3 Oracle Internet Directoryソフトウェアのインストール

この項のステップに従って、Oracle Internet Directoryソフトウェアをインストールします。

インストールを開始する前に、前提条件を確認し、「Oracle Internet Directoryのインストールと構成の準備」に示されたすべてのステップを完了しておきます。

ノート:

Oracle Internet Directoryをスタンドアロン・モードでインストールする場合、Oracle Fusion Middleware Infrastructureは不要です。Oracle Internet Directoryのインストールに進むことができます。

Oracle Internet Directoryをコロケート・モードでインストールする場合は、まずOracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.2.1.3.0)をインストールしてからOracle Internet Directory12c (12.2.1.3.0)をインストールしてください。InfrastructureとOracle Internet Directoryは同じOracleホームにインストールする必要があります。

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.2.1.3.0)のインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』Infrastructureソフトウェアのインストールに関する項を参照してください

インストール・チェックリストの確認

インストール・プロセスでは、特定の情報の入力が必要になります。

表3-1に、Oracle Internet Directoryのインストール前に知っておく必要のある重要な項目、またはインストール中に決定する必要のある重要な項目を示します。

表3-1 インストール・チェックリスト

情報 サンプル値 説明

JAVA_HOME

/home/Oracle/Java/jdk1.8.0_131

Java JDK ホーム・ディレクトリを指す環境変数。

データベース・ホスト

examplehost.exampledomain

データベースを実行しているホストの名前とドメイン。

データベース・ポート

1521

データベースがリスニングするポート番号。デフォルトのOracleデータベースのリスニング・ポートは1521です。

データベース・サービス名

orcl.exampledomain

Oracleデータベースには一意のサービス名が必要です。デフォルトのサービス名は、orclです。

DBAユーザー名

SYS

データベース管理権限を持つユーザーの名前。OracleデータベースのデフォルトのDBAユーザーは、SYSです。

DBAパスワード

myDBApw957

データベース管理権限を持つユーザーのパスワード。

ORACLE_HOME

/home/Oracle/product/ORACLE_HOME

ソフトウェアをインストールするディレクトリ。

必要に応じて、このディレクトリには、Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Internet Directoryが含まれます。

WebLogic Serverホスト名

examplehost.exampledomain

Oracle WebLogic ServerおよびOracle Internet Directoryコンソールのホスト名。

コンソール・ポート

7001

Oracle WebLogic ServerおよびOracle Internet Directoryコンソールのポート。

DOMAIN_HOME

/home/Oracle/config/domains/oid_domain

ドメイン・データの格納場所。

APPLICATION_HOME

/home/Oracle/config/applications/oid_domain

アプリケーション・データの格納場所。

WebLogicドメインの管理者のユーザー名

weblogic

Oracle WebLogic Serverの管理権限を持つユーザーの名前。デフォルトの管理者ユーザーは、weblogicです。

管理者ユーザー・パスワード

myADMpw902

Oracle WebLogic Server管理権限を持つユーザーのパスワード。

RCU

ORACLE_HOME/oracle_common/bin

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)へのパス。

RCUスキーマ接頭辞

oid

Oracle Internet Directoryによって使用されるデータベース・スキーマ名の接頭辞。

ノート: インストール・タイプに関係なく(スタンドアロンまたはコロケート)、Oracle Internet Directoryスキーマ(ODS)にはスキーマ接頭辞は不要です。接頭辞は、ODSスキーマとともに作成される他のスキーマにのみ必要です。

RCUスキーマ・パスワード

myRCUpw674

Oracle Internet Directoryによって使用されるデータベース・スキーマのパスワード。

構成ユーティリティ

ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

ドメインの作成と構成のための構成ウィザードへのパス。

インストール・プログラムの起動

UNIXまたはWindows上でインストール・プログラムを起動できます。

インストール・プログラムを起動するには:

  1. ホスト・システムにログインします。
  2. インストール・プログラムがダウンロードされたディレクトリに移動します。
  3. 次のコマンドを入力します。
    • (UNIX) ./fmw_12.2.1.3.0_oid_linux64.bin

    • (Windows) setup_fmw_12.2.1.3.0_oid_win64.exe

    • (その他のプラットフォーム) ./fmw_12.2.1.3.0_oid_platform_hardware architecture.bin

      たとえば: ./fmw_12.2.1.3.0_oid_solaris_sparc64.bin

    ノート:

    実行権限のない./fmw_12.2.1.3.0_oid_linux64.binは実行できません。このコマンドを実行する前には、実行権限のチェックと付与を必ず行ってください。

    インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。

インストール画面への移動

インストーラにより、情報を確認または入力する一連の画面が表示されます。

次の表に、インストーラ画面が表示される順序を示します。インストーラ画面に関して詳細な情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。

表3-2 Oracle Internet Directoryのインストール画面

画面 説明

インストール・インベントリの設定

UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、この画面が開きます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Universal InstallerによるソフトウェアのインストールOracle中央インベントリに関する項を参照してください。

Windowsオペレーティング・システムでは、この画面は表示されません。

ようこそ

情報を参照してすべての前提条件が満たされていることを確認し、「終了」をクリックします。

自動更新

自動更新をスキップする選択をするか、パッチを選択するか、My Oracle Supportアカウントを使用して、重要なセキュリティ更新を含む最新のソフトウェア更新を検索します。

インストール場所

Oracleホーム・ディレクトリの場所を指定します。

「表示」をクリックして、適切なOracleホームにOracle Internet Directoryをインストールしていることを確認できます。

インストール・タイプ

デプロイするトポロジに基づいて、スタンドアロンOIDまたはコロケートOIDを選択します。スタンドアロン・モードの場合、WebLogicドメインを構成せずにOIDをインストールできます。ただし、スタンドアロン・ドメインを構成する必要があります。コロケート・モードを選択する場合、OIDはWebLogicドメインによって管理されます。コロケート・モードの場合、OIDをインストールする前にOracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.2.1.3.0)をインストールする必要があります。

JDKの選択

ノート: この画面は特定のディストリビューションにのみ表示されます。

この画面を使用して、このインストールに使用するJDKを選択します。

前提条件チェック

この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。

検証済のタスクのリストを表示するには、「正常なタスクの表示」を選択します。ログの詳細を表示するには、「ログの表示」を選択します。前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続けるには、「スキップ」をクリックします(非推奨)。

セキュリティ更新の指定

ノート: この画面は、インストール・タイプとして「スタンドアロンHTTPサーバー(WebLogic Serverとは切り離して管理)」を選択した場合にのみ表示されます。

Oracle Supportアカウントをすでに所持している場合は、この画面を使用して、セキュリティ・アップデートの受取り方法を指定します。

アカウントを所持していないときに、このステップを省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスをクリアして、その選択を後続のダイアログ・ボックスで確認します。

インストールの進行状況

この画面はインストールの進行状況を示します。

進行状況バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次へ」をクリックしてサマリーを表示します。

インストール完了

この画面には、「インストールの場所およびインストールされた機能セットが表示されます。情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。

インストールの確認

インストールの完了後、一連のタスクを実行して、成功したかどうかを確認します。

インストール・ログ・ファイルの確認

インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、インストーラに何も問題が発生しなかったことを確認します。

デフォルトでは、インストーラはログ・ファイルをOracle_Inventory_Location/logs (UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOracle_Inventory_Location\logs (Windowsオペレーティング・システムの場合)ディレクトリに書き込みます。

ログ・ファイルとその場所の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールインストール・ログ・ファイルに関する項を参照してください。

ディレクトリ構造のチェック

インストールの内容は、インストール中に選択したオプションによって異なります。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの理解Oracle Fusion Middlewareの主要なディレクトリに関する項を参照してください。

Oracleホームの内容の表示

viewInventoryスクリプトを使用すると、Oracleホーム・ディレクトリの内容を表示することができます。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Universal InstallerによるソフトウェアのインストールOracleホームの内容の表示に関する項を参照してください。