本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。
日付 | 機能 | 備考 |
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2019年6月28日 | 初版作成。 |
このガイドは、Oracle Transportation and Global Trade Management Cloudアップデート19Cの新機能や改善点に関して理解する必要がある情報の概要をまとめたものです。各項には、機能の簡単な説明、その機能を有効化または開始するために必要なステップ、ヒントや留意すべき考慮事項、および役に立つリソースが記載されています。
19Aから19Cに移行するお客様は、19Bおよび19Cの両方のWhat's Newドキュメントを参照し、19Cの更新で使用できるすべての機能を確認してください。
機能の有効化に必要なアクション |
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機能 |
自動的に利用可 |
エンド・ユーザーのアクションが必要 |
管理者のアクションが必要 |
オラクル社へのサービス要求が必要 |
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この機能はOracleへのREST APIのさらなる導入です。
このRESTサービス機能では、追加のRESTリソースのセットが提供されます。
リソース |
操作 |
追跡イベント |
POST、GET、PATCH、DELETE |
オーダー・リリース |
POST、GET、PATCH |
Shipment |
POST、GET、PATCH、 出荷子表へのPATCH、 出荷子表へのPOST |
SShipUnit |
POST、GET、PATCH、 sShipUnits子表へのPATCH、 sShipUnits子表へのPOST |
この機能により、docs.oracle.comにあるREST APIドキュメントも更新されました。
有効化のステップ
REST APIガイドのRESTサービス定義を確認して利用します(Oracle Help Center→対象となるアプリケーション・サービス領域→REST APIからアクセス可能)。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、クイック・スタート・セクションから始めることができます。
次のオブジェクトにインデックスが追加され、パフォーマンスが向上しました。
- 次の表のINSERT_DATE列にインデックスが作成されました。
- SHIPMENT
- ITEM
- INVOICE
- GTM_TRANSACTION
- WORK_INVOICE
- P_BID, ORDER_RELEASE
- OB_ORDER_BASE
- DM_TRANSACTION
- ITINERARY
- VOUCHER
- INVOICE表のSTART_DATEにインデックスが作成されました。
- ORDER_RELEASEのLATE_DELIVERY_DATEにインデックスが作成されました。
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
追加パラメータ-PersistOnly-が、IntCommandのActualShipmentインタフェースのPropagateShipUnitChangesオプションに追加されました。
このパラメータを使用すると、出荷ユニット変更の出荷実績ロジックがバイパスされ、ペイロード/XMLで受け取ったActualShipmentが維持されます。この設定は、XMLで受け取る変更に対し出荷実績ロジックをトリガーさせない場合に使用します。たとえば、このオプションは出荷参照番号(または注釈)の追加と更新に最適です。このシナリオでは、これらの変更を伝播する必要がありません。
次に、このパラメータを出荷実績XMLで使用する例を示します。
<ShipmentGid>
<Gid>
<DomainName>GUEST</DomainName>
<Xid>12345</Xid>
</Gid>
</ShipmentGid>
<IntCommand>
<IntCommandName>PropagateShipUnitChanges</IntCommandName>
<IntArg>
<ArgName>Type</ArgName>
<ArgValue>PersistOnly</ArgValue>
</IntArg>
</IntCommand>
有効化のステップ
Actualshipmentスキーマ内でXML要素IntCommandを使用して、PropagateShipUnitChangesの特別な指示としてPersistOnlyオプションを指定します。
次に、IntCommandに必要な設定の例を示します。
IntCommand>
<IntCommandName>PropagateShipUnitChanges</IntCommandName>
<IntArg>
<ArgName>Type</ArgName>
<ArgValue>PersistOnly</ArgValue>
</IntArg>
</IntCommand>
BI PublisherのSMTPの有効化による電子メールでのレポート送信
19C以降、デフォルトのSMTP電子メール・サーバーが完全新規のPODプロビジョニングで構成されるようになります。既存のクライアントが19Cに移行する場合も、新しいデフォルトSMTP電子メール・サーバーが構成されます。この新しいデフォルト設定により、BI Publisherでレポートを直接スケジュールし、Eメールで送信できるようになります。
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
three.jsライブラリがr104にアップグレードされました。Three.jsはクロスブラウザのJavaScriptライブラリおよびアプリケーション・プログラミング・インタフェースであり、Webブラウザで動く3Dコンピュータ・グラフィックを作成できます。このライブラリは、3D積荷構成処理ビューとワークベンチ・ビューで使用されます。
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
Oracle Transportation Management (ベース)
この機能で提供されるエージェント処理を使用して、他のシステムからOTMに送られた出荷実績更新を処理できます。
- 出荷実績処理 - これは、次の2つの入力フラグがある永続化前エージェント処理です。
- Remove Planned S Ship Units: デフォルト: false。Trueの場合、プランニング・パラメータFIELD NAME FOR SSU ACTUAL RECEIVEDおよびFIELD VALUE FOR SSU ACTUAL RECEIVEDに基づいて、計画済出荷ユニットが削除されます。これらのオプションでは、S_SHIP_UNIT表のフィールドと値を指定する必要があります。出荷内でこのフィールド/値と一致する出荷ユニット(SSU)は保持され、フィールド/値が一致しないSSUは削除され、データベースからも削除されます。これらのパラメータを設定しない場合、RECEIVED_SHIP_UNIT_COUNTフィールドがこの目的のために使用されます。値1のない出荷ユニットは、このフラグが選択されると削除されます。
- 出荷実績の実行: デフォルトfalse。Falseの場合、ビジネス・ロジックはいずれも実行されず、ペイロードはそのまま保持されます。これは、XMLで「Persist Only」を指定してIntCommandに送信するのと同じです。Trueの場合、出荷実績ビジネス・ロジックが実行されます。
有効化のステップ
- 出荷エージェントを作成し、永続化前エージェント処理である出荷実績処理を使用するようにエージェントを構成します。
出荷実績処理エージェント
- 計画済S出荷ユニットの削除オプションで使用するフィールド名および値パラメータ・フィールドを設定します。これらのパラメータは「出荷実績」グループにあり、パラメータはFIELD NAME FOR SSU ACTUAL RECEIVEDおよびFIELD VALUE FOR SSU ACTUAL RECEIVEDです。
SSU実績受理済のフィールド名および値のパラメータ
ヒントと考慮事項
これらの新しいエージェント処理を使用して、ミドルウェア層(ICSを含む)にある出荷実績のクリーン・アップ・ロジックをベース製品のロジックに移動できます。
この機能により、Webサービス用の新しい外部サービス・エンジン(ESE)接続タイプ・オプションが提供されます。「Webサービス」オプションでは、Webサービス対応の外部サービス・エンジンとの統合を開発できます。
外部サービス・エンジンのWebサービス接続タイプ
有効化のステップ
Webサービス用の新しい接続タイプを使用して新しい外部サービス・エンジンを追加するには、次の手順を実行します。
- 新しい外部サービス・エンジンIDを入力します。
- 必要に応じて、「摘要」フィールドにエンジンに関する追加情報を入力します。
- 「外部エンジン・タイプ」を空白のままにしておくと、独自の外部サービス・エンジンを構成できます。
- 「キャッシュ統制タイプ」は空白のままにしておくか、キャッシュ無効を選択します。キャッシュ無効が選択されている場合、OTMは外部サービス・エンジンをコールしますが、結果はメモリー内アプリケーション層キャッシュ(RateServiceCacheおよび関連するキャッシュ)にキャッシュされません。このオプションは、ソース/宛先が同じでも、コールごとにESEへのパラメータを変えるケース(重量や容積など)で使用します。
- Webサービスの接続タイプ・オプションを選択します。
- 外部サービス・エンジンの外部システムIDおよび情報を入力します。
この機能により、SMC3 CarrierConnect XL 1.0製品を使用しているクライアントに、CarrierConnect XLのバージョン3.0へのアップグレードに必要な変更が適用されます。
CarrierConnect XL 3.0へのアップグレードは必須です。2019年12月31日にCarrierConnect XL 1.0はend-of-lifeのステータスになる予定です。
OTM構成のRateWare XLおよびCarrierConnect (RATEWAREXL WITH CARRIERCONNECT)のコールを変更しなくても、このアップグレードはサポートされます。ただし、SMC3のサポート部門に連絡し、CarrierConnect XL 1.0からCarrierConnect XL 3.0へのアップグレードに対応するライセンス・キーを取得する必要があります。
SMC3サポート:
- 電話番号 ? 1-800-845-8090
- 電子メール ? CustomerSupport@smc3.com
アップグレードに伴いOTMの構成を変更する必要はありませんが、RateWareXLおよびCarrierConnect XL 3.0のコールに使用されるプロセスは、CarrierConnect XL 1.0でサポートされていたプロセスと大幅に異なります。
Carrier Connect XL1.0統合では、CarrierConnectとRatewareXLが1つの結合コールを使用してOTMからコールされました。結合コール・ソリューションでは、OTMからのリクエストを受信したRateware XLが内部的にCarrier Connect XL 1.0をコールし、輸送日数とレーンで提供されるサービス(間接または直接)を受信します。
新しいCarrierConnect XL 3.0統合では結合コールはサポートされません。CarrierConnect XL 3.0とRateware XLは別々のコールとして処理されます。OTMはCarrier Connect XL 3.0への1回のコールで輸送時間とサービス詳細(間接または直接)を入手し、CarrierConnect XL 3.0へのコールに基づく正しい情報を使用してRatewareXLに対して2回目のコールを実行します。
有効化のステップ
このアップグレードをサポートするために、OTM構成のRateWare XLおよびCarrierConnect (RATEWAREXL WITH CARRIERCONNECT)へのコールを変更する必要はありません。ただし、SMCのサポート部門に連絡し、CarrierConnect XL 1.0からCarrierConnect XL 3.0へのアップグレードに対応する新しいライセンス・キーを取得する必要があります。
新しいライセンス・キー情報を受信したら、OTMでこの情報を更新する必要があります。
注意 - SMC3のユーザー名とパスワードは以前と同じです。
SMC3サポート:
- 電話番号 ? 1-800-845-8090
- 電子メール ? CustomerSupport@smc3.com
主なリソース
次のリンクから、CarrierConnect XL 1.0からCarrierConnect XL 3.0への移行に関する追加情報を入手できます。
PC * MILER | Webサービス - 追加されたカスタム道路速度の使用パラメータの使用
この機能により、PC*MILER|Webサービス外部距離エンジンを使用しているクライアントにカスタム道路速度の使用パラメータが提供されます。これを使用して、PC*MILER|WebサービスAPIキーに構成されたカスタムの道路速度制限を有効または無効にすることができます。
ALK - PCMiler Webサービスのカスタム道路速度の使用パラメータ
有効化のステップ
この機能を有効にするには、必要なカスタム道路速度をAPIキーで構成した後に、ALK - PCMiler Webサービス外部距離エンジン構成にカスタム道路速度の使用パラメータを追加する必要があります。
PC * MILER | WebサービスAPIキーで構成したカスタム道路速度を使用する手順は、次のとおりです。
- パラメータ・ドロップ・ダウンからカスタム道路速度の使用を選択します。
- 値を「Yes」に設定します。
- 「保存」をクリックします。
この機能では、OTM-Oracle Warehouse Management Cloud (WMS)統合のサポートとしてサンプル・データ・コンテンツが提供されます。サンプル・データ・コンテンツのタイプとしては、外部ステータス、保存済条件、エージェントおよび参照番号クオリファイアのサンプルがあります。FAドメインで使用できる新しいサンプル・コンテンツは次のとおりです。
FAドメインで提供されるサンプル・コンテンツ
外部ステータス
- FAドメイン内の出荷用、ステータス・タイプFA.SHIP UNIT ACTUALS。値はFA.SHIP UNIT ACTUALS_NOT STARTED (デフォルト)、FA.SHIP UNIT ACTUALS_IN PROGRESS、FA.SHIP UNIT ACTUALS_SHIP COMPLETE、FA.SHIP UNIT ACTUALS_CLEANUP PROCESSED。
保存済条件
- FA.IS_CLEANUP_PROCESSED - ステータス・タイプFA.SHIP UNIT ACTUALSの外部ステータスがFA.SHIP UNIT ACTUALS_CLEANUP PROCESSEDであるかを確認します。FA.IS_IN_PROGRESS - ステータス・タイプFA.SHIP UNIT ACTUALSの外部ステータスがFA.SHIP UNIT ACTUALS_IN PROGRESSであるかを確認します。FA.IS_SHIP_COMPLETE - ステータス・タイプFA.SHIP UNIT ACTUALSの外部ステータスがFA.SHIP UNIT ACTUALS_SHIP COMPLETEであるかを確認します。FA.IS_STARTED - ステータス・タイプFA.SHIP UNIT ACTUALSの外部ステータスがFA.SHIP UNIT ACTUALS_NOT STARTEDであるかを確認します。
エージェント
永続化前エージェント - FA.SHIPMENT ACTUALS SHIP UNIT PROCESSING - 次のフローでSHIPMENT - MODIFIEDをリスニングします。
- IF: IS_SHIP_COMPLETE
- SHIPMENT ACTUAL PROCESSING - 両方のフラグが選択されている
- SET STATUS: SHIP UNIT ACTUALS_CLEANUP PROCESSED
- ELSEIF: IS_STARTED
- SHIPMENT ACTUAL PROCESSING - "Execute Shipment Actual"のみが選択されている
- SET STATUS: SHIP UNIT ACTUALS_IN PROGRESS
- ELSEIF: IS_IN_PROGRESS
- SHIPMENT ACTUAL PROCESSING - "Execute Shipment Actual"のみが選択されている
- ASSIGN VARIABLE: $PLANNED-SSU-COUNT, PLANNED-SSU-COUNT
- ASSIGN VARIABLE: $RECEIVED-SSU-COUNT, RECEIVED-SSU-COUNT
- IF: $PLANNED-SSU-COUNT=$RECEIVED-SSU-COUNT
- SHIPMENT ACTUAL PROCESSING - "Remove Planned S Ship Units"のみが選択されている
- SET STATUS: SHIP UNIT ACTUALS_CLEANUP PROCESSED
- ENDIF
- ELSEIF: IS_CLEANUP_PROCESSED
- SHIPMENT ACTUAL PROCESSING - いずれのフラグも選択されていない
永続化前エージェント - FA.SHIPMENT ACTUALS CLEANUP - SHIPMENT STATUS - CHANGEDをリスニングします。特にSHIP UNIT ACTUALS_SHIP COMPLETEステータス。エージェント処理Remove Planned S Ship Unitsをコールし、ステータスをSHIP UNIT ACTUALS_CLEANUP PROCESSEDに設定します。このエージェントは、UIから手動クリーン・アップを開始する必要がある場合に使用されます。ユーザーが出荷のステータスを出荷完了に設定すると、このエージェントがトリガーされて計画済S出荷ユニットがクリーン・アップされます。
オーダー・リリース明細参照番号クオリファイア
- FA.ORDER NUMBERFA.ORDER LINE NUMBER
- FA.FULFILLMENT LINE NUMBER
- FA.EXT FULFILLMENT LINE NUMBER
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
この拡張により、動的クラスタリングを使用するクライアントに最適化面の向上がもたされます。
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動的クラスタリングで制約が考慮され、モードやロケーション経由、要直接出荷などの制約がルーティング決定で考慮されるようになりました。
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ルーティング決定最適化ロジックでマルチストップ(直接組合せ)ルーティング・オプションが考慮されるようになり、その結果ソリューションの質が向上する可能性があります。
マルチストップ動的クラスタリング・ソリューションはクロスレグ混載の概念からインスピレーションを受けており、直接出荷とx-dockへのラインホールの両方がマルチストップ出荷になる可能性があることをマルチストップ・ロジックが認識します。
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
ヒントと考慮事項
マルチストップ・ロジック構成で次のパラメータを設定することで、考慮されるルーティング・オプションの数を増やせます。
- 「マルチストップ混載アルゴリズム・タイプ」 = 反復削減
- マルチストップCOLGEN反復数 >= 2
注意: マルチストップCOLGEN反復数に大きな値を入力すると、ルーティング決定最適化ロジックにより多くのオプションが入力され、ソリューションの質は上がりますが、計算時間が長くなる可能性があります。
この機能により、ETLを実行中にもう1つのETLを実行しようとしたときにUIにエラー・メッセージが表示されるようになります。これにより、複数のODIセッションを並行的に実行したときに発生する可能性のあるロック問題を回避できます。
現在 - ODIセッションがすでに実行されているときにODIを実行しようとすると、エラー・メッセージが表示されます。
セッションID #numberのETLセッションがすでに実行されているため、ETLをトリガーできません
有効化のステップ
この機能を有効化するうえで必要なステップはありません。
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