12 エンタープライズ・デプロイメント用のOracle Traffic Directorの構成
Web層を構成する場合、リクエストをアプリケーション層にルーティングするように、Oracle HTTP ServerではなくOracle Traffic Directorを使用することもできます。Oracle Traffic Directorの構成手順は、Oracle HTTP Serverの構成手順とは異なります。Oracle Traffic Directorを使用する場合、Web層ホストとアプリケーション層ホストの両方にOracle Traffic Directorをインストールする必要があります。その後、Oracle Traffic Directorを含めるようにエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張します。
Oracle Traffic Directorを構成する前に、「Web層の理解」を確認してください。
注意:
Oracle Managed File Transferを構成する予定の場合、TCPを介してFTPおよびSFTPリクエストをルーティングするようにOracle Traffic Directorを構成する必要があります。詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントでのOracle Managed File Transferの構成」を参照してください。
- Oracle Traffic Directorについて
Oracle Traffic Director (OTD)は、アプリケーション層に対するHTTP/SおよびTCPトラフィックをロード・バランシングするためのソフトウェア・ロード・バランサです。Oracle Traffic Directorからのリクエストを受信するアプリケーション層サーバーは、Oracle Traffic Directorオリジン・サーバーと呼ばれます。オリジン・サーバーは、アプリケーション・サーバー、Webサーバー、Oracle Managed File Transfer、LDAPディレクトリ・サーバー、MLLPサーバーまたは任意のタイプのTCPサーバーのいずれかです。 - エンタープライズ・デプロイメントでのOracle Traffic Directorについて
Oracle Traffic Directorは、Web層のOracle HTTP Serverのかわりとして使用できます。Oracle HTTP Serverと同様に、これはHTTPリクエストをフロントエンド・ロード・バランサからアプリケーション層のWebLogic管理対象サーバーにルーティングできます。ただし、TCPロード・バランシングおよびフェイルオーバーを提供できるのは、Oracle Traffic Directorのみです。 - Oracle Traffic Directorの構成時に使用される変数
Oracle Traffic Director参照をインストールして構成する手順では、環境内で使用される実際の値に置換できる一連の変数を使用します。 - コロケート・モードでのアプリケーション層ホストへのOracle Traffic Directorのインストール
Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールすることができます。高可用性に対応するようにOracle Traffic Directorを構成するには、2つのマウント・ポイントでステップを実行します。 - スタンドアロン・モードでのWeb層ホストへのOracle Traffic Directorのインストール
Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールすることができます。このスタンドアロン・インストールは、エンタープライズ・デプロイメントで使用される2つのWEBHOSTシステムで実行します。 - Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるドメインの拡張
Oracle Traffic Directorソフトウェアを追加してエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張するには、特定のタスクを実行する必要があります。 - ドメインの伝播とWeb層ホスト上のノード・マネージャの起動
アプリケーション層ホストにOracle Traffic Directorをインストールし、Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるようにドメインを拡張したら、Web層のホストにドメイン構成をコピーしてノード・マネージャを構成できます。 - Oracle Traffic Director構成の作成
Oracle Traffic Director構成とは、Oracle Traffic Directorのインスタンス化に使用できるメタデータの集合です。この構成は、Web層ホスト上のサーバー・インスタンスの起動時およびクライアント・リクエストの処理中に、Oracle Traffic Directorによって読み取られます。 - Oracle Traffic Directorデフォルト・インスタンスの起動
Oracle Traffic Director構成を使用して、1つ以上の管理ノードにOracle Traffic Directorサーバーのインスタンスを作成できます。 - エンタープライズ・デプロイメント用のOracle Traffic Director仮想サーバーの定義
デフォルトでは、構成を作成すると、HTTPアクセス用のデフォルト仮想サーバー(edg_config
)が作成されます。ただし、各エンタープライズ・デプロイメントでは、固有の目的で追加のOracle Traffic Director仮想サーバーおよびオリジン・サーバー・プールを使用します。たとえば、新しいFusion Middleware製品を含めるようにドメインを拡張するたびに、追加の仮想サーバーを定義する必要があります。 - エンタープライズ・デプロイメント用のTCPプロキシの作成
Oracle MFTでは、TCPプロキシを使用して、SFTPリクエストをバックエンドMFT WLSサーバーにルーティングします。 - 仮想ホストのフェイルオーバー・グループの作成
フェイルオーバー・グループを使用すると、2つのOracle Traffic Directorインスタンスを結合してOracle Traffic Directorインスタンスの高可用性を実現できます。
上位トピック: 「エンタープライズ・ドメインの構成」
Oracle Traffic Directorについて
Oracle Traffic Director (OTD)は、アプリケーション層に対するHTTP/SおよびTCPトラフィックをロード・バランシングするためのソフトウェア・ロード・バランサです。Oracle Traffic Directorからのリクエストを受信するアプリケーション層サーバーは、Oracle Traffic Directorオリジン・サーバーと呼ばれます。オリジン・サーバーは、アプリケーション・サーバー、Webサーバー、Oracle Managed File Transfer、LDAPディレクトリ・サーバー、MLLPサーバーまたは任意のタイプのTCPサーバーのいずれかです。
Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1)以降、Oracle Traffic Directorは、エンジニアド・システム(Oracle LinuxやOracle Solarisが稼働するOracle ExalogicまたはOracle Solarisが稼働するOracle SuperCluster)と組み合せて使用できることに加え、Oracle WebLogic Server Multi-tenancyまたはOracle WebLogic Server Continuous Availabilityアドオン・オプションを保持するユーザーが使用できるようになりました。
OTDの詳細は、『Oracle Traffic Directorの管理』のOracle Traffic Directorの概要に関する項を参照してください。
エンタープライズ・デプロイメントでのOracle Traffic Directorについて
Oracle Traffic Directorは、Web層のOracle HTTP Serverのかわりとして使用できます。Oracle HTTP Serverと同様に、これはHTTPリクエストをフロントエンド・ロード・バランサからアプリケーション層のWebLogic管理対象サーバーにルーティングできます。ただし、TCPロード・バランシングおよびフェイルオーバーを提供できるのは、Oracle Traffic Directorのみです。
Managed File Transferを構成する場合(SFTPリクエストのルーティングおよびロード・バランシングを必要とする)、Oracle Traffic Directorを使用する必要があります。
エンタープライズ・デプロイメントでは、システム管理目的でOracle Traffic Directorがアプリケーション層ホストのドメインに追加されるため、Web層ホストとアプリケーション層ホストの両方にOracle Traffic Directorをインストールします。
各アプリケーション層ホストで、アプリケーション層ソフトウェアをインストールしたのと同じOracleホームに、コロケート・モードでOracle Traffic Directorをインストールします。
各Web層ホストで、スタンドアロン・モードでOracle Traffic Directorをインストールします。
その後、Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるようにアプリケーション層ドメインを拡張します。これにより、ドメインの管理対象サーバーの制御に使用するものと同じ管理サーバーによって、Oracle Traffic Directorコンポーネントを管理できます。
次の項では、Managed File Transferに必要なOracle Traffic Director構成を使用するための具体的な手順について説明します。ただし、エンタープライズ・デプロイメント・トポロジ内の他のコンポーネントのためにWeb層としてOracle Traffic Directorを構成するには、これらの項の手順を使用します。
Oracle Traffic Directorの構成時に使用される変数
Oracle Traffic Director参照をインストールして構成する手順では、環境内で使用される実際の値に置換できる一連の変数を使用します。
これらの手順では、次のディレクトリの場所の変数が使用されます。
-
WEB_ORACLE_HOME
-
ASERVER_HOME
-
MSERVER_HOME
-
WEB_DOMAIN_HOME
-
JAVA_HOME
-
NM_HOME
-
WEB_APPLICATION_HOME
ファイル・システム・ディレクトリとディレクトリ変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。
さらに、「エンタープライズ・デプロイメント用の必須IPアドレスの予約」で定義されている、仮想IP (VIP)アドレスADMINVHNを参照してください。
-
ADMINVHN
この章のアクションは、次のホスト・コンピュータで実行します。
-
APPHOST1
-
APPHOST2
-
WEBHOST1
-
WEBHOST2
注意:
この章では、APPHOST1とAPPHOST2は、アプリケーション層ホストのより汎用的な変数を示すことに注意してください。この理由は、作成されるドメインに応じて、ホスト名変数が異なるためです。
たとえば、Oracle SOA Suiteドメイン用にOracle Traffic Directorを構成する場合、APPHOST1はSOAHOST1と同じです。ただし、Oracle Managed File Transferドメイン用にOracle Traffic Directorを構成する場合(通常は独自のドメイン内に構成される)、APPHOST1はMFTHOST1と同じです。
コロケート・モードでのアプリケーション層ホストへのOracle Traffic Directorのインストール
Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールすることができます。高可用性に対応するようにOracle Traffic Directorを構成するには、2つのマウント・ポイントでステップを実行します。
Oracle Traffic Directorインストーラの起動
インストール・プログラムを起動する手順は次のとおりです。
インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。
Oracle Traffic Directorのインストール画面のナビゲート(コロケート)
次の表では、最初のアプリケーション層ホストにコロケート・モードでOracle Traffic Directorをインストールするためにインストーラ画面を使用する方法について説明します。
注意:
アプリケーション層の残りでもOracle Traffic Directorをインストールする必要があるのは、次の場合です。
-
ドメイン拡張を予定していたが、アプリケーション・ホストの残りでドメインを解凍したとき、必要なコンポーネントがないためにエラーが発生した場合。
-
アプリケーション・ホストで、AdminServerによってOTDコンポーネントが必要とされるためにAdminServerがフェイルオーバーする可能性がある場合。
インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
画面 | 説明 |
---|---|
UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、この画面が表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。 中央インベントリの詳細は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のOracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。 注意: 製品の共有ボリューム上に、中央インベントリ・ディレクトリを構成することをお薦めします。例: インストーラが完了したら、 |
|
製品のインストーラの紹介画面です。 「次」をクリックします。 |
|
この製品の自動更新を受け取るかどうかを選択します。 |
|
既存のアプリケーション層のOracleホームへのパスを入力します。 ランタイム・プロセスからこのディレクトリに書き込むことはできません。 このエンタープライズ・デプロイメントのためには、表7-2に示すORACLE_HOME変数の値を入力します。 |
|
この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。 「同じ場所に配置されたOTD(WebLogic Server経由で管理)」を選択します。 |
|
JDKの選択 |
JDKホームの値として、JDKソフトウェアのインストール時に設定したJAVA_HOMEの値を入力します。 |
前提条件が満たされているか確認するために、ホスト・コンピュータがインストーラによって分析されます。前提条件チェックの結果が画面に表示されます。 前提条件チェックが失敗した場合は、エラーまたは警告メッセージが表示されます。次の操作を実行できます。
「次へ」をクリックして、続行します。 |
|
この画面には、前に指定したOracleホーム・ディレクトリが表示されます。また、インストールに使用されるディスク領域、および使用可能な空き領域が示されます。 この画面の情報を確認してください。 インストール・ウィザードでこれまで指定した設定をテキスト・ファイル(レスポンス・ファイル)に保存するには、「保存」をクリックします。必要な場合は、このレスポンス・ファイルを使用して、同じインストールをコマンドラインから実行できます。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 サイレント・インストールやコマンド行インストールの詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールでサイレント・モードにおけるOracle Universal Installerの使用方法に関する項を参照してください。 |
|
この画面には、インストール・プロセスの進捗状況とステータスが表示されます。 インストールを取り消す場合は、「取消」をクリックします。インストールを取り消す前にシステムにコピーされたファイルは、システムにそのまま残ります。これらは手作業で削除する必要があります。 「次へ」をクリックして、続行します。 |
|
「終了」をクリックします。 |
スタンドアロン・モードでのWeb層ホストへのOracle Traffic Directorのインストール
Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールすることができます。このスタンドアロン・インストールは、エンタープライズ・デプロイメントで使用される2つのWEBHOSTシステムで実行します。
サポートされているJDKのインストール
Oracle Fusion Middlewareでは、動作保証されたJava Development Kit (JDK)がシステムにインストールされている必要があります。
JDKソフトウェアの検索とダウンロード
動作保証されているJDKを調べるには、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証ドキュメントを参照してください。
現在のOracle Fusion MiddlewareリリースのOracle JDKを特定したら、Oracle Technology Networkの次の場所からOracle JDKをダウンロードできます。
http://www.oracle.com/technetwork/java/index.html
Java SE JDKのダウンロードに必ず移動してください。
親トピック: サポートされているJDKのインストール
JDKソフトウェアのインストール
Oracle Fusion Middlewareでは、動作保証されたJava Development Kit (JDK)をシステムにインストールする必要があります。
Web層の各ホスト・コンピュータのローカル記憶域デバイスに、JDKをインストールする必要があります。DMZに配置されるWeb層ホスト・コンピュータは、アプリケーション層の共有記憶域に必ずしもアクセスできるとはかぎりません。
JDKソフトウェアの推奨場所の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメント用の推奨ディレクトリ構造の理解」を参照してください。
次の例では、JDK 1.8.0_131の最新バージョンをインストールする方法について説明します。
親トピック: サポートされているJDKのインストール
Oracle Traffic Directorインストーラの起動
インストール・プログラムを起動する手順は次のとおりです。
インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。
Oracle Traffic Directorのインストール画面のナビゲート(スタンドアロン)
インストール・プログラムでは、次の表にリストされている順序で一連の画面が表示されます。
インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
画面 | 説明 |
---|---|
インストール・インベントリの設定 |
UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、この画面が表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。 中央インベントリの詳細は、Oracle Universal InstallerによるソフトウェアのインストールでOracle Universal Installerの使用に関する項を参照してください 注意: 製品ディレクトリ内に、中央インベントリ・ディレクトリを構成することをお薦めします。例: インストーラが完了したら、 |
「次」をクリックします。 |
|
この製品の自動更新を受け取るかどうかを選択します。 |
|
この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。 Oracleホームは、Oracle製品のソフトウェア・バイナリが格納されているディレクトリです。
注意: ランタイム・プロセスからこのディレクトリに書き込むことはできません。 |
|
この画面を使用して、インストールのタイプを選択し、インストールする製品および機能セットを選択します。 「スタンドアロンOTD(WebLogic Serverとは切り離して管理)」を選択します。 |
|
JDKの選択 |
JDKホームの値として、JDKソフトウェアのインストール時に設定したJAVA_HOMEの値を入力します。 |
前提条件が満たされているか確認するために、ホスト・コンピュータがインストーラによって分析されます。前提条件チェックの結果が画面に表示されます。 前提条件チェックが失敗した場合は、エラーまたは警告メッセージが表示されます。次の操作を実行できます。
「次」をクリックします。 |
|
この画面には、前に指定したOracleホーム・ディレクトリが表示されます。また、インストールに使用されるディスク領域、および使用可能な空き領域が示されます。 この画面の情報を確認してください。 インストール・ウィザードでこれまで指定した設定をテキスト・ファイル(レスポンス・ファイル)に保存するには、「保存」をクリックします。必要な場合は、このレスポンス・ファイルを使用して、同じインストールをコマンドラインから実行できます。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 サイレント・インストールやコマンド行インストールの詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールでサイレント・モードにおけるOracle Universal Installerの使用方法に関する項を参照してください。 |
|
この画面には、インストール・プロセスの進捗状況とステータスが表示されます。 インストールを取り消す場合は、「取消」をクリックします。インストールを取り消す前にシステムにコピーされたファイルは、システムにそのまま残ります。これらは手作業で削除する必要があります。 「次」をクリックします。 |
|
「終了」をクリックします。 |
Web層ホストのインストールの確認
インストールおよびインストール後のステップを完了したら、ls --format=single-column
コマンドを使用して、Oracleホーム・ディレクトリに次のディレクトリが含まれていることを確認します。
bin
cdata
cfgtoollogs
crs
css
cv
has
install
inventory
jlib
ldap
lib
network
nls
OPatch
oracle_common
oracore
oraInst.loc
otd
oui
perl
plsql
plugins
precomp
QOpatch
racg
rdbms
slax
sqlplus
srvm
webgate
wlserver
xdk
Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるドメインの拡張
Oracle Traffic Directorソフトウェアを追加してエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張するには、特定のタスクを実行する必要があります。
構成ウィザードの起動
注意:
ドメインで起動スクリプトに直接カスタマイズを追加した場合、それらのカスタマイズは構成ウィザードによって上書きされます。ドメイン内のすべてのサーバーに適用されるサーバー起動パラメータをカスタマイズするには、setUserOverridesLate.sh
というファイルを作成して構成します。たとえば、WebLogic Serverクラスパスにカスタム・ライブラリを追加し、サーバーを実行するための追加のJAVAコマンドライン・オプションを指定するか、追加の環境変数を指定します。このファイルに追加されたカスタマイズはドメインのアップグレード操作中に保存され、Pack
およびUnpack
コマンドを使用する際にリモート・サーバーに継承されます。
cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin ./config.sh
ドメインを拡張するために構成ウィザード画面へ移動
構成ウィザードを起動したら、次の手順に従って既存のドメインを拡張します。
- タスク1 ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択
-
「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。
「ドメインの場所」フィールドに、ASERVER_HOME変数に割り当てられている値を入力します。
注意:
-
ドメイン・ホーム・ディレクトリの詳細は、Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングのドメイン・ホームの選択に関する項を参照してください。
-
この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。
- Web層とDMZの詳細は、「標準的なエンタープライズ・デプロイメントのファイアウォールとゾーンの理解」を参照してください。
-
ASERVER_HOMEディレクトリ変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。
「次」をクリックします。
-
- タスク2 Oracle Traffic Directorの構成テンプレートの選択
-
「テンプレート」画面で、Oracle Traffic Director -12.2.1.3.0 [otd]を選択します
ヒント:
この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。
「次」をクリックします。
- タスク3 GridLink Oracle RACデータベース接続の詳細情報の指定
-
「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で追加のデータソースを作成する必要はありません。
「次」をクリックします。
- タスク4 JDBC接続のテスト
-
「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面で、構成したデータソース接続をテストします。
すべてのテストが正常に実行されたことを確認して、「次へ」をクリックします。
- タスク5 詳細構成オプションの選択
-
トポロジのドメイン構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。
システム・コンポーネント
「次」をクリックします。
- タスク6 Oracle Traffic Directorのシステム・コンポーネントの追加
-
「システム・コンポーネント」画面で、「次へ」をクリックします。
構成ウィザードでシステム・コンポーネントを構成する必要はありません。エンタープライズ・デプロイメントに必要なOracle Traffic Directorインスタンスの作成方法については、Oracle Traffic Directorインスタンスの起動を参照してください。
- タスク7 Oracle Traffic DirectorのWebLogic Serverマシンの作成
-
「マシン」画面を使用して、ドメインに2つの新しいマシンを作成します。マシンは、ノード・マネージャでサーバーを起動または停止できるようにするために必要です。
-
「Unixマシン」タブを選択します。
-
「追加」ボタンをクリックして、2つの新しいUnixマシンを作成します(OTDインスタンスごとに1つ)。
-
各マシンで、「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドに
WEBHOSTn
を、「ノード・マネージャ・リスニング・ポート」フィールドに5556
を指定します。 - 「次」をクリックします。
-
- タスク8 構成の仕様の確認とドメインの構成
-
「構成サマリー」画面には、これから拡張するドメインの構成情報の詳細が含まれています。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。
変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで、任意の画面に戻れます。
「更新」をクリックして、ドメインの拡張を実行します。
終了したら、「構成の進行状況」画面で「次へ」をクリックします。
ヒント:
この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。
- タスク9 ドメイン・ホームと管理サーバーURLのメモ
-
「構成に成功しました」画面には、構成したドメインに関する次の項目が表示されます。
-
ドメインの場所
-
管理サーバーURL
どちらの項目も後で必要になるため、メモしておく必要があります。ドメインの場所は、管理サーバーの起動に使用するスクリプトへのアクセスで必要になります。
「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。
-
- タスク10 管理サーバーの起動
-
ドメイン拡張プロセスの間に管理サーバーを実行していた場合は、サーバーを再起動し、ドメインに行った変更が適用されたことを確認します。
注意:
ドメインを拡張してOTDを含めると、すべてのアプリケーション層ノードに、OTDを使用しない場合でもOTDインストールが含まれるようになります。この追加が必要なのは、ホームの一貫性を保ち、すべてのノード間で必要なスクリプト参照を維持するためです。
ドメインの伝播とWeb層ホスト上のノード・マネージャの起動
アプリケーション層ホストにOracle Traffic Directorをインストールし、Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるようにドメインを拡張したら、Web層のホストにドメイン構成をコピーしてノード・マネージャを構成できます。
- アプリケーション層でのドメインの圧縮
- Web層ホストでのドメイン構成の解凍
- Web層ホストでのノード・マネージャの構成および起動
Oracle Traffic Directorは、Web層ホストで単独で実行されるため、Web層ホストごとにノード単位でノード・マネージャを作成する必要はありません。かわりに、Oracle Traffic Directorノードでは、デフォルトのドメイン単位のノード・マネージャを使用します。
Oracle Traffic Director構成の作成
Oracle Traffic Director構成とは、Oracle Traffic Directorのインスタンス化に使用できるメタデータの集合です。この構成は、Web層ホスト上のサーバー・インスタンスの起動時およびクライアント・リクエストの処理中に、Oracle Traffic Directorによって読み取られます。
構成を作成するには、次のようにします。
注意:
構成を作成すると、次のものが自動的に作成されます。
-
edgconfig
という名前の1つの仮想サーバー。 -
構成に対して定義されたホストごとに、1つのインスタンス。
Oracle Traffic Directorデフォルト・インスタンスの起動
Oracle Traffic Director構成を使用して、1つ以上の管理ノードにOracle Traffic Directorサーバーのインスタンスを作成できます。
Oracle Traffic Directorデフォルト・インスタンスを起動する手順は次のとおりです。
エンタープライズ・デプロイメント用のOracle Traffic Director仮想サーバーの定義
デフォルトでは、構成を作成すると、HTTPアクセス用のデフォルト仮想サーバー(edg_config
)が作成されます。ただし、各エンタープライズ・デプロイメントでは、固有の目的で追加のOracle Traffic Director仮想サーバーおよびオリジン・サーバー・プールを使用します。たとえば、新しいFusion Middleware製品を含めるようにドメインを拡張するたびに、追加の仮想サーバーを定義する必要があります。
エンタープライズ・デプロイメントで必要な仮想サーバーの一覧は、「エンタープライズ・デプロイメントに必要な仮想サーバーのサマリー」を参照してください
Oracle Traffic Director仮想サーバーの作成に関する一般情報は、Oracle Fusion Middleware Oracle Traffic Directorの管理の仮想サーバーの作成に関する項を参照してください。仮想サーバーを作成して構成するには、オリジン・サーバー・プールを作成して仮想サーバーを定義する必要があります。
必要なオリジン・サーバー・プールの作成
表12-1に、Fusion Middleware製品に必要なオリジン・サーバー・プールを示します。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用してオリジン・サーバー・プールを作成するときに使用できます。
表12-1 各製品に必要なオリジン・サーバー・プール
製品 | オリジン・サーバー・プール | タイプ | オリジン・サーバー |
---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin-pool |
HTTP |
|
Oracle Web Services Manager。 |
wsm-pool |
HTTP |
|
Oracle SOA Suite Business Process Management Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa-pool |
HTTP |
|
Oracle Enterprise Scheduler |
ess-pool |
HTTP |
|
Business Activity Monitoring |
bam-pool |
HTTP |
|
Oracle Service Bus |
osb-pool |
HTTP |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-pool |
HTTP |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-sftp-pool |
TCP |
|
Oracle SOA Suite for Healthcare |
healthcare-tcp-pool |
TCP |
|
注意:
-
*7022は、Managed File TransferサーバーのSFTPリスナーで使用されるデフォルト・ポートです。
-
静的または動的クラスタへの割当てに従って、適切なポート番号を構成します。動的クラスタでリスニング・ポートの計算オプションを選択している場合は、作成する動的な管理対象サーバーごとに、増分でポート番号が割り当てられます。
仮想サーバーの作成
表12-2は、Fusion Middleware製品に必要な仮想サーバーを示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用して必要な仮想サーバーを作成するときに使用できます。
表12-2 各製品に必要な仮想サーバー
製品 | 仮想サーバー名 | 提供ホスト | プール | リスナー |
---|---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin.example.com |
admin.example.com |
admin-pool |
* |
Oracle SOA Suite Business Process Management Oracle B2B Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa.example.com |
soa.example.com |
soa-pool |
* |
Oracle Enterprise Scheduler |
soa.example.com |
soa.example.com |
ess-pool |
* |
Business Activity Monitoring |
soa.example.com |
soa.example.com |
bam-pool |
* |
Oracle SOA Suite Business Process Management |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
soa-pool |
* |
Oracle Web Services Manager。 |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
wsm-pool |
* |
Oracle Enterprise Scheduler |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
ess-pool |
* |
Business Activity Monitoring |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
bam-pool |
* |
Oracle Service Bus |
osb.example.com |
osb.example.com |
osb-pool |
* |
Oracle Service Bus |
osbinternal.example.com |
WEBHOST2-V1* |
osb-pool |
* |
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-http.example.com |
mft.example.com |
mft-pool |
* |
注意:
*WEBHOST1-V1
とWEBHOST2-V1
は、対応するOracle Traffic Directorフェイルオーバー・グループで使用されるVIPです。
必要な仮想サーバー・ルートの作成
表12-3は、Fusion Middleware製品に必要な仮想サーバー・ルート(またはURI)を示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用して必要なルートを作成するときに使用できます。
表12-3 各製品に必要な仮想サーバー・ルート
製品 | 仮想サーバー名 | ルート | オリジン・サーバー・プール | URI |
---|---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin.example.com |
admin-route |
admin-pool |
|
Oracle Service Bus |
admin.example.com |
osbadmin-route |
admin-pool |
|
Oracle Web Services Manager。 |
soainternal.example.com |
wsm-route |
wsm-pool |
|
Oracle SOA Suite |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
|
Oracle Service Bus |
osb.example.com |
osb-route |
osb-pool |
|
Business Process Management |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
|
Oracle Enterprise Scheduler |
soa.example.com |
ess-route |
ess-pool |
|
Business Activity Monitoring |
soa.example.com |
bam-route |
bam-pool |
|
Oracle B2B |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
|
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soainternal.example.com |
soa-route |
healthcare-pool |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-http-example.com |
mft-route |
mft-pool |
|
SSLパススルーの有効化
エンタープライズ・デプロイメントのトポロジでは、SSLはハードウェア・ロード・バランサで終了し、HTTPプロトコルを使用してOracle Traffic Directorにパススルーされます。
Oracle Traffic Directorでは、アプリケーションのリダイレクトが正しく行われることを保証するため、追加の構成ステップが必要です。
アプリケーションのリダイレクトが正しく発生するように、SSLを使用しLBRで終端される仮想サーバーに対応した各ルートについて、次のステップを実行します。対象は、次の仮想サーバーです。
-
soa.example.com
-
osb.example.com
-
mft-http.example.com
また、クライアントがSSLを使用していることをオリジン・サーバーに通知するヘッダーを挿入するために、OTDを構成する必要があります。SSL終端としてLBRを使用する各仮想サーバーについて、次のステップを実行します。
-
SOAHOST1にログインします。
-
ASERVER_HOME/config/fmwconfig/components/OTD/edgconfig/config
に移動します。 -
<virtual_server_name>-obj.conf
ファイルを編集します。soa.example.com
仮想サーバーの場合、soa.example.com-obj.conf
を編集します。 -
<Object name=”default”>の後ろに、次の文字列を追加します。
NameTrans fn="set-variable" insert-headers="wl-proxy-ssl: true"
このディレクティブを使用してOTDを構成し、この仮想サーバーのオリジン・サーバーにヘッダー
wl-proxy-ssl : true
を挿入します。 -
osb.example.com仮想サーバーの構成ファイルと、mft-http.example.com仮想サーバーの構成ファイルについて、ステップを繰り返します。
-
AdminServerを再起動します。
-
OTDインスタンスを再起動します。
エンタープライズ・デプロイメント用のTCPプロキシの作成
Oracle MFTでは、TCPプロキシを使用して、SFTPリクエストをバックエンドMFT WLSサーバーにルーティングします。
表12-4 TCPプロキシのサマリー
製品 | TCPプロキシ名 | オリジン・サーバー・プール | TCPリスナー名 | TCPリスナー・ポート |
---|---|---|---|---|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-sftp.example.com |
mft-sftp-pool |
mft-ftp-listener |
*:7022 |
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soahealthcare.example.com |
healtchare-tcp-pool |
healthcare-tcp-listener |
*:9500 |
仮想ホストのフェイルオーバー・グループの作成
フェイルオーバー・グループを使用すると、2つのOracle Traffic Directorインスタンスを結合してOracle Traffic Directorインスタンスの高可用性を実現できます。
EDGの仮想ホストの1つにリクエストが送信されると、フロントエンド・ロード・バランサは、リクエストのロード・バランシング先として構成されたIPアドレスにそのリクエストをリダイレクトします。このIPアドレスは、いずれかのOTDインスタンスで有効化されますが、障害が発生した場合は別のOTDインスタンスに移行できます。1つまたは2つの仮想IP(VIP)アドレスで表されるフェイルオーバー・グループに、2つのOracle Traffic Directorインスタンスを結合することができます。これを行うには、そのIPアドレスに対してアクティブ-パッシブ・フェイルオーバー・グループを作成します。このフェイルオーバー・グループには、1つのプライマリ・インスタンスと複数のセカンダリ・インスタンスがリストされます。
次の手順では、構成内の異なる仮想サーバーに関連付けられたIPアドレスに対してフェイルオーバー・グループを作成する方法について説明します。ロード・バランサは、2つのOracle Traffic Directorインスタンス間でリスエストをフェイルオーバーするため、MFT OTD IPアドレス用のフェイルオーバー・グループはオプションですが、それによって通常のロード・バランサ監視より障害検出とフェイルオーバーが高速化します。
Oracle Traffic Directorのフェイルオーバー・グループまたは他の高可用性構成を作成する方法の詳細は、管理者ガイドの高可用性を提供するためのOracle Traffic Directorの構成に関する項を参照してください。
- フェイルオーバー・グループの作成
フェイルオーバー・グループを作成すると、Oracle Traffic Directorインスタンスの高可用性ペアを実装できます。
フェイルオーバー・グループの作成
フェイルオーバー・グループを作成すると、Oracle Traffic Directorインスタンスの高可用性ペアを実装できます。
開始する前に:
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フェイルオーバー・グループに割り当てる一意のVIPアドレスを決定します。
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VIPアドレスは、フェイルオーバー・グループ内のノードと同じサブネットに属している必要があります。
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クライアントはこれらのVIPアドレスにアクセスできる必要があります。
注意:
Oracle Traffic Directorインスタンスのアクティブ-アクティブ・ペアを構成するには、同じインスタンスを含む2つのフェイルオーバー・グループを作成する必要がありますが、その際、フェイルオーバー・グループごとに異なるVIPアドレスを割り当て、プライマリ・ノードとバックアップ・ノード・ロールを逆にします。 -
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フェイルオーバー・グループ内のプライマリ・ノードおよびバックアップ・ノードとして構成するOracle Traffic Directorノードを識別します。これらのノードは同じサブネットに属している必要があります。
ここで選択するノードに、指定した構成に使用するOracle Traffic Directorインスタンスが存在します。
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各ノードのネットワーク・インタフェースを識別します。
現在ホスト上で稼働しているネットワーク・インタフェースごとに、管理サーバーによって、インタフェースのIPアドレスのネットワーク部が、指定したVIPのネットワーク部と比較されます。結果が一致した最初のネットワーク・インタフェースが、VIPのネットワーク・インタフェースとして使用されます。
この管理サーバーによる比較では、フェイルオーバー・グループ用に指定されたVIPがIPv4アドレスであるかIPv6アドレスであるかに応じて、それぞれIPv4アドレスまたはIPv6アドレスで構成されたホスト上のネットワーク・インタフェースのみが検証されます。
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存在しないアドレスにバインドできるようにする(転送バインディングのような)システム構成を実行することで、HTTPリスナーのVIP IPアドレスにバインドできます。次のシステム構成のどちらかを実行します。
echo 1 > /proc/sys/net/ipv4/ip_nonlocal_bind
または
sysctl net.ipv4.ip_nonlocal_bind=1
(再起動後も維持する場合は
/etc/sysctl.conf
で変更)フェイルオーバー・グループを作成する構成では、リスナーのIPアドレスがアスタリスク(*)またはVIPと同じアドレスであることを確認してください。それ以外の場合、VIPに送信されたリクエストが仮想サーバーにルーティングされません。
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各フェイルオーバー・グループのルーターIDは一意である必要があります。後続のフェイルオーバー・グループを作成するたびに、デフォルトのルーターIDは、254、253のように1つずつ減ります。
Fusion Middleware Controlを使用してフェイルオーバー・グループを作成するには、次を実行します。
親トピック: 仮想ホストのフェイルオーバー・グループの作成