本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。
日付 | 製品 | 機能 | 備考 |
---|---|---|---|
2021年5月17日 | サプライ・チェーン・コラボレーション | 「オーダー予測およびコミットの管理」ページからの集計オーダー予測およびコミットのスプレッドシートへのエクスポート | 文書の更新。これがオプト・イン機能になりました。 |
2021年3月19日 | 初版作成。 |
このガイドでは、今回の更新の新機能と機能向上を理解するうえで必要な情報の概要を示し、更新のために実行する必要があるタスクについて説明します。各項には、機能の簡単な説明、その機能を有効化または開始するために必要なステップ、ヒントや留意すべき考慮事項、および役に立つリソースが記載されています。
セキュリティと新機能
各機能のロール・セクションは、その機能を使用するのに必要なセキュリティ権限とジョブ・ロールを示します。機能の設定が必要な場合は、別途指定されていないかぎり、「アプリケーション実装コンサルタント」ジョブ・ロールで設定を行う必要があります。(機能にロール・セクションが含まれていない場合は、機能を使用するためにセキュリティの変更は不要です。)
ジョブ・ロールを作成した場合は、必要に応じてそれらのロールに新しい権限を追加するためにこの情報を使用できます。構成したジョブ・ロールを事前定義済ジョブ・ロールと比較し、構成したジョブ・ロールにセキュリティ・アーティファクトを追加する方法の詳細は、Oracle Help CenterにあるOracle SCM Cloud: SCMの保護ガイドの「セキュリティ・コンソール」および「ロールおよびロール割当」の章を参照してください。
フィードバックをお寄せください
本書の内容改善のため、ご意見やご提案をお待ちしております。フィードバックはoracle_fusion_applications_help_ww_grp@oracle.com宛にお送りください。
クラウド・アプリケーションで使用している機能によっては、四半期更新の直前または直後に特定のステップを実行する必要がある場合があります。これらの更新前および更新後のステップおよび影響を受ける製品領域の詳細は、My Oracle SupportでOracle SCM Cloud: Performing Your Quarterly Update (文書ID 2337485.1)を参照してください。
Oracle Cloud Applicationsでは四半期ごとに新しい更新が配信されます。 つまり、ビジネスの効率的かつ効果的な管理に役立つ新しい機能を3か月ごとに受け取ります。 一部の機能は使用可能な状態でされ、エンド・ユーザーが即時に使用できます。 その他の機能はすぐ使用できない状態で提供され、使用可能にするために処理を実行する必要があります。すぐ使用できない状態で提供される機能は、次の権限を使用して、次の指示に従ってエンド・ユーザーに対してアクティブ化できます。
- アプリケーション・オファリングのレビュー(ASM_REVIEW_APPLICATIONS_OFFERINGS_PRIV)
- Oracle Fusion Applicationsオファリングの構成(ASM_CONFIGURE_OFFERING_PRIV)
新機能をオプトインする方法を次に示します。
- 「ナビゲータ」→「自分の企業」→「新機能」をクリックします。
- 「機能概要」ページで、オファリングを選択し、そのオファリングに固有の新機能をレビューします。または、デフォルト選択の「すべての使用可能オファリング」をそのまま使用して、すべてのオファリングの新機能をレビューできます。
- 「新機能」タブで、新機能をレビューし、「使用可能」列で機能のオプトイン・ステータスを確認します。機能がすでに使用可能な場合は、チェック・マークが表示されます。それ以外の場合は、機能を使用可能にするアイコンが表示されます。
- 「使用可能」列のアイコンをクリックし、ステップを完了して機能を使用可能にします。
「新機能」作業領域に表示されない機能のオプトインが必要になる場合があります。オプトインする方法を次に示します。
- 「ナビゲータ」→「自分の企業」→「オファリング」をクリックします。
- 「オファリング」ページでオファリングを選択し、「オプトイン機能」をクリックします。
- 「オプトイン」ページで、オファリングまたは機能が含まれている機能領域の「機能の編集」(鉛筆)アイコンをクリックします。
- 「機能の編集」ページで、ステップを完了して機能を使用可能にします。
オファリングの新機能をオプトインする方法の詳細および詳細な手順は、オファリング構成を参照してください。
オプト・イン失効
オプトインで使用不可の状態で提供された機能は、今後の更新で自動的に使用可能になる場合があります。 これは「オプト・イン失効」と呼ばれます。 クラウド・サービスで「オプト・イン失効」がある場合、この文書に関連タブが表示されます。 このタブをクリックすると、最初に機能が無効状態で提供されたのはいつか、そしてこの機能のオプト・インがいつ失効し、自動で使用可能となる見込みかが表示されます。 ここをクリックして、すべてのOracle Cloud Applicationsにわたる「オプト・イン失効」がある機能を確認することもできます。
列の定義:
レポート = 新規または変更済の、オラクル社提供の実行可能レポート。
UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、通常、フィールド、検証またはプログラムのマイナーな変更で構成されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は最小になります。
UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能には、より複雑な設計が含まれます。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は高くなります。
無効状態で提供される機能 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用できるようにするには、処理が必要です。これらの機能は無効化されており、有効にするかどうかとその時期は自分で選択します。たとえば、a)新しいまたは拡張されたBIサブジェクト領域はまずレポートに組み込む必要があり、b)新しいWebサービスを利用するには統合が必要で、c)機能にアクセスできるようにするにはまずユーザー・ロールに割り当てる必要があります。
エンド・ユーザーがすぐに使用可能 レポートと小規模UIまたはプロセスベースの新機能が更新後にユーザーに与える影響は最小限です。したがって、顧客受入テストでは、大規模UIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当てる必要があります。 |
エンド・ユーザーが使用する前に顧客による処理が必要 これらの機能をすぐに使用可能にするためにアクションが必要になるため破壊的ではありません。利用することを選択する際には、テストと展開のタイミングを設定します。 |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
機能 |
レポート |
UIまたは |
UIまたは |
|
||
プロジェクト駆動のサプライ・チェーンは、Oracle Supply Chain ManagementおよびOracle Project Management Cloudのアプリケーションを横断したエンドツーエンドの統合ソリューションです。このソリューションは、製造および資産集約型企業の様々なビジネス・プロセスをサポートするように設計されています。
プロジェクト駆動のサプライ・チェーン・ソリューションを使用すると、プロジェクトごとに別個の組織を作成しなくても、プロジェクトのコンテキストでサプライ・チェーン・プロセスを管理できます。サプライ・チェーン・コストをプロジェクト支出として取得することもできます。
バック・トゥ・バック・フローでのプロジェクト詳細を含む販売オーダーに対する供給の作成
この機能を使用することで、在庫に正確なプロジェクト支出が表示されるようになります。オーダー管理でプロジェクト詳細を含む販売オーダーを作成すると、そのプロジェクト詳細はサプライ・チェーン・オーケストレーションによって購買オーダー、転送オーダーまたは作業オーダーに含められます。その後のバック・トゥ・バック・フローでは、品目の受入や完成をプロジェクト固有の在庫で実施することができます。
仕組み
- Order Management Cloudでプロジェクト詳細を含む販売オーダーを作成します。
- オーダー管理がプロジェクト詳細を含む供給要求をサプライ・チェーン・オーケストレーションに送信します。
- 品目のバック・トゥ・バック履行に対して設定されているソース・ルールに従って、サプライ・チェーン・オーケストレーションがグローバル・オーダー納期回答から供給推奨を取得します。
- サプライ・チェーン・オーケストレーションが供給推奨を使用して供給オーダーを作成します。
- サプライ・チェーン・オーケストレーションが購買オーダー、転送オーダー、作業オーダーまたは手持予約の供給を作成する要求を送信します。
- オーダー管理が販売オーダー詳細を在庫管理に送信します。
- 在庫管理が品目を履行するための出荷明細を作成します。
- バック・トゥ・バック履行が購買、製造、転送または手持フローを使用して供給を作成します。
これらのフローはそれぞれに相違点があります。
購買
- サプライ・チェーン・オーケストレーションは、販売オーダーからのプロジェクト詳細を含めて購買依頼を作成します。
- Oracle Procurementは購買依頼をプロジェクト詳細を含む購買オーダーに変換します。
- 在庫管理は品目を受け入れて、その品目をプロジェクト固有の在庫に追加します。
- バック・トゥ・バック購買オーダーのプロジェクト属性は更新できません。
製造
- サプライ・チェーン・オーケストレーションは、販売オーダーからのプロジェクト詳細を含めてバック・トゥ・バック作業オーダーを作成します。
- 製造は品目を完成させて、その品目をプロジェクト固有の在庫に追加します。
- 販売オーダー用に予約されている作業オーダーのプロジェクトおよびタスクは更新できませんが、リリースされていない作業オーダーの他のプロジェクト属性は更新できます。
転送
- サプライ・チェーン・オーケストレーションは、販売オーダーからのプロジェクト詳細を含めてバック・トゥ・バック転送オーダー要求を在庫管理に送信します。
- 在庫管理はプロジェクト詳細が含まれた転送オーダーを作成し、その転送オーダー詳細を倉庫に接続します。
- 倉庫マネージャは、転送オーダー上のプロジェクト詳細に基づいて、品目を履行するためのプロジェクト固有在庫を特定し、品目をピックして出荷します。
- 転送オーダー上のプロジェクト属性は更新できません。
手持
- バック・トゥ・バック品目に使用する履行倉庫に手持供給がある場合は、手持フローを使用できます。
- 履行倉庫に手持在庫がある場合、グローバル・オーダー納期回答は手持供給を予約することをサプライ・チェーン・オーケストレーションに推奨します。
- サプライ・チェーン・オーケストレーションは販売オーダーからのプロジェクト詳細を使用して、バック・トゥ・バック・オーダーの手持供給を予約します。
在庫管理は手持供給を予約します。
この機能を使用することで、在庫に正確なプロジェクト支出が表示されるようになります。購買オーダー、転送オーダーまたは作業オーダーに、販売オーダーからのプロジェクト詳細を含めることが可能になりました。在庫管理はこれらの詳細を使用してプロジェクト固有の在庫から品目を履行します。そのため、在庫保管で発生する原価を各プロジェクトに正確に適用できます。
この機能を使用しない場合、在庫管理は共通在庫を使用して品目を履行し、共通在庫内のすべての品目で原価を均分します。品目がプロジェクトの一部であるかどうかは考慮されません。この状況は不正確なプロジェクト支出をもたらす原因になります。プロジェクト固有ではない原価が使用され、プロジェクト・マージンに影響する可能性があるためです。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。
オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理 オプションではなくなった開始バージョン: 更新21D
ヒントと考慮事項
- グローバル・オーダー納期回答はプロジェクト詳細を考慮しません。
- バック・トゥ・バック・フローで履行する品目ごとに有効在庫数量(ATP)ルールを設定する場合は、サプライ・チェーン有効数量の納期回答モードを使用します。
- バック・トゥ・バック品目の手持供給を除外することを検討してください。これは、プロジェク固有在庫に対する予約の失敗を回避するのに役立ちます。
主なリソース
- この機能の詳細は、次のガイドを参照してください(Oracle Help Centerからアクセスできます)。
- Oracle Supply Chain Management Cloud: 製造およびサプライ・チェーン資材管理の実装
- プロジェクト固有のバック・トゥ・バック履行リリース・トレーニングの実行の視聴
ロール情報
次のいずれかの事前定義済ジョブ・ロールを持つユーザーは、自動的にプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プロセスに参加できます。
- プロジェクト管理者(ORA_PJF_PROJECT_ADMINISTRATOR_JOB)
- サプライ・チェーン・アプリケーション管理者(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_APPLICATION_ADMINISTRATOR_JOB)
- オーダー入力スペシャリスト(ORA_FOM_ORDER_ENTRY_SPECIALIST_JOB)
- オーダー・マネージャ(ORA_DOO_ORDER_MANAGER_JOB)
- サプライ・チェーン運用マネージャ(ORA_DOS_SUPPLY_CHAIN_OPERATIONS_MANAGER_JOB)
- 倉庫オペレータ(ORA_INV_WAREHOUSE_OPERATOR_JOB)
- 倉庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER_JOB)
- 在庫マネージャ(ORA_INV_WAREHOUSE_MANAGER_JOB)
- 製造エンジニア(ORA_WIS_MANUFACTURING_ENGINEER_JOB)
- 生産監督者(ORA_WIE_PRODUCTION_SUPERVISOR_JOB)
- 生産オペレータ(ORA_WIE_PRODUCTION_OPERATOR_JOB)
- 調達マネージャ(ORA_PO_PROCUREMENT_MANAGER_JOB)
- バイヤー(ORA_PO_BUYER_JOB)原価会計担当(ORA_CST_COST_ACCOUNTANT)
- プロジェクト会計担当(ORA_PJF_PROJECT_ACCOUNTANT_JOB)
- プロジェクト・マネージャ(ORA_PJF_PROJECT_MANAGER_JOB)
- プロジェクト請求スペシャリスト(ORA_PJF_PROJECT_BILLING_SPECIALIST_JOB)
独自に構成したジョブ・ロールを保守している場合: プロジェクト固有のバック・トゥ・バック履行の実行機能をサポートする新しい権限は導入されていません。
企業間(B2B)メッセージングは協力関係における重要な要素であり、これにより取引先間で交換できる情報の質や数、頻度が向上します。ただし、B2Bの規格の違い、取引先の技術的な能力および多様性により、これを確立して保守するためのコストが高く付く場合があります。Oracle Supply Chain Collaboration and Visibility Cloudでは、取引先とのB2B通信を管理するためにOracle Collaboration Messaging Frameworkを利用します。これは、B2Bソリューション・プロバイダまたはオンプレミスのB2Bアプリケーションを介して、あるいは取引先に直接標準ベースのB2Bメッセージをマップおよびルーティングする次世代のB2Bメッセージング・プラットフォームです。Oracle Collaboration Messaging Frameworkは、すべてのOracle Cloud Applications環境に追加費用なしで含まれている共通インフラストラクチャ・コンポーネントです。また、Oracle Cloud Applicationsとの緊密な統合により、Oracle Supply Chain Collaboration Cloud顧客が複数の取引先接続を簡単に設定および管理できるようになります。
新しい「オーダー受入時の「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プロセスの開始」オプションを使用して、インバウンド・オーダーをOracle Order Management Cloudのインタフェース表に自動的にロードできます。
このオプションは、「コラボレーション・メッセージング構成の管理」ページ→「ビジネス・プロセス設定」タブで、PROCESS_PO_IN、CHANGE_PO_INおよびCANCEL_PO_IN文書の「追加詳細の構成」をクリックすると使用可能になります。
この機能では、「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」スケジュール済プロセスを使用して、Oracle Order Management Cloudのインタフェース表にオーダーを自動的にロードできます。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ヒントと考慮事項
大量および高頻度インバウンド・オーダーのパフォーマンスに影響する可能性があるため、このオプションを選択する際はインバウンド・オーダーの頻度およびボリュームを考慮してください。
主なリソース
Oracle Supply Chain Management Cloud: B2Bメッセージングの構成と管理ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)。
ロール情報
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- B2B管理者(ORA_CMK_B2B_ADMINISTRATOR_ABSTRACT)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- コラボレーション・メッセージング構成の管理(CMK_MANAGE_COLLAB_MESG_CONFIG_PRIV)
cXML B2Bプロトコルを使用したOracle Business Networkとのメッセージ交換
cXMLはすべての新規顧客にとって、Oracle Business Networkとメッセージを交換するためのメッセージング標準です。新しい事前定義済のcXMLメッセージ定義を購買オーダー、変更オーダー、請求書および出荷で使用できるようになりました。
また、OBN-cXML-1-2-008-CancelOrderRequest-Outという購買オーダー取消用の事前定義済メッセージ定義も提供されます。
これらのメッセージ定義を使用するには、「サプライヤB2B構成の管理」タスクを使用して、取引先をOracle Business Networkサービス・プロバイダに設定し、特定のサプライヤに関連付ける必要があります。
このメッセージ定義を変更することで、cXMLペイロードを受け入れるOracle Business Network上のサプライヤと交換するオーダー情報を変更できます。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
主なリソース
- Oracle Supply Chain Management Cloud: B2Bメッセージングの構成と管理ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)。
ロール情報
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- B2B管理者(ORA_CMK_B2B_ADMINISTRATOR_ABSTRACT)
- 次の権限が含まれる構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- サービス・プロバイダの管理(CMK_MANAGE_SERVICE_PROVIDER_PRIV)
- B2B取引先の管理(CMK_B2B_TRADING_PARTNERS_PRIV)
- B2Bサプライヤ取引先の管理(CMK_B2B_SUPPLIER_TRADING_PARTNERS_PRIV)
外部供給情報をサプライ・チェーン・プランニングと同期するためのB2Bメッセージの管理
Oracle B2B Supply Planningデータ・メッセージは外部組織からのデータの受信に使用され、この情報がOracle Supply Chain Collaboration Cloud内で処理されて、手持残高や購買オーダー、作業オーダーの詳細がOracle Supply Chain Collaboration CloudおよびOracle Supply Chain Planning Cloudと同期されます。
供給プランニング・データ・メッセージは、サプライ・チェーン操作ビジネス・プロセス設定の一部です。サプライ・チェーン操作ビジネス・プロセスを有効にすると、供給プランニング・データ文書を設定できるようになります。
供給プランニング・データ用の事前定義済メッセージ定義はORACLE_1.0_B2B_ SUPPLY_PLANNING_DATA_INです。
この新しいメッセージにより外部組織から供給データを受信できるようになり、供給に関するエンドツーエンドの可視性が高まり、上流におけるサプライ・チェーンの中断に迅速に対応できるようになります。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
主なリソース
- Oracle Supply Chain Management Cloud: B2Bメッセージングの構成と管理ガイド(Oracle Help Centerからアクセスできます)。
- Oracle Help CenterにあるOracle SCM Cloudサプライ・チェーン連携の使用ガイド
- 外部供給情報とサプライ・チェーン・プランニングの同期の詳細は、外部組織から収集した供給データとOracle Supply Planning Cloudの同期のクラウド・レディネス・トレーニングをご覧ください。
ロール情報
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- B2B管理者(ORA_CMK_B2B_ADMINISTRATOR_ABSTRACT)
- 次の権限が含まれる構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- サービス・プロバイダの管理(CMK_MANAGE_SERVICE_PROVIDER_PRIV)
- B2B取引先の管理(CMK_B2B_TRADING_PARTNERS_PRIV)
- B2Bサプライヤ取引先の管理(CMK_B2B_SUPPLIER_TRADING_PARTNERS_PRIV)
- コラボレーション・メッセージング履歴の管理(CMK_COLLAB_MESG_HISTORY_PRIV)
外注加工時に、供給明細に作業オーダーの最新状態が反映されるようにします。Oracle Fusion Purchasingが作業オーダーの購買オーダーを作成していない場合、または作業オーダーの購買オーダーを取り消した場合、「供給オーケストレーション」作業領域を使用して、作業オーダーを履行する供給明細を取り消すことができます。供給明細を取り消すと、製造で要求を再送信できるようになります。
外注加工を含む供給明細の供給要求を再送信します。
有効化のステップ
権限またはジョブ・ロール(あるいはその両方)を割当てまたは更新することで、機能にアクセスできるようにします。詳細は、後述のロールに関するセクションを参照してください。
設定は不要です。「サプライ・チェーン運用マネージャ」ジョブ・ロールには、この機能の使用を可能にする新しい「供給明細の取消」権限が事前定義されています。
ヒントと考慮事項
試してみましょう。
- 「供給オーケストレーション」作業領域に移動し、「タスク」→「供給明細の管理」をクリックします。
- 「供給明細の管理」ページの検索結果で、「供給オーダー番号」列内のリンクをクリックします。
- 「供給オーダー詳細」ページで、取り消す供給明細をクリックし、「供給明細の取消」をクリックします。
ノート:
- 外注加工を含む明細のみを取り消すことができ、Purchasingが供給の購買依頼を作成していない、または供給を作成する作業オーダーの購買オーダーを取り消している場合にのみ明細を取り消せます。明細がこれらの条件を満たさない場合、「供給明細の取消」処理は使用できません。
「サプライ・チェーン運用マネージャ」ロールを参照するカスタム・ロールを作成した場合は、新しい「供給明細の取消」権限をカスタム・ロールに追加する必要があります。
ロール情報
- サプライ・チェーン業務マネージャ
現在のグローバル・サプライ・チェーンにおいては、サプライヤ、受託製造業者、およびその他の取引先に対する製造業者の依存度が増し加わっています。会社が成功するためには、多層にわたる取引先との間でアクティビティを同期することが不可欠です。Oracle Supply Chain Collaboration Cloudを使用することで、会社は共同で供給を計画し、取引先データを把握し、契約製造の実行を調整し、取引先ネットワーク全体のパフォーマンスを測定できます。取引先が意思決定プロセスに積極的に関与するため、早期に警告のサインを伝えることができ、サプライ・チェーンの問題を協力して解決できます。各サプライヤの規模および技術レベルに応じて、会社はポータル・ベースのユーザー・インタフェース、標準ベースのB2BメッセージまたはWebサービスを使用してやりとりできます。Oracle Supply Chain Collaboration Cloudの柔軟な事前定義済ビジネス・プロセスを、顧客が独自の要件にあわせて調整することもできます。コラボレーションが強化されることにより、取引関係がいっそう動的になり、供給の信頼性と効率が向上します。
「オーダー予測およびコミットの管理」ページからの集計オーダー予測およびコミットのスプレッドシートへのエクスポート
「処理」メニューの「Excelにエクスポート」オプションを使用して、「オーダー予測およびコミットの管理」ページに集計レベルで表示されているオーダー予測およびコミットをMicrosoft Excelにダウンロードできます。これにより、集計レベル・データをオフライン・データ分析に使用できます。
集計レベルのオーダー予測およびコミットをスプレッドシートにエクスポートして、オフライン・データ分析を実行できます。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。
オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理 オプションではなくなった開始バージョン: 更新21D
ロール情報
ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- サプライ・チェーン・コラボレーション・プランナ(ORA_VCS_SUPPLY_COLLAB_PLANNER)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 企業ユーザーとしてオーダー予測にコミット(VCS_COMMIT_ORDER_FORECAST_ENTERPRISE)
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているサプライヤ・ユーザーは、サプライヤ・ポータルでこの機能に自動的にアクセスできます。
- サプライヤ需要プランナ(ORA_POS_SUPPLIER_DEMAND_PLANNER)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているサプライヤ・ユーザーは、サプライヤ・ポータルでこの機能にアクセスできます。
- サプライヤとしてオーダー予測にコミット(VCS_COMMIT_ORDER_FORECAST_SUPPLIER)
この更新が導入される前は、垂直レイアウト書式を使用している場合にのみ、オーダー予測と購買オーダーのメジャーを日レベルでダウンロードすることができました。この更新では、選択した集計レベルでオーダー予測とコミットをダウンロードできます。
水平書式を使用して日レベルでオーダー予測をダウンロードするには、範囲の開始日と終了日を指定します。これにより、指定した期間のオーダー予測、コミットおよび購買メジャーを日レベルでダウンロードできます。
更新された「予測のダウンロード」ダイアログでは、供給コラボレーション・プランナおよびサプライヤ需要プランナは、水平レイアウトが選択されているときに集計レベルのオプションとして「日」を選択できます。また、レイアウトに垂直または水平のいずれかが選択されているときに、「範囲」のオプションとして「次の間にある」を選択できます。
企業管理者は「サプライ・チェーン・コラボレーション設定の管理」の更新された「予測ダウンロード・デフォルト」セクションを使用して、水平レイアウトが選択されたときの集計レベルのオプションのデフォルトを「日」に設定できます。また、レイアウトに垂直または水平のいずれかが選択されているときの「範囲」のオプションとして、「次の間にある」を選択できます。
任意の範囲および書式でオーダー予測およびコミットをダウンロードすることで、プランニング生産性を向上させます。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。
オファリング: 製造およびサプライ・チェーン資材管理 オプションではなくなった開始バージョン: 更新21D
ヒントと考慮事項
水平レイアウトでのダウンロード時に集計レベルとして「日」を選択すると、「範囲」オプションが「次の間にある」に限定されます。上限はデフォルトで90日に設定されていますが、collaborationParameters RESTを使用してFORECAST_DL_HORIZONTAL_DAYS_UPPER_LIMIT設定を更新することでデフォルトを増やすことができます。デフォルト値を大きくすると、日次で集計された水平レイアウトでオーダー予測をダウンロードするときにパフォーマンスに影響する可能性があります。垂直レイアウトでオーダー予測をダウンロードする場合、または週次で集計する場合、上限はありません。最適な設定を決定するには、ビジネス・ユースケースを検討してください。
ロール情報
ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- サプライ・チェーン・コラボレーション・プランナ(ORA_VCS_SUPPLY_COLLAB_PLANNER)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 企業ユーザーとしてオーダー予測にコミット(VCS_COMMIT_ORDER_FORECAST_ENTERPRISE)
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているサプライヤ・ユーザーは、サプライヤ・ポータルでこの機能に自動的にアクセスできます。
- サプライヤ需要プランナ(ORA_POS_SUPPLIER_DEMAND_PLANNER)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているサプライヤ・ユーザーは、サプライヤ・ポータルでこの機能にアクセスできます。
- サプライヤとしてオーダー予測にコミット(VCS_COMMIT_ORDER_FORECAST_SUPPLIER)
構成
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能を構成できるようになります。
- サプライ・チェーン・アプリケーション管理者(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_APPLICATION_ADMINISTRATOR)
- 次の権限が含まれる構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能を構成できます。
- コラボレーション設定の管理(VCS_MANAGE_SCC_SETTINGS_PRIV)
RESTサービスを使用したコラボレーション関係のオーダー予測の削除
通常、オーダー予測は、コラボレーション・サイクルと呼ばれる定義済の頻度でサプライヤに公開します。場合によっては、コラボレーション関係に対する誤ったオーダー予測をサプライヤに公開してしまうことがあります。このようなシナリオでは、コラボレーション・サイクルの間でオーダー予測を再公開することになります。しかし、コラボレーション関係に対して公開された誤ったオーダー予測はサプライヤに対して引き続き表示されます。この更新では、コラボレーション・オーダー予測履歴およびコラボレーション・オーダー予測RESTサービスを使用して、誤ったオーダー予測を削除できます。
コラボレーション・オーダー予測履歴およびコラボレーション・オーダー予測RESTサービスを使用して、誤ったオーダー予測を削除し、サプライヤに公開された需要明細書の正確性を維持できます。
有効化のステップ
REST APIガイドのRESTサービス定義(「Oracle Help Center」→関心のあるアプリケーション・サービス領域 →「REST API」から使用可能)を参照してください。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。
ロール情報
ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。
コラボレーション・オーダー予測履歴RESTサービスの場合:
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- サプライ・チェーン統合スペシャリスト(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_INTEGRATION_SPECIALIST)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 履歴コラボレーション・レコードのパージ(VCS_PURGE_HISTORICAL_RECORD)
コラボレーション・オーダー予測RESTサービスの場合:
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- サプライ・チェーン統合スペシャリスト(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_INTEGRATION_SPECIALIST)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- コラボレーション・オーダー予測の削除(VCS_DELETE_COLLAB_ORDER_FORECAST)
ノート: ユーザーが削除できるのは、自分が表示できる内容のみです。たとえば、ユーザーにコラボレーション・オーダー予測の削除権限と「オーダー予測の表示」権限の両方がある場合、自身に表示のデータ・セキュリティ・アクセス権があるオーダー予測のみを削除できます。しかし、ユーザーにコラボレーション・オーダー予測の削除権限とWebサービスを使用したコラボレーション・オーダー予測の管理権限の両方がある場合、任意のオーダー予測を削除できます。
1つのサプライヤ・サイトが複数の調達ビジネス・ユニットにサービスを提供することがあります。このような状況においては、コラボレーション関係に正しいビジネスを割り当ててオーダー予測やサプライヤ・コミットについてコラボレーションする際に、あいまいさが発生する可能性があります。
この更新では、外部ソース・コラボレーション・プランに使用する調達ビジネス・ユニットを指定できます。「サプライ・コラボレーション・ネットワークの管理」ページで、「ビジネス・ユニット解決ルール」を選択し、使用する調達ビジネス・ユニットの組織、サプライヤまたはサプライヤ・サイトで検索できます。Oracle Procurement Cloud内の特定のサプライヤおよびサプライヤ・サイトにすでに存在する有効な調達ビジネス・ユニットのみを関連付けることができます。コラボレーション・ビジネス・ユニット解決ルールRESTサービスを使用して調達ビジネス・ユニットを設定することもできます。
新しい「サプライ・コラボレーション・ネットワークの管理: ビジネス・ユニット解決ルール」ページは、企業管理者が外部管理プランのビジネス・ユニット解決ルールを管理するのに役立ちます。「組織」、「サプライヤ」、「サプライヤ・サイト」、「調達BU」、「ソース・システム」、作成日、「作成者」などの属性を使用して検索できます。
スムーズなビジネス運営を保証するために、ビジネス・ユニット解決ルールを使用して、外部ソース・コラボレーション・プランに一意の調達ビジネス・ユニットを割り当てることができます。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ヒントと考慮事項
- サプライヤ・データ・モデルにおいて、すべての調達ビジネス・ユニットにわたり一意のサプライヤ・サイト名を付与している場合、つまり、1つのサプライヤのサプライヤ・サイト名が複数の調達ビジネス・ユニットに重複して割り当てられていなければ、ビジネス・ユニット解決ルールを作成する必要はありません。
- 新しいビジネス・ユニット解決ルールで、既存のオーダー予測についてサプライヤ・サイト名が異なる調達ビジネス・ユニットに解決される場合は、次のことが必要になる場合があります。
- 新しいサイクルを公開する前に新しいコラボレーション関係を作成するか、新しいサイクルを公開した後に関係候補を変換します。
- Oracle Transactional Business Intelligence (OTBI)の過去のサプライヤ・パフォーマンスおよびウォーターフォール・レポートへの影響を評価します。この新しい調達ビジネス・ユニットの関連付けにより新しいサプライヤ・サイトおよびビジネス・ユニットに解決されるようになるため、特定のオーダー予測についてレポートで問題が発生する可能性があります。
-
また、サプライヤのデータ・アクセスに対する影響も考慮する必要があります。サプライヤ・サイト・レベルでサプライヤ・データ・アクセスを制御する場合は、新しいビジネス・ユニット解決ルールでサプライヤ・サイトが異なる調達ビジネス・ユニットに解決されないかどうかを確認し、必要に応じてサプライヤ・データ・アクセスを調整する必要があります。
主なリソース
ロール情報
ユーザーにこの機能へのアクセス権を付与するために、事前定義済ジョブ・ロールを割り当てるか、自分で構成したジョブ・ロールを割り当てるかに応じていくつかのオプションがあります。
- 次の事前定義済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、自動的にこの機能にアクセスできます。
- サプライ・チェーン・アプリケーション管理者(ORA_RCS_SUPPLY_CHAIN_APPLICATION_ADMINISTRATOR)
- 次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 供給プランニング・ネットワーク関係の管理(VCS_MANAGE_SUPPLY_RELATIONSHIPS)