3 Oracle Business Intelligenceの11gからのアップグレード(所定外の移行)
Oracleは、Business Intelligenceの12cリリースで、既存の機能に対して多くの拡張機能を導入しました。場合によっては、これらの拡張機能で既存の機能を置き換えたり、様々な方法でそれを再実装しています。既存の11gの機能および構成は、可能なかぎり対応する12cシステムに移行されます。12cシステムの表示や動作が異なる場合もありますが、最終的な結果は機能的に同じことが期待できます。Oracle Business Intelligenceの11gリリースからの移行プロセスの概要に関するフローチャートおよびロードマップを確認します。
効率的な移行方法により、Oracle BI 11g環境から12c環境にメタデータおよび構成を移行できます。このプロセスの目的は、元の11gシステムの外観および動作を12c環境で正確に再現することではありません。11gの外観および動作を再現することは不可能ではありませんが、時間がかかり、困難を伴う場合があります。たとえば、ダッシュボードおよびプロンプトは12cでは異なる方法で表示され、11gの外観を再作成するには、大量の人手の介入が必要になります。また、Oracle BI 12cに移行する意味がなくなります。つまり、12cで導入された拡張機能が活用できなくなります。
- Oracle Business Intelligenceの移行プロセスについて
移行時には、システムにインストールしたBIコンポーネントの11gメタデータおよび構成を移行します。移行は2ステップのプロセスです。最初のステップでは、BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)を使用して、エクスポート・バンドルを読取り専用の11g動作保証済リリース(11.1.1.7.0以降)から作成します。2番目のステップでは、BI移行スクリプト(migration-tool.sh)を使用してエクスポート・バンドルを12cシステムにインポートします。 - 11gから12cへの移行の前提条件
移行の準備の際にOracleが推奨する環境を構成してください。 - 製品ディストリビューションのインストール
アップグレードの開始前に、Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligence 12c (12.2.1.3.0)のディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。 - 必要な12cスキーマの作成
11gからアップグレードする場合は、必要な12cスキーマを作成する必要があります。リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してカスタマイズされたスキーマを作成するか、またはオプションでUpgrade Assistantを使用して、デフォルトのスキーマ設定でスキーマを作成できます。この手順では、RCUを使用したスキーマの作成方法を説明します。Upgrade Assistantを使用したスキーマの作成に関する情報は、アップグレード手順で説明されています。 - Configuration AssistantによるOracle BIの構成
Oracle BI 12c Configuration Assistantは、.sh
(UNIX)または.cmd
(Windows)ファイルです。Oracleホームにあるbi/bin
ディレクトリから構成実行ファイルを起動して、Configuration Assistantを起動します。このトピックのプロシージャに従って、構成ステップを実行します。 - サーバーとプロセスの停止
11gメタデータおよび構成を12cに移行する前に、Oracle BI 12cインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを停止します。 - BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)の生成
BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)は自動実行で自己包含です。BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、BI移行ツールのjarファイルを生成する必要があります。12cドメインを構成した後、BI移行スクリプトが使用できるようになります。このステップでは、11gシステムに容易に転送できるように、BI移行ツールのコンポーネントを単一の自動実行jarファイルにパッケージします。これを実行するためには、構成されたドメインで12cシステムに対するアクセスが必要です。BI移行ツールを実行し、それ自体を再パッケージできるように十分なインフラストラクチャを用意するために、12cドメインを設定する必要があります。12cドメインはこの時点では空の可能性があります。 - エクスポート・バンドルの作成
エクスポート・バンドルは".jar "ファイルで、11g Oracleホームからのメタデータ情報で構成されます。 - BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用したインポート
BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートする必要があります。BI移行スクリプトは、Oracleホームおよびドメイン・ホームのディレクトリを自動的に決定します。 - サーバーおよびプロセスの起動
11gメタデータおよび構成を12cに移行した後、Oracle BI 12cインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを起動します。 - Oracle BIデプロイメントの検証
Oracle BIベースライン検証ツールは、Oracle BI 11g リリースから12c リリースへの移行などのライフサイクル操作中に違いを識別できます。移行プロシージャを実行した後、このツールを使用して2つのデプロイメントを比較し、11g環境からの結果が12c環境からの結果と同一であるかどうかを検証できます。
Oracle Business Intelligenceの移行プロセスについて
移行時には、システムにインストールしたBIコンポーネントの11gメタデータおよび構成を移行します。移行は2ステップのプロセスです。最初のステップでは、BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)を使用して、エクスポート・バンドルを読取り専用の11g動作保証済リリース(11.1.1.7.0以降)から作成します。2番目のステップでは、BI移行スクリプト(migration-tool.sh)を使用してエクスポート・バンドルを12cシステムにインポートします。
注意:
エクスポート・プロセスは読取り専用です。データ、構成または既存のバイナリは、ソース・システムで変更も削除もされません。エクスポート中、メタデータおよび構成(特にデータ・モデルおよび接続プール)、カタログ・コンテンツおよびセキュリティ・ストア認可ポリシーは保持されます。次を再構成する必要があります。- WebLogic認証の構成
WebLogicでは、11gから12cへの移行はサポートされません。そのため、12cでセキュリティ・レルムを再構成する必要があります。これは、11gから12cへの移行に含まれていないためです。ユーザーとグループが外部LDAPに存在する場合、その外部LDAPを指し示すようにOracle BI 12cを構成する必要があります。Oracle BI 11gのユーザーがWebLogic LDAPでホストされていた場合、WebLogic Serverを使用して、ユーザーを11gから12cのWebLogic LDAPにエクスポートできます。ただし、12cでは、BIシステム・ユーザーはサポートされません。そのため、BIシステム・ユーザーは、12cシステムへのインポート後に削除する必要があります。
- 中間層データベース・コンテンツ(BI Publisherスケジュール、エージェントのジョブ履歴、スコアカード注釈および使用状況トラッキング表)
エージェントは、無効化された状態で11gから12cに移行されます。移行後にそれらを再有効化する必要があります。エージェントを再度有効にすると、スケジューラ・データベースにエントリが再作成されます。ただし、エージェント履歴は11gから12cに移行されません。使用状況トラッキングも再構成する必要がああります。
- TimesTen集計などのアプリケーション固有のデータ、グローバル・キャッシュ、必要なデータベース・スキーマおよびEssbaseアプリケーション、データ、アウトライン、ルールおよび計算
インポート・プロセスはオフラインです。インポート中、メタデータ・コンテンツは指定されたサービス・インスタンスをカスタマイズするようにデプロイされ、既存の構成設定を上書きします
-
Oracle BIサーバー: これにはNQSConfig.INIおよびopmn.xmlファイルが含まれます。
-
Oracle BIプレゼンテーション・サービス: これにはinstanceconfig.xmlファイルが含まれます。
-
Oracle BI Publisher: これには、scanner.xml、xdo.cfg、xmlp-server-config.xml、datasources.xml、xdodelivery.cfg、cupsprinters.cfgの各ファイル、MapディレクトリおよびPluginsディレクトリが含まれます。
次のメタデータが移行されます。
-
コンテンツ(WebCat)、モデル(RPD)、およびメタデータを保護する認可ポリシー(Java AuthoriZatioN (JAZN)。
- obips
- obiccs
- obijh
- obisch
ただし、OBISプロパティは移行されます。
注意:
移行プロセス中および移行プロセス完了後も、11gシステムはそのまま残ります。次のフローチャートは、移行プロセスのフローを示しています。
図3-1 Oracle Business Intelligenceの11gから12cへの移行プロセスのフローチャート
「図3-1 Oracle Business Intelligenceの11gから12cへの移行プロセスのフローチャート」の説明
表3-1に、Oracle BI 11gから12cへの移行で実行する必要があるステップの概要を示します。
表3-1 Oracle Business Intelligenceの11gリリースからの移行のタスク
タスク | 説明 |
---|---|
必須 このガイドの概要に関するトピックを再確認して、アップグレード前のタスクを完了します(まだ実行していない場合)。 |
アップグレード前タスクには、ご使用の本番環境のクローニング、システム要件および資格証明の確認、未使用データのパージおよび非SYSDBAユーザーの作成が含まれます。 アップグレード前のタスクの完全なリストは、「アップグレード前の要件」を参照してください。 |
必須 11gから12cへの移行の前提条件を確認します。 |
メタデータおよび構成を12cに移行する前に、必要な要件を満たしていることを確認します。さらに、冗長なコンテンツを削除し、類似コンテンツをマージして統合することで、11gシステムを分析して最適化します。詳細は、「11gから12cへの移行の前提条件」を参照してください。 |
必須 12.2.1.3.0 Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligenceのディストリビューションをダウンロードしてインストールします。 |
Infrastructureのディストリビューションには、その他のFusion Middleware製品をインストールするための基盤の設定に必要な、WebLogic ServerおよびJava Required Files (JRF)が同梱されています。 このガイドのアップグレード・トポロジに定義されているように、インフラストラクチャは新規のOracleホームにインストールする必要があります。 Oracle Business Intelligenceディストリビューションには、Oracle BI EE、PublisherおよびEssbaseがパックされています。 Oracle BIは、12.2.1.3.0 Infrastructureのインストール時に作成したOracleホームにインストールする必要があります。製品ディストリビューションをインストールするには、「製品ディストリビューションのインストール」で説明されている手順に従ってください。 |
必須 必要な12cスキーマを作成します。 |
作成するスキーマは、既存のスキーマ構成によって異なります。 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してスキーマを作成するには、「必要な12cスキーマの作成」を参照してください。 |
必須 12cドメインを構成します。 |
Configuration Assistantを使用して12cドメインを構成するには、「Configuration AssistantによるOracle BIドメインの構成」を参照してください。 |
必須 サーバーとプロセスを停止します |
移行を開始する前に、12c Oracle BIインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを停止する必要があります。手順の詳細は、「サーバーとプロセスの停止」を参照してください。 |
必須 BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)を生成し、12cのOracleホームから11gシステムにコピーします。 |
BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、BI移行ツールのjarファイルを生成する必要があります。手順の詳細は、「BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)の生成」を参照してください。 |
必須 11gシステムでBI移行ツールを使用してエクスポート・バンドルを作成します。 |
エクスポート・バンドルはjarファイルであり、11g Oracleホームからのメタデータ情報で構成されます。エクスポート・バンドルを作成するには、「エクスポート・バンドルの作成」を参照してください。 |
必須 BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートします。 |
BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートする必要があります。BI移行スクリプトは、Oracleホームおよびドメイン・ホームのディレクトリを自動的に決定します。バンドルをインポートするには、「BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用したインポート」を参照してください。 |
必須 サーバーおよびプロセスを起動します。 |
12c Oracle BIインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを起動するには、「サーバーおよびプロセスの起動」を参照してください。 |
必須 12cのデプロイメントを検証します。 |
移行の手順が完了した後、Oracle BIベースライン検証ツールを実行して11gと12cのデプロイメントを比較します。11g環境からのデータが12c環境に適切にコピーされていることを確認するには、「Oracle BIデプロイメントの検証」を参照してください。 |
必須 移行後のステップを完了します。 |
Oracle BI EEの移行後のステップは、「Oracle BI EEの移行後のタスク」を参照してください。 Oracle BI Publisherの移行後のステップは、「Oracle BI Publisherの移行後のタスク」を参照してください。 Oracle Essbaseの移行後のステップは、「Essbaseの移行後のタスク」を参照してください。 |
11gから12cへの移行の前提条件
移行の準備の際にOracleが推奨する環境を構成してください。
- 11gシステムおよび12cシステムの両方にファイル・システム権限があること。
- 11gユーザーが12cドメインにサインインできるようにWebLogic認証チェーンが構成されていること。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』の認証プロバイダの構成に関する項を参照してください。
冗長なコンテンツを削除し、類似コンテンツをマージして統合することで、既存の11gシステムを分析して確実に最適化してください。
11gシステムを分析する際には、次の詳細情報に注意します。
- リポジトリの名前およびサイズ
- Oracle BI Presentation Catalogの名前およびサイズ
- 既存のセキュリティ・モデル詳細
- データ・ソース
- スケジュールされたジョブの数
- 外部システムへのすべてのリンク
既存の11gシステムを最適化するには、次を参照してください。
- 11gシステムの最適化
既存のOracle BI 11gシステムからメタデータおよび構成を移行するには時間とリソースが必要です。最適化されていない11gデプロイメントは、移行プロセスを中断する可能性があり、12cシステムのパフォーマンスに影響する可能性があります。冗長なコンテンツを削除して、類似コンテンツをマージして統合することで、既存の11gシステムを分析して最適化することをお薦めします。
11gシステムの最適化
既存のOracle BI 11gシステムからメタデータおよび構成を移行するには時間とリソースが必要です。最適化されていない11gデプロイメントは、移行プロセスを中断する可能性があり、12cシステムのパフォーマンスに影響する可能性があります。冗長なコンテンツを削除して、類似コンテンツをマージして統合することで、既存の11gシステムを分析して最適化することをお薦めします。
- 整合性チェッカを実行して11gリポジトリの妥当性をチェックし、Oracle BI 12c管理ツールで問合せの失敗の原因となりうる構文またはセマンティック上のエラーおよび警告を特定および修正します。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のリポジトリまたはビジネス・モデルの整合性のチェックに関する項を参照してください。
- 使用されていない初期化ブロックをすべて無効化します。
- 不要になったため移行する必要がなくなったユーザーおよびグループを特定して削除します。
- 不要になったためにアップグレードする必要がなくなったリポジトリおよびOracle BI Presentation Catalogのオブジェクトを特定して削除します。
- Oracle BI Server使用状況トラッキング機能を使用している場合は、使用状況トラッキング・データを確認して、使用されていないオブジェクトを特定します。
- Oracle BI Serverのサマリー・アドバイザ機能を使用していた場合には、集計データと集計スクリプトのサマリー・アドバイザを確認してください。
親トピック: 11gから12cへの移行の前提条件
製品ディストリビューションのインストール
アップグレードを開始する前に、Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligence 12c (12.2.1.3.0)のディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。
注意:
アップグレードにInfrastructureが必要な場合は、他のFusion Middleware製品をインストールする前に、最初にOracle Fusion Middlewareディストリビューションをインストールする必要があります。必要な12cスキーマの作成
11gからアップグレードする場合は、必要な12cスキーマを作成する必要があります。リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してカスタマイズされたスキーマを作成するか、またはオプションでUpgrade Assistantを使用して、デフォルトのスキーマ設定でスキーマを作成できます。この手順では、RCUを使用したスキーマの作成方法を説明します。Upgrade Assistantを使用したスキーマの作成に関する情報は、アップグレード手順で説明されています。
Configuration AssistantによるOracle BIドメインの構成
Oracle BI 12c Configuration Assistantは、.sh
(UNIX)または.cmd
(Windows)ファイルです。Oracleホームにあるbi/bin
ディレクトリから構成実行ファイルを起動して、Configuration Assistantを起動します。このトピックのプロシージャに従って、構成ステップを実行します。
注意:
Oracle BI 12cのConfiguration Assistantを使用して12cシステムを構成することをお薦めします。注意:
Configuration Assistantを使用してOracle Business IntelligenceのWebLogicドメインを拡張する場合、そのドメインの管理サーバーにはAdminServerという名前を付ける必要があります。他の名前の管理サーバーはサポートされていません。サーバーとプロセスの停止
11gのメタデータおよび構成を12cに移行する前に、Oracle BI 12cインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを停止します。
注意:
この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーおよびプロセスを停止する方法について説明します。Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。「管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止」を参照してくださいBI移行ツール(bi-migration-tool.jar)の生成
BI移行ツール(bi-migration-tool.jar)は自動実行で自己包含です。BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、BI移行ツールのjarファイルを生成する必要があります。12cドメインを構成した後、BI移行スクリプトが使用できるようになります。このステップでは、11gシステムに容易に転送できるように、BI移行ツールのコンポーネントを単一の自動実行jarファイルにパッケージします。これを実行するためには、構成されたドメインで12cシステムに対するアクセスが必要です。BI移行ツールを実行し、それ自体を再パッケージできるように十分なインフラストラクチャを用意するために、12cドメインを設定する必要があります。12cドメインはこの時点では空の可能性があります。
エクスポート・バンドルの作成
エクスポート・バンドルは".jar "ファイルで、11g Oracleホームからのメタデータ情報で構成されます。
BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用したインポート
BI移行スクリプト(migration-tool.sh|cmd)を使用して、エクスポート・バンドルをインポートする必要があります。BI移行スクリプトは、Oracleホームおよびドメイン・ホームのディレクトリを自動的に決定します。
表3-11 パラメータの説明: エクスポート・バンドルのインポート
パラメータ | 説明 |
---|---|
in | BI移行スクリプトがバンドルをインポートすることを示します。 |
config | インポート・プロセス中に構成ファイルを上書きするBI移行スクリプトを示します。このスクリプトを使用して、データとともに構成を移行することもできます。 |
<export bundle> | エクスポート・バンドルのあるパスです。 |
<service instance name> | サービス・インスタンスの名前(ssi)を指定します。 |
注意:
デフォルトのサービス・インスタンス名はssiです。ただし、Oracle BIをサイレント・モードでレスポンス・ファイルを使用してインストールする場合は、製品のインストール時にサービス・インスタンス名を指定できます。その場合は、レスポンス・ファイルで指定したサービス・インスタンス名を指定する必要があります。注意:
移行プロセスの完了後、アプリケーションのロールおよびポリシーの移行には、10分ほどかかります。インポート・プロセスの完了後、移行プロセスを開始する前に停止したOBIS1とOBIPS1を起動する必要があります。
サーバーおよびプロセスの起動
11gのメタデータおよび構成を12cに移行した後、Oracle BI 12cインスタンス、OBIS1、OBIPS1、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを起動します。
注意:
この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーおよびプロセスを起動する方法について説明します。Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。「管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止」を参照してくださいOracle BIデプロイメントの検証
Oracle BIベースライン検証ツールは、Oracle BI 11g リリースから12c リリースへの移行などのライフサイクル操作中に違いを識別できます。移行プロシージャを実行した後、このツールを使用して2つのデプロイメントを比較し、11g環境からの結果が12c環境からの結果と同一であるかどうかを検証できます。
Oracle BI検証ツールは、Oracle BI Baseline Validation Toolのダウンロードでダウンロードできます。
Oracle BI検証ツールの使用に関する詳細は、「Oracle Business Intelligenceベースライン検証ツールを使用したOracle Business Intelligenceデプロイメントの比較」を参照してください。
注意:
Oracle BI検証ツールは、Oracle Technology Networkにあるその他のOracle Business Intelligenceのダウンロードとともにダウンロードできます。詳細は、Oracle BI検証ツールのダウンロードに付属するドキュメントを参照してください。各製品でダウンロードする必要のある配布に関する具体的な情報は、Oracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のReadmeファイルページを参照してください。