5 スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード(以前の12cリリースから)
ノート:
この章の情報は、『Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング』のOracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.3.0)のアップグレードのプランニングに関する項にリストされている必須のアップグレード前タスクについて理解して実行していることを前提としています。
この章の構成は、次のとおりです。
- スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード・プロセス(以前の12cリリースから)について
Oracle HTTP Serverのアップグレード・プロセスの概要に関するフローチャートとロードマップを再確認します。 - スタンドアロンOracle HTTP Serverのインストール
アップグレードの開始前に、Oracle HTTP Server 12c (12.2.1.3.0)ディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。 - サーバーとプロセスの停止
Upgrade Assistantを実行してスキーマおよび構成をアップグレードする前に、すべてのアップグレード前のプロセス、および管理サーバーや管理対象サーバーを含めたすべてのサーバーを停止する必要があります。 - ドメインの再構成について
再構成ウィザードを実行して、ドメイン・コンポーネント構成を12c (12.2.1.3.0)にあわせて再構成します。 - スタンドアロン・システム・コンポーネント構成のアップグレード
エージェントがOPMNで管理されている場合は、Upgrade Assistantを使用して、スタンドアロン・エージェントのコンポーネント構成をアップグレードします。スタンドアロン・コンポーネント構成のアップグレードは、OPMNで管理されていないスタンドアロン・エージェントのアップグレードをサポートしていません。 - アップグレードの確認
ノード・マネージャとスタンドアロンOracle HTTP Serverが正常に起動できることを確認することで、アップグレードが成功していることを検証できます。 - サーバーとプロセスの起動
アップグレードが正常に完了したら、すべてのプロセスと管理サーバーや管理対象サーバーを含めたすべてのサーバーを再起動します。
スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード・プロセス(以前の12cリリースから)について
Oracle HTTP Serverのアップグレード・プロセスの概要に関するフローチャートとロードマップを再確認します。
図5-1は、別の12cリリースを開始ポイントとするスタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレードに関する手順の概要を示しています。各ステップで使用するツールのリストも示します。
図5-1 スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード・プロセス・フローチャート(以前の12cリリースから)
「図5-1 スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレード・プロセス・フローチャート(以前の12cリリースから)」の説明
次の表は、スタンドアロンOracle HTTP Serverを以前の12cリリースから最新バージョンにアップグレードするために実行する必要があるタスクについて説明しています。
表5-1 スタンドアロンOracle HTTP Serverをアップグレードするためのタスク(以前の12cリリースから)
タスク | 説明 |
---|---|
必須 スタンドアロンOracle HTTP Serverをアップグレードしていることを確認します。 |
既存の環境にどの種類のOracle HTTP Serverが含まれるかを判断するには、Oracle HTTP Serverがスタンドアロンか管理対象(コロケート)かの判断を参照してください。 |
必須 アップグレード前のタスクを実行します。 |
アップグレード前タスクには、本番環境のクローニング、システム要件や動作保証の確認、未使用データのパージ、非SYSDBAユーザーの作成などがあります。 アップグレード前タスクの完全なリストは、Oracle HTTP Serverのアップグレードの準備を参照してください。 |
必須 スタンドアロンOracle HTTP Serverをインストールします。 |
インストール・プログラムを実行してソフトウェアをインストールします。インストール・タイプスタンドアロンOracle HTTP Server (WebLogic Serverとは切り離して管理)を選択します。これによって、ソフトウェアをシステムに転送し、新しいOracleホーム・ディレクトリを作成します。 スタンドアロンOracle HTTP Serverのインストールを参照してください。 |
必須 12c環境を停止します。 |
「サーバーとプロセスの停止」を参照 |
必須 既存のドメインを再構成します。 |
再構成ウィザードを12c Oracle HTTP Serverインストールから実行して、既存のドメインを再構成します。 「ドメインの再構成について」を参照してください。 |
必須 スタンドアロンのシステム・コンポーネント構成をアップグレードします。 |
「スタンドアロン・システム・コンポーネント構成のアップグレード」を参照してください。 |
必須 サーバーおよびプロセスを再起動します。 |
「サーバーとプロセスの起動」を参照してください。 |
必須 アップグレードを検証します。 |
Oracle HTTP Serverが予期したとおりの機能を続行しているはずです。アップグレード後の問題がある場合は、インストールのトラブルシューティングを実行してアップグレードを再試行する必要があります。 Oracle HTTP Serverの管理のOracle HTTP Serverのトラブルシューティングを参照してください。 |
スタンドアロンOracle HTTP Serverのインストール
アップグレードの開始前に、Oracle HTTP Server 12c (12.2.1.3.0)ディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。
サーバーとプロセスの停止
Upgrade Assistantを実行してスキーマおよび構成をアップグレードする前に、すべてのアップグレード前のプロセスと管理サーバーや管理対象サーバーを含めたすべてのサーバーを停止する必要があります。
Oracle Fusion Middleware環境は、1つのOracle WebLogic Serverドメイン、1つの管理サーバー、複数の管理対象サーバー、Javaコンポーネント、システム・コンポーネント(Identity Managementのコンポーネントなど)およびメタデータのリポジトリとして使用する1つのデータベースで構成できます。コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で停止する必要があります。
ノート:
この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用して既存のアップグレード前のサーバーとプロセスを停止する方法について説明します。また、Oracle Fusion Middleware ControlとOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。管理サーバーと管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止を参照してください。アップグレード前のFusion Middleware環境を停止するには、アップグレード前のドメインに移動し、次のステップに従います。
ステップ1: システム・コンポーネントを停止する
Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを停止するには、stopComponent
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name
-
(Windows)
EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name
システム・コンポーネントは任意の順序で停止できます。
ステップ2: 管理対象サーバーを停止する
WebLogic Server管理対象サーバーを停止するには、stopManagedWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url
-
(Windows)
EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url
プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。
ステップ3: Oracle Identity Managementのコンポーネントを停止する
Oracle Internet Directoryなど、Oracle Identity Managementコンポーネントを停止します。-
(UNIX)
EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name
-
(Windows)
EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name
ステップ4: 管理サーバーを停止する
管理サーバーを停止するときに、管理サーバーで稼働しているプロセス(WebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなど)も停止します。
管理サーバーを停止するには、stopWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh
-
(Windows)
EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.cmd
プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。
ステップ5: ノード・マネージャを停止する
ノード・マネージャを停止するには、それが実行されているコマンド・シェルを閉じます。
またはnodemanager.properties
のQuitEnabled
の属性をtrue
に設定した後(デフォルトはfalse
です)、WLSTを使用して、ノード・マネージャに接続して停止できます。WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンスのstopNodeManagerを参照してください。
ドメインの再構成について
再構成ウィザードを実行して、ドメイン・コンポーネント構成を12c (12.2.1.3.0)にあわせて再構成します。
スタンドアロン・ドメインを再構成すると、ドメイン内のアプリケーションに応じて、次の項目が自動的に更新されます。
-
WebLogic Serverコア・インフラストラクチャ
-
ドメイン・バージョン
ノート:
再構成ウィザードでは、ドメインに含まれる独自のアプリケーションは更新されません。-
ドメインの
config.xml
ファイルのドメイン・バージョン番号は、ターゲットのOracle HTTP Serverのバージョンに更新されます。 -
Oracle HTTP Serverの再構成テンプレートが自動的に選択され、ドメインに適用されます。これらのテンプレートは、スタンドアロン・ドメインがターゲットのOracle HTTP Serverバージョンと互換性を持つために必要な再構成タスクを定義します。
-
起動スクリプトが更新されます。
変更済の起動スクリプトを維持する場合は、そのスクリプトをバックアップしてから、再構成ウィザードを開始してください。
ノート:
ドメイン再構成プロセスを開始すると、行う変更を元に戻すことができません。再構成ウィザードの実行前には、アップグレード前チェックリストで説明しているように、ドメインのバックアップが作成されていることを確認してください。再構成ウィザードの実行中にエラーまたは他の割込みが発生した場合、バックアップ場所から元のドメイン・ディレクトリにファイルとディレクトリをコピーすることによって、ドメインをリストアする必要があります。これは、再構成前の元の状態にドメインを復元するための唯一の方法です。ドメインのバックアップ
再構成ウィザードの実行前に、ドメイン・ディレクトリのバックアップ・コピーを作成します。
ドメイン・ディレクトリのバックアップを作成するには:
親トピック: ドメインの再構成について
再構成ウィザードの起動
ノート:
再構成プロセスを開始する前に、管理サーバーおよびすべてのコロケート管理対象サーバーを停止します。「サーバーとプロセスの停止」を参照再構成ウィザードをグラフィカル・モードで起動するには:
親トピック: ドメインの再構成について
再構成ウィザードを使用した既存のドメインの再構成
再構成ウィザードの各画面を通じて、既存のドメインを再構成します。
再構成ウィザードを使用してドメインを再構成するには:
親トピック: ドメインの再構成について
スタンドアロン・システム・コンポーネント構成のアップグレード
エージェントがOPMNで管理されている場合は、Upgrade Assistantを使用して、スタンドアロン・エージェントのコンポーネント構成をアップグレードします。スタンドアロン・コンポーネント構成のアップグレードは、OPMNで管理されていないスタンドアロン・エージェントのアップグレードをサポートしていません。
- Upgrade Assistantの起動
Upgrade Assistantを実行して、製品スキーマ、ドメイン・コンポーネント構成、またはスタンドアロンのシステム・コンポーネントを12c (12.2.1.3.0)にアップグレードします。 - Upgrade Assistantを使用したスタンドアロン・システム・コンポーネント構成のアップグレード
Upgrade Assistantの各画面を通じて、スタンドアロンのシステム・コンポーネント構成をアップグレードします。 - ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードの確認
ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するには、管理コンソールおよびOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにサインインし、各コンポーネントのバージョン番号が12.2.1.3.0であることを確認します。
アップグレード・アシスタントの起動
Upgrade Assistantを実行して、製品のスキーマ、ドメイン・コンポーネント構成、またはスタンドアロンのシステム・コンポーネントを12c (12.2.1.3.0)にアップグレードします。
ノート:
Upgrade Assistantを開始する前に、Upgrade Assistantを実行しているプラットフォームのJVM文字エンコーディングがUTF-8に設定されていることを確認します。文字エンコーディングがUTF-8に設定されていない場合、名前にUnicode文字を含むファイルをダウンロードできません。アップグレードが失敗する可能性があります。
oracle_common/upgrade/bin
ディレクトリに移動します。- (UNIX)
NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
- (Windows)
NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
- (UNIX)
- Upgrade Assistantを起動します。
- (UNIX) ./ua
- (Windows) ua.bat
コマンドラインに指定可能なその他のパラメータ(ロギングのパラメータなど)の詳細は、次を参照してください。
Upgrade Assistantのパラメータ
コマンドラインからUpgrade Assistantを起動する際に、追加のパラメータを指定できます。
表5-3 Upgrade Assistantコマンドライン・パラメータ
パラメータ | 必須またはオプション | 説明 |
---|---|---|
|
準備状況チェックの場合は必須
ノート: スタンドアロン・インストール(WebLogic Serverによって管理されないインストール)では準備状況チェックを実行できません。 |
アップグレードの準備状況チェックを実行します(実際のアップグレードは実行しません)。 スキーマと構成がチェックされます。
|
|
オプション |
スキーマの同時アップグレードまたはスキーマの準備状況チェックに使用可能なスレッドの数を特定します。 値は、1 - 8の正の整数である必要があります。デフォルトは4です。 |
|
サイレント・アップグレードまたはサイレント準備状況チェックの場合は必須 |
レスポンス・ファイルに保存した入力を使用して、Upgrade Assistantを実行します。このレスポンス・ファイルは、GUIモードでUpgrade Assistantを実行したときの入力データから生成されます。このパラメータを使用すると、Upgrade Assistantがサイレント・モードで(Upgrade Assistant画面を表示せずに)実行されます。 |
|
オプション |
調査フェーズを実行しますが、実際のアップグレードは実行しません。
|
|
オプション |
次のいずれかの属性を指定して、ログイン・レベルを設定します。
デフォルトのロギング・レベルは
|
|
オプション |
アップグレード・ログ・ファイルと一時ファイルのデフォルトの場所を設定します。既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。Upgrade Assistantは、このディレクトリにログ・ファイルと一時ファイルを作成します。 デフォルトの場所は次のとおりです。 (UNIX)
(Windows)
|
|
オプション |
すべてのコマンドライン・オプションを表示します。 |
親トピック: Upgrade Assistantの起動
Upgrade Assistantを使用したスタンドアロン・システム・コンポーネント構成のアップグレード
Upgrade Assistantの各画面を通じて、スタンドアロンのシステム・コンポーネント構成をアップグレードします。
ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードの確認
ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するには、管理コンソールおよびOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにサインインし、各コンポーネントのバージョン番号が12.2.1.3.0になっていることを確認します。
管理コンソールにサインインするには、次に移動します: http://administration_server_host:administration_server_port/console
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control Consoleにサインインするには、次に移動します: http://administration_server_host:administration_server_port/em
ノート:
アップグレード後、管理ツールは、前のOracleホーム・ディレクトリではなく新しい12c (12.2.1.3.0)のOracleホーム・ディレクトリから必ず実行してください。
アップグレード・プロセス時に、一部のOWSMドキュメント(ポリシー・セット、ポリシーおよびアサーション・テンプレートなどの事前定義ドキュメント)のアップグレードが必要な場合があります。ポリシー・セットまたは事前定義ドキュメントがアップグレードされると、バージョン番号が1増分されます。
Upgrade Assistantを実行するためにFMWユーザーを作成した場合は、アップグレードが成功したことを確認してからアカウントを削除してください。
アップグレードの確認
ノード・マネージャおよびスタンドアロンOracle HTTP Serverを正しく起動できれば、アップグレードが成功したことを確認できます。
アップグレード後の問題が発生した場合は、インストールのトラブルシューティングを実行してアップグレードを再試行する必要があります。『Oracle HTTP Serverの管理者ガイド』のOracle HTTP Serverのトラブルシューティングに関する項 を参照。
新しくアップグレードした環境を起動できない場合は、OracleウォレットでMD5証明書を使用していることが原因になっている可能性があります。MD5署名を使用しているかどうかおよびSHA-2証明書に置換する方法を確認するには、「SHA-2アルゴリズムを使用して署名された証明書でMD5アルゴリズムを使用して署名された証明書を置き換え」を参照してください。
- ノード・マネージャの起動
WebLogic Serverの本番環境では、サーバー・インスタンスが複数のドメイン、マシンおよび地理的な場所にまたがって分散することがよくあります。ノード・マネージャは、Oracle HTTP Serverインスタンスの管理(起動、停止および再起動)に使用できるWebLogic Serverユーティリティです。 - スタンドアロンOracle HTTP Serverの起動
アップグレード後に、スタンドアロンOracle HTTP Serverを起動します。
ノード・マネージャの起動
WebLogic Serverの本番環境では、サーバー・インスタンスが複数のドメイン、マシン、および地理的な場所にまたがって分散することがよくあります。ノード・マネージャは、Oracle HTTP Serverインスタンスの管理(起動、停止および再起動)に使用できるWebLogic Serverユーティリティです。
Windowsオペレーティング・システムでは、ノード・マネージャをスタートアップ・サービスとして、ノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行に関する項を参照してください。
ノート:
UNIXプラットフォームでは、ノード・マネージャをルート・ユーザーとして実行しないでください。親トピック: アップグレードの確認
スタンドアロンOracle HTTP Serverの起動
アップグレード後に、スタンドアロンOracle HTTP Serverを起動します。
親トピック: アップグレードの確認
サーバーおよびプロセスの起動
アップグレードが正常に完了したら、すべてのプロセスと管理サーバーや管理対象サーバーを含めたすべてのサーバーを再起動します。
コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で起動する必要があります。
ノート:
この項の手順では、WLSTコマンドラインまたはスクリプトを使用してサーバーとプロセスを起動する方法について説明します。また、Oracle Fusion Middleware ControlとOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。『Oracle Fusion Middlewareの管理』の管理サーバーと管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止に関する項を参照してください。Fusion Middleware環境を起動するには、次のステップに従います。
ステップ1: 管理サーバーの起動
管理サーバーを起動するときに、管理サーバーで稼働するプロセス(WebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなど)も起動します。
管理サーバーを起動するには、startWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
NEW_DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh
-
(Windows)
NEW_DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd
プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。
ステップ2: ノード・マネージャを起動する
ノード・マネージャを起動するには、startNodeManager
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
NEW_DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.sh
-
(Windows)
NEW_DOMAIN_HOME\bin\startNodeManager.cmd
ステップ3: Oracle Identity Managementのコンポーネントを起動する
目的の環境に含まれるOracle Identity Managementのコンポーネント(Oracle Internet Directoryなど)を起動します。-
(UNIX)
NEW_DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name
-
(Windows)
NEW_DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name
ステップ4: 管理対象サーバーを起動する
WebLogic Server管理対象サーバーを起動するには、startManagedWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
NEW_DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url
-
(Windows)
NEW_DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url
プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。
ノート:
通常、管理対象サーバーを起動すると、そのサーバーにデプロイされているアプリケーションが開始されます。したがって、管理対象サーバーの起動後にアプリケーションを手動で開始する必要はありません。ステップ5: システム・コンポーネントを起動する
Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを起動するには、startComponent
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
NEW_DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name
-
(Windows)
NEW_DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name
システム・コンポーネントは任意の順序で起動できます。