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  1. 更新24B
  1. 改訂履歴
  2. 概要
  3. 機能のサマリー
  4. HCM共通
    1. HCMデータ・ローダー
        1. データ・セット処理
        2. ビジネス・オブジェクトの拡張
        3. 一括データ・ロードの開始およびモニターのためのREST API
    2. HCM抽出
        1. 推薦のパージのBIPレポート
        2. XMLデータのチャンク化
        3. 変更のみ抽出プロセス診断レポート
    3. アプリケーション・セキュリティ
        1. Oracle Searchの大きなアクセス制御リストがあるユーザーの計算の拡張
        2. エレメントの管理のセキュリティ変更
    4. HCM共通
        1. Redwoodクイック処理
        2. HCM Redwoodアプリケーションのフィールド値のデフォルト設定および検証
  5. HCM共通の重要な処理と考慮事項
  6. HCM共通の制限付提供

更新24B

改訂履歴

本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。

日付 モジュール 機能 ノート
2024年5月31日 HCM共通

HCM Redwoodアプリケーションのフィールド値のデフォルト設定および検証

文書の更新。機能情報の改訂。

2024年4月26日

HCM共通

ビジネス・オブジェクトの拡張

文書の更新。機能情報の改訂。

2024年4月26日 HCM共通 HCM Redwoodアプリケーションのフィールド値のデフォルト設定および検証

文書の更新。更新24Bで提供された機能。

2024年3月29日 HCM共通 Redwoodクイック処理

文書の更新。機能情報の改訂。

2024年3月1日     初版作成。

概要

HCM Cloudアプリケーションについては、このWhat's Newに記載されている次の2つのタイプのパッチを取得できます。

  • リリース更新(24A、24B、24C、24D)
  • 各更新に対するオプションの月次メンテナンス・パック

環境で使用しているリリース更新を把握することが重要です。これはクラウド・ポータルで確認できます。

____________________

お客様のアイデアをお聞かせください

ご意見をお待ちしています。製品の改善方法についての提案がございましたら、お知らせください。Oracle Customer Connectのアイデア・ラボに移動して、アイデアを入力してください。この文書の機能名の後に電球アイコンが表示されている箇所はすべて、お客様のアイデアを実現した機能です。

____________________

全HCM製品に関して推奨される参照ドキュメントは次のとおりです。

  • HCM共通の新機能 – この新機能では、アプリケーション全体で使用される機能を説明します。
  • 人事管理の新機能 – グローバル人事管理の項では、他のアプリケーションが基盤としているベース・アプリケーションの機能を確認できます。

ノート: すべてのグローバル人事管理機能が、タレントおよび報酬製品で使用できるわけではありません。

  • Oracle Human Capital Management Cloud Functional Known Issues and Maintenance Packs (ドキュメントID 1554838.1)。これらのドキュメントには、バグ修正および考えられる既知の問題が記載されています。また、現在使用しているか、今後移行するリリース更新バージョンに基づいて、次のドキュメントも参照することが必要になります。
  • Oracle Help Center – ここでは、ガイド、ビデオおよび検索可能なヘルプを見つけることができます。
  • リリース・レディネス - 新機能のサマリー、新機能、機能リスト・スプレッドシート、スポットライトおよびリリース・トレーニング

フィードバックをお寄せください

本書の内容改善のため、ご意見やご提案をお待ちしております。フィードバックは、oracle_fusion_applications_help_ww_grp@oracle.comまでお送りください。HCM Cloudの新機能に関するお問い合せまたはフィードバックであることを電子メールの本文または件名に明記してください。

機能のサマリー

列の定義:

レポート = 新規または変更済の、オラクル社から提供されたすぐに実行可能なレポートです。

UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、通常、フィールド、検証またはプログラムの軽微な変更で構成されます。したがって、ユーザーへの影響は最小限です。

UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能の設計は、より複雑になります。したがって、ユーザーに及ぼす影響は大きくなります。

すぐ使用できない状態で提供される機能 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用できるようにするには、処理が必要です。これらの機能は提供時には使用不可になっているため、機能を使用可能にするかどうかおよび使用可能にする時期を選択してください。たとえば、a) 新しいまたは展開されたBIサブジェクト領域は最初にレポートに組み込む必要があり、b) 新しいWebサービスを利用するには統合が必要になり、c) ユーザーが機能にアクセスできるようにするには、それらの機能をユーザー・ロールに割り当てる必要があります。

エンド・ユーザーがすぐに使用可能
(機能が使用可能な状態で提供)

レポートと小規模UIまたはプロセスベースの新機能が更新後にユーザーに与える影響は最小限です。したがって、顧客受入テストでは、大規模UIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当てる必要があります。

エンド・ユーザーが使用する前に顧客による処理が必要
(すぐ使用できない状態で提供される機能)

これらの機能を使用するために、膨大な作業は不要です。利用することを選択する際には、テストと展開のタイミングを設定します。

機能

レポート

UIまたは
プロセスベース:
小規模

UIまたは
プロセスベース:
大規模*

HCM共通

HCMデータ・ローダー

データ・セット処理

ビジネス・オブジェクトの拡張

一括データ・ロードの開始およびモニターのためのREST API

HCM抽出

推薦のパージのBIPレポート

XMLデータのチャンク化

変更のみ抽出プロセス診断レポート

アプリケーション・セキュリティ

Oracle Searchの大きなアクセス制御リストがあるユーザーの計算の拡張

エレメントの管理のセキュリティ変更

HCM共通

Redwoodクイック処理

HCM Redwoodアプリケーションのフィールド値のデフォルト設定および検証

HCM共通の重要な処理と考慮事項

HCM共通の制限付提供

HCM共通

HCMデータ・ローダー

HCMデータ・ローダーは、Oracle Human Capital Management Cloudへのデータ移行や継続的な増分更新のために、ビジネス・オブジェクト・データを柔軟かつ効率的に一括ロードする手段を提供します。

データ・セット処理

この機能拡張により、データ・セット全体の「データのインポートおよびロード」ユーザー・インタフェースで、以前は個々のビジネス・オブジェクトでのみサポートされていた「ロード」「ロールバック」および「長期間保持」操作を開始できるようになりました。importAndLoadData SOAP操作も拡張され、ロールバックをサポートするオブジェクトが含まれているデータ・セットについて、ステージング表の保持期間の延長を要求できるようになりました。

  • 「データのインポートおよびロード」ページのデータ・セット・レベルで、新しい「送信」ボタンが提供されます。

データ・セット・レベルの「送信」ボタンを含む「データのインポートおよびロード」ページ

  • 「送信」をクリックして詳細ページに移動し、次のパラメータとスケジュールを設定します。

パラメータ:

  • ロード・エラーの最大パーセンテージ
  • ロードの最大コンカレント・スレッド、および
  • 処理 - ビジネス・オブジェクトに基づくドロップダウン値「ロード」「ロールバック」および「長期間保持」

スケジュール:

  • 実行 - オプション値「可能な限り早く」または「スケジュールの使用」

「データのインポートおよびロード」「送信」詳細ページ

  • 「インポートおよびロード」ページのビジネス・オブジェクト・レベルとデータ・セット・レベルの両方の「オブジェクト合計」リンクから開く「要求の送信」ダイアログ・ボックスで、「ビジネス・オブジェクト」パラメータのオプションとして「すべて」が追加されました。
  • また、「データ・セットを長期間保持」という新しい処理が、データ・セットとデータ・ビジネス・オブジェクト・レベルの両方に追加されました。

オブジェクト合計リンクの「要求の送信」

  • importAndLoadData REST/SOAPインタフェースで、データ・セットに対する保持期間の延長処理がサポートされるようになりました。
新たにサポートされるREST処理 メソッド パス 摘要

EXTEND_RETENTION

 POST

http://:/hcmRestApi/resources/{version}/dataLoadDataSets/{requestId}/action/submit

指定されたデータ・セットに対して処理を送信します。

 新たにサポートされるSOAP処理 メソッド パス 摘要

EXTEND_RETENTION

 POST

http://:/hcmService/HCMDataLoader?wsdl

指定されたデータ・セットに対してSOAP操作を送信します。

「ロード」、「ロールバック」および「長期間保持」の操作をビジネス・オブジェクト・レベルとデータ・セット・レベルの両方で開始できる柔軟性と、拡張されたimportAndLoadData REST/SOAP操作からの信頼できるバックエンド・サポートを利用して、ロールバックをサポートするオブジェクトが含まれているデータ・セットのステージング表の保持期間を延長します。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

データ・セットまたはビジネス・オブジェクトがすでに保護されている、または「長期間保持」が送信されている場合は、「処理」ドロップダウンに「データ・セットを長期間保持」オプションは表示されません。

ビジネス・オブジェクトの拡張

データ・ロード機能が次の新規および拡張ビジネス・オブジェクトにより拡張されます:

新規属性のあるビジネス・オブジェクト

これらのビジネス・オブジェクトには、次の新しい属性が導入されています。

休暇欠勤管理

休暇欠勤エントリ(PersonAbsenceEntry.dat)

要素 新しい属性
休暇欠勤エントリ
  • StartDtDurPrefCd
  • EndDtDurPrefCde
拡張休暇欠勤エントリ
  • DurPrefCd

グローバルHR - チェックリスト

割付チェックリスト(AllocateChecklist.dat)

要素 新しい属性
割付チェックリスト・タスク
  • ContentProviderCode

チェックリスト・テンプレート(Checklist.dat)

要素 新しい属性
タスク
  • ContentProviderCode

タスク・ライブラリ(TaskLibrary.dat)

要素 新しい属性
タスク・ライブラリ
  • ContentProviderCode

学習

コースV3 (CourseV3.dat)

要素 新しい属性
評価アクティビティV3
  • DeleteActivity
インストラクタ指導アクティビティV3
  • DeleteActivity
講義アクティビティ・セクションV3
  • DeleteSection
自己ペース・アクティビティV3
  • DeleteActivity

専門V3 (SpecializationV3.dat)

要素 新しい属性
専門セクション V3
  • DeleteSection
専門セクション・アクティビティV3
  • DeleteActivity

給与ローカライゼーション - アメリカ

源泉徴収税(TaxWithholding.dat)

要素 新しい属性
郡税
  • ORA_HRX_US_CIT_ADDT_QUALIFYING_DEPENDENTS_FOR_FIRST_TIME (初めて要求された追加扶養家族)

州税MT
  • ORA_HRX_US_VD_SIT_MARRIED_FILING_JOINTLY (夫婦合算申告をしており夫婦両方が働いている)

  • ORA_HRX_US_VD_SIT_MT_REDUCED_WITHHOLDING (減額された源泉徴収)

タレント管理

拡張タレント・プロファイル (EnhancedTalentProfile.dat)

要素 新しい属性
証明
  • ExternalPartyVerified
  • LastVerifiedBy
  • LastVerifiedOn

目標(Goal.dat)

要素 新しい属性
目標処理
  • ActualCompletionDate
  • CompletionStatus
  • 摘要
  • TargetType
  • TargetValue
  • UomCode

目標プラン(GoalPlan.dat)

要素 新しい属性
目標プラン
  • MinGoalsNumInGoalPlan
  • PrimaryGoalPlanFlag

ワークフォース管理

作業負荷プラン(WorkloadPlan.dat)

要素 新しい属性
作業負荷プラン
  • OtherQualification

この属性はOtherQualificationsを置き換えます

拡張ビジネス・オブジェクト

グローバル給与 - 支払

ビジネス・オブジェクト 更新
外部銀行口座 CurrencyCode属性はオプションになりました。通貨コードのない銀行口座を識別するために、この階層のすべてのコンポーネントに新しいユーザー・キー組合せが追加されます。

安全衛生

ビジネス・オブジェクト 更新
インシデント要約 このオブジェクト階層内のすべてのコンポーネントで、一括ロード更新がサポートされるようになりました。さらに、完全なインシデント要約を削除できるようになりました。この階層内の多くの子コンポーネントも削除をサポートしています。

タレント管理

ビジネス・オブジェクト 更新
フィードバック要求 このオブジェクト内のすべてのコンポーネントで、以前からサポートされている削除操作に加えて、作成および更新操作がサポートされるようになりました。

統合の範囲と一括ロード機能を拡張できます。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

最新のビジネス・オブジェクト情報をレビューするには、「ビジネス・オブジェクトの表示」タスクを使用します。

一括データ・ロードの開始およびモニターのためのREST API

dataLoadDataSets RESTリソースを使用してHCMデータ・ローダー(HDL)およびHCMスプレッドシート・データ・ローダー(HSDL)の統合を自動化し、Oracle WebCenter ContentサーバーにファイルをアップロードしてHDLおよびHSDLを開始し、データ・セットの進捗およびステータスをモニターできるようになりました。

次に、すべてのREST APIカスタム処理を示します:

 処理 メソッド 摘要
ファイルのアップロード  POST

Oracle WebCenter Contentサーバー(UCM)のHDLインポート・ディレクトリにファイルをアップロードします。

ファイル・データ・セットの作成

 POST

UCMにプリロードされたファイルのファイル・ベース・データ・セットを作成し、有効なデータをステージング表にインポートします。オプションで、有効なオブジェクトをアプリケーションにロードします。

スプレッドシート・データ・セットの作成

 POST

スプレッドシート・ベースのデータ・セットを作成し、UCMファイルを転送して、指定されたテンプレート・コードを使用して有効なデータをステージング表にインポートします。オプションで、有効なオブジェクトをアプリケーションにロードします。

すべてのデータ・セットの取得

 GET

ステージング表で使用可能なHCMデータ・ローダーおよびHCMスプレッドシート・データ・ローダーのデータ・セットの要約情報を提供します。

個々のデータ・セットの取得

 GET

指定されたパラメータ値によって識別されたデータ・セットのステージング表データを要求します。

ビジネス・オブジェクト情報の取得

 GET

データ・セット内のビジネス・オブジェクトの要約情報を提供します。

データ・セット・メッセージの取得

 GET

特定のデータ・セットをアップロードするために送信されたプロセスの詳細を提供します。

データ・セット・プロセス情報の取得

 GET

特定のデータ・セットをアップロードするために送信されたプロセスの詳細を提供します。

実行中のデータ・セットの停止

 POST

データ・セットの処理を停止するように要求します。

データ・セットに対するロードまたはロールバックの送信

 POST

データ・セットのロードまたはロールバック処理を送信します。

データ・セットのステージング表データの削除

 POST

入力パラメータで識別された非処理データ・セットのステージング表データを削除します。

実行中のデータ・セット・ビジネス・オブジェクトの停止

 POST

進行中データ・セットの処理を停止します。

データ・セット内のビジネス・オブジェクトに対するロードまたはロールバックの送信

 POST

データ・セット内のビジネス・オブジェクトのロードまたはロールバックを送信します。

RESTリソースが提供するカスタム処理を使用して、一括ロード・アクセス権を持つユーザー・アカウントを使用してOracle WebCenter ContentサーバーにファイルをアップロードしてHDLおよびHSDLを開始し、データ・セットの進捗およびステータスをモニターできます。また、HSDLでサポートされているすべてのオブジェクトを安全にロードできます。

有効化のステップ

REST APIガイドのRESTサービス定義を確認して利用します(Oracle Help Center > 対象となるアプリケーション・サービス領域 > APIおよびスキーマからアクセス可能)。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、クイック・スタートに関する項から開始してください。

HCMデータ・ローダーへのアクセスの構成チュートリアルにリストされているステップを使用して、HCMデータ・ローダーREST APIへのアクセスを設定します。

HCMデータ・ローダーREST APIチュートリアルを使用し、REST API処理を実行して次のことを行います:

  • ファイルをアップロードします
  • HDLを開始します
  • HSDLを開始します
  • データ・セット内のビジネス・オブジェクトのデータ・セット・ステータスを取得します
  • プロセス・ステータスを取得します
  • メッセージの詳細を取得します
  • データ・セットまたはビジネス・オブジェクトの処理を停止します
  • データ・セットまたはビジネス・オブジェクトに対してロードおよびロールバック(サポートされている場合)を送信します
  • データ・セットのステージング表データを削除します

ヒントと考慮事項

ファイルのエンコーディングはBase64であるため、uploadFile処理は小さいファイルのアップロードに適しています。

HCM抽出

HCM抽出とはHCMアプリケーションからデータを抽出する方法で、データを別のソースにインタフェースしたり、システム間でレポートを統合するためにデータを抽出するのに使用できます。

推薦のパージのBIPレポート

Business Intelligence Publisher (BIP)レポートに表示されるストレージ消費の多い上位20件の抽出およびパージに関する基本的な推奨事項は、領域の解放を図る際やシステムのランタイムおよび運用効率の向上に役立ちます。

推薦のパージ・レポートは、BIPカタログにあります。レポートにアクセスするには、次のステップを実行します:

  1. 「ナビゲータ」>「ツール」>「レポートおよび分析」をクリックします。
  2. 「レポートおよび分析」ページで、「カタログの参照」をクリックします。
  3. BIPカタログ・ページで、「Shared Folders」>「人材管理」>「抽出」をクリックし、「抽出」フォルダにナビゲートします。
  4. 「オープン」をクリックして、「推薦のパージ」レポートを表示します。

推薦のパージ・レポート

推薦のパージ・レポート

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

主なリソース

詳細は、HCM抽出ガイドの「抽出アーカイブ情報のパージ」のトピックを参照してください。

XMLデータのチャンク化

大量のXMLデータを複数の小さいチャンクに分割できるHCM抽出診断を使用して、大量データの処理にかかる時間と使用メモリーを削減します。大量データのレポートの実行中に予期しない問題が発生し、ビジネスクリティカルなプロセスを実行できない場合は、Business Intelligence Publisher (BIP)のXMLデータのチャンク化機能を使用します。

XMLデータのチャンク化プロセスには、次の段階があります:

  1. 抽出データのチャンク化プロセスのスケジュール
  2. BIP使用による:
    1. シード済データ・モデルに基づくレポートの作成と出力の生成
    2. 出力を提供するジョブのリモートからのスケジュール
  3. SFTP提供オプションの自動化によるデータ・チャンクの提供(オプション)

1.抽出データのチャンク化プロセスのスケジュール

データのチャンク化プロセスをスケジュールして、XMLデータを小さいチャンクに分割するには:

  1. 「ナビゲータ」 > 「ツール」 > 「スケジュール済プロセス」をクリックします。
  2. スケジュール済プロセスの概要ページで、「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。
  3. タイプを「ジョブ」のままにし、「抽出プロセス診断レポート」プロセスを検索して選択し、「OK」をクリックします。
  4. 「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスの基本オプション・セクションで:
    • チャンク化プロセスのスコープとして「データのチャンク化」を選択します。
    • データのチャンク元のスコープ値としてインスタンス名を選択します。
    • 必要なチャンク・サイズの数(1つのチャンク内のオブジェクト数)を示す数値を入力します。
    • XMLデータのチャンク化プロセス
  5. スケジュール済プロセスの場合と同じように、プロセス・セットのスケジュール、出力および通知を定義します。
  6. その他の必要なオプションを設定し、「送信」をクリックします。
  7. レポートをダウンロードし、生成されたチャンクの数を記録して確認します。一般に、生成されるチャンクの数は、チャンク・サイズおよびオブジェクト総数に基づきます。(生成されるチャンクの総数 = オブジェクト総数/チャンク・サイズ)

2.BIPを使用したデータ出力の生成および提供

BIPデータ出力を生成して提供するには:

  1. 「ナビゲータ」>「ツール」>「レポートおよび分析」をクリックします。
  2. 「レポートおよび分析」ページで、「カタログの参照」をクリックします。
  3. BIPホーム・ページで、抽出定義に関連付けられたレポートをコピーし、globalReportsDataModelを、共有ディレクトリ(Shared Folders/Human Capital Management/Extracts/Data Models/)にあるDataChunkingDmデータ・モデルに変更します。
  4. レポートの名前と摘要を入力し、「Custom」ディレクトリに保存します。(Shared Folders/Custom/...)
  5. 「OK」をクリックして、レポート・ペインをオープンします。
  6. 「レポートの表示」をクリックします。
  7. 「処理」>「スケジュール」をクリックして、レポート・ジョブをスケジュールします。
  8. 「一般」タブで、「フロー・インスタンス名」および「チャンク番号」パラメータの値を入力します。
  9. 生成されたチャンクごとに、チャンク1からレポートを実行します。たとえば、処理するオブジェクトが100,000個あり、25000個のオブジェクトのチャンク・サイズを使用している場合、4個のチャンクが生成されます。すべてのオブジェクトのレポートを生成するには、チャンク1から4のレポートを実行して、4つすべてのチャンクを処理する必要があります。
    • 「一般」タブ、「レポート・ジョブのスケジュール」
  10. 「出力」タブで、宛先タイプとして「FTP」を選択し、「宛先の追加」をクリックします。
  11. サーバー・リストからFTPサーバーを選択します。
  12. データ・チャンクを提供するリモート・ディレクトリ・フォルダ・パスを入力します。
  13. 生成されたファイルのファイル名を入力します。
    • 「出力」タブ、「レポート・ジョブのスケジュール」
  14. 「送信」をクリックして、レポート・ジョブをスケジュールします。

3.データ・チャンクを提供する提供オプションの自動化(オプション)

データのチャンク化を必要とする抽出定義内に提供オプションのプレースホルダを作成できます。データ・チャンクを送信する提供オプションを追加するには:

  1. 抽出定義を開き、「提供」タブをクリックします
  2. 提供タイプが「FTP」の新しい提供オプションを追加します。
  3. 提供オプションでは同じレポート名とテンプレート名が維持されます。リモート・ディレクトリ・パスおよびSFTPサーバー名を入力します。
    • FTP提供オプションのプレースホルダ
  4. 新しく追加された提供オプションに対して作成された「抽出提供モード」の追加詳細を削除します。
    • 提供オプション追加詳細
  5. 抽出定義を確認して保存します。
  6. 前述のステップに従ってデータのチャンク化プロセスを実行し、SFTPサーバーへの自動提供をトリガーする提供オプション名を指定します。

                     

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

  • データのチャンク化に使用されるデータ表は、次のとおりです:
  • hry_ext_transformation
  • Hry_ext_parse_dtls
  • 次の問合せを使用して、生成されたチャンクの総数を確認します:

select count(*) from hry_ext_parse_dtls where transformation_id = (select max(transformation_id) from hry_ext_transformation where processing_type = 'CHUNKING' and instance_name = :flow_instance_name)

主なリソース

詳細は、次を参照してください。

変更のみ抽出プロセス診断レポート

診断レポートの新しい変更のみモードを使用して、増分抽出変更をデバッグします。レポートでは、2つのモード(「前の抽出実行」および「抽出済だが予想外のオブジェクト」)を使用して、データの現在のステータスを生成し、以前の実行のベースライン・データと比較して、新しい内容や変更を識別します。

抽出インスタンスに対して「変更のみ診断」プロセスを送信するには:

  1. 「ナビゲータ」>「ツール」>「スケジュール済プロセス」をクリックします。
  2. スケジュール済プロセスの概要ページで、「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。
  3. タイプを「ジョブ」のままにし、「抽出プロセス診断レポート」プロセスを検索して選択し、「OK」をクリックします。
  4. 「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスの基本オプション・セクションで、次の項目を選択します。
    • プロセスのスコープは「変更のみ診断」
    • 抽出インスタンス名としてのスコープ値
    • 次のいずれかのモード・カテゴリ:
      • 前の抽出実行: パラメータCHANGES_ONLY = Yの基本的な変更のみ抽出の場合は、これを使用します 
      • 抽出済だが予想外のオブジェクト: パラメータCHANGES_ONLY= ATTRIBUTEATTRIB_OLDBLOCK_OLDまたはBLOCKの拡張変更のみ抽出の場合は、これを使用します
    • 属性は、「オブジェクト処理」
    • 値は、オブジェクト処理IDの番号
    • 変更のみ抽出診断プロセス
  5. スケジュール済プロセスの場合と同じように、プロセス・セットのスケジュール、出力および通知を定義します。
  6. 他のオプションを設定し、「発行」をクリックします。
  7. 確認メッセージからプロセスIDをコピーし、「OK」をクリックします。
  8. プロセスIDを検索し、「検索結果」セクションでそのレコードをクリックします。
  9. 「プロセス詳細」タブの添付リンクをクリックして、変更のみの診断ファイルを表示およびダウンロードします。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

主なリソース

詳細は、HCM抽出ガイドの「HCM抽出の様々なモードの使用に関するガイドライン」のトピックを参照してください。

アプリケーション・セキュリティ

Oracle Applications Securityが提供する単一コンソールを使用することによって、ITセキュリティ・マネージャおよびITセキュリティ管理者は、ユーザーのライフサイクル管理、ロール定義、セキュリティ・ポリシー管理(機能とデータの両方)、ロール階層の保守、ユーザー名およびパスワード・ポリシー管理、証明書管理などの各種機能を実行できます。このコンソールでは、ユーザーはセキュリティに対する変更の影響のシミュレーション、セキュリティ・レポートの実行、およびMicrosoft Active Directoryとの統合のためのコネクタのダウンロードも実行できます。

Oracle Searchの大きなアクセス制御リストがあるユーザーの計算の拡張

新しいESSプロセスである「大きなACLがあるユーザーの計算」を使用して、大きなACLがあるユーザーを識別できるようになりました。これにより、大きなACLがあるユーザーに対して、Oracle Searchアクセス制御リストの計算を別にスケジュールできます。

この新しいプロセスを使用すると、大きなACLがあるユーザーの計算を単独で実行できます。この機能拡張を使用して、Oracle Searchを使用したより優れた検索エクスペリエンスをより多くのユーザーに提供できます。

有効化のステップ

  1. 「ツール」>「スケジュール済プロセス」で、「大きなACLがあるユーザーの計算」を検索して選択します。
  2. 「処理」メニューで「計算」を選択します。
  3. 「対象ユーザー」メニューで、「大きなACLがあるすべてのユーザー」を選択します。
  4. プロセスを毎日実行するようにスケジュールします。

ヒントと考慮事項

  • ESSプロセスがすべての計算を完了するまでに時間がかかる場合があります。
  • このプロセスをスケジュールして毎日1回実行することをお薦めします。
  • このジョブは、他のACL関連ジョブの代替ではありません。

主なリソース

エレメントの管理のセキュリティ変更

新しい「給与エレメントの管理」集計権限を使用して、「エレメントの管理」ページへのアクセスを保護します。

「エレメントの管理」ページへのアクセスが中断されないようにします。

有効化のステップ

「エレメントの管理」ページへのアクセス権を付与するすべてのジョブ・ロールをレビューし、適切な処理を実行して、「エレメントの管理」へのアクセスが中断されないようにします:

  • 事前定義済ジョブ・ロールの場合は、何も処理する必要はありません。ジョブ・ロールが更新され、新しい集計権限が追加されています。
  • 次の事前定義済職務ロールのいずれかが付与されているカスタム・ジョブ・ロールの場合、何も処理する必要はありません。次の職務ロールは更新され、新しい集計権限が追加されています。
    • 給与共通HCM実装- ORA_PAY_COMMON_HCM_IMPLEMENTATION_DUTY
    • 給与実装- ORA_PAY_PAYROLL_IMPLEMENTATION_DUTY
    • 給与実装表示 - ORA_PAY_PAYROLL_IMPLEMENTATION_VIEW_DUTY
  • 前述の職務ロールのカスタム・バージョンを使用するカスタム・ジョブ・ロールの場合は、カスタム職務ロールを次のように更新する必要があります:
    • 給与エレメントの管理(PAY_PAYROLL_ELEMENT_PRIV)機能権限の削除
    • さらに、給与エレメントの管理(ORA_PAY_MANAGE_PAYROLL_ELEMENT)集計権限の追加
  • 「給与エレメントの管理」機能権限が直接付与されているカスタム・ジョブ・ロールの場合、カスタム・ジョブ・ロールを次のように更新する必要があります:
    • 給与エレメントの管理(PAY_PAYROLL_ELEMENT_PRIV)機能権限の削除
    • さらに、給与エレメントの管理(ORA_PAY_MANAGE_PAYROLL_ELEMENT)集計権限の追加

カスタム・ロールに必要な更新を加えた後、データ・ロールを再生成します。

主なリソース

データ・ロールの再生成

アクセス要件

この表は、新しい集計権限が継承される職務ロールとジョブ・ロールを示しています。

集計権限

付与先職務ロール

継承するジョブ・ロール

給与エレメントの管理

(ORA_PAY_MANAGE_PAYROLL_ELEMENT)

給与実装

給与マネージャ

人材管理アプリケーション管理者

給与エレメントの管理

(ORA_PAY_MANAGE_PAYROLL_ELEMENT)

給与共通HCM実装

人事担当者

報酬管理者

福利厚生管理者

人材管理アプリケーション管理者

給与エレメントの管理

(ORA_PAY_MANAGE_PAYROLL_ELEMENT)

給与インタフェース

給与マネージャ

給与インタフェース・コーディネータ

給与エレメントの表示

(ORA_PAY_VIEW_PAYROLL_ELEMENT)

給与実装表示

人材管理アプリケーション管理者

給与管理者

給与マネージャ

HCM共通

この項では、すべてのHCMアプリケーションで使用される機能について説明します。HCM共通情報の詳細は、Oracle Help CenterにあるHCMの共通機能の使用ガイドを参照してください。

Redwoodクイック処理

Redwoodの「クイック処理」ページを使用すると、Redwoodプロファイル・オプションを有効または無効にせずに、新しいRedwoodページをすばやく評価できます。同一のインスタンスで、ADFクイック処理とそれに相当するRedwood処理の両方を表示できます。

Redwoodクイック処理は、「ナビゲータ」の「ツール」>「ディープ・リンク」から使用できます。

リストは、「自分」、「自分のチーム」および「自分のクライアント・グループ」タブのクイック処理に限定されています。

Redwoodのクイック処理

Redwoodのクイック処理

このページにより実装プロセスが簡略化されるため、最新機能が使用可能になったときに、すぐにそのメリットを享受し、新機能を活用できます。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

アクセス要件

「人材管理アプリケーション管理者」ロールが必要です。

HCM Redwoodアプリケーションのフィールド値のデフォルト設定および検証

人材管理(HCM)のRedwoodアプリケーションでは、ビジネス・ルールの新しいオートコンプリート機能を利用して、パーソナライズ・ツールのセットに入力できます。特定のページに対して有効になっている新しいデフォルト設定および検証機能は、次の点で役立ちます:

  • ユーザー入力を検証することで、貴重なHRデータの品質と一貫性を確保します。
  • データ入力をデフォルト設定することで、ユーザー・エクスペリエンスを合理化し、タスクの実行時間を短縮します。
  • 新しいリリース更新を待つことなく、組織がHRコンプライアンスにすばやく対応できるようになります。

用語集

Redwoodページの新しいオートコンプリート機能の使用を開始する前に、理解しておく必要がある用語を次に示します

  • オートコンプリート: フィールド値をデフォルト設定および検証する機能を示す一般的な用語。これは製品に依存しません。
  • オートコンプリートのルール: レスポンシブ・ページのフィールド値をデフォルト設定および検証するために使用されるHCMエクスペリエンス設計スタジオの機能。オートコンプリートのルールはオブジェクトベースです。
  • ビジネス・ルール: フィールド値のデフォルト設定や検証など、Redwoodページのパーソナライズに使用するVB Studioのエクスプレス・モードの機能(24Bの新機能)。ビジネス・ルールはページベースです。
  • 初期フィールド値およびフィールド値
    • 初期フィールド値: データベースに格納されているフィールド値。1つのトランザクションに対して初期フィールド値は変わりません。
      • リージョンで使用可能な場合は、同じ名前の階層の下にリストされます。
      • 初期フィールド値はページおよびリージョン固有です。たとえば、雇用詳細の変更および訂正プロセスでは、アサイメント属性には初期フィールド値を使用できますが、給与属性には使用できません。
    • フィールド値は、ページにキャッシュされた値なので、ルールまたはユーザーによってすでに変更されている可能性があります。
    • 初期フィールド値とフィールド値は、条件とルールのロジックで使用できます。
    • 初期フィールド値とフィールド値は、オートコンプリートのルールの古い値と新しい値に対応しています。

条件のフィールド値(1)および初期フィールド値(2)

条件のフィールド値(1)および初期フィールド値(2)

たとえば、人事担当者が、従業員の勤務時間を40時間から20時間に減らしたとします。この場合、

  • 初期フィールド値は40です
  • フィールド値は20です

ノート: 「主なリソース」の項のVB StudioおよびHCMのドキュメントを参照してください。

ビジネス・ルールの値のデフォルト設定および検証

Redwoodページのページ、リージョンおよびフィールドの定義済リストに対して、ビジネス・ルールにデフォルト設定および検証ルール(警告およびエラー)を記述することで、ユーザーのエクスペリエンスを強化できるようになりました:

  • グローバル人事管理
    • 追加個人情報
    • 部門
    • 次のリージョンのみの「アサイメントの変更」:
      • 時期および事由
      • アサイメント
      • 追加アサイメント情報
      • 給与
    • 「アサイメントの変更」と同じ機能およびリージョンをサポートし、「雇用情報」からアクセスできる「雇用詳細の訂正」

ノート: 現在、前述の4つのRedwoodページのみがサポートされています。

通常は、次の場合にデフォルト設定および検証機能を使用できます:

  • 追加個人情報(EFF)
    • セクション内の開始日を現在の応募日でデフォルト設定し、ユーザーが以前の日付を入力できないようにします。
    • 同じコンテキストの別のセグメント(PEI_INFORMATION4)に基づいて、セグメント(PEI_INFORMATION3)をデフォルト設定します。
    • セグメントの書式が英数字で、ちょうど11文字であることを検証します。
  • 「アサイメントの変更」および「雇用詳細の訂正」
    • 時期および事由
      • 処理に基づいて処理事由をデフォルト設定します。
      • ライン・マネージャの「アサイメント変更」に対する処理をデフォルト設定します。
    • アサイメント 
      • 「アサイメント・カテゴリ」フィールドに基づいて、「正社員」または「臨時」、および「フルタイム」または「パートタイム」をデフォルト設定します。
      • 勤務時間に基づいてフルタイムまたはパートタイムをデフォルト設定します。「フルタイムまたはパートタイム」の値を強制する必要がある場合、同じビジネス・ルール内でこのフィールドを読取り専用としてマークできます。
    • 追加アサイメント情報
      • 追加アサイメント情報セグメントのデフォルト設定および検証には、単一行および複数行のコンテキストが含まれます。
      • 「時期および事由」の処理日で追加アサイメント情報セグメントの日付をデフォルト設定します。
      • 「時期および事由」セクションまたは「アサイメント」セクション、あるいは両方で選択した値に基づいて、追加アサイメント情報セグメントのフィールドをデフォルト設定します。
      • 同じ単一行EFFコンテキストの既存のデータに対して追加アサイメント情報のデータを検証します。
    • 給与
      • 「フルタイムまたはパートタイム」ステータス、「固定給」または「時給」の値またはその他のアサイメント属性に基づいて、提示給与ベースをデフォルト設定します。
      • 「フルタイムまたはパートタイム」ステータス、「固定給」または「時給」の値またはその他のアサイメント属性に基づいて、提示給与ベースを検証します。
  • 部門
    • 特定のセットに基づいて、部門の「事業所」をデフォルト設定します。
    • 付加フレックスフィールドの値に基づいて、「社内住所行」をデフォルト設定します。
    • 「部門名」と「セット」から「部門タイトル」をデフォルト設定します。
    • 「部門セット」と「事業所」が一致することを検証します。
    • 「部門名」と部門付加フレックスフィールド・セグメントの有効な組合せを強制します。
  • フィールドとリージョンの構成セクションの様々なプロパティの組合せを使用して、前述の4つのページを構成できます。
    • 「追加アサイメント情報」セクションの「開始日」セグメントをデフォルト設定して、値を強制するためにフィールドを読取り専用にします。
    • 会社全体で固有のビジネス・ユニット値をデフォルト設定して、フィールドを非表示にします。

検証ルールとデフォルト設定ルールは相互に排他的ではなく、同じフィールドに両方を使用して、データ品質と一貫性を確保しながらユーザー・エクスペリエンスを向上できます。同様に、日付をデフォルト設定してフィールドを読取り専用にするなど、デフォルト設定ルールと、フィールドとリージョンの表示を制御するルールを組み合せることもできます。

実装ガイドライン: HCM Redwoodアプリケーションのルールのオーサリング

次のガイドラインに厳密に従っていれば、前述の4つのHCM Redwoodページのビジネス・ルール内に承認なしでルールを作成できます。

デフォルト設定および検証機能へのアクセス

これらセクションのビジネス・ルールから、次の2つの新機能を使用できます:

  • フィールド値をデフォルト設定する「フィールドとリージョンの構成」
  • フィールド値の検証

フィールド値のデフォルト設定および検証

フィールド値のデフォルト設定および検証

重要: これらの2つの機能は、ビジネス・ルールのすべてのHCM Redwoodページに表示されますが、このリリースでサポートされているのは前述の4つのページのみです。

フィールドを使用した、条件やルール・ロジック、あるいはその両方のオーサリング

リージョンに対する初期フィールド値が有効な場合に、それらを含むフィールドをビジネス・ルールの様々な場所で使用できます:

  • 条件
  • ルールのロジックを記述したり、フィールド値をデフォルト設定したり、その両方をする単純式または拡張式

ノート: 条件で使用できるフィールド、単純式および拡張式は、そのページで使用可能なフィールドおよび直接属性、およびリージョンおよびフィールド・セクションにリストされているフィールドに限定されています。

サポートされるフィールドと属性、およびサポートされないフィールドと属性

サポートされるフィールドと属性、およびサポートされないフィールドと属性

条件、単純式、拡張式およびJavaScript (JS)の使用

条件ビルダーを使用して単純なルールの作成から始めて、デフォルト設定や検証ルールをトリガーする時期を定義することをお薦めします。

単純式を使用して、別のフィールド値で値をデフォルト設定したり、値をフィールドに割り当てる前にデータを変換します。

次の場合は、拡張式を条件に使用します:

  • 条件で使用可能な演算子は、ルール・ロジックを記述するのに十分ではありません。
  • データを変換する必要があります。拡張式でのJSの使用は、サブ文字列や日などのデータ変換に厳密に制限されることに注意してください。

拡張可能フレックスフィールドの使用

「追加アサイメント情報」および「追加個人情報」のそれぞれのビジネス・ルール・ページに、すべてのコンテキスト・コードが表示されるわけではありません。すべてのコンテキスト・コードを表示するには、「拡張可能フレックスフィールドの管理」ページを使用して、EFFごとにリフレッシュしてオフラインでデプロイする必要があります。

「拡張可能フレックスフィールドの管理」ページ

「拡張可能フレックスフィールドの管理」ページ

作成および更新プロセスのフィールド値のデフォルト設定

「部門」ページと「追加個人情報」ページの場合は、作成および更新フローがあるRedwoodページについて、次のシナリオを考慮することが重要です。

ビジネス・ルールでは、

  • 条件が満たされたときに、デフォルト設定ルールがトリガーされます。
  • オートコンプリート・ルールのようなオブジェクトのデフォルト設定という概念がなく、フローの性質に関係なくデフォルトが設定されるため、いずれかの状況で問題が発生する可能性があります。

プロセスの作成および更新

プロセスの作成および更新

これを回避するには、作成フローを識別するために、主キー属性に基づいて条件を記述することをお薦めします。

部門名に基づく部門タイトルのデフォルト設定

部門名に基づく部門タイトルのデフォルト設定

検証メッセージの作成

検証メッセージの作成: 重大度(1)およびターゲット・フィールド(2)

検証メッセージの作成: 重大度(1)およびターゲット・フィールド(2)

メッセージを作成する際は、必ず少なくとも1つのターゲット・フィールドを選択してください。ターゲット・フィールドは次である必要があります

  • ルール・ロジックのフィールド部分。
  • 検証メッセージを表示する必要があるリージョンのフィールド部分。
  • 様々なリージョンのフィールド部分の組合せを検証する場合は、すべてのフィールドをターゲット・フィールドとして選択することをお薦めします。

ノート: HCM Redwoodページのビジネス・ルールでは、エラーと警告の2つの重大度レベルのみがサポートされています。

オートコンプリート機能: オートコンプリート・ルールからビジネス・ルールへの移行

同一条件での比較

オートコンプリート・ルール・ツールからビジネス・ルール・ツールに移行するに際して、それらの機能の比較方法を詳しく見てみましょう。

機能 オートコンプリートのルール ビジネス・ルール
ルールの適用 オブジェクト・レベル ページ・レベル
UI、RESTおよび統合 UIのみ
1つのルール

一度に1つのリージョンのみに影響

一度に複数のリージョンに影響

4つのルール・タイプに基づくフィールド値の検証またはデフォルト設定のみ

フィールドの表示(フィールドを必須、非表示または読取り専用にする)の制御、および値のデフォルト設定の両方

デフォルト設定および検証ルールのトリガー オブジェクトの作成、フィールドからのタブ移動などのイベントに基づく すべての条件が満たされたとき
条件の作成 条件ブロック ルールのネスト、または拡張式を使用した条件ブロック

比較: ルール・タイプ

次の表を使用して、2つの製品の様々な機能をマップできます:

このルール・タイプをオートコンプリート・ルールで使用していた場合 対象 ビジネス・ルールでこの機能を、使用可能

オブジェクトのデフォルト設定

リージョンの入力時のフィールド値のデフォルト設定

「フィールドとリージョンの構成」の「値」プロパティ

フィールド変更

フィールドからタブ移動する際のフィールド値のデフォルト設定

「フィールドとリージョンの構成」の「値」プロパティ

フィールド変更

フィールドからのタブ移動時に警告ありでフィールドを検証

フィールド値の検証

オブジェクト検証

リージョンの終了時にエラーありでフィールドを検証

フィールド値の検証

フィールド検証

フィールドからのタブ移動時にエラーありでフィールドを検証

フィールド値の検証

比較: ネストされたルールを含む論理ルール

オートコンプリート・ルールでは、単純かネストかに関係なく、すべての条件をルール・エディタ内の1つのブロックとして記述します。これらの条件によって次が決まります:

  • デフォルト値が適用されるか、検証ルールがトリガーされる時期(フィールド・トリガーを除く)、および
  • デフォルト値が計算される方法

ビジネス・ルールでは、ルールが適用される時期が条件(1)に含まれます。これらが結合されて、単純にtrueまたはfalseが返されます。効果を定義する残りの条件(2)(必須、非表示、読取り専用など)は、特定のフィールドとリンクされています。これにより、次のことが可能になります:

  • 共通のトリガーに基づいて、複数の効果(必須、非表示、読取り専用)を単一の「条件」ボックスに結合。
  • 個々のフィールドの効果のカスタマイズ(これらの条件が相互に排他的である、つまり、結果が共有されない場合)。

別の方法として、オートコンプリート・ルールと同様に、拡張式を使用して個々のフィールドに対してすべての条件を記述できます。

条件(1)とルール・ロジック(2)の比較

条件(1)とルール・ロジック(2)の比較

オートコンプリート・ルールのフルタイムまたはパートタイムに基づいて、米国従業員の給与ベースをデフォルト設定するルールを、ビジネス・ルールのネスト・ルールに変換する方法の例を次に示します。

条件ブロック(L)およびネストされたルール(R)

条件ブロック(L)とネストされたルール(R)の比較

サポートされるフィールドおよび実装ガイドライン(ページ別)

追加個人情報

この表は、「追加個人情報」でサポートされる属性と(存在する場合は)例外、および実装の推奨事項を示しています。

サポートされるフィールド

  • 条件内、
  • フィールド値のデフォルト設定
  • フィールド値の検証
実装ガイドライン
  • 単一行または複数行のコンテキストの任意のセグメント部分
  • 初期フィールド値
  • エラーのみがあるデフォルト設定ルールおよび検証ルールは、同じ個人EFFコンテキスト内でのみサポートされます。

「アサイメントの変更」および「雇用詳細の訂正」

この表は、「アサイメントの変更」および「雇用詳細の訂正」プロセスでサポートされる各リージョン、サポートされる属性および(存在する場合は)例外、および実装の推奨事項を示しています。

リージョン 条件内 フィールド値のデフォルト設定 フィールド値の検証

実装ガイドライン

時期および事由
  • 時期および事由の属性
  • 処理事由
  • 処理
  • ビジネス・ユニット
  • サポートなし
 
アサイメント
  • 時期および事由の属性
  • アサイメントの属性
  • 初期フィールド値

デフォルト設定のサポートなし:

  • 常勤換算
  • KFF
  • サポートなし
 

追加アサイメント情報 

(PerAssignmentEITCategory)

  • 時期および事由の属性
  • アサイメントの属性
  • 追加アサイメント情報、単一または複数行のコンテキスト
  • 追加アサイメント情報、単一または複数行のコンテキスト
  • 追加アサイメント情報、単一または複数行のコンテキスト
  • ビジネス・ルールのすべてのコンテキスト・コードを表示するには、「拡張可能フレックスフィールドの使用」を参照してください。
給与
  • アサイメントの属性
  • 提示給与ベース
  • 調整額
  • 調整率
  • 次回給与レビュー日
  • 提示給与ベース、
  • 給与額
  • 「提示給与ベース」フィールドは、「名前」ではなく「給与ベースID」で初期化する必要があります。
  • 給与フィールドの初期フィールド値はサポートされていません。

部門

この表は、「部門」でサポートされる属性と(存在する場合は)例外、および実装の推奨事項を示しています。

条件内 フィールド値のデフォルト設定 フィールド値の検証 実装ガイドライン
  • ActiveStatus、
  • 部門付加フレックスフィールド、
  • InternalAddressLine、
  • LocationId、 
  • Name、
  • SetCode、
  • Title
  • 部門付加フレックスフィールド、
  • InternalAddressLine, 
  • LocationId, Name、
  • Title
  • 部門付加フレックスフィールド、
  • InternalAddressLine、
  • LocationId、
  • Name、
  • Title

次は今回のリリースではサポートされていません:

  • 編集フローおよび重複フローでのデフォルト設定
  • 添付ファイル
  • 初期フィールド値
  • 拡張可能フレックスフィールドのデフォルト設定と検証

これらの機能は次のように役立ちます。

  • ユーザー入力を検証することで、貴重なHRデータの品質と一貫性を確保します。
  • データ入力をデフォルト設定することで、ユーザー・エクスペリエンスを合理化し、タスクの実行時間を短縮します。
  • 新しいリリース更新を待つことなく、組織がHRコンプライアンスにすばやく対応できるようになります

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

エクスプレス・モードでのレイアウトの編集

動的フォーム

動的フォームおよび動的表

  • 動的フォームまたは動的表のレイアウトの編集機能はエクスプレス・モードではサポートされておらず、ビジネス・ルールの処理に影響する可能性があるため、使用しないでください。
  • 動的フォームおよび動的表のレイアウトの編集は、リリース24D以降で無効になります。リリース24Bより前のこの機能を使用してレイアウトに加えた変更は削除する必要があります。

エクスプレス・モードのルール・エディタ

コンテナ・レイアウト

コンテナ・レイアウト

  • パーソナライズするページのエクスプレス・モードでコンテナ・レイアウトが使用可能な場合は、ルール・エディタを使用する前に、Customer Connectフォーラムを使用して問合せを投稿し、ガイダンスを求めてください。

エクスプレス・モードの承認プロセス

  • 実装ガイドラインに従っているかぎり、ビジネス・ルールのデフォルト設定ルールおよび検証ルールの作成には、このリリースではオラクルの承認は必要ありません。 
  • 後続のリリースで提供される機能が追加されると、オラクルがこの承認プロセスを見直す場合があります。

Redwoodページでトリガーされるオートコンプリート・ルールのルール

  • オートコンプリートのルールのエラーが設定されている既存の検証ルールは、「アサイメントの変更」および「雇用詳細の訂正」プロセスのRedwoodページで引き続き機能します。既存のルールで、これを変更する必要はありません。
  • Redwoodページを有効にする場合は、このページの基礎となるビジネス・オブジェクトに基づいて作成された他のすべてのページのすべてのルールを無効にする必要があります。ビジネス・オブジェクトのルールを無効にすると、Redwoodページとレスポンシブ・ページの両方でオートコンプリートが無効になることに注意してください。
  • オートコンプリート・ルールの承認プロセスは同じです。

主なリソース

エクスプレス・モードの開始方法に関する推奨トピックを次に示します。

HCM共通の重要な処理と考慮事項

置き換えられた機能または削除された機能

Oracleは時々、既存のクラウド・サービスの機能を新しい機能で置き換えるか、既存の機能を削除します。古いバージョンは、機能が置き換えられた直後に削除されることも、将来削除されることもあります。新しいバージョンが使用可能になり次第、置き換えられた機能の新しいバージョンを使用することがベスト・プラクティスとなります。

製品

削除された機能

削除予定

置換機能

置換済

追加情報

HCM共通 HCM共通の制限付提供 -

次に実行する可能性が高い処理に関するニュース・フィードの提案の取得

23D

生成AI機能

23D以降の更新

23Dへのアップグレード時に、この制限付提供機能は廃止されます。この機能に対する投資はこれ以上行われません。かわりに、Oracleは、より大きな価値を提供する生成AI機能に注力しています。この機能を無効にする方法の詳細は、Fusion Applications: AIニュースフィードの提案 - リリース23Dで終了(DOC ID 2969200.1)を参照してください

           

_________________________

既知の問題/メンテナンス・パック・スプレッドシート

オラクル社は、各更新の既知の問題に関するドキュメントを公開して、発生する可能性のある問題を周知し、回避策がある場合には提供しています。

また、月次パッチまたは法定パッチで修正されたバグのメンテナンス・パックおよび法定メンテナンス・パックのドキュメントも公開しています。

これらのドキュメントをレビューするには、My Oracle Supportにアクセスできる必要があります。

Oracle Human Capital Management Cloud Functional Known Issues and Maintenance Packs (ドキュメントID 1554838.1)

HCM共通の制限付提供

次に、制限付提供プログラムが提供する制限付提供機能のリストを示します。

ノート: 現時点では、これらの機能をすべてのお客様がご利用いただけるわけではありません。これらは制限付提供プログラムを介してのみ使用可能であり、この機能プログラムに参加するには承認が必要になります。これらのプログラムに参加するには、テストに参加して、フィードバックを返していただく必要があります。プログラムによっては、他のご協力が必要な場合もあります。

これらの初期段階のプログラムに参加する時間がない場合、ご心配はいりません。すべてのお客様向けの一般提供が始まった時点で、この機能をご利用ください。すべてのお客様がこれらの機能をご利用いただけるようになると、通常どおり製品見出しの下に機能が表示されます。

ぜひ機能のリストをご覧になり、機能のリリース・スケジュールより前に実装する必要がある機能があるかどうかをご確認ください。機能のサインアップに関する情報は、次の表をご覧ください。これらのプログラムの参加者数は限られており、一部は特定のお客様向けのプログラムであるため、早めにサインアップしてください。

次の表に、使用可能な機能とサインアップ方法の簡単な説明を示します。提供される機能が多い場合は、この表の下にある「新機能」に機能の詳細が説明されている場合もあります。

制限付提供プログラムにご参加いただき、お客様のご意見やアイデアをお聞かせいただけることを楽しみにしています。

製品

機能名

機能の説明

テストが必要なお客様のタイプ

サインアップ方法

制限付提供リリース

現在参加可能

すべてのHCM製品

次に実行する可能性が高い処理に関するニュース・フィードの提案の取得

ニュース・フィード・レイアウトで、次に実行する可能性が高い処理に関する提案を取得します。この機能は現在制限付きで提供されており、Oracle Fusion Cloud HCM、Financials、Project ManagementおよびProcurementで使用できます。人工知能と機械学習のアルゴリズムにより、セッション中に各ユーザーが実行する可能性が最も高い処理が予測されて提案されます。このアルゴリズムでは、各ユーザーのナビゲーション動作とパターンの履歴を使用して、同様のユーザーがどのナビゲーション・ターゲットにアクセスする可能性が最も高いかを判断します。

ニュースフィードのすべてのお客様

  23A クローズ済23Dへのアップグレード時に、この制限付提供機能は廃止されます。この機能に対する投資はこれ以上行われません。かわりに、Oracleは、より大きな価値を提供する生成AI機能に注力しています。この機能を無効にする方法の詳細は、Fusion Applications: AIニュースフィードの提案 - リリース23Dで終了(DOC ID 2969200.1) を参照してください