odarepo1
URLを囲む一重引用符に注意してください。
例12-14 Dom0からの仮想マシン・テンプレートのインポート例
このコマンド構文を使用して、仮想マシン・テンプレートをDom0上の/OVSファイル・システムからインポートします。
oakcli import vmtemplate vmtemplatename -files image_files -repo repo_name
この例では、Dom0の/OVS からOVM_OL5U7_X86_64_PVM_10GB.tgzという名の仮想マシン・テンプレートをodarepo1リポジトリにインポートします。 テンプレートには、OL5U7という名前が割り当てられます。
oakcli import vmtemplate OL5U7 -files /OVS/OVM_OL5U7_X86_64_PVM_10GB.tgz -repo odarepo1
例12-15 外部リポジトリURLを使用した仮想マシン・テンプレートのインポート例
oakcli import vmtemplate vmtemplatename -files image_files -repo repo_name コマンドを使用して、外部テンプレート・リポジトリから仮想マシン・テンプレート・ファイルをインポートします。
この例では、URL 'http://example.com/assemblies/OEL6/OVM_OL6U1_x86_PVHVM.tgz'にある外部テンプレート・リポジトリからOVM_OL5U7_X86_64_PVM_10GB.tgzという名の仮想マシン・テンプレートをインポートします。URLを囲んでいる一重引用符に注意してください。 テンプレートには名前OL5U7が割り当てられ、odarpo1リポジトリにインポートされます。
oakcli import vmtemplate OL5U7 -files 'http://example.com/assemblies/OEL6/OVM_OL6U1_x86_PVHVM.tgz'-repo odarepo1
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
oakcli configure vmtemplateコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシン・テンプレートを構成します。
これらの値は、このテンプレートからクローニングされるすべての仮想マシンのデフォルト値になります。 それらはすべて、oakcli configure vmコマンドで後から変更できます。
例
myol5u7_10gbという名の仮想マシン・テンプレートの値を設定します。
oakcli configure vmtemplate myol5u7_10gb -vcpu 2 -maxvcpu 4 -cpucap 40 -memory 1536M -maxmemory 2G -os OTHER_LINUX
-vcpu 2は、仮想マシンの起動時に割り当てられるCPUの数を最大2に設定します。
-maxvcpu 4は、仮想マシンに割り当てることができるCPUの最大数を4に設定します。
-cpucap 40は、仮想マシンに割り当てられるCPUの容量の最大比率を40%に設定します。
-memory 1536Mは、仮想マシンの起動時に割り当てられるメモリー容量を、最高1536MBに設定します。
-maxmemory 2Gは、仮想マシンに割り当てることができるメモリーの最大量を2 GBに設定します。
-os OTHER_LINUXは、仮想マシンにより使用されるオペレーティング・システムとしてOTHER_LINUXを設定します。
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
oakcli show vmtemplateコマンドを使用して、仮想マシン・テンプレートの構成可能オプションの値を表示します。
例
仮想テンプレートsample1_odarepo1の情報を表示します。
oakcli show vmtemplate sample_odarepo1
Resource: sample1_odarepo1
CPUPriority : 100
Disks : |file:/OVS/Repositories/odarepo1/Te
mplates/otml_sample1_odarepo1/Syste
m.img,xvda,w||file:/OVS/Repositorie
s/odarepo1/Templates/otml_sample1_o
darepo1/u01.img,xvdb,w|
Domain : XEN_PVM
Keyboard : en-us
MaxMemory : 2048
MaxVcpu : 2
Memory : 2048
Mouse : OS_DEFAULT
Name : sample1_odarepo1
Networks : |bridge=priv1||bridge=net1||bridge=
net2|
NodeNum : 0
OS : OL_5
ProcessorCap : 100
RepoName : odarepo1
Vcpu : 2
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
仮想マシン・テンプレートを変更するには、oakcli modify vmtemplateコマンドを使用します。
記憶域リポジトリに仮想マシン・テンプレートをインポートした後で、oakcli show vmtemplateコマンドでテンプレート構成パラメータを調べます。 特定の要件に合せてテンプレートを再構成する必要がある場合、oakcli configure vmtemplateコマンドを使用します。 これは、単一のテンプレートから同じ特性を持つ複数の仮想マシンをデプロイする場合に使用すると便利です。 仮想マシンを1つしかデプロイしない場合、または異なる特性の複数の仮想マシンをデプロイする場合は、テンプレートをデプロイした後で、oakcli configure vmコマンドを使用して必要な値を仮想マシンに設定します。
仮想マシン・テンプレートの構成に満足したら、oakcli modifyコマンドを使用して、新しいネットワークを仮想マシン・テンプレートに割り当てます。
例
gc_11g仮想マシン・テンプレートに割り当てられているネットワークをnet1ネットワークに置き換えます。
oakcli modify vmtemplate gc_11g -addnetwork net1
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
oakcli delete vmtemplateコマンドを使用して、仮想マシン・テンプレートを削除します。
以前に保存したテンプレートが不要になった場合は、そのテンプレートをリポジトリから削除できます。
例
myol6u_15gb3という名前の仮想マシン・テンプレートをOracle Database Appliance仮想化プラットフォームから削除します。
oakcli delete vmtemplate my0l6u_15gb3
親トピック: 仮想マシン・テンプレートの管理方法
クローンおよびスナップ・クローンの概要、およびそのクローンの作成に使用する手順については、これらのトピックを確認してください。
oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでアタッチされた仮想ディスクを持つ仮想マシンをクローニングします。oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシン・テンプレートのスナップ・クローンを作成します。oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで既存の仮想マシンのスナップ・クローンを作成します。Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上で、インポートされたテンプレート(またはアセンブリ)から、または既存の仮想マシンから仮想マシンを作成するか、cloneを作成できます。
クローンおよびスナップ・クローンは、新しいデータベースをテストおよび開発のシステムにプロビジョニングおよびクローニングする効果的な方法の1つです。 これはRMANスクリプト、またはその他のクローニング方法を使用するより効果的な作成方法です。
テンプレートまたはアセンブリの完全なクローンとして仮想マシンを作成するか、スナップ・クローンとして仮想マシンを作成できます。 スナップ・クローンには仮想マシンで定義したメタデータのみが含まれています。
スナップ・クローンの作成は、テンプレートまたはアセンブリ全体のクローニングと比較して、非常に高速な処理です。 ただし、スナップ・クローンの内容を更新する場合は、記憶域の要件を確認する必要があります。 スナップ・クローンの変更が共有仮想ディスクで行われないかぎり、元の内容と変更された内容の両方を保持するため、クローン用に追加の記憶域が必要になります。
親トピック: テンプレートのクローンおよびスナップ・クローンの作成方法
oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想ディスクをアタッチしている仮想マシンをクローニングします。
仮想ディスクがアタッチされている仮想マシンをクローニングする場合、仮想マシンのクローンには、ローカルにアタッチされた仮想ディスクの内容が含まれますが、共有モードでアタッチされた仮想ディスクは含まれません。 必要に応じて、別の手順で、クローニングされた仮想マシンに必要な仮想ディスクをクローニングできます。
oakcli clone vmコマンドを使用して、仮想マシン・テンプレートから仮想マシンを作成します。 -repo nameオプションを使用して、共有リポジトリの名前を指定します。ここで、nameはリポジトリの名前です。 -node numberオプションを使用して、クローニング・プロセスを実行するノードを指定するための句を指定します。ここで、numberはノードの番号です。
注意:
-nodeオプションは、クローニング・アクティビティが実行されるノードを指定します。 このノード値は、仮想マシンのデフォルトの起動ノードを割り当てません。 oakcli configure vmコマンドを使用して、起動の割当てを設定します。
例12-16 仮想マシン・テンプレートから仮想マシンのクローンを作成する例
この例では、Node 0のrepo2という名前の共有リポジトリにあるmyol6u_15gb1という名前の仮想マシン・テンプレートから、myol6u_testという名前の仮想マシンを作成します。
oakcli clone vm myol6u_test -vmtemplate myol6u_15gb1 -repo repo2 -node 0
親トピック: テンプレートのクローンおよびスナップ・クローンの作成方法
oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで、仮想マシン・テンプレートのスナップ・クローンを作成します。
-vmtemplate nameオプションを使用して、クローニングする仮想マシン・テンプレートの名前を指定します。ここで、nameはそのテンプレートの名前です。 -snapオプションを使用して、スナップ・クローンの作成を指定します。 例12-17 仮想マシン・テンプレートからスナップ・クローンを作成する例
この例では、myol15u_snapという名前のスナップ・クローンを、myol5uという名前の仮想マシン・テンプレートから作成します。
oakcli clone vm myol15u_snap -vmtemplate myol5u -snap
親トピック: テンプレートのクローンおよびスナップ・クローンの作成方法
oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで既存の仮想マシンのスナップ・クローンを作成します。
-vm nameオプションを使用して、クローニングする仮想マシンの名前を指定します。ここで、nameは仮想マシンの名前です。 -snapオプションを使用して、スナップ・クローンの作成を指定します。
例12-18 既存の仮想マシンからスナップ・クローンを作成する例
この例では、myol15u_test1という名前のスナップ・クローンを、myol15u_testという名前の仮想マシンから作成します。
oakcli clone vm myol15u_test1 -vm myol15u_test1 -snap
親トピック: テンプレートのクローンおよびスナップ・クローンの作成方法
仮想マシンの概要、および仮想マシンの作成と管理の手順についてこれらのトピックを確認します。
oakcli show vmコマンドを使用します。oakcli configure vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンを構成します。oakcli start vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance Virtualized Platformで仮想マシンを開始し、oakcli stop vmコマンドを使用して仮想マシンを停止します。oakcli show vmconsoleコマンドを使用oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance Virtualized Platformに新しい仮想マシンのイメージを作成します。eth0)を構成します。oakcli modify vmコマンドを使用します。oakcli delete vmコマンドを使用して仮想マシンを削除し、ストレージとリソースを再利用します。oakcli migrate vmコマンドを使用して現在のノードから別のノードに仮想マシンを移行できます。ODA_BASEで稼働しているデータベースとは無関係にその他のワークロードを実行するには、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームに仮想マシンをデプロイします
OAKCLIコマンドを使用して、仮想マシンを作成および管理します(起動、停止、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)用のコンソールのオープンなど)。
注意:
仮想ネットワーク・コンピューティング(VNC)セッションを使用して、仮想マシンのGUIコンソールを開くことができます。
アクティブな仮想マシンを再構成できます。 ただし、仮想マシンを停止して再起動するまで、変更内容は有効になりません。 すべての仮想マシンの概要情報や、単一仮想マシンの構成に関する詳細情報を表示できます。 特定の仮想マシンが不要になった場合は、記憶域を回復するために仮想マシンを削除します。
注意:
ゲスト仮想マシンの次のパラメータのデフォルト設定を変更しないでください:
xen_blkfront.max: 最大間接記述子、デフォルト32
xen_blkback.max_ring_page_order: 共有リング・ページ順、デフォルトは0
既存のすべての仮想マシンの詳細を表示するか、特定の仮想マシンの詳細を表示するには、oakcli show vmコマンドを使用します。
このコマンドでは、各仮想マシンの名前、リポジトリおよび現在の状態(オンラインまたはオフライン)が表示されます。 出力には、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームによって各仮想マシンに割り当てられるデフォルトのCPUの数およびメモリー容量も含まれます。
インポートされたテンプレートを複製する、構成済みの仮想マシンを含むアセンブリを複製する、または既存の仮想マシンを複製することにより、仮想マシンを作成します。
仮想マシンは、仮想リソースが与えられたコンピュータ・システムのソフトウェア・エミュレーションであり、独立して起動、停止、再起動が可能です。
テンプレートをクローンすると、テンプレートはアーカイブとしてインポートされ、展開され、ディスク・イメージを含む仮想マシン構成ファイルとして保存されます。 ディスク・イメージがクローンされ、仮想マシンの形式で新しいインスタンスが作成されます。
テンプレートまたはアセンブリの完全なクローンを作成する代わりに、仮想マシン用に定義されたメタデータのみを含むスナップ・クローンを作成できます。
oakcli configure vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームで仮想マシンを構成します。
デフォルトで仮想マシンを実行するノードを識別するには-prefnode句を、(起動時またはすでにアクティブであるとき)優先ノードが使用不可能な場合に仮想マシンで他のノードを使用するかどうかを指定するには-failover句を指定します。
現在稼働している仮想マシンを再構成した場合、変更は仮想マシンを停止して再起動するまで有効になりません。
表12-1仮想マシンの構成に使用できるパラメータ
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
|
|
起動時に仮想マシンに割り当てられるCPU数として、2を設定します |
|
|
CPUアクセスの優先度を150に設定します |
|
|
仮想マシンに割り当てられるCPUの容量の最大比率を20%に設定します |
|
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仮想マシンの起動時に割り当てられるメモリー容量を1GBに設定します |
|
|
仮想マシンに割り当てられるCPUプールに、 |
|
|
仮想マシンにアクセスするために使用されるキーボード・タイプを |
|
|
仮想マシンにアクセスするために使用されるマウス・タイプをUSBマウスと定義します |
これらの値は、この仮想マシンの導出元となった仮想マシン・テンプレートの同じパラメータに割り当てられた値に優先します。 仮想マシンは、親テンプレートまたは構成コマンドのいずれにも定義されていないパラメータにデフォルト値を使用します。
注意:
CPU容量は、-cpupoolパラメータまたはdefault_unpinned_pool(仮想マシンが-cpupoolパラメータで構成されていない場合)によって仮想マシンに割り当てられたCPUプールによって制御されます。 -vcpuパラメータと-maxvcpuパラメータの値が割当済のCPUプール内のCPUの数より大きい場合は無視されます。
oakcli configureコマンドとパラメータを使用して、仮想マシンを構成します:
# oakcli modify vm vmname parameters
例12-19仮想マシンの構成例
myol15uという仮想マシン内の特定のリソースの値を設定します:
oakcli configure vm myol5u -vcpu 2 -cpuprio 150 -cpucap 20 -memory 1G -cpupool linpool -keyboard en-us -mouse USB_MOUSE
oakcli start vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance Virtualized Platformで仮想マシンを開始し、oakcli stop vmコマンドを使用して仮想マシンを停止します。
注意:
現在稼働している仮想マシンを再構成した場合、変更は仮想マシンを停止して再起動するまで有効になりません。
最初に、仮想マシンにキーと値のペアを渡して、Oracle VM Guest Additionsを使用して、仮想マシン・コンソールに接続しなくても、外部で仮想マシンを構成できます。
oakcli modify vm -sコマンドを使用して、仮想マシンにパラメータを渡します。
# oakcli modify vm vmname -s 'key1:value1;key2:value2...'
次の例には、2つの値ペアが含まれています。
oakcli modify vm vmo16u3 -s 'com.oracle.linux.network.device.0:eth0;com.oracle.linux.network.ipaddr.0:192.1.2.18'
注意:
Oracle VM Guest Additionsの詳細は、「x86版Oracle VMユーティリティ・ガイド」の「Oracle VMゲストの追加機能の使用」を参照してください。
詳細は、ホワイトペーパーOracle Database Appliance: 仮想マシンの自動プロビジョニングを参照してください。
アクティブな仮想マシンの仮想マシン・コンソール・ウィンドウを開くには、oakcli show vmconsoleコマンドを使用
コンソールが正しく表示されない場合は、コンソールを閉じ、DISPLAY環境変数をモニターに適した値に設定した後、oakcli show vmconsoleコマンドを再実行します。
グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)バーチャル・マシン・コンソールではなく、OAKCLIコマンドラインからのアクセスを許可するように、仮想マシンを構成することもできます(oakcli modify vmコマンドと-sパラメータを使用)。
oakcli show vmconsole vm nameを使用します。aたとえば、次のコマンドを使用して、vm1_odarepo1という仮想マシンのコンソールを開きます:
oakcli show vmconsole vm1_odarepo1
oakcli clone vmコマンドを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上に、新しい仮想マシンのイメージを作成します。
デフォルトでは、このイメージは、テンプレートまたはクローニングする仮想マシンからコンテンツおよび構成情報を継承し、ソースと同じリポジトリに格納されます。 仮想マシンにローカル・リポジトリを使用している場合を除き、oakcli cloneコマンドに-node句を指定して、クローニング・プロセスを実行する必要があるノードを指定します。 構成メタデータのみを含むスナップ・クローンを作成するには、oakcli cloneコマンドに-snap句を指定します。
仮想マシンのIPアドレスを使用してネットワーク・デバイス(eth0)を構成します。
次のコマンド・セットは、仮想マシンvmol6u3 (ovmdを持つ)をeth0インタフェースのIPアドレス192.168.16.51に構成し、rootパスワードを設定します。
oakcli clone vm vmol6u3 -vmtemplate ol6u3 -repo shrepo -node 0
oakcli modify vm vmol6u3 -addnetwork priv1
oakcli start vm vmol6u3
oakcli modify vm vmol6u3 -s 'com.oracle.linux.network.device.0:eth0'
oakcli modify vm vmol6u3 -s 'com.oracle.linux.network.onboot.0:yes'
oakcli modify vm vmol6u3 -s 'com.oracle.linux.network.bootproto.0:static'
oakcli modify vm vmol6u3 -s 'com.oracle.linux.network.ipaddr.0:192.168.16.51'
oakcli modify vm vmol6u3 -s 'com.oracle.linux.network.netmask.0:255.255.255.0'
oakcli modify vm vmol6u3 -s 'com.oracle.linux.root-password:password'
仮想マシンから仮想ディスク(vdisk)を追加または削除するには、oakcli modify vmコマンドを使用します。
使用しないでください -attachvdiskまたは-addnetwork、-deletenetwork、または-s key:valueペアのパラメータを使用して-detachvdiskオプションを指定します。
oakcli delete vmコマンドを使用して仮想マシンを削除し、ストレージとリソースを再利用します。
特定の仮想マシンでの使用が終了したら、マシンを削除します。 マシンを削除するときに、仮想マシンを削除するOracle Database Applianceノードを指定できます。 このオプション・パラメータが指定されない場合、両方のノードから仮想マシンが削除されます。
システムがライブ・マイグレーションの要件を満たしている場合は、oakcli migrate vmコマンドを使用して、現在実行中のノードから別のノードに仮想マシンを移行できます。
ライブ・マイグレーションは、仮想マシンで実行しているクライアントやアプリケーションを切断することなく、稼働している仮想マシンを別の物理マシンに移動するプロセスを指します。 仮想マシンのメモリー、記憶域およびネットワーク接続は、元のホスト・マシンから移動先に転送されます。
ライブ・マイグレーションを実行する前に、次の要件を満たすことが必要です。
仮想マシンは共有リポジトリ上にある必要があり、リポジトリは両方のノード上でオンラインである必要があります。
仮想マシンが動作している必要があります。
以降が成功するには、宛先ホストに、必要なリソース(メモリー、CPUなど)がある必要があります。
宛先ホストには、移行する仮想マシンのCPUプールと同名のCPUプールが必要です。
oakcli migrate vm vmnameコマンドを使用して、現在実行中のノードから別のノードに仮想マシンを移行します。vmnameは、移行する仮想マシンの名前です。
このコマンドを実行する場合、仮想マシンがオンラインで、応答している必要があり、共有リポジトリは両方のノード上でオンラインである必要があります。 仮想マシンが移行の過程にある場合、OAKCLIでは仮想マシンの状態がMIGRATINGと表示されます。
例12-20 現在実行しているノードから別のノードへの仮想マシンの移行の例
この例では、仮想マシンmyvm1
# oakcli migrate vm myvm1
パフォーマンスを向上させるには、ドライバ・ドメイン仮想マシンを使用します。
Dom0の代わりにODA_BASEを使用して仮想ディスクにアクセスできるようにすることで、ドライバ・ドメイン仮想マシンを使用してパフォーマンスを向上させます。ゲスト仮想マシン(VM)がDom0の代わりにODA_BASEを使用して仮想ディスクにアクセスできるようにすることで、ドライバ・ドメイン仮想マシンを使用してパフォーマンスを向上させます。
ドライバ・ドメインは、特定のハードウェアに対して特別な権限および責務を持つユーザー・ドメインです。 ドライバ・ドメイン・オプションを使用すると、新しく作成された仮想ディスクがODA_BASEから直接ゲスト仮想マシンにマウントされます。 このオプションは、ゲスト仮想マシンがDom0の代わりにODA_BASEを使用して仮想ディスクにアクセスできるようにすることで、I/Oのパフォーマンスを向上させます。
ドライバ・ドメイン機能は非システム・ディスクに適用されます。 ドライバ・ドメイン・モードで仮想マシンを作成すると、新しいvDiskがドライバ・ドメイン・モードで追加されます。 新しく作成された仮想ディスクがODA_BASEから直接ゲスト仮想マシンにマウントされます。 仮想マシンがドライバ・ドメイン・モードで構成されているかどうかを確認するには、oakcli show vm vmnameコマンドを使用します。 仮想マシンがドライバ・モードの場合、DriverDomain属性の出力はTRUEになります。
仮想ディスクおよびvm.cfgファイルは次のディレクトリに格納されます。
Dom0: /Repositories/vm_repo_name/.ACFS/snaps/vm_name/VirtualMachines/vm_name
ODA_BASE: /app/sharedrepo/vm_repo_name/.ACFS/snaps/vm_name/VirtualMachines/vm_name
ドライバ・ドメインはゲスト仮想マシンに仮想ディスクを追加する場合のみ機能します。 仮想マシンがドライバ・ドメイン・モードの場合、対応する仮想マシン構成ファイルvm.cfgには、次のディスク・エントリがあります:
-driverdomainが指定されると、クローンされた仮想マシンはドライバ・ドメインで構成されます。 対応する仮想マシン構成ファイル、vm.cfgには次のディスク・エントリがあります。
disk = [u'file:/OVS/Repositories/repo5/.ACFS/snaps/vm10/VirtualMachines/
vm10/System.img,xvda,w',
u'file:/u01/app/sharedrepo/repo5/.ACFS/snaps/
vm10/VirtualMachines/vm10/u01.img,xvdb,w,oakDom1']
xvdaブート・ディスクを除き、すべてのディスクにoakDom1からのパス、つまりodabaseがあります。
ドライバ・ドメイン仮想マシンでは、次のゲストOSがサポートされています:
最新のUnbreakable Enterprise Kernel 2 (UEK2)またはUnbreakable Enterprise Kernel 3 (UEK3)を備えたOracle Linux。
Microsoft Windows with Oracle VM Windows PV Driver 3.4.1。 Oracle VM Windows PV Driver 3.4.1リリースは、My Oracle Supportでパッチ番号23346086としてダウンロードできます。
Oracle Solaris 11.3以降x86。
親トピック: ドライバ・ドメイン仮想マシンを作成する方法
仮想マシン・テンプレートからドライバ・ドメイン仮想マシンを作成します。
いくつかのオプションを使用して、クローンの作成に使用するテンプレートを作成またはインポートできます。 必要な仮想マシン・テンプレート、テンプレートをインポートするメソッド、およびテンプレートの命名規則を決定します。
この例では、Dom0から仮想マシン・テンプレートをインポートし、そのテンプレートを使用してドライバ・ドメイン仮想マシンを作成します。 仮想マシン・イメージは、仮想マシン・テンプレートmyol6u_15gb1 (OL5U7)からmyol6u_test myol6u_ ol5u7_vm_alphaという名前になります.myol6u_15gb1 (OL5U7)は、ドライバ・ドメイン・モードでノード0のrepo2 (odarepo1)という名前の共有リポジトリに格納されます。
この例
パフォーマンスを向上させるために、ゲスト仮想マシンをドライバ・ドメイン仮想マシンに変換します。
Dom0を使用する既存の仮想マシンを複製して、Dom0の代わりにドライバ・ドメインODA_BASEを使用するクローン仮想マシンを作成することができます。
この例では、仮想マシンvm-dom0_ol5u7はDom0上にあり、ドライバ・ドメイン仮想マシンではありません。 この例では、ドライバ・ドメインODA_BASEを使用するvm-dd1_ol5u7という名前のクローン仮想マシンを作成します。
ゲスト仮想マシン(ゲストVM)のルート・ディスクをドライバ・ドメインとして設定し、新しいディスクをブート・ドライバとして作成します。
この例では、既存のゲスト仮想マシンをドライバ・ドメイン・ゲストVMとしてクローンし、OL6U7_x86_64_PVHVMテンプレートを使用してゲストVMを作成し、ブート・ドライバ用の新しいディスクを作成します。
ドライバ・ドメインを使用すると、ゲストVMディスクのIOパフォーマンスが向上します。ただし、ドライバ・ドメインは、ブート・ディスクであるゲストVM仮想ディスクには適用されません。 ブート・ディスクは一般的にルート・ディスクであるため、新しいディスクをブート・ドライバとして作成する必要があります。
ゲスト仮想マシンを作成するには、既存のゲストを複製するか、Dom0の/OVSディレクトリにあるOL6U7_x86_64_PVHVMまたはOVM_OL5U7_X86_64_PVM_10GB.tgzなどのテンプレートのいずれかを使用します。
この例では、元のOL6U7仮想マシン内のディスクのレイアウトを次に示します:
- boot/root disk '/dev/xvda' (echo -e "p" | fdisk /dev/xvda): Device Boot Start End Blocks Id System /dev/xvda1 * 2 503 514048 83 Linux /dev/xvda2 504 11264 11019264 83 Linux /dev/xvda3 11265 15360 4194304 82 Linux swap / Solaris - u01 disk '/dev/xvdb' (echo -e "p" | fdisk /dev/xvdb): Device Boot Start End Blocks Id System /dev/xvdb1 1 13054 104856223+ 83 Linux
/etc/fstabは次のとおりです:
# cat /etc/fstab UUID=b072e1e9-05a9-4544-a4dd-b15ba49cea2f / ext4 defaults 1 1 UUID=301e09e2-78e4-47d6-b501-d4f1098b419d /boot ext4 defaults 1 2 UUID=39e5a125-a1d8-48f4-9e81-f9e89b4dd51b swap swap defaults 0 0 tmpfs /dev/shm tmpfs defaults 0 0 devpts /dev/pts devpts gid=5,mode=620 0 0 sysfs /sys sysfs defaults 0 0 proc /proc proc defaults 0 0 UUID=770078eb-c083-4d52-81bf-e026ab3f3fa7 /u01 ext4 defaults 1 2
df -hは次のとおりです:
# df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/xvda2 11G 814M 8.9G 9% /tmpfs 3.9G 0 3.9G 0% /dev/shm /dev/xvda1 479M 51M 399M 12% /boot /dev/xvdb1 92G 55G 33G 63% /u01
親トピック: ドライバ・ドメイン仮想マシンを作成する方法
oakcli configure vmコマンドを使用して、ご使用の仮想マシンの高可用性を構成します。
1年を通して重要な期間、1日のほとんどの時間および1週間のほとんどの曜日に中断されることのないコンピューティング・サービスを提供するために、可用性の高いシステムが設計されています。 信頼性、リカバリ可能性、タイムリなエラー検出および継続的な操作は、高可用性ソリューションの主な特性です。 高可用性の2つの重要な要素は、自動再起動とフェイルオーバーです。
ローカル・リポジトリを使用している場合を除き、仮想マシンの高可用性オプションを設定できます。 高可用性オプションは、デフォルトで仮想マシンを起動する必要があるノードと、仮想マシンが他のノードにフェイルオーバーする必要があるかどうかを指定します。 フェイルオーバーは、仮想マシンがすでに稼働しているノードに障害が発生した場合や仮想マシンが起動しようとしたときに優先ノードが使用不可能である場合に発生する可能性があります。
高可用性のための自動再起動の構成
仮想マシンは、ハードウェア障害またはソフトウェア障害の後に、またはデータベース・ホスト・コンピュータが再起動されたときに、自動的に再起動されます。 oakcli configure vmコマンドを使用して優先ノードで仮想マシンを起動するには、-prefnodeオプションを使用します。
高可用性のためのフェイルオーバーの構成
不測の失敗の後、手動で介入しなくても仮想マシンを他のノードで起動できるようフェイルオーバーを構成することで、高可用性が実現されます。 コマンドoakcli configure vmで-failoverオプションを使用して、あるノードから別のノードへのフェイルオーバーを構成します。
これらのトピックでは、OAKCLIを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでCPUプールを作成および管理する方法について説明します。
oakcli create cpupoolを使用して、CPUプールを作成します。oakcli show cpupoolを使用して、定義済の各CPUプールに割り当てられるCPUを表示します。oakcli configure cpupoolコマンドを使用して、CPUプールに割り当てられるCPUの数を変更します。oakcli configure vmコマンドを使用して、仮想マシンをCPUプールに割り当てます。CPUプールを使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでの仮想マシンのワークロードに対してリソース割当てをケージングし、管理します。
ワークロードを分離するには、CPUプールを作成して特定のCPUプールに仮想マシンを割り当て(ピン留め)ます。 CPUプールに仮想マシンをピン留めすると、仮想マシンがそのCPUプールのCPUのみを使用するようになります。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームを初めて構成すると、default-unpinned-poolが各ノードに作成されます。 このプールのサイズは、ハードウェア・モデルによって異なります。
ODA_BASEドメインを作成する場合は、新しいCPUプールが両方のノードに作成されます。 プールはodaBaseCpuPoolという名前になります。 このプールに必要なCPUは、デフォルトの非固定プールから削除されます。 ODA_BASEは、odaBaseCpuPoolのCPUを使用できる唯一のドメインです。 他の仮想マシンを起動すると、仮想マシンはdefault-unpinned-poolに残されたCPUで稼働し、これらの仮想マシンで実行される作業では事実上、ODA_BASEが除外されます。
仮想マシンは、CPUプールを追加作成してグループでケージングすることもできます。 これらの追加プールを使用すると、1つ以上の仮想マシンを独自のCPUプールにピン留めできます。 特定のCPUプールで稼働している仮想マシンは、他のCPUプールで稼働している仮想マシンとCPUサイクルを共有しません。 CPUプールは必要な数だけ定義できます(上限はシステムの使用可能なCPUの数です)。
アプリケーション要件が時間とともに変化する場合は、必要に応じてCPUプールのサイズを変更したり、プールを追加または削除してリソースを最大限に活用することをお薦めします。 ODA_BASEのサイズを変更することもできます。 ただし、ODA_BASEのサイズを変更する場合、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・ライセンスの更新も行う特殊なコマンドを使用する必要があります。
例12-21 ノード上のCPUプールの表示例
次のoakcli show cpupoolコマンドでノードごとに示しているように、各ノードのCPUプールは同じサイズでなくてもかまいません(odaBaseCpuPoolを除く)。
oakcli show cpupool -node 0
Pool Cpu List
default-unpinned-pool [14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 2
1, 22, 23]
twocpu [12, 13]
odaBaseCpuPool [0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9,
10, 11]
oakcli show cpupool -node 1
Pool Cpu List
default-unpinned-pool [12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 1
9, 20, 21, 22, 23]
odaBaseCpuPool [0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9,
10,11]
CPUプールで利用できるリソースよりも多くのCPUリソースをサブスクライブしないように仮想マシンを構成します。
CPUリソースを1つのCPUプールに割り当てることはできますが、1つのCPUプールにしか属せません。 複数の仮想マシンを、同じCPUプールに割り当てることができます。 CPUプールは、プール内のアクティブな仮想マシンがプールに構成された数を超えるCPUを必要とする場合、オーバーサブスクライブになります。 たとえば、CPUプールに4つのCPUがある場合、それぞれ4つのCPUを使用するように定義された2つの仮想マシンを起動できます。 この場合、4つのCPUそれぞれが2つの仮想マシンをサポートしているため、CPUプールはオーバーサブスクライブされます。
これらの仮想マシンのいずれかを停止したとしても、2つのCPUが必要な別の仮想マシンを起動する場合、CPUプールはオーバーサブスクライブされたままになります。 これは、CPUの2つが両方の仮想マシンをサポートしているためです。 CPUプールをオーバーサブスクライブした場合、そのプール内の仮想マシンのパフォーマンスを評価します。 オーバーサブスクライブされたプールの共有によって許容できないレベルまでパフォーマンスが低下している場合は、1つ以上の仮想マシンを異なるCPUプールに再度割り当てます。
oakcli create cpupoolコマンドを使用して、CPUプールを作成します。
CPUプールを作成することによってリソースの使用量を管理し、このリソースを仮想マシンに割り当てます。
例12-22 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・ノードでの新規CPUプールの作成の例
この例では、4つのCPUが割り当てられているwinpoolという名のCPUプールをノード0上に作成します。
oakcli create cpupool winpool -numcpu 4 -node 0
oakcli show cpupoolコマンドを使用して、定義済の各CPUプールに割り当てられたCPUを表示します。
oakcli show cpupoolを使用すると、各CPUプールに割り当てられている仮想マシンを表示できます。
例12-23 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・ノードで定義済のCPUプールに割り当てられたCPUの数の表示例
このoakcli show cpupoolの例は、ノード0で定義済の各CPUプールに割り当てられたCPUを示しています。
oakcli show cpupool -node 0
oakcli configure cpupoolコマンドを使用して、CPUプールに割り当てられるCPUの数を変更します。
Oracle VM Serverは、1つの仮想プールにのみ割り当てることができます。 しかし、仮想プールに割り当てられているリソースを変更して、仮想マシンで使用できるCPUリソースを増やすことができます。
例12-24 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでのCPUプールに割り当てられるCPUの数の変更の例
このoakcli configure cpupoolの例は、ノード1のlinpoolという名前のCPUプールに割り当てられるCPUの数を変更します。 コマンドを実行すると、CPUに割り当てられる新しいCPUリソースの数は6になります。
oakcli configure cpupool linpool -numcpu 6 -node 1
oakcli configure vmコマンドを使用して、仮想マシンをCPUプールに割り当てます。
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでの仮想マシンの配置ポリシーの一環として、ノード上のCPUプールの可用性を確認します。
仮想マシンが特定のCPUプールに割り当てられており、フェイルオーバーが可能な場合、この仮想マシンはセカンダリ・ノードで同じCPUプールを使用しようとします。 他のノードにCPUプールが存在してもサイズが異なる場合、仮想マシンがセカンダリ・ノードで稼働すると、その仮想マシンのパフォーマンスに影響することがあります。 割り当てられたCPUプールがセカンダリ・ノードに存在しない場合、仮想マシンはフェイルオーバーできません。
注意:
oakcli cpupoolコマンドを使用してodaBaseCpuPoolを管理しないでください。 かわりに、ODA_BASEのサイズ変更方法で説明されているように、ODA_BASEを構成するコマンドを使用します。
例12-25 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームでのCPUプールへの仮想マシンの割当て例
このoakcli configure vm例では、wintestという名の仮想マシンをwinpoolという名のCPUプールにピン留めする方法を示しています。
oakcli configure vm wintest -cpupool winpool