5 WebCenter Sitesの11gから12cへのアップグレード

11gから12cへのアップグレードは、アウトオブプレース移行です。これには、Upgrade Assistantを使用したデータ表とプラットフォーム構成の移行が含まれます。

WebCenter Sitesを12.2.1.3.0にアップグレードするための11gの有効な開始ポイントは、WebCenter Sites 11.1.1.8.0および11.1.1.8.0パッチ12+です。これは、アウトオブプレース移行です。

ノート:

アップグレードする際に、要件にあわせて検討できる2つの方法があります。

  1. 配信環境をアップグレードし、アップグレード後にそのクローンを作成して、開発環境と管理環境を作成します。

    この方法を検討する場合は、同期化が必要になります。アップグレードの前に、開発環境と管理環境から配信環境にコンテンツを公開する必要があります。その後、アップグレードした配信環境のクローンを作成して、開発環境と管理環境を作成します。

  2. または、各環境を個別にアップグレードします。

    この方法を検討する場合、同期化は必要ありません。

ノート:

11.1.1.6.xからアップグレードする場合は、『Fusion Middleware WebCenter Sitesアップグレード・ガイド』WebCenter Sitesのアップグレード・プロセスに関する項に記載されているWebCenter Sites 11gのアップグレード手順を使用して、リリース11.1.1.8にアップグレードする必要があります。

WebCenter Sitesを11gから12cにアップグレードするには、次のタスクを実行します。

WebCenter Sitesの11gから12cへのアップグレード・プロセスについて

Oracle WebCenter Sitesのアップグレード・プロセスの概要に関するフローチャートとロードマップを確認します。

図5-1 WebCenter Sitesの11gから12cリリースへのアップグレード・プロセスのフローチャート

図5-1の説明が続きます
「図5-1 WebCenter Sitesの11gから12cリリースへのアップグレード・プロセスのフローチャート」の説明

表5-1に、WebCenter Sitesを11gから12cにアップグレードするために実行する必要がある、タスクのロードマップを示します。

表5-1 WebCenter Sitesの11gから12cリリースへのアップグレードに関するタスク

タスク 説明

必須

このガイドの概要に関するトピックを再確認して、アップグレード前のタスクを完了します(まだ実行していない場合)。

アップグレード前タスクには、ご使用の本番環境のクローニング、システム要件および資格証明の確認、未使用データのパージおよび非SYSDBAユーザーの作成が含まれます。

アップグレード前タスクの完全なリストは、「Oracle WebCenterコンポーネントのアップグレード前のタスク」を参照してください。

必須

12c (12.2.1.3.0) Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle WebCenter Sitesのディストリビューションをダウンロードおよびインストールします。

インフラストラクチャのディストリビューションには、その他のFusion Middleware製品をインストールするための基盤の設定に必要な、WebLogic ServerおよびJava Required Files (JRF)が同梱されています。

このガイドのアップグレード・トポロジに定義されているように、インフラストラクチャは新規のOracleホームにインストールする必要があります。

12.2.1.3.0Infrastructureをインストールすると作成されるOracleホームにOracle WebCenter Sitesのディストリビューションをインストールする必要があります。製品ディストリビューションをインストールするには、「製品ディストリビューションのインストール」の手順に従います。

必須

必要なスキーマを作成します。

WebCenter Sites 11gからアップグレードする場合は、アップグレードを開始する前に、12cの必要なスキーマを作成する必要があります。 WebCenter Sitesに必要なスキーマは、Oracle Platform Security Services (OPSS)、Audit Services (IAU)およびWebCenter Sitesです。

「RCUを使用した必要な12cスキーマの作成」の説明に従い、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してスキーマを作成します。

必須

WebCenter Sitesドメインを構成します。

11gから12cへのアップグレードは、アウトオブプレース・アップグレードです。そのため、「WebCenter Sitesドメインの構成」の手順に従って、WebCenter Sites 12c (12.2.1.3.0)ドメインを構成します。

必須

WebCenter Sitesインスタンスを構成します。

「WebCenter Sitesインスタンスの構成」で説明している手順に従って、ブラウザベースのWebCenter Sitesコンフィギュレータを実行し、WebCenter Sitesインスタンスを構成します。

必須

構成後のタスクを実行します。

構成後のタスクには、LDAPベースまたはOAMベースの認証を使用した12c (12.2.1.3.0)ドメインの構成、ディレクトリ構造の検証、サインインとSitesのUIへのアクセス、管理対象サーバーの再起動などが含まれます。

これらのタスクは、「構成後のタスク」にリストされています。

必須

必要なタスクを実行してから、アップグレード・アシスタントを実行します。

アップグレード前のタスクは、アップグレード・アシスタントを使用してアップグレード・プロセスを開始する前に完了している必要がある、一連のタスクです。

これらのタスクは、「アップグレード・アシスタントを実行する前に」にリストされています。

必須

スキーマをアップグレードします。

「製品スキーマのアップグレード」の手順に従い、アップグレード・アシスタントを使用して、アップグレード可能なスキーマ・コンポーネントをアップグレードします。

必須

Sitesの構成をアップグレードします。

「Upgrade Assistantを使用したSitesの構成のアップグレード」の手順に従い、Upgrade Assistantを使用して、11g (11.1.1.8)のドメインに含まれるSitesの構成をアップグレードします。

必須

アップグレード後の検証タスクを実行します。

スキーマと構成が正常にアップグレードされた後でデータの整合性を確認するための、新しくアップグレードしたドメインで実行できる検証スクリプトが用意されています。検証の要約レポートをレビューして、スキーマと構成のアップグレード・プロセスの間にデータの不整合が発生していないか確認できます。

検証スクリプトを使用するには、「アップグレード後の検証タスク」を参照してください。

必須

その他のアップグレード後のタスクを実行します。

その他のアップグレード後のタスクには、カスタム設定のリストア、管理サーバーと管理対象サーバーの起動、パスワードの再構成、および「アップグレード後のタスク」にリストされているその他の管理タスクが含まれます。

製品ディストリビューションのインストール

アップグレードを開始する前に、ターゲット・システムに12c (12.2.1.3.0)Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle WebCenter Sitesのディストリビューションをダウンロードし、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。

ノート:

アップグレードにInfrastructureが必要な場合は、その他のFusion Middleware製品をインストールする前に、まずOracle Fusion Middlewareディストリビューションをインストールする必要があります。

Oracle HTTP Serverなど、ドメインを構成するすべてのOracle製品をダウンロードおよびインストールしたことを確認します。12.2.1.3.0バイナリは、新規のOracleホームにインストールする必要があります。既存のOracleホームと同じホスト上である必要があります。

12c (12.2.1.3.0)ディストリビューションをインストールするには:
  1. ターゲットのシステムにサインインします。
  2. Oracle Technology NetworkまたはOracle Software Delivery Cloudから次のものをターゲット・システムにダウンロードします。
    • Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャ (fmw_12.2.1.3.0_infrastructure_generic.jar)
    • Oracle WebCenter Sites (fmw_12.2.1.3.0_wcsites_generic.jar)
  3. 12c (12.2.1.3.0)製品のディストリビューションをダウンロードしたディレクトリに移動します。
  4. Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール・プログラムを開始します。
    • (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar fmw_12.2.1.3.0_infrastructure_generic.jar
    • (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar fmw_12.2.1.3.0_infrastructure_generic.jar
  5. UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、「インストール・インベントリの設定」画面が表示されます。
    中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名に対して中央インベントリの場所への書込み権限が付与されていることを確認し、「次」をクリックします。

    ノート:

    「インストール・インベントリの設定」画面は、Windowsオペレーティング・システムでは表示されません。
  6. 「ようこそ」画面で、情報をレビューしてすべての前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。
  7. 「自動更新」画面で、オプションを1つ選択します。
    • この時点でソフトウェアの更新をシステムで確認しないようにする場合は、「自動更新をスキップ」を選択します。

    • パッチ・ファイルをダウンロードした場合は、「ディレクトリからパッチを選択」を選択して、ローカル・ディレクトリに移動します。

    • My Oracle Supportアカウントを持っている場合にソフトウェアの更新を自動でダウンロードするには、「My Oracle Supportで更新を検索」を選択します。Oracle Supportの資格証明を入力して、「検索」をクリックします。インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするようにプロキシ・サーバーを構成するには、「プロキシ設定」をクリックします。「接続のテスト」をクリックして接続をテストします。

    「次へ」をクリックします。
  8. 「インストールの場所」画面でOracleホーム・ディレクトリの場所を指定し、「次へ」をクリックします。
    Oracle Fusion Middlewareディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』インストールおよび構成のためのディレクトリの理解に関する項を参照してください。
  9. 「インストール・タイプ」画面で、次に示す項目を選択します。
    • インフラストラクチャの場合は、「Fusion Middlewareインフラストラクチャ」を選択します。
    • Oracle WebCenter Sitesの場合は、「WebCenter Sites」を選択します。

      ノート:

      「WebCenter Sites - 例付き」ではなく、「WebCenter Sites」を選択していることを確認してください。

    「次へ」をクリックします。
  10. 「前提条件チェック」画面では、ホスト・コンピュータを分析して、特定のオペレーティング・システムの前提条件を満たしているか確認します。
    確認されたタスクのリストを表示するには、「正常なタスクの表示」を選択します。ログの詳細を表示するには、「ログの表示」を選択します。前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続けるには、「スキップ」をクリックします(非推奨)。
  11. 「インストールの概要」画面で、選択したインストール・オプションを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。レスポンス・ファイルには、入力したすべての情報が収集して格納され、後で(コマンドラインから)サイレント・インストールを実行するために使用できます。

    「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

  12. 「インストールの進行状況」画面で、プログレス・バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次へ」をクリックしてサマリーを表示します。
  13. 「インストール完了」画面に、インストールの場所とインストールされた機能セットが表示されます。情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。
  14. Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール後に、次のコマンドを入力して、製品ディストリビューションのインストーラを起動し、前述のステップを繰り返してインストーラの各画面を移動します。
    (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar fmw_12.2.1.3.0_wcsites_generic.jar
    (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar fmw_12.2.1.3.0_wcsites_generic.jar

RCUを使用した必要な12cスキーマの作成

アップグレード時、必要なスキーマを作成する必要があります。リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してカスタマイズ・スキーマを作成するか、またはオプションで、Upgrade Assistantを使用してデフォルトのスキーマ設定を使用するスキーマを作成できます。この手順では、RCUを使用してスキーマを作成する方法について説明します。Upgrade Assistantを使用してスキーマを作成する方法は、アップグレード手順で説明しています。

ノート:

以前のOracle Fusion Middleware 12cリリースからアップグレードする場合は、これに該当するスキーマを再作成する必要はありません(そのスキーマがすでに存在する場合)。ドメインの既存のスキーマを特定するには、次のステップを参照してください。

アップグレードの前に次のスキーマが存在する必要があります。12cからアップグレードする際、現在どのスキーマが存在しているか不明な場合は、次のステップを参照してドメイン内の既存のスキーマを識別します。これらのスキーマがすでに存在している場合、再作成する必要はありません。

  • サービス表スキーマ(prefix_STB)。このスキーマは、ドメインベースのアップグレードに必要です。基本的なスキーマ構成情報(スキーマ接頭辞やパスワードなど)が格納され、他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントはドメイン作成中にこれにアクセスして使用できます。このスキーマはリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行すると自動的に作成されます。RCUでは他の12cスキーマに使用した既存のスキーマ所有者接頭辞を指定します。

    ノート:

    サービス表スキーマが存在しない場合、UPGAST-00328: スキーマ・バージョンのレジストリ表はこのデータベースに存在しません。その場合、Upgrade Assistantを実行するためにはサービス表スキーマを作成する必要があります。というエラー・メッセージが表示されることがあります。

  • Oracle Platform Security Services (OPSS)スキーマ(prefix_OPSS)。このスキーマは、12cでOIDベースのセキュリティ・ストアを使用している場合に必要です。このスキーマは、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の実行時に自動的に作成されます。LDAPベースのOPSSセキュリティ・ストアでサポートされているのは、Oracle Internet Directory (OID)のみです。LDAPベースのポリシー・ストアは、通常、本番環境で使用します。アップグレード前に、OIDベースのセキュリティ・ストアを再関連付けする必要はありません。アップグレード・アシスタントの実行中に、OPSSスキーマを選択できます。アップグレード・アシスタントは、OIDベースのセキュリティ・ストアを自動的にアップグレードします。

    ノート:

    12c OPSSデータベース・スキーマが必要なのは、ドメインの再構成時に12cスキーマを参照するためです。ドメインでは、アップグレード完了後にOIDベースのセキュリティ・ストアが引き続き使用されます。

  • 監査サービス(IAU)

  • WebCenter Sites

RCUを使用してスキーマを作成するには:
  1. (オプション)12cからアップグレードする場合、既存のドメインにスキーマが存在していることを確認するには、DBA権限を持つユーザーとしてデータベースに接続し、SQL*Plusから次のコードを実行します。
    SET LINE 120
    COLUMN MRC_NAME FORMAT A14
    COLUMN COMP_ID FORMAT A20
    COLUMN VERSION FORMAT A12
    COLUMN STATUS FORMAT A9
    COLUMN UPGRADED FORMAT A8
    SELECT MRC_NAME, COMP_ID, OWNER, VERSION, STATUS, UPGRADED FROM SCHEMA_VERSION_REGISTRY ORDER BY MRC_NAME, COMP_ID ;
    
  2. コマンドラインからjava -versionを実行して、動作保証されたJDKがすでにシステムにあることを確認します。12c (12.2.1.3.0)では、動作保証されたJDKは1.8.0_131以上です。
    JAVA_HOME環境変数が、動作保証されたJDKの場所に設定されていることを確認します。たとえば:
    • (UNIX) setenv JAVA_HOME=/home/Oracle/Java/jdk1.8.0_131
    • (Windows) set JAVA_HOME=C:\home\Oracle\Java\jdk1.8.0_131
    Add $JAVA_HOME/bin to $PATH.
  3. oracle_common/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/bin
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\bin
  4. RCUを起動します。
    • (UNIX) ./rcu
    • (Windows) rcu.bat
  5. ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
  6. 「リポジトリの作成」画面で「リポジトリの作成」を選択し、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。
    DBA権限を持っていない場合は、「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択します。これにより、SQLスクリプトが生成されます。このスクリプトには、RCUが選択されたコンポーネントに対してアクションを実行するときにコールするものと同じSQL文とブロックがすべて含まれています。このスクリプトが生成された後は、必要なSYSまたはSYSDBA権限を持つユーザーが、このスクリプトを実行してシステム・ロード・フェーズを完了できます。

    「次へ」をクリックします。

  7. 「データベース接続の詳細」画面で、「データベース・タイプ」を選択し、12cスキーマをホストするデータベースの接続情報を入力します。次の該当する表を参照してください。

    表5-2 Oracle Databaseと、エディションベースで再定義されるOracle Databaseに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    ホスト名

    データベースが実行されるサーバーの名前を、次の書式で指定します。

    examplehost.exampledomain.com

    Oracle RACデータベースの場合は、このフィールドにVIP名またはいずれかのノード名を指定します。

    ポート

    データベースのポート番号を指定します。Oracleデータベースのデフォルトのポート番号は、1521です。

    サービス名

    データベースのサービス名を指定します。通常、サービス名はグローバル・データベース名と同じです。

    Oracle RACデータベースの場合、このフィールドにいずれかのノードのサービス名を指定します。たとえば:

    examplehost.exampledomain.com

    ユーザー名 データベースのユーザー名を入力します。デフォルトのユーザー名はSYSです。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。
    ロール

    ドロップダウン・リストからデータベース・ユーザーのロールを選択します。

    「標準」または「SYSDBA」

    表5-3 MySQLデータベースに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    ホスト名

    データベースが稼働しているサーバーのホスト名、IPアドレスまたは詳細なサーバー名を、host\server形式で指定します。

    ポート

    データベースのポート番号を指定します。

    データベース名

    データベースの名前を指定します。

    ユーザー名 管理者権限を持つユーザーの名前を指定します。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。

    表5-4 Microsoft SQL Serverデータベースに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    Unicodeのサポート

    ドロップダウン・リストから「はい」または「いいえ」を選択します。

    サーバー名 データベースが稼働しているサーバーのホスト名、IPアドレスまたは詳細なサーバー名を、host\server形式で指定します。

    MSSQL指定インスタンス: 指定インスタンスは、コンピュータのネットワーク名とインストール中に指定したインスタンス名によって識別されます。クライアントは、接続時に、サーバー名とインスタンス名の両方を指定する必要があります。

    ポート

    データベースのポート番号を指定します。

    データベース名

    データベースの名前を指定します。

    ユーザー名 管理者権限を持つユーザーの名前を指定します。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。

    表5-5 IBM DB2データベースに対する接続資格証明

    オプション 説明および例
    サーバー名 データベースが稼働しているサーバーのホスト名、IPアドレスまたは詳細なサーバー名を、host\server形式で指定します。
    ポート

    データベースのポート番号を指定します。

    データベース名

    データベースの名前を指定します。

    ユーザー名 DB所有者の権限が付与されているユーザーの名前を指定します。IBM DB2データベースのデフォルトのユーザー名はdb2inst1です。
    パスワード データベース・ユーザーのパスワードを入力します。
    前提条件のチェックに成功したら、「OK」をクリックして次のページに進みます。チェックが失敗した場合は、入力した詳細を確認して再試行します。
  8. 「コンポーネントの選択」画面で、「既存の接頭辞の選択」を選択し、ドロップダウン・メニューから既存の11gスキーマの作成に使用した接頭辞(たとえば、DEV11G)を選択します。この接頭辞は、スキーマをこのドメインで使用するために論理的にまとめてグループ化するために使用されます。

    次のスキーマを選択します。
    • 監査サービス

    • 監査サービス・アペンド

    • 監査サービス・ビューア

    • WebCenter Sites

    • WebCenter Sites - Visitorサービス

    • メタデータ・サービス(_MDS)

    • ユーザー・メッセージング・サービス(_UMS)

    • WebLogic Server (_WLS)

    ノート:

    デフォルトで、Common Infrastructure Services (prefix_STB)およびOracle Platform Security Services (prefix_OPSS)スキーマが選択されます(まだそれらが作成されていない場合)。

    インストールするコンポーネントの接頭辞とスキーマ名をノートにとります。インストールの構成時にこの情報が必要になります。「次へ」をクリックします。
  9. 「前提条件チェック」ダイアログで、前提条件チェックが正常であることを確認し、「OK」をクリックします。
  10. 「スキーマ・パスワード」画面で、スキーマの所有者のパスワードを入力します。
    この画面で入力したパスワードをノートにとってください。製品インストールの構成中に必要となります。
  11. 「表領域のマップ」画面で、作成するスキーマに必要な表領域マッピングを構成します。
    「次へ」をクリックしてから、確認ダイアログの「OK」をクリックします。進行状況ダイアログに表領域の作成が完了したことが示されたら、「OK」をクリックします。
    RCUの起動時にTransparent Data Encryption (TDE)がデータベース(OracleまたはOracle EBR)内で有効化されている場合にのみ、「表領域の暗号化」チェック・ボックスが表示されます。RCUで作成される新しい表領域をすべて暗号化するには、「表領域のマップ」画面で「表領域の暗号化」チェック・ボックスを選択します。
  12. 「サマリー」画面で情報を確認し、「作成」をクリックしてスキーマの作成を開始します。
    この画面には、このRCU操作で作成されたログ・ファイルに関する情報が表示されます。特定のログ・ファイルの名前をクリックして、そのファイルの内容を表示します。
  13. 「完了サマリー」画面の情報を確認し、操作が正常に完了したことを確かめます。「閉じる」をクリックして、スキーマの作成を完了します。

WebCenter Sitesドメインの構成

WebCenter Sites 11gから12cにアップグレードする場合は、構成ウィザードを使用してWebCenter Sitesドメインを構成する必要があります。

WebCenter Sitesドメインを構成するには:
  1. 次のディレクトリに移動します。
    (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
    (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\common\bin
  2. 次のコマンドを入力して、構成ウィザードを起動します。
    (UNIX) ./config.sh
    (Windows) config.cmd
  3. 「構成タイプ」画面で、「新規ドメインを作成(N)」を選択します。
    「ドメインの場所」フィールドでドメインのホーム・ディレクトリを指定し、「次」をクリックします。
    ドメイン・ディレクトリの場所には、Fusion Middleware製品がインストールされているOracleホーム・ディレクトリ以外の場所を選択することをお薦めします。推奨されるディレクトリ構造についてさらに学習するには、Oracle Fusion Middlewareの理解Oracle Fusion Middlewareの主要なディレクトリに関する項を参照してください。
  4. 「テンプレート」画面で、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」を選択します。
    「テンプレート・カテゴリ」ドロップダウン・リストから、次を選択します。
    • Oracle WebCenter Sites - 12.2.1.3.0 [wcsites]
    • Oracle JRF - 12.2.1.3.0[oracle_common]
    • Oracle Enterprise Manager - 12.2.1.3.0[em]
    • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1.3.0 [wlserver]

    ノート:

    この画面に表示されるOracle WebCenter Sitesテンプレートは、WebCenter Sitesバイナリのインストール中に選択するテンプレートによって異なります。11gから12cへのアップグレード・プロセス中、「WebCenter Sites」(「WebCenter Sites - 例付き」の有無に関係なく)のみを選択することをお薦めします。

    「次へ」をクリックします。
  5. 「アプリケーションの場所」画面で、「アプリケーションの場所」にパスを入力するか、ナビゲーション・ツリーを使用するための「参照」をクリックして、ドメインに関連付けられたアプリケーションの格納場所を指定します。アプリケーションの場所は、アプリケーション・ホーム・ディレクトリとも呼ばれます。
    アプリケーションの場所には、Fusion Middleware製品がインストールされているOracleホーム・ディレクトリ以外の場所を選択することをお薦めします。推奨されるディレクトリ構造についてさらに学習するには、Oracle Fusion Middlewareの理解Oracle Fusion Middlewareの主要なディレクトリに関する項を参照してください。
    「次へ」をクリックします。
  6. 「管理者アカウント」画面で、11.1.1.8 WebCenter Sitesドメイン用のユーザー名とパスワードを指定し、「次へ」をクリックします。
    これらのアカウント詳細は、WebCenter Sitesドメインの管理サーバーを起動し、これに接続するために使用されます。
  7. 「ドメイン・モードおよびJDK」画面で、「本番」Oracle HotSpot JDKを、ドメイン・モードとJDKのセクションでそれぞれ選択して、「次へ」をクリックします。
  8. 「データベース構成タイプ」画面で、データベースおよびデータベース・スキーマの詳細について指定します。
    「RCUデータ」を選択します。このオプションでは、構成ウィザードに対して、データベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に取得するように指示します。
    この画面で「手動構成」を選択した場合は、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面でスキーマのパラメータを手動で入力する必要があります。
    次のフィールドに接続の詳細を指定します。

    ノート:

    11gスキーマと12cスキーマが同じデータベースの同じ場所に配置されていることを確認してください。

    表5-6 「データベース構成タイプ」画面のフィールドの説明

    フィールド 説明
    DBMS/サービス

    データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。

    例: orcl.exampledomain.com

    ホスト名

    データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

    例: examplehost.exampledomain.com

    ポート

    データベースがリスニングするポート番号を入力します。

    例: 1521

    スキーマ所有者およびスキーマ・パスワード

    RCUを使用してスキーマを作成したときに指定した、データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。

    デフォルトのユーザー名はprefix_STBです。prefixは、RCUで定義したカスタム接頭辞です。

    「RCU構成の取得」をクリックします。
    「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示します。「OK」をクリックして、次の画面に進みます。
    Connecting to the database server...OK
    Retrieving schema data from database server...OK
    Binding local schema components with retrieved data...OK
    
    Successfully Done.
  9. 「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、データベース・スキーマの詳細を確認または指定します。
    すべてのスキーマの値が正しいことを確認します。「データベース構成タイプ」画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表はすでに正しく入力されています。
    「次へ」をクリックします。
  10. 「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、データ・ソース接続をテストします。
    「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから、「選択された接続のテスト」をクリックして接続テストを再試行してください。
    デフォルトでは、スキーマの作成時に指定したパスワードが、各スキーマ・コンポーネントのスキーマ・パスワードです。スキーマ・コンポーネントに応じて異なるパスワードを使用する場合は、前の画面(「JDBCコンポーネント・スキーマ」)で各行の「スキーマ・パスワード」列に使用するパスワードを入力して手動で編集します。パスワードを指定した後、パスワードを変更したスキーマに対応するチェック・ボックスを選択し、再度接続をテストします。
    「次へ」をクリックします。
  11. 「拡張構成」画面を使用して、ドメイン構成を完了します。拡張構成を実行するオプションを選択して、「次へ」をクリックします。

    表5-7 「拡張構成」画面のオプション

    オプション 説明
    管理サーバー 管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。
    ノード・マネージャ ノード・マネージャを構成するために必要です。
    トポロジ WebCenter Sites管理対象サーバーを構成するために必要です。
  12. 「管理サーバー」画面で、「サーバー名」フィールドにサーバー名を指定します。
    「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストから、管理サーバーを配置するホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」は選択しないでください。
    「リスニング・ポート」フィールドでは、デフォルト値を保持することも、1から65535の範囲の数値を指定することもできます。カスタム値は、SSLリスニング・ポートおよびCoherenceポートと同じにしないでください。
    管理サーバーに「サーバー・グループ」は指定しないでください。
    「次へ」をクリックします。
  13. 「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。
    「ノード・マネージャ・タイプ」には、「ドメインごとのデフォルトの場所」を選択します。
    「ノード・マネージャ資格証明」フィールドに、ユーザー名とパスワードを指定します。
  14. 「管理対象サーバー」画面では、管理対象サーバーの追加、クローン作成または削除を行ったり、管理対象サーバーにサーバー・グループ(使用可能な場合)を割り当てたりできます。
    1. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、管理対象サーバーを配置するホストのIPアドレスを選択します。単一のIPアドレスにマップされるシステム名またはDNS名を指定することもできます。「すべてのローカル・アドレス」は選択しないでください。
    2. セキュリティを有効にするには、「SSLの有効化」をクリックします。
    デフォルトで追加される各管理対象サーバーのデフォルトのサーバー・グループは、構成ウィザードによって自動的に入力されます。サーバーをさらに追加する場合は、「サーバー・グループ」ドロップダウン・リストから「WCSITES-MGD-SERVER」を選択します。
    サーバー・グループは、定義されたアプリケーション・サービス・グループを、定義された各サーバー・グループにマップすることにより、Fusion Middlewareのアプリケーションおよびサービスを1つ以上のサーバーにターゲット指定します。必要に応じて、特定のアプリケーション・サービス・グループを複数のサーバー・グループにマップすることができます。アプリケーション・サービスを特定のサーバー・グループにマップすると、そのグループに割り当てられているすべてのサーバーが自動的にサービスのターゲットに設定されます。
    管理対象サーバーの追加、クローン作成、または削除の詳細を参照するには、「ヘルプ」をクリックしてください。
    終了したら、「次へ」をクリックします。
  15. 「クラスタ」画面で、「追加」をクリックして新規クラスタを作成します。
    クラスタはWebLogic Serverインスタンスのグループであり、それらが連携して動作することにより、アプリケーションに拡張性と高可用性を提供します。クラスタを作成すると、管理対象サーバーをグループ化し、アプリケーションおよびリソースをホストするシングル・ホストとして動作するようにできます。
    「クラスタ名」フィールドに、クラスタの名前(wcs_cluster_1など)を指定します。「クラスタ・アドレス」フィールドは空白のままにします。
    これを繰り返し、クラスタをもう1つ(wcs_cluster_2など)追加して、「次へ」をクリックします。
    この画面の詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。

    ノート:

    Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してクラスタを作成することもできます。
  16. 「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、管理対象サーバーを新しいクラスタに割り当てます。
    1. 「クラスタ」ペインで、管理対象サーバーを割り当てるクラスタを選択します。たとえば、wcs_cluster_1などです。
    2. 「サーバー」次のいずれかの手順を実行して、サーバーをクラスタに割り当てます。
      • 「サーバー」ペインでサーバーを1回クリックし、右矢印ボタン(>)をクリックして、選択したクラスタの下に移動させます。

      • 「サーバー」ペインでサーバーをダブルクリックし、選択したクラスタの下に移動させます。

    3. この手順を繰り返して、すべてのサーバーをクラスタに割り当てます。

    ノート:

    「サーバー」ペインの下には、管理対象サーバーのみが表示されます。管理サーバーはクラスタに割り当てることができないため、リストされません。
    「次へ」をクリックします。
  17. 「Coherenceクラスタ」画面は、インフラストラクチャのインストール時にCoherenceを含めた場合にのみ表示されます。
    Coherenceクラスタの名前を「クラスタ名」フィールドに指定します。デフォルト名を保持することもできます。
    「クラスタ・リスニング・ポート」をデフォルトのポート番号0のままにして、「次へ」をクリックします。構成後、Coherenceクラスタがドメインに自動的に追加されます。
  18. 「マシン」画面で、ドメイン内に新規マシンを作成します。サーバーを起動および停止するためにノード・マネージャを使用するには、マシンが必要です。
    「マシン」タブ(Windows)または「UNIXマシン」タブ(UNIX)を選択し、「追加」をクリックして新しいマシンを作成します。
    名前フィールドにマシンの名前を指定します。たとえば、wcs_machine_1などです。
    「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドで、管理対象サーバーを構成したマシンのIPアドレスを選択します。
    localhostではなく、特定のインタフェースを選択する必要があります。これにより、Coherenceクラスタのアドレスが動的に計算されます。

    ノート:

    既存のドメインを拡張している場合は、既存のマシンにサーバーを割り当てることもできます。新しいマシンが不要な場合は、マシンを作成する必要はありません。
    「次へ」をクリックします。
  19. 「サーバーのマシンへの割当」画面で、管理サーバーと管理対象サーバーを、「マシン」画面で作成した新規マシンに割り当てます。
    1. 「マシン」ペインで、管理サーバーと管理対象サーバーを割り当てるマシンを選択します。たとえば、wcs_machine_1などです。
    2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかの手順を実行して、各サーバーをマシンに割り当てます。
      • 「サーバー」ペインでサーバーを1回クリックし、右矢印ボタン(>)をクリックして、選択したマシンの下に移動させます。

      • 「サーバー」ペインでサーバーをダブルクリックし、選択したマシンの下に移動させます。

    3. この手順を繰り返して、すべてのサーバーをマシンに割り当てます。
    「次へ」をクリックします。
  20. 「仮想ターゲット」画面で、「次へ」をクリックします。
  21. 「パーティション」画面で、「次へ」をクリックします。
  22. 「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインに関する詳細な構成情報が表示されます。
    画面上の各項目をレビューし、情報が正しいことを確認し、「作成」をクリックしてドメインを作成します。
    「表示」ドロップダウン・リストからフィルタ・オプションを選択すると、サマリー・ペインに表示される項目を制限することができます。
    変更を行うには、「戻る」をクリックするか、ナビゲーション・ペインで画面を選択して、前の画面に戻ります。ドメインの作成は、「作成」をクリックするまで開始されません。
  23. 「構成の進行状況」画面には、ドメイン作成プロセスの進行状況が表示されます。
    ドメイン作成が成功した場合は、「次へ」をクリックします。
    ドメイン作成が失敗した場合は、エラーをレビューして再試行します。エラーをトラブルシューティングできない場合は、My Oracle Supportに連絡してください。
  24. 「構成の終了」画面には、作成したドメインの管理サーバーURLとドメインの場所が表示されます。
    以後の操作のために値ノートにとっておきます。

ノート:

IBM DB2, WebCenter Sitesでは、Fusion Middleware構成ウィザードによって作成されるデフォルトのデータ・ソースをサポートしません。DB2がサポートするドライバを使用して新しいデータ・ソースを作成するには:
  1. WebCenter Sitesドメインのクラス・パスに、IBM DB2ドライバJARファイルを追加します。

    1. WebLogic Server管理サーバーを停止します。

    2. ドメインのクラス・パスに追加できる場所に、DB2のdb2jcc.jarおよびdb2jcc_license_cu.jarファイルをコピーします。

    3. NEW_DOMAIN_HOME/bin/setDomainEnv.shを編集し、# ADD EXTENSIONS TO CLASSPATHSの後に次の行を追加します。

      PRE_CLASSPATH="path_to_db2jcc.jar:path_to_db2jcc_license_cu.jar:${PRE_CLASSPATH}"

    4. 管理サーバーを起動します。

  2. 前述のDB2ドライバを使用して新しいデータ・ソースを作成します。

WebCenter Sitesインスタンスの構成

Oracle WebCenter Sitesドメインを構成した後に、ブラウザベースのWebCenter Sitesコンフィギュレータを実行して、WebCenter Sitesインスタンスを構成できます。 WebCenter Sitesランタイムは、WebCenter Sites、CAS Webアプリケーション(WARファイル)およびクラスタ・メンバー間の共有コンポーネント(configディレクトリ、dataディレクトリおよびデータベース・インスタンス)で構成されています。

次のトピックでは、WebCenter Sitesの構成方法を説明します。

WebCenter Sitesインスタンスの構成の前提条件

WebCenter Sitesコンフィギュレータを使用する前に、いくつかの前提条件タスクを実行する必要があります。これらのタスクには、OPSSのアクセス権限の付与、キャッシュ・ファイルの変更、および環境のプロパティ値の設定が含まれます。

WebCenter Sitesを構成する前に、次のタスクが完了していることを確認してください。
  1. 管理サーバーが実行されていることを確認します。次のスクリプトを実行して、NEW_ORACLE_HOME/wcsites/wcsites_common/lib/sites-security.jarOracle Platform Security Services資格証明ストアの読取り、書込みおよび削除のアクセス権限を付与します。
    (UNIX) DOMAIN_HOME/wcsites/bin/grant-opss-permission.sh
    (Windows) DOMAIN_HOME\wcsites\bin\grant-opss-permission.bat

    スクリプトから入力を要求されたら、WebLogic Server管理者のユーザー名とパスワードを使用します。

    Fusion Middleware構成ウィザードでデフォルト(ORACLE_HOME/user_projects/domains/domain_name)以外のドメイン・ホームを指定した場合は、grant-opss-permission.shまたはgrant-opss-permission.batを実行する前に、指定したドメイン名が含まれていることを確認してください。必要に応じて、ファイルを編集してドメイン名を更新します。

  2. WebCenter Sitesのconfigディレクトリのcs-cache.xmlss-cache.xmllinked-cache.xmlおよびcas-cache.xmlファイルを次のように変更します。
    1. 次のセクションを見つけます。
      <cacheManagerPeerProviderFactory class="net.sf.ehcache.distribution.RMICacheManagerPeerProviderFactory" properties="peerDiscovery=automatic, multicastGroupAddress=230.0.0.0, multicastGroupPort=4444, timeToLive=0" />
    2. peerDiscoveryプロパティの値を手動に変更します。
    3. ファイルを保存して閉じます。
  3. WebCenter Sites管理対象サーバーを起動する前にノード・マネージャを起動します。

コンフィギュレータによるWebCenter Sitesの構成

WebCenter Sitesコンフィギュレータは、WebCenter Sitesが機能するために必要な表およびデータをデータベースに移入します。コンフィギュレータは、必要なユーザー・アカウントを設定し、データベース・オブジェクトの必要な権限も設定します。

ノート:

低速ネットワーク上でWebCenter Sitesを構成する場合は、WebCenter Sitesコンフィギュレータを起動する前に、StuckThreadMaxTimeプロパティの設定をスレッドごとに1000秒に増加します。デフォルト値は600秒です。

ネットワーク関連の問題が発生する可能性のある特定の環境では、WebCenter Sites構成の設定プロセスで、サンプル・サイトのインポート・プロセスの1スレッド当たりの所要時間が600秒を超える可能性があります。これによって、インポート・プロセスまたはインストールが失敗し、ログ・ファイルに複数の例外が記録される可能性があります。サンプル・サイトのインストールが正常に完了するために、設定を1000秒に増加することをお薦めします。

StuckThreadMaxTimeの値を変更するには、ドメインのWebLogic Server管理コンソールで、「サーバー」に移動し、wcsites_server1をクリックします。「構成」で、「チューニング」をクリックします。

対応するWebLogicドメインが正常に設定された後、ブラウザ・ベースのWebCenter Sitesコンフィギュレータを実行するには:
  1. Webサーバー上でWebCenter Sitesを構成するには、WebCenter Sitesの構成を開始する前に、Webサーバーのtimeout値を300 secに増加します。
    1. (オプション)コンフィギュレータをサイレント・モードで実行するには:
      1. NEW_DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/configディレクトリにあるwcs_properties_bootstrap.iniファイルを編集して、オンライン手順を完了します。

      2. WebCenter Sites管理対象サーバーを起動します。

      3. 次のコマンドを使用してWebCenter Sitesの構成プロセスを開始します。
        • UNIXオペレーティング・システム: xdg-open http://sites-host:sites-port/sites/sitesconfig

        • Windowsオペレーティング・システム: start http://sites-host:sites-port/sites/sitesconfig

    2. (オプション) 管理インタフェースのプロパティ管理ツールを使用して、環境に応じて次のプロパティの値を設定します。これらのプロパティは、NIOデータベース・ベースのファイル・システムを使用するクラスタに設定します。ファイルをデフォルトの場所(NEW_DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config下の個別フォルダ)以外に保存する場合は、WebCenter Sitesが稼働中になるとそれを変更できなくなるため、その場所をプロパティ値として指定します。
      プロパティ 説明
      xcelerate.transformpath

      WebCenter Sitesのアセットに変換される前に、Microsoft Wordのファイルが保存されているディレクトリ。

      cs.pgcachefolder

      非推奨。Oracleサポートから指示された場合にのみ設定します。

      cs.xmlfolder

      HTMLレンダリングのための作業ディレクトリ。

      cs.pgexportfolder

      ディスクへのエクスポートの配信タイプによりアセットを公開するときに作成されるHTMLファイルのベース・エクスポート・ディレクトリ。

      vis.path

      WebCenter Sitesがインストールされているディレクトリ。末尾のスラッシュを含める必要があります。

      mwb.path

      WebCenter Sitesがインストールされているディレクトリ。末尾のスラッシュを含める必要があります。

      contentserver.installation.folder

      WebCenter Sitesがインストールされているディレクトリ。末尾のスラッシュを含める必要があります。Satellite ServerとWebCenter Sitesが同じWebアプリケーションで実行するため、ユーザーのセッションを共有する必要がある場合のインストールに適用されます。これを指定すると、Satellite ServerがWebCenter Sitesのリソースにアクセスできます。

      cs.csdtfolder

      WebCenter Sitesの開発者ツールのインポートが格納されるディレクトリ。

      前述のプロパティの詳細は、Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンスを参照してください。

  2. WebCenter Sitesプライマリ・クラスタ・ノードの管理対象サーバーを起動します。
  3. Webブラウザで、このURLにアクセスします: http://sites-host:sites-port/sites/sitesconfigsetup
  4. 表示されるWebCenter Sitesコンフィギュレータの画面で、「開始」をクリックします。
  5. 「データベース・パラメータ」画面で、WebCenter Sitesデータベース・リポジトリの「JNDI DataSource名」を指定します。これは、WebLogicドメインの設定時にリポジトリ作成ユーティリティを使用して作成したリポジトリです。
  6. 「Webアプリケーション・パラメータ」画面で、安全な接続を介してインストールしている場合は「はい」を選択し、すべてのパラメータをデフォルトの(事前に移入された)値のままにし、「次」をクリックします。
  7. 「CASデプロイメント情報」画面で、すべてのパラメータをデフォルトの(事前に移入された)値のままにし、「次」をクリックします。ロード・バランシングのためにクラスタとフロントエンドWebサーバーを使用している場合は、環境に応じてこれらの値を調整します。
  8. 「WebCenter Sites管理者アカウント」画面で、必要な資格証明を指定し、「次」をクリックします。
  9. (オプション) WebCenter Sitesのインストール時に「WebCenter Sites - 例」インストール・オプションを選択した場合、「サンプル・サイト」画面が表示されます。この画面で、目的のサンプル・サイトを選択し、「次」をクリックします。
  10. 「構成サマリー」画面で「テスト」をクリックし、すべてのテストが成功しているかどうかを確認します。「開始」をクリックし、構成プロセスが完了するのを待ちます。
  11. WebCenter Sitesアプリケーションの管理対象サーバーを再起動します。
  12. Webブラウザで次のURLにアクセスしてログインし、WebCenter Sitesが稼働中かどうかを確認します: http://sites-host:sites-port/sites

ノート:

cas.logのデフォルトの場所は、NEW_DOMAIN_HOME/servers/wcsites_server1/logs/です。
XMLPostとBulkloaderが稼働するためには、CLASSPATH環境変数に次のディレクトリを設定します。
NEW_ORACLE_HOME\wcsites\webcentersites\sites-home\lib\*
ORACLE_HOME\oracle_common\modules\clients\*

追加のクラスタ・ノードを構成する方法の詳細は、「クラスタの設定」を参照してください。

外部LDAP認証プロバイダの構成方法の詳細は、「LDAPディレクトリに対する認証への切替え」を参照してください。

Oracle Access Managerの統合を構成する方法の詳細は、「Oracle Access Managerに対する認証への切替え」を参照してください。

WebCenter Sites構成のインポート/エクスポート・ユーティリティの使用方法の詳細は、Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンスプロパティ管理ツールの使用に関する項を参照してください。

構成後のタスク

WebCenter Sites 12cを構成した後に、このトピックにリストされているタスクを実行します。

  1. 既存のSites 11.1.1.8環境がLDAPベースまたはOAMベースの認証を使用して構成されている場合は、 12.2.1.3.0環境も同じように構成します。

    LDAPベースの認証に切り替えるには、「LDAPディレクトリに対する認証への切替え」を参照してください。
    LDAPベースの認証に切り替えるには、「Oracle Access Managerに対する認証への切替え」を参照してください。

  2. ディレクトリ構造を確認します。Oracleホーム(製品のバイナリが含まれる)、Sitesホーム(ドメインおよび構成データ)、およびSites共有ディレクトリが、WebCenter Sitesの構成後に作成されている必要があります。
  3. 管理者の資格証明を使用してSites UIにサインインします。
  4. 管理対象サーバーを再起動してWebCenter Sitesにアクセスします。

LDAPディレクトリに対する認証への切替え

このトピックでは、WebCenter Sitesを外部LDAP認証プロバイダ・ディレクトリに対する認証に切り替える方法について説明します。Oracle Access Managementとの統合を実行できない場合、これは本番環境のための推奨のソリューションです。

認証プロバイダを変更する前に、WebCenter Sitesをインストールし構成してください。
WebCenter Sitesを外部LDAPディレクトリに対する認証に切り替えるには:
  1. (オプション)使用しているLDAPサーバーが大/小文字を区別する場合は、ldap.caseAwareプロパティの値をtrueに変更します。
    デフォルトでは、ldap.caseAwareの値はfalseに設定されています。大/小文字を区別するLDAPサーバーを使用しているとき、このプロパティがfalseに設定されている場合、サインインに失敗します。ldap.caseAwareの値をTrueに変更するには、次のステップに従います。
    • WebCenter Sites管理インタフェースにサインインし、管理ツリータブ>「システム・ツール」>「プロパティ管理」オプションに移動します。

    • ldapを検索し、値をFalseからTrueに変更します。

    • 管理対象サーバーを再起動します。

    ノート:

    SitesとLDAPを統合する際、LDAP内のユーザー・データがカンマで区切られている場合(たとえば: test,user)、そのデータはフェッチされません。このデータを取得するには、..sites/installディレクトリにあるdir.iniファイルの構文を、"syntax.escape=\\からsyntax.escape=\#"に変更する必要があります。
  2. LDAPコンフィギュレータにアクセスし(http://sites-host:sites-port/sites-context/ldapconfig)、画面に表示される指示に従って、使用する環境に応じて値を入力します。
  3. LDAPのロールバックの場合は、WebCenter Sites管理対象サーバーを再起動し、同じLDAPコンフィギュレータURLにアクセスします。

    現在は、手動によるLDAP統合のみがあります。LDAPサーバーへの書込みはなく、DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config/ldapフォルダ下にLDIFファイルのみが作成されます(これはWebCenter Sitesアプリケーションのデフォルトのインストール場所です。すべてのカスタマイズおよびパスの変更はLDAPの正常な統合の後に行う必要があります)。peopleparentgroupparentusernameおよびその他のフィールドは、以前のリリースのように事前移入されません。

  4. (オプション)使用する環境に応じて、NEW_DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config/にあるLDIFファイルの値を変更します。

    フィールドが事前移入されていないので、次のORACLEDIRの例に従ってください:

    ldap server type -- ORACLEDIR
    ldap DSN -- dc=oracle,dc=com
    ldap host -- localhost
    ldap port -- 389
    ldap username -- cn=orcladmin
    ldap password -- password
    ldap peopleParent -- cn=Users,dc=oracle,dc=com
    ldap groupparent -- cn=Groups,dc=oracle,dc=com
  5. Oracle Virtual DirectoryをLDAP認証プロバイダとして選択すると、WebCenter Sitesに生成されるLDIFファイルをOracle Internet Directoryサーバーにインポートし、Oracle Virtual Directoryにアダプタを作成してOracle Internet Directoryサーバーに接続できます。

    Oracle Virtual DirectoryのLDAPサーバーにはそれ独自の記憶域がないので、LDIFファイルを直接にOracle Virtual Directoryにインポートすることはできません。

  6. 外部LDAP認証プロバイダにLDIFファイルをインポートします。
  7. このWebCenter Sitesインスタンスを実行しているWebLogic管理対象サーバーを再起動します。

Oracle Access Managerに対する認証への切替え

Oracle Access Managerに対する認証を行うようにWebCenter Sitesを構成できます。このソリューションは本番環境にお薦めします。

お客様がすでにOAMサーバーを実行中であることを前提としています。このOAMとの統合では、oamconsoleを使用したOAMサーバーの構成とSites内の一部の構成の変更が必要です。
WebCenter Sitesとの統合は、Oracle Access Manager 11.1.2.2.0および11.1.2.3.0でサポートされます。
WebCenter SitesOracle Access Managerに対する認証に切り替えるには:
  1. たとえばhttp://<oam_host:oam_port>/<oam console>/ というように、oamconsoleを介してOracle Access Managerサーバーにサインインし、WebGateを構成します。
  2. ターゲットWebCenter Sitesインスタンスが含まれているWebLogicドメインに、NEW_ORACLE_HOME/wcsites/webcentersites/sites-homeにあるoamlogin.warおよびoamtoken.warアプリケーション・ファイルをデプロイします。
  3. DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config/wemsites_settings.propertiesプロパティ・ファイルを作成します。
  4. wemsites_settings.propertiesファイルに、次のように値を入力します。
    要素 プロパティ
    oamredirect http://oam_server_host:oam_port/oam/server/auth_cred_submit
    oamlogout oamlogout=http://oam_server_host:oam_port/oam/server/logout
    forgotpassword helpdesk-email-address
  5. NEW_DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config/SSOConfig.xmlに次のプロパティを設定します。統合ステップに関する項のステップ12を参照してください。
    要素 プロパティ
    serviceUrl http://{ohs_server_host}:{ohs_port}/{sites_context_root}/REST
    ticketUrl http://{oamtoken_server_host}:{oamtoken_port}/oamtoken
    signoutURL

    http://{oam_server_host}:{oam_port}/oam/server/logout?end_url={end_url}

    このURLは、WebCenter Sitesログアウトを呼び出すときに使用します。これには、Oracle Access Managerによるすべてのログアウト処理が完了した後にブラウザから戻される、エンコードされたURLが含まれます。
    end_url

    テスト(ステージング)および本番(配信)環境: http%3A%2F%2F{ohs_server_host}%3A{ohs_port}%2F{sites_context_root}%2Fwem%2Ffatwire%2Fwem%2FWelcome

    dbUsername WebCenter Sitesの一般管理者のユーザー・アカウント名。
    dbPassword WebCenter Sitesの一般管理者のユーザー・アカウントのパスワード。

    ノート:

    ohs_serverホストおよびohs_portをWebLogicホストおよびポートにするか、構成に応じてその他のHTTPサーバー・ホストおよびポートを使用できます。OHS構成の詳細は、「統合ステップ」のステップ2からステップ9を参照してください。mod_wl_ohs.confファイルのOAM OHSに次の構成の例を追加します。
    <IfModule weblogic_module>
        <Location /oamlogin>
         SetHandler weblogic-handler
           WebLogicHost SITES_HOST       
    WebLogicPort SITES_PORT   
    </Location> 
    </IfModule>
      <IfModule weblogic_module>
     <Location /sites>
           SetHandler weblogic-handler
           WebLogicHost SITES_HOST
           WebLogicPort SITES_PORT
     </Location>
     </IfModule>
  6. Oracle Access ManagerインスタンスのobAccsessClient.xmlおよびcwallet.ssoファイルを、ターゲットWebCenter Sitesインスタンス上のNEW_DOMAIN_HOME/wcsites/wcsites/config/oblix/lib/ディレクトリにコピーします。

    ノート:

    これらのファイルは、WebGateが構成された後に自動生成されます。
  7. 互換性モードとoblixパスを設定するために、sites-configディレクトリのoamtoken.xmlファイルを編集します。互換性モードは11gに設定し、oblixパスはoblix/libフォルダが含まれているsites-configフォルダに設定します。
  8. WebCenter SitesのためのOracle Access Managerの構成で、保護リソース、パブリック・リソースおよび除外リソースを次のように更新します。

    図5-2 WebCenter Sites用の保護されたリソース、パブリック・リソースおよび除外されたリソースのリスト

    図5-2の説明が続きます
    「図5-2 WebCenter Sites用の保護されたリソース、パブリック・リソースおよび除外されたリソースのリスト」の説明
  9. Weblogic ServerにOAMSDKクライアントをoamtoken.warアプリケーションとして統合するために、WebCenter Sitesドメインのjps-config.xmlファイルを編集します。このファイルは、WebLogic Server 12 cの起動スクリプトの一部であり、デフォルトでは、WebLogicドメインはこのファイルを使用して実行されます。

    -Doracle.security.jps.config=NEW_ORACLE_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/config/fmwconfig/jps-config.xml

    1. 次の例に示すように、既存のjsp-config.xmlファイル内の既存のサービス・インスタンスの隣に、サービス・インスタンスを追加します。
      <serviceInstance name="credstore.oamtoken" provider="credstoressp" location="./oamtoken">
      <description>File Based Credential Store Service Instance</description>
      <property name="location" value="./oamtoken"/>
      </serviceInstance>
      locationは、cwallet.ssoファイルを含むディレクトリのパスです。前述の例では、このパスは、現在のjsp-config.xmlファイルへの参照に設定されています。omtokenフォルダが、現在のディレクトリを基準にして作成され、そこにcwallet.ssoファイルが配置されていることを確認してください。locationの値は、cwallet.ssoファイルが配置されている場所への絶対パスにすることもできます。
    2. <jpsContext name="default">の下に、<serviceInstanceRef ref="credstore.oamtoken"/>を追加します。
    3. <jpsContexts default="default">の下に、次の<jpsContext>要素を追加します。
      <jpsContext name="OAMASDK">
      <serviceInstanceRef ref="credstore.oamtoken"/>
      </jpsContext>
  10. oamtoken.warのコードを使用できるように権限を追加します。
    クライアントは、Oracle Access Managerに作成されたWebゲートにアクセスします。セキュリティの制約に対処するために、WebCenter Sitesドメインに資格証明を追加する必要があります。
    1. wlst.shスクリプトでWebLogic Scripting Toolを起動します。
      cd NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/./wlst.sh
    2. WebCenter Sitesドメインの管理サーバーに接続します。
      connect('user-name','password','sites-host:admin-port')
    3. 権限を付与します。
      grantPermission(codeBaseURL="file:/scratch/idc/newoam/rend/Oracle_Home/user_projects/domains/renddomain/servers/wcsites_server1/tmp/_WL_user/oamtoken/-", permClass="oracle.security.jps.service.credstore.CredentialAccessPermission",permTarget="context=SYSTEM,mapName=OAMAgent,keyName=*",permActions="*")
      基本的に、前述のパスは、WebLogic Serverのoamtoken.warアプリケーションが展開されている場所へのパスです。
    4. ターゲットWebCenter Sites管理対象サーバーを再起動します。
  11. (オプション) WebCenter SitesOracle Access Managerの間の信頼が確立していない場合は、WebCenter SitesのWeb層の設定を次のように変更します。
    1. Oracle Access Managerコンソールにサインインします。
    2. Webゲートの認可ポリシー(保護されたリソースのポリシーの下)の「レスポンス」タブに移動します。
    3. 「IDアサーション」チェック・ボックスを有効化(選択)します。
    4. 「適用」をクリックして、変更を保存します。
  12. (オプション) WebCenter SitesがOAM統合を使用するクラスタにデプロイされている場合。次のステップがoamticketcacheキャッシュにレプリケートされている必要があります。
    1. configディレクトリにあるcas-cache.xmlには、oamticketcacheがデフォルトで構成されています。
    2. oamticketcacheという名前のキャッシュ内で、次のように表示されるコメント化されたセクションのコメントを解除します。
      <cacheEventListenerFactory
      class="net.sf.ehcache.distribution.RMICacheReplicatorFactory"  
      properties="replicateAsynchronously=true, replicatePuts=true,
      replicateUpdates=true,
      	replicateUpdatesViaCopy=false, replicateRemovals=true"/>
      <bootstrapCacheLoaderFactory 
      class="net.sf.ehcache.distribution.RMIBootstrapCacheLoaderFactory"
      		properties="bootstrapAsynchronously=false,
      			maximumChunkSizeBytes=5000000"
      		propertySeparator="," />
    3. cacheManagerPeerProviderFactoryを次のように修正し、ポートが一意であることを確認してください。 
      <cacheManagerPeerProviderFactory
      class="net.sf.ehcache.distribution.RMICacheManagerPeerProviderFactory"
      	properties="peerDiscovery=automatic,
      multicastGroupAddress=230.0.0.8,
      		multicastGroupPort=40002, timeToLive=1" />
    4. 前のステップで指定したように、cacheManagerPeerProviderFactorycacheManagerPeerListenerFactoryのポートは異なるものである必要があります。
    5. 両方のプロパティについて、すべてのクラスタ・ノードのポートが同じである必要があります。
  13. SSOConfig.xmlファイルで作業する場合は、次のステップに従います。
    1. WebCenter SitesデプロイメントのSSOConfig.xmlファイルを変更します。このファイルは、ロードする認証クラスや、それらのクラスで必要なプロパティを制御します。
    2. Sitesサーバーを停止します。
    3. デプロイされているWebCenter SitesアプリケーションのWEB-INF/classesディレクトリにあるSSOConfig.xmlファイルをバックアップします。
      たとえば、/u01/software/Apps/OraMiddleware/user_projects/domains/OAMSitesDomain/wcsites/wcsites/config/SSOConfig.xmlとします。
    4. SSOConfig.xmlを次のように変更します。 

      ノート:

      serviceUrltticketUrlsignoutURLdbUsernameおよびdbPasswordのプロパティの設定は、追加ステップで説明します。ステップ5を参照してください。
    5. signoutUrlプロパティは、WebCenter Sitesのログアウトの起動時に使用されるURLを指定します。これには、OAMによりすべてのログアウト処理が完了した後にブラウザから戻される、エンコードされたURLが含まれます。
    6. Sites管理の場合は、end_urlの値としてhttp%3A%2F%2F{ohs_server_host}%3A{ohs_port}%2F{sites_context_root}%2Fwem%2Ffatwire%2Fwem%2FWelcomeを使用します。
    7. Sitesの配信の場合は、end_urlの値としてhttp%3A%2F%2F{ohs_server_host}%3A{ohs_port}%2F{sites_context_root}%2Fwem%2Ffatwire%2Fwem%2FWelcomeを使用します。
      dbUsernameプロパティおよびdbPasswordプロパティには、WebCenter Sitesの一般管理者の資格証明を入力できます(デフォルトではfwadmin/xceladmin)。これらのプロパティの値は、WebCenter Sitesアプリケーションの起動時に暗号化されます。

      ノート:

      次のコード例では、csServerUrlserviceUrl、ticketUrl、signoutURLdbUsernamedbPasswordのプロパティを設定します。ステップ5を参照してください。
      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
      <!--
      
          Copyright (c) 2010 FatWire Corporation. All Rights Reserved.
          Title, ownership rights, and intellectual property rights in and
          to this software remain with FatWire Corporation. This  software
          is protected by international copyright laws and treaties, and
          may be protected by other law.  Violation of copyright laws may
          result in civil liability and criminal penalties.
      
      -->
      
      <beans xmlns="http://www.springframework.org/schema/beans"
      	xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns:jdbc="http://www.springframework.org/schema/jdbc"
      	xmlns:p="http://www.springframework.org/schema/p" xmlns:context="http://www.springframework.org/schema/context"
      	xsi:schemaLocation="http://www.springframework.org/schema/beans http://www.springframework.org/schema/beans/spring-beans-3.1.xsd
      	http://www.springframework.org/schema/jdbc http://www.springframework.org/schema/jdbc/spring-jdbc-3.1.xsd
      	http://www.springframework.org/schema/context http://www.springframework.org/schema/context/spring-context-3.1.xsd">
      
      	<bean id="propertyConfigurer" class="org.springframework.beans.factory.config.PropertyPlaceholderConfigurer" />
      	<!-- Root Context: defines shared resources visible to all other web components -->
      	
      	<jdbc:initialize-database data-source="dataSource"	enabled="true" ignore-failures="ALL">		
      		<!-- For installer the first jdbc:script will opened. Installer will configure it automatically -->
      		<jdbc:script location="classpath:crawler_oracle_db.sql" />
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_hsql_db.sql" /-->
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_sql_server_db.sql" /-->
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_oracle_db.sql" /-->
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_db2_db.sql" /-->
      	</jdbc:initialize-database>
      	
      	<!-- Section# 1 Installer will consume below configuration to configure a datasource name created on the appservers -->
      	<bean id="dataSource" class="org.springframework.jndi.JndiObjectFactoryBean">
      		<property name="jndiName" value="wcsitesDS"/>
      	</bean>
      	
      	<!-- Single Sign On provider -->
      	<bean id="ssoprovider" class="com.fatwire.wem.sso.oam.OAMProvider">
      		<property name="config" ref="ssoconfig" />
      	</bean>
      	<!--It is invoked by the OAM filter to resolve an OAM authenticated user against a remote Site CS instance.--> 
      	<bean id="oamIdentity" class="com.fatwire.auth.identity.RemoteUsernameResolver" >
      		<property name="csServerUrl" value="http://{ohs_server_host}:{ohs_port}/{sites_context_root}/custom/customCsResolver.jsp"/>
      	</bean>
        
      	<!-- Single Sign On filter -->
      	<bean id="ssofilter" class="com.fatwire.wem.sso.oam.filter.OAMFilter">
      		<property name="config" ref="ssoconfig" />
      		<property name="provider" ref="ssoprovider" />
      		<property name="identityResolver" ref="oamIdentity" />
      		
      		<!-- Set "trustConfigured" to "true" in case of trust relationship configured between WebGate and WLS.
      		It will turn off check for OAM_ASSERTION header. -->
      		<property name="trustConfigured" value="false" />
      	</bean>
        
      
      	<!-- Single Sign On listener -->
      	<bean id="ssolistener" class="com.fatwire.wem.sso.oam.listener.OAMListener">
      	</bean>
      	
      	<!-- Single Sign On configuration -->
      	<bean id="ssoconfig" class="com.fatwire.wem.sso.oam.conf.OAMConfig">
      		<!-- URL prefix for REST service endpoint -->
      		<property name="serviceUrl" value="http://{ohs_server_host}:{ohs_port}/{sites_context_root}/REST" />
      		
      		<!-- URL prefix for Token Service servlet -->
      		<property name="ticketUrl" value="http://{oamtoken_server_host}:{oamtoken_port}/oamtoken" />
      		
      		<!-- URL to be called when WEM logout is required. -->
      		<property name="signoutUrl" value="http://{oam_server_host}:{oam_port}/oam/server/logout?end_url=http%3A%2F%2F{ohs_server_host}%3A{ohs_port}%2F{sites_context_root}%2Fwem%2Ffatwire%2Fwem%2FWelcome"/>
      		
      		<!-- Do not proxy tickets, tt's the last server in thecall chain -->
      		<property name="proxyTickets" value="false" />
      		
      		<!-- Database Credentials needed by user lookup inOAMFilter -->
      		<property name="dbUsername" value="fwadmin" />
      		<property name="dbPassword" value="xceladmin"/>
      		
      		<!-- Your application protected resources (relative to applicationUrl) -->
      		<property name="protectedMappingIncludes">
      			<list>
      				<value>/__admin</value>
      				<value>/__admin/**</value>
      			</list>
      		</property>
      		
      		<!-- Your application protected resources excludes (relative to applicationUrl) -->
      		<property name="protectedMappingExcludes">
      			<list>
      				<value>/__admin/layout</value>
      			</list>
      		</property>
      		<property name="applicationProxyCallbackPath" value="/sso/proxycallback" />
      		<property name="gateway" value="false" />
      	</bean>
      	
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.dao" />
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.support" />
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.di" />
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.resources.support" />
      
      </beans>
OAMを認証した後は、次の統合を実行する必要があります。
SiteCaptureのOAMとの統合

この項では、SiteCaptureのOAMとの統合ステップを示します。

SiteCaptureのためのOracle Access Managerとの統合では、次のステップに従う必要があります。
  1. Oracle WebCenter SitesとOracle Access Managerを統合します。詳細は、「Oracle WebCenter SitesとOAMの統合」を参照してください。
  2. SiteCaptureのためのOracle Access Managerの統合には、追加構成が必要です。
    1. WebCenter Sitesアプリケーション・ドメインに対して追加のリソース定義を作成します(次の表を参照)。
      リソースURL 保護レベル 認証 認可
      /<sites-context>/REST/roles

      非保護

      パブリック

      すべて許可

      /<sites-context>/custom/customCsResolver.jsp

      非保護

      パブリック

      すべて許可

      /resources/.../*

      除外

      該当せず

      該当せず

      /__admin/.../*

      保護

      保護

      保護

    2. 次のように保護されたリソース・ポリシーを構成します。
    1. 「アプリケーション・ドメイン」→「開く」アイコンをクリックします。
    2. 「検索」をクリックし、「WCSitesWebGate」を選択します。
    3. 「認証ポリシー」タブをクリックし、「認証ポリシー」を選択します。「認証スキーム」で、以前作成した認証スキームであるLDAPWemSchemeを選択します。
    4. 「レスポンス」タブをクリックします。
    5. 「IDアサーション」チェック・ボックスを選択します。
    6. 認証ポリシーの条件が満たされている場合は、レスポンスを作成できます。レスポンスは、WebCenter SitesのHTTPフィルタでLDAP属性を識別し、認証済ユーザーについての情報を提供するために必要です。これらのレスポンスを作成するステップは、次のとおりです。
    7. 追加(+)アイコンをクリックし、次を入力します。
    1. 名前: FATGATE_CSTIMEOUTを入力します。
    2. タイプ: 「ヘッダー」を選択します。
    3. : 30を入力します
  3. SiteCaptureアプリケーションをインストールします。SiteCaptureのインストール・プロセスでは、次に示すパラメータを使用します。
    プロパティの説明 プロパティ
    コンテンツ・サーバーのホスト名またはIP

    fw.cs.hostname

    {ohs_host}

    コンテンツ・サーバーのアプリケーション・サーバー・ポート

    fw.cs.port

    {ohs_port}

    コンテンツ・サーバーのコンテキスト

    fw.cs.context

    {sites_context_root}

    コンテンツ・サーバーのプロトコル(httpまたはhttps)

    fw.cs.protocol

    {sites.protocol}

    RESTADMINロールを持つコンテンツ・サーバー・ユーザー名

    fw.cs.username

    {username}

    コンテンツ・サーバーのユーザー・パスワード

    fw.cs.password

    {password}

    SiteCaptureサーバーのホスト名またはIP

    fw.sc.hostname

    {sc_host}

    SiteCaptureアプリケーション・サーバー・ポート

    fw.sc.port

    {sc_port}

    SiteCaptureプロトコル(httpまたはhttps)

    fw.sc.protocol

    {sc.protocol}

    CASサーバー・ホスト名

    fw.cas.host

    インストーラの{ohs_host}。または

    sitecapture.propertiesでは空

    CASサーバー・ポート

    fw.cas.port

    インストーラの{ohs_port}。または

    sitecapture.propertiesでは空

    CASサーバー・コンテキスト

    fw.cas.context

    インストーラのcas。または

    sitecapture.propertiesでは空

  4. SiteCaptureアプリケーションのroot-context.xmlファイルを調整します。SiteCaptureには、次の2つのファイルが用意されています。
    1. root-context.xml
      root-context.xmlをバックアップし、名前をroot-context.xml.bakファイルに変更します。
    2. oam_root-context.xml
      oam_root-context.xmlファイルの名前をroot-context.xmlファイルに変更します。
      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
      <!--
      
          Copyright (c) 2010 FatWire Corporation. All Rights Reserved.
          Title, ownership rights, and intellectual property rights in and
          to this software remain with FatWire Corporation. This  software
          is protected by international copyright laws and treaties, and
          may be protected by other law.  Violation of copyright laws may
          result in civil liability and criminal penalties.
      
      -->
      
      <beans xmlns="http://www.springframework.org/schema/beans"
      	xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns:jdbc="http://www.springframework.org/schema/jdbc"
      	xmlns:p="http://www.springframework.org/schema/p" xmlns:context="http://www.springframework.org/schema/context"
      	xsi:schemaLocation="http://www.springframework.org/schema/beans http://www.springframework.org/schema/beans/spring-beans-3.1.xsd
      	http://www.springframework.org/schema/jdbc http://www.springframework.org/schema/jdbc/spring-jdbc-3.1.xsd
      	http://www.springframework.org/schema/context http://www.springframework.org/schema/context/spring-context-3.1.xsd">
      
      	<bean id="propertyConfigurer" class="org.springframework.beans.factory.config.PropertyPlaceholderConfigurer" />
      	<!-- Root Context: defines shared resources visible to all other web components -->
      	
      	<jdbc:initialize-database data-source="dataSource"	enabled="true" ignore-failures="ALL">		
      		<!-- For installer the first jdbc:script will opened. Installer will configure it automatically -->
      		<jdbc:script location="classpath:crawler_oracle_db.sql" />
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_hsql_db.sql" /-->
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_sql_server_db.sql" /-->
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_oracle_db.sql" /-->
      		<!--jdbc:script location="classpath:crawler_db2_db.sql" /-->
      	</jdbc:initialize-database>
      	
      	<!-- Section# 1 Installer will consume below configuration to configure a datasource name created on the appservers -->
      	<bean id="dataSource" class="org.springframework.jndi.JndiObjectFactoryBean">
      		<property name="jndiName" value="wcsitesDS"/>
      	</bean>
      	
      	<!-- Single Sign On provider -->
      	<bean id="ssoprovider" class="com.fatwire.wem.sso.oam.OAMProvider">
      		<property name="config" ref="ssoconfig" />
      	</bean>
      	<!--It is invoked by the OAM filter to resolve an OAM authenticated user against a remote Site CS instance.--> 
      	<bean id="oamIdentity" class="com.fatwire.auth.identity.RemoteUsernameResolver" >
      		<property name="csServerUrl" value="http://{ohs_server_host}:{ohs_port}/{sites_context_root}/custom/customCsResolver.jsp"/>
      	</bean>
        
      	<!-- Single Sign On filter -->
      	<bean id="ssofilter" class="com.fatwire.wem.sso.oam.filter.OAMFilter">
      		<property name="config" ref="ssoconfig" />
      		<property name="provider" ref="ssoprovider" />
      		<property name="identityResolver" ref="oamIdentity" />
      		
      		<!-- Set "trustConfigured" to "true" in case of trust relationship configured between WebGate and WLS.
      		It will turn off check for OAM_ASSERTION header. -->
      		<property name="trustConfigured" value="false" />
      	</bean>
        
      
      	<!-- Single Sign On listener -->
      	<bean id="ssolistener" class="com.fatwire.wem.sso.oam.listener.OAMListener">
      	</bean>
      	
      	<!-- Single Sign On configuration -->
      	<bean id="ssoconfig" class="com.fatwire.wem.sso.oam.conf.OAMConfig">
      		<!-- URL prefix for REST service endpoint -->
      		<property name="serviceUrl" value="http://{ohs_server_host}:{ohs_port}/{sites_context_root}/REST" />
      		
      		<!-- URL prefix for Token Service servlet -->
      		<property name="ticketUrl" value="http://{oamtoken_server_host}:{oamtoken_port}/oamtoken" />
      		
      		<!-- URL to be called when WEM logout is required. -->
      		<property name="signoutUrl" value="http://{oam_server_host}:{oam_port}/oam/server/logout?end_url=http%3A%2F%2F{ohs_server_host}%3A{ohs_port}%2F{sites_context_root}%2Fwem%2Ffatwire%2Fwem%2FWelcome"/>
      		
      		<!-- Do not proxy tickets, tt's the last server in thecall chain -->
      		<property name="proxyTickets" value="false" />
      		
      		<!-- Database Credentials needed by user lookup inOAMFilter -->
      		<property name="dbUsername" value="fwadmin" />
      		<property name="dbPassword" value="xceladmin"/>
      		
      		<!-- Your application protected resources (relative to applicationUrl) -->
      		<property name="protectedMappingIncludes">
      			<list>
      				<value>/__admin</value>
      				<value>/__admin/**</value>
      			</list>
      		</property>
      		
      		<!-- Your application protected resources excludes (relative to applicationUrl) -->
      		<property name="protectedMappingExcludes">
      			<list>
      				<value>/__admin/layout</value>
      			</list>
      		</property>
      		<property name="applicationProxyCallbackPath" value="/sso/proxycallback" />
      		<property name="gateway" value="false" />
      	</bean>
      	
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.dao" />
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.support" />
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.di" />
      	<context:component-scan base-package="com.fatwire.crawler.remote.resources.support" />
      
      </beans>

      ノート:

      mod_wl_ohs.confファイルを更新するには、次のコードを含める必要があります。
      <IfModule weblogic_module>
      <Location /__admin>
      		SetHandler weblogic-handler
      		WebLogicHost SITECAPTURE_HOST
      	WebLogicPort SITECAPTURE_HOST 
      </Location>
      </IfModule>
       
OAMとOracle WebCenter Sites: Satellite Serverの統合

この項では、OAMのOracle WebCenter Sites: Satellite Serverとの統合ステップを示します。

Oracle Access Manager統合のためのSatellite Serverの構成は、WebCenter Sitesの手順よりも簡単です。Satellite Serverを使用したOAMとWebCenter Sitesの統合の詳細は、「OAMとOracle WebCenter Sites: Satellite Serverの統合」を参照してください。

ノート:

次のコード例では、OAM OHSのRSS構成およびmod_wl_ohs.confファイルを指定します。
<IfModule weblogic_module>
 <Location /ss>
       SetHandler weblogic-handler
       WebLogicHost SATELLITESERVER_HOST
     WebLogicPort SATELLITESERVER_HOST
 </Location>
 </IfModule>
OAMと訪問者サービスの統合

この項では、OAMのVisitor Servicesとの統合ステップを示します。

この項で説明するステップを実行する前に、Visitor Servicesで提供されているOAMIdentityProviderを構成していることを確認します。  OAMアイデンティティ・プロバイダでは、Visitor ServicesがOAMと通信できるようにします。OAMと訪問者サービスの統合の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesでの開発』を参照してください。

ノート:

次のコード例では、OAM OHSの訪問者構成およびmod_wl_ohs.confファイルを指定します。
<IfModule weblogic_module>
    <Location /oamlogin>
      SetHandler weblogic-handler
       WebLogicHost SITES_HOST
       WebLogicPort SITES_PORT
   </Location>
 </IfModule>
 <IfModule weblogic_module>
 <Location /visitors-webapp>
   SetHandler weblogic-handler       
	WebLogicHost VISITORSERVICES_HOST    
	WebLogicPort VISITORSERVICES_HOST
 </Location>
 </IfModule>

アップグレード・アシスタントを実行する前に

アップグレード・アシスタントを実行して11.1.1.8からアップグレードする前に、このトピックにリストされているタスクを実行します。

アップグレード・アシスタントを実行する前に、次のことを実行します。
  1. 既存のSites 11.1.1.8環境がクラスタ化構成である場合は、プライマリ・ノードを12.2.1.3.0にアップグレードしてターゲットのクラスタ設定を再構成するか、すべてのクラスタ・メンバーをアップグレードします。
    すべてのクラスタ・メンバーをアップグレードするには、次のステップを実行してクラスタ・ノードを登録します。
    1. Sitesの管理サーバーURLにサインインします。
    2. 「管理」に移動し、「システム・ツール」の下の「クラスタ・ノード管理」をクリックします。
    3. 各クラスタのノード名をソース環境に従って構成します。
      このステップで構成したノードは、アップグレード・プロセスでの処理中に、最終的には対応する11.1.1.8のノードにマップされます。
  2. ソース(11.1.1.8)およびターゲット(12.2.1.3.0)の、管理サーバーと管理対象サーバーのインスタンスを停止します。
  3. ソース(11.1.1.8)とターゲット(12.2.1.3.0)が異なる物理マシン上にある場合は、アップグレード・プロセスを開始する前に、次のソース・インストール・ディレクトリをターゲットに移行しておくことをお薦めします。
    ソースのインストール・ディレクトリをターゲット・マシンに移行しておくと、アップグレードの処理時間を短縮できます。
    • Sites 11.1.1.8.0のSitesインストール/ホーム
    • Sites 11.1.1.8.0のSites共有
    • Sites 11.1.1.8.0のデプロイ済Sites warのWebアプリケーション・パス
  4. 既存のSites 11.1.1.8環境がクラスタ環境である場合は、ソース・マシンからターゲット・マシンにノードを移行します。
    ソース・インスタンス・ディレクトリは、どのような順序で移行してもかまいません。次に例を示します。
    ソース環境が2つのノードのクラスタ設定である場合は、「クラスタ・ノード管理」の処理中にノードの登録で指定した名前の、2つのディレクトリを作成します。 たとえば、ノードの登録で指定したノード名がNodeAとNodeBである場合は、ターゲット・マシンにNodeAとNodeBの2つのディレクトリを作成します。
    ソース・データをターゲット・マシンに次の形式でコピーします。
    NodeA (Primary node)
    		Sites-install/Home
    		Sites-Shared
    		Location of deployed sites war
    NodeB (Secondary node)
    		Sites-install/Home
    		Location of deployed sites war

    ノート:

    Sites-Sharedをノードごとにコピーする必要はありません。
  5.  ソース・スキーマ(11g)とターゲット・スキーマ(12c)が同じデータベース・サーバーに配置されていることを確認してください。
    Oracle
    <Single DB Instance>
    11g schema
    12c schema
    MS SQL Server
    <Single DB Instance>
    11g schema
    12c schema
    DB2
    <Single DB Instance>
    11g schema
    12c schema
  6. Oracleユーザーである場合は、アップグレードを実行するために、非SYSDBAユーザーを作成する必要があります。非SYSDBAユーザーを作成するには、「アップグレード・アシスタントを実行するための非SYSDBAユーザーの作成」を参照してください。
  7. DB2ユーザーである場合は、アップグレードを開始する前に、次の事項を考慮してください。
    • スキーマのアップグレードを開始する前に、Sites 11.1.1.8.0のスキーマをソース・データベースからターゲット・データベース(12.2.1.3.0のSitesスキーマが設定されている)にインポートします。手順の詳細は、DB2ソースから新規ターゲット・データベースへの11.1.1.8スキーマのコピーを参照してください。

    • アップグレード・プロセスでの処理中に既存のSites 11.1.1.8ランタイムへの影響が生じないように、DB2データベースを同じマシンにインポートします。

    • ソース・スキーマとターゲット・スキーマが単一のDBインスタンスに存在するため、スキーマのアップグレード・プロセスでの処理中は、ターゲット・データベースのインスタンス詳細とスキーマ詳細を指定します。

  8. 11gのソース・スキーマからのデータ移行が正常に完了するように、12.2.1.3.0のターゲット・スキーマの表領域サイズに十分な容量があることを確認してください。デフォルトのターゲット・スキーマ・サイズは、RCUによって5 GBに設定されます。ソース・スキーマのサイズにあわせて表領域を調整できます。
  9. 通常、サイトはWebLogic JVMのタイム・ゾーン設定を使用します。ただし、別のタイム・ゾーンを使用する場合、サイトのインストール後ただちに変更してください。つまり、ターゲット(12.2.1.3.0)環境にデータを作成する前にです。

アップグレード・アシスタントを実行するための非SYSDBAユーザーの作成

Upgrade Assistantを実行するために、FMWという非SYSDBAユーザーを作成することをお薦めします。このユーザーには、スキーマの変更に必要な権限はありますが、完全な管理者権限はありません。

SYSDBAはデータベースの作成、起動、停止、バックアップまたはリカバリなどの高度な管理操作を実行するために必要な管理権限です。SYSDBAシステム権限は、完全な権限を持つデータベース管理者が使用します。SYSDBA権限で接続すると、通常はユーザー名に関連付けられているスキーマではなく、デフォルトのスキーマで接続が確立されます。SYSDBAの場合、このスキーマはSYSです。デフォルト・スキーマへのアクセスは非常に強力な権限となる場合があります。たとえば、ユーザーSYSとして接続する場合、データ・ディクショナリの表における権限は無制限となります。このため、SYSDBA以外のユーザーを作成してスキーマをアップグレードすることをお薦めします。アップグレード・アシスタントを起動する前に、次に示した権限をユーザーFMWに付与する必要があります。

ノート:

SYSDBAではないユーザーFMWは、アップグレード・アシスタントを実行するためにのみ作成されます。このステップが完了したら、このFMWユーザーを削除してください。アップグレード・アシスタントを実行するために必要な権限は、リリースごとに異なる可能性があります。
デフォルトでは、v$xatrans$表は存在しません。ユーザーを作成する前に、XAVIEW.SQLスクリプトを実行して、この表を作成する必要があります。さらに、v$xatrans$表のgrant select権限は、Oracle Identity Governanceでのみ必要です。構成にOracle Identity Governanceが必要ない場合、またはv$xatrans$表が存在しない場合は、次の行をスクリプトから削除します。
   grant select on v$xatrans$ to FMW with grant option;
次の例では、passwordはFMWユーザーに対して設定されたパスワードです。権限を付与する際は、必ず実際のパスワードを指定してください。
create user FMW identified by password;
grant dba to FMW;
grant execute on DBMS_LOB to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_OUTPUT to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_STATS to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqadm to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqin to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqjms to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aq to FMW with grant option;
grant execute on utl_file to FMW with grant option;
grant execute on dbms_lock to FMW with grant option;
grant select on sys.V_$INSTANCE to FMW with grant option;
grant select on sys.GV_$INSTANCE to FMW with grant option;
grant select on sys.V_$SESSION to FMW with grant option;
grant select on sys.GV_$SESSION to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_jobs to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_job_run_details to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_running_jobs to FMW with grant option;
grant select on dba_aq_agents to FMW with grant option;
grant execute on sys.DBMS_SHARED_POOL to FMW with grant option;
grant select on dba_2pc_pending to FMW with grant option;
grant select on dba_pending_transactions to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_FLASHBACK to FMW with grant option;
grant execute on dbms_crypto to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_REPUTIL to FMW with grant option;
grant execute on dbms_job to FMW with grant option;
grant select on pending_trans$ to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_job_classes to fmw with grant option;
grant select on SYS.DBA_DATA_FILES to FMW with grant option;
grant select on SYS.V_$ASM_DISKGROUP to FMW with grant option;
grant select on v$xatrans$ to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_system to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_SCHEDULER to FMW with grant option;
grant select on dba_data_files to FMW with grant option;
grant execute on UTL_RAW to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_XMLDOM to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_APPLICATION_INFO to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_UTILITY to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_SESSION to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_METADATA to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_XMLGEN to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_DATAPUMP to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_MVIEW to FMW with grant option;
grant select on ALL_ENCRYPTED_COLUMNS to FMW with grant option;
grant select on dba_queue_subscribers to FMW with grant option; 
grant execute on SYS.DBMS_ASSERT to FMW with grant option;
grant select on dba_subscr_registrations to FMW with grant option;
grant manage scheduler to FMW;

Oracle Identity Manager (OIM)スキーマをアップグレードする場合は、FMWユーザーに次の追加の権限が付与されていることを確認します。

grant execute on SYS.DBMS_FLASHBACK to fmw with grant option;
grant execute on sys.DBMS_SHARED_POOL to fmw with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_XMLGEN to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_DB_VERSION to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_SCHEDULER to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_SQL to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_UTILITY to FMW with grant option;
grant ctxapp to FMW with admin option;
grant execute on SYS.DBMS_FLASHBACK TO FMW with grant option;
grant create MATERIALIZED VIEW to FMW with admin option;
grant all on SCHEMA_VERSION_REGISTRY TO FMW with grant option;
grant create SYNONYM to FMW with admin option;
grant execute on CTXSYS.CTX_ADM to FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_CLS TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_DDL TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_DOC TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_OUTPUT TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_QUERY TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_REPORT TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_THES TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_ULEXER TO FMW with grant option;
grant create JOB to FMW with admin option;

DB2ソースから新規ターゲット・データベースへの11.1.1.8スキーマのコピー

スキーマをアップグレードする前に、Sites 11.1.1.8のスキーマをソースDB2データベースからターゲット・データベース(12.2.1.3.0のSitesスキーマが設定されている)にインポートする必要があります。

インポート操作が正常に実行されるように、次の基準を考慮してください。

ノート:

このタスクは、ご使用のデータベースがDB2上に存在する場合にのみ適用されます。OracleまたはMS SQL Serverデータベースの場合は、このタスクをスキップできます。

  • データベースのインポートを実行するユーザーに、ターゲット・データベースに対する必要な権限が付与されていることを確認します。
  • ターゲット・データベースのAPPLHEAPSZを、スキーマ・サイズに対応した適切な値に設定します。
Sites 11.1.1.8のスキーマをソース・データベースからターゲット・データベースにコピーするには:
  1. データベース・ディレクトリを作成した場所から、次のコマンドを入力します。
    db2move <old_db> COPY -sn <schemaname> -co TARGET_DB <targetDB> user <username> using <password>

    表5-8 DatabaseMovementコマンドのパラメータ

    パラメータ 説明
    db2move データベース移動ツール・コマンド。DB2データベース内の表をソース・システムからターゲット・システムに移動するために使用します。
    old_db ソース・システムの既存のデータベースの名前を指定します。
    COPY データベース移動ツールがコピー操作を実行することを示します。
    schemaname ソース・システムの既存のデータベースのスキーマ名を指定します。
    targetDB ターゲット・データベースの名前を指定します。
    username ユーザー名を指定します。
    password パスワードを指定します。
    たとえば:
    db2move dot8db COPY -sn dot8schema -co TARGET_DB 12cdb user dot8user using test1234
  2. 次のステップを実行して、コピー操作が成功したことを確認します。
    1. DB2コンソールにサインインします。
    2. 新規(ターゲット)データベースに接続します。
    3. データが正しくコピーされたことを確認するために、表のリストと問合せを行います。
  3. アップグレードの前に、DB_SITE (RCU 12c Sitesユーザー)に必要な権限を付与します。

製品スキーマのアップグレード

サーバーとプロセスの停止後に、Upgrade Assistantを使用して、サポートされている製品スキーマをOracle Fusion Middlewareの現在のリリースにアップグレードします。

アップグレード・アシスタントを使用すると、個別に選択したスキーマまたはドメインに関連付けられているすべてのスキーマをアップグレードできます。選択したオプションによって、表示されるアップグレード・アシスタントの画面は異なります。

アップグレード・アシスタントの起動

Upgrade Assistantを実行して、製品のスキーマ、ドメイン・コンポーネント構成、またはスタンドアロンのシステム・コンポーネントを12c (12.2.1.3.0)にアップグレードします。一度に1つのドメインのアップグレードを完了して、アップグレード・アシスタントを非SYSDBAユーザーとして実行することをお薦めします。

Upgrade Assistantを起動するには:

ノート:

Upgrade Assistantを起動する前に、Upgrade Assistantが稼働している環境に対して、JVM文字エンコードがUTF-8に設定されていることを確認します。文字エンコードがUTF-8に設定されていない場合、それらの名前にUnicode文字が含まれているファイルをダウンロードすることはできません。これによってアップグレードが失敗することがあります。

  1. oracle_common/upgrade/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
  2. Upgrade Assistantを起動します。
    • (UNIX) ./ua
    • (Windows) ua.bat

コマンドラインに指定可能なその他のパラメータ(ロギングのパラメータなど)の詳細は、次を参照してください。

アップグレード・アシスタントのパラメータ

コマンドラインからアップグレード・アシスタントを起動するときに、追加のパラメータを指定できます。

表5-9 アップグレード・アシスタントのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 必須またはオプション 説明

-readiness

準備状況チェックの場合は必須

ノート: 準備状況チェックはスタンドアロン・インストール上で実行できません(WebLogic Serverの管理対象でありません)。

アップグレードの準備状況チェックを実行します(実際のアップグレードは実行しません)。

スキーマと構成がチェックされます。

-examineパラメータを指定した場合は、このパラメータを指定しないでください。

-threads

オプション

スキーマの同時アップグレードまたはスキーマの準備状況チェックに使用可能なスレッドの数を特定します。

値は、1 - 8の正の整数である必要があります。デフォルトは4です。

-response

サイレント・アップグレードまたはサイレント準備状況チェックの場合は必須

アップグレード・アシスタントがGUIモードで実行されているときに入力したデータから生成されるレスポンス・ファイルに保存されている入力を使用して、アップグレード・アシスタントを実行します。このパラメータを使用すると、アップグレード・アシスタントはサイレント・モード(アップグレード・アシスタントの画面表示なし)で実行されます。

-examine

オプション

調査フェーズを実行しますが、実際のアップグレードは実行しません。

-readinessパラメータを指定した場合、このパラメータを指定しないでください。

-logLevel attribute

オプション

次のいずれかの属性を指定して、ログイン・レベルを設定します。

  • TRACE

  • NOTIFICATION

  • WARNING

  • ERROR

  • INCIDENT_ERROR

デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。

-logLevel TRACE属性を設定して、より多くのログが記録されるようにすることを検討してください。これは、アップグレードの失敗をトラブルシューティングする際に役立ちます。-logLevel TRACEが使用されると、Upgrade Assistantのログ・ファイルは非常に大きくなる可能性があります。

-logDir location

オプション

アップグレード・ログ・ファイルと一時ファイルのデフォルトの場所を設定します。Upgrade Assistantによってログ・ファイルおよび一時ファイルが作成される、既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。

デフォルトの場所は次のとおりです。

(UNIX)

NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

(Windows)

NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

-help

オプション

すべてのコマンドライン・オプションを表示します。

アップグレード・アシスタントを使用した製品スキーマのアップグレード

Upgrade Assistantの各画面を通じて、製品スキーマをアップグレードします。

11g のスキーマをアップグレードするには:
  1. 「ようこそ」画面には、Upgrade Assistantの概要と、アップグレード前のいくつかの重要なタスクについての情報が示されます。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    Upgrade Assistantの画面の詳細は、画面上の「ヘルプ」をクリックしてください。
  2. 「選択したスキーマ」画面で「個別に選択されたスキーマ」を選択し、「次」をクリックします。
    スキーマのアップグレード対象になるコンポーネントはアップグレード・アシスタントによって識別され、ユーザーがアップグレードに含めるスキーマを選択できるようになります。
  3. 「個別に選択されたスキーマ」を選択した場合: 「使用可能なコンポーネント」画面で、スキーマをアップグレードするコンポーネントを選択します。コンポーネントを選択すると、スキーマとすべての依存関係が自動的に選択されます。
  4. 「前提条件」画面で、すべてのチェック・ボックスを選択して、前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    アップグレード・アシスタントでは前提条件が満たされているかどうかを確認できません。
  5. 「WebCenter Sitesソース・バージョン」画面で11.1.1.8.0を選択し、「次」をクリックします。これはアップグレードの開始ポイントです。
  6. 「WebCenter Sitesの場所」画面で、既存のSitesホームおよびSites共有ディレクトリの完全な場所と、12cの構成ファイル(wcs_properties.json)の場所を指定します。
    「次へ」をクリックします。
  7. 「WebCenter Sitesソース・スキーマ」画面で、「データベース・タイプ」ドロップダウン・リストからデータベース・タイプを選択します。
    データベース接続文字列を次の書式で「データベース接続文字列」フィールドに指定します。
    • (Oracle Database) host:port/serviceまたはhost:port:SIDまたはTNS connect string
    • (Microsoft SQL Server) //host:port;DatabaseName=dbname
    • (IBM DB2) //host:port;DatabaseName=dbname

    「DBAユーザー名」フィールドに、ユーザー名とDBA権限を指定します。たとえば、non-SYSDBA user ‘fmw’というようにします。「Upgrade Assistantを実行するための非SYSDBAユーザーの作成」を参照してください。

    「DBAパスワード」フィールドに、DBAパスワードを指定します。

    「スキーマ・ユーザー名」フィールドと「スキーマ・パスワード」フィールドに、スキーマのユーザー名とパスワードをそれぞれ指定します。
    Oracle Databaseを使用している場合:
    1. WCSITESスキーマ・ページに、12cのスキーマの詳細を入力します。
    2. ドロップダウン・リストからスキーマ・ユーザー名を選択します。
    3. パスワードを入力して次に進みます。
    4. WCSITES_SOURCEスキーマ・ページに、Sites 11.1.1.8.0のスキーマの詳細を入力します。
    5. 11.1.1.8.0の表を持つスキーマのスキーマ・ユーザー名とパスワードを更新します。
    SQL Serverを使用している場合:
    1. WCSITESスキーマ・ページに、12cのスキーマの詳細を入力します。
    2. ドロップダウン・リストからスキーマ・ユーザー名を選択します。ドロップダウン・リストには、RCUによって作成されたWebCenter Sitesスキーマのみがリストされます。
    3. パスワードを入力して次に進みます。
    4. WCSITES_SOURCEスキーマ・ページに、Sites 11.1.1.8.0のスキーマの詳細を入力します。dbaユーザーとSitesユーザーを指定する必要があります。
    5. WCSITES SourceSchema接頭辞ページに、Sites 11.1.1.8.0のスキーマで使用していたデフォルト接頭辞を入力します。たとえば、接頭辞が"dbo"である場合は、これを使用します。
  8. 「調査」画面で、各スキーマを調査したUpgrade Assistantのステータスを確認して、スキーマのアップグレードの準備が整っていることを検証します。ステータスが「調査が終了しました。」になっている場合は、「次」をクリックします。
    調査フェーズが失敗した場合は、「調査失敗」ダイアログの「いいえ」をクリックして、アップグレードをキャンセルすることをお薦めします。「ログの表示」をクリックしてエラーの原因を確認し、一般的なアップグレード・エラーの解決の詳細をUpgrade Assistantによるアップグレードアップグレードのトラブルシューティングで参照してください。

    ノート:

    • 確認フェーズ中に検出された問題を、アップグレードを進めずに解決した場合は、バックアップからリストアを再び行わずにUpgrade Assistantを開始できます。ただし、「調査失敗」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックしてアップグレードを続行していた場合は、Upgrade Assistantを再開する前に、バックアップからアップグレード前の環境をリストアする必要があります。

    • 調査プロセスを取り消してもスキーマまたは構成データに影響はありませんが、将来のアップグレード・セッションでは、Upgrade Assistantが収集した情報を再収集する必要があります。

  9. 「アップグレード・サマリー」画面で、アップグレードまたは作成、あるいはその両方が行われるスキーマのサマリーを確認します。
    正しいソース・バージョンとターゲット・バージョンが、アップグレード対象の各スキーマにリストされていることを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存して、後でアップグレード・アシスタントをレスポンス(またはサイレント)モードで再度実行する場合、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの名前と場所を指定します。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。
    「次へ」をクリックします。
  10. 「アップグレードの進行状況」画面で、アップグレードのステータスを監視します。

    注意:

    アップグレード・アシスタントにはアップグレードを実行するための十分な時間を与えてください。やむを得ない場合を除き、アップグレード操作は取り消さないでください。これを行うと、環境が不安定になる可能性があります。
    正しくアップグレードされていないスキーマがある場合は、Upgrade Assistantのログ・ファイルで情報を確認します。

    ノート:

    この画面のプログレス・バーには、現在のアップグレード手順の進行状況が表示されます。アップグレードの残り時間を示すものではありません。

    「次へ」をクリックします。

  11. スキーマのアップグレードが成功した場合は、次の場所にサマリー・ファイルが生成されます。
    NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs/wcsites_upgrade/schema/Source Version/Database Type/summary.txt
    この場合、Source Versionは11.1.1.8.0であり、Database Typeは使用しているデータベースです。
    スキーマのアップグレードが失敗した場合は、考えられるエラーをログでレビューします。ログ・ファイルは次の場所に生成されます。
    NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
    「閉じる」をクリックしてアップグレード・アシスタントを閉じます。

スキーマのアップグレードの確認

すべてのアップグレード・ステップを完了したら、schema_version_registryのスキーマ・バージョンが適切に更新されていることをチェックして、アップグレードの成功を検証します。

Oracle Databaseを使用する場合、Oracle DBAを持つユーザーとしてデータベースに接続し、SQL*Plusから次を実行して現行のバージョン番号を取得します。

SET LINE 120
COLUMN MRC_NAME FORMAT A14
COLUMN COMP_ID FORMAT A20
COLUMN VERSION FORMAT A12
COLUMN STATUS FORMAT A9
COLUMN UPGRADED FORMAT A8
SELECT MRC_NAME, COMP_ID, OWNER, VERSION, STATUS, UPGRADED FROM SCHEMA_VERSION_REGISTRY ORDER BY MRC_NAME, COMP_ID ;

問合せ結果について:

  • VERSION列の数値が、そのスキーマの最新のバージョン番号に一致していることを確認します。たとえば、スキーマ・バージョン番号が12.2.1.3.0になっていることを確認します。

    ノート:

    ただし、すべてのスキーマ・バージョンが更新されるわけではありません。一部のスキーマではこのリリースへのアップグレードが必要なく、アップグレード前のバージョン番号が保持されます。

  • STATUSフィールドは、スキーマのパッチ適用操作中はUPGRADINGまたはUPGRADEDのどちらかになり、パッチ適用操作が完了するとVALIDになります。

  • ステータスが「INVALID」と表示された場合は、ステータスの更新が失敗しています。ログ・ファイルを調べて、失敗した理由を判定する必要があります。

  • IAU_APPENDIAU_VIEWERが所有するシノニム・オブジェクトは、INVALIDと表示されますが、失敗を意味するものではありません。

    これらは、シノニムの作成後にターゲット・オブジェクトが変更されるため無効になります。シノニム・オブジェクトは、アクセスされるときに有効になります。これに該当するINVALIDオブジェクトは、無視しても問題ありません。

ドメイン・コンポーネント構成のアップグレード

製品スキーマのアップグレード後に、Upgrade Assistantを使用して、ドメイン内のドメイン・コンポーネント構成を、更新されたドメイン構成に一致するようにアップグレードします。

アップグレード・アシスタントの起動

Upgrade Assistantを実行して、製品のスキーマ、ドメイン・コンポーネント構成、またはスタンドアロンのシステム・コンポーネントを12c (12.2.1.3.0)にアップグレードします。一度に1つのドメインのアップグレードを完了して、アップグレード・アシスタントを非SYSDBAユーザーとして実行することをお薦めします。

Upgrade Assistantを起動するには:

ノート:

Upgrade Assistantを起動する前に、Upgrade Assistantが稼働している環境に対して、JVM文字エンコードがUTF-8に設定されていることを確認します。文字エンコードがUTF-8に設定されていない場合、それらの名前にUnicode文字が含まれているファイルをダウンロードすることはできません。これによってアップグレードが失敗することがあります。

  1. oracle_common/upgrade/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
  2. Upgrade Assistantを起動します。
    • (UNIX) ./ua
    • (Windows) ua.bat

コマンドラインに指定可能なその他のパラメータ(ロギングのパラメータなど)の詳細は、次を参照してください。

アップグレード・アシスタントのパラメータ

コマンドラインからアップグレード・アシスタントを起動するときに、追加のパラメータを指定できます。

表5-10 アップグレード・アシスタントのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 必須またはオプション 説明

-readiness

準備状況チェックの場合は必須

ノート: 準備状況チェックはスタンドアロン・インストール上で実行できません(WebLogic Serverの管理対象でありません)。

アップグレードの準備状況チェックを実行します(実際のアップグレードは実行しません)。

スキーマと構成がチェックされます。

-examineパラメータを指定した場合は、このパラメータを指定しないでください。

-threads

オプション

スキーマの同時アップグレードまたはスキーマの準備状況チェックに使用可能なスレッドの数を特定します。

値は、1 - 8の正の整数である必要があります。デフォルトは4です。

-response

サイレント・アップグレードまたはサイレント準備状況チェックの場合は必須

アップグレード・アシスタントがGUIモードで実行されているときに入力したデータから生成されるレスポンス・ファイルに保存されている入力を使用して、アップグレード・アシスタントを実行します。このパラメータを使用すると、アップグレード・アシスタントはサイレント・モード(アップグレード・アシスタントの画面表示なし)で実行されます。

-examine

オプション

調査フェーズを実行しますが、実際のアップグレードは実行しません。

-readinessパラメータを指定した場合、このパラメータを指定しないでください。

-logLevel attribute

オプション

次のいずれかの属性を指定して、ログイン・レベルを設定します。

  • TRACE

  • NOTIFICATION

  • WARNING

  • ERROR

  • INCIDENT_ERROR

デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。

-logLevel TRACE属性を設定して、より多くのログが記録されるようにすることを検討してください。これは、アップグレードの失敗をトラブルシューティングする際に役立ちます。-logLevel TRACEが使用されると、Upgrade Assistantのログ・ファイルは非常に大きくなる可能性があります。

-logDir location

オプション

アップグレード・ログ・ファイルと一時ファイルのデフォルトの場所を設定します。Upgrade Assistantによってログ・ファイルおよび一時ファイルが作成される、既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。

デフォルトの場所は次のとおりです。

(UNIX)

NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

(Windows)

NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

-help

オプション

すべてのコマンドライン・オプションを表示します。

Upgrade Assistantを使用したSites構成のアップグレード

アップグレード・アシスタントを使用して、Sitesの構成をアップグレードする必要があります。

構成のアップグレードは、11gの開始ポイントと同様にApache TomcatおよびIBM WebSphereサーバーでサポートされます。

次に、11gの開始ポイントでサポートされるデータベースを示します。
  • Oracle

  • Microsoft SQL

  • DB2

次に、11gの開始ポイントでサポートされるアプリケーション・サーバーを示します。
  • Oracle WebLogic Server

  • Apache Tomcat

  • IBM WebSphere

ノート:

構成のアップグレードの準備状況チェックは、11gの開始ポイントでは使用できません。
11g のドメインをアップグレードするには:
  1. oracle_common/upgrade/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
    • (Windows) NEW_ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
  2. Upgrade Assistantを起動します。
    • (UNIX) ./ua
    • (Windows) ua.bat
  3. 「ようこそ」画面には、Upgrade Assistantの概要と、アップグレード前のいくつかの重要なタスクについての情報が示されます。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    Upgrade Assistantの画面の詳細は、画面上の「ヘルプ」をクリックしてください。
  4. 「すべての構成」画面で「ドメインによって使用されるすべての構成」を選択し、12.2.1.3.0のドメインの場所を「ドメイン・ディレクトリ」フィールドに直接入力するか、「参照」をクリックしてナビゲーション・ツリーを使用し、有効なドメイン・ディレクトリを選択することで指定します。「次へ」をクリックします。
  5. 「コンポーネント・リスト」画面で、構成をアップグレードするコンポーネントがリストにすべて含まれていることを確認し、「次」をクリックします。
    アップグレードするコンポーネントが表示されない場合は、「戻る」をクリックして前の画面に移動し、異なるドメインを指定します。
  6. 「前提条件」画面で、すべてのチェック・ボックスを選択して、前提条件を満たしていることを確認します。「次へ」をクリックします。

    ノート:

    アップグレード・アシスタントでは前提条件が満たされているかどうかを確認できません。
  7. 「WebCenter Sitesソース・バージョン」画面で11.1.1.8.0を選択し、します。これはアップグレードの開始ポイントです。

    さらに、12cの構成ディレクトリのパス、12c wcs_properties.jsonの完全パスおよび11.1.1.8.0の共有ディレクトリを指定します。

    「次へ」をクリックします。

  8. ソース・タイプ(単一サーバー環境またはクラスタ環境のいずれか)に応じて、次の必要な詳細を指定します。
    1. (単一サーバー環境)ソースが単一サーバー環境である場合は、「WebCenter Sitesソースの詳細」画面が表示されます。
      「WebCenter Sitesソース・クラスタの詳細」画面で、ソース11.1.1.8.0 Sitesインストール・ディレクトリとソース11.1.1.8.0 Sitesデプロイメント・ディレクトリの場所の完全パスを指定し、「アップグレード」をクリックします。
      Sitesデプロイメント・ディレクトリの例を次に示します。
      • (Tomcat) TOMCAT_HOME/webapps/sites

      • (WebSphere) WAS_HOME/installableApps/sites

      • (WebLogic) DOMAIN_HOME/manual/sites

      「参照」をクリックして、ナビゲーション・ツリーを使用して特定のディレクトリを選択することもできます。
    2. (クラスタ環境)ソースがクラスタ環境である場合は、「WebCenter Sitesソースの詳細」画面が表示されます。

      ノート:

      管理サーバーがデプロイされているマシン上でUpgrade Assistantを実行していることを確認してください。

      各ノードのSitesインストール・ディレクトリおよびSitesデプロイメント・ディレクトリを、「ソース11.1.1.8.0 Sitesインストール・ディレクトリ」フィールドと「ソース11.1.1.8.0 Sitesデプロイメント・ディレクトリ」フィールドにそれぞれ指定します。
      「参照」をクリックして、ナビゲーション・ツリーを使用して特定のディレクトリを選択することもできます。
      11.1.1.8.0のディレクトリを指定したら、「アップグレード」をクリックします。

      ノート:

      Upgrade Assistantに表示されるノード名は、「クラスタ・ノード管理」画面でノードを登録した際に指定した名前です。
  9. 「調査」画面で、各コンポーネントを調査したUpgrade Assistantのステータスを確認して、コンポーネント構成のアップグレードの準備が整っていることを検証します。ステータスが「調査が終了しました。」になっている場合は、「次」をクリックします。
    調査フェーズが失敗した場合は、「調査失敗」ダイアログの「いいえ」をクリックして、アップグレードをキャンセルすることをお薦めします。「ログの表示」をクリックしてエラーの原因を確認し、一般的なアップグレード・エラーの解決の詳細をUpgrade Assistantによるアップグレードアップグレードのトラブルシューティングで参照してください。

    ノート:

    • 確認フェーズ中に検出された問題を、アップグレードを進めずに解決した場合は、バックアップからリストアを再び行わずにUpgrade Assistantを開始できます。ただし、「調査失敗」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックしてアップグレードを続行していた場合は、Upgrade Assistantを再開する前に、バックアップからアップグレード前の環境をリストアする必要があります。

    • 調査プロセスを取り消しても構成データに影響はありませんが、将来のアップグレード・セッションでは、Upgrade Assistantが収集した情報の再収集が必要になります。

  10. 「アップグレード・サマリー」画面で、コンポーネント構成のアップグレードに選択したオプションのサマリーを確認します。
    レスポンス・ファイルには、入力したすべての情報が収集および格納されます。このファイルにより、その後のサイレント・アップグレードの実行が可能になります。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。
    「アップグレード」をクリックして、アップグレード・プロセスを開始します。
  11. 「アップグレードの進行状況」画面で、アップグレードのステータスを監視します。

    注意:

    アップグレード・アシスタントにはアップグレードを実行するための十分な時間を与えてください。やむを得ない場合を除き、アップグレード操作は取り消さないでください。これを行うと、環境が不安定になる可能性があります。
    正しくアップグレードされていないコンポーネントがある場合は、Upgrade Assistantのログ・ファイルで情報を確認します。

    ノート:

    この画面のプログレス・バーには、現在のアップグレード手順の進行状況が表示されます。アップグレードの残り時間を示すものではありません。

    「次へ」をクリックします。

  12. 構成のアップグレードが成功した場合は、次の場所にサマリー・ファイルが生成されます。
    NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs/wcsites_upgrade/config<timestamp>/11.1.1.8.0/
    ソース(11.1.1.8.0)がクラスタ環境である場合、サマリー詳細は次のようにクラスタごとに生成されます。
    NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs/wcsites_upgrade/config<timestamp>/11.1.1.8.0/
    ソース(11.1.1.8.0)が単一サーバー環境である場合は、次の3つのサマリー・ファイルが生成されます。
    • PropertyMigration_Summary.txt (プロパティの移行サマリー)
    • HomeMigration_Summary.txt (Siteホームの移行サマリー)
    • SharedMigration_Summary.txt (Sites共有の移行サマリー)
    スキーマのアップグレードが失敗した場合は、考えられるエラーをログでレビューします。ログ・ファイルは次の場所に生成されます。
    NEW_ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
    「閉じる」をクリックしてアップグレード・アシスタントを閉じます。

ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードの確認

ドメイン固有コンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するには、管理コンソールおよびOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにサインインし、各コンポーネントのバージョン番号が12.2.1.3.0になっていることを確認します。

管理コンソールにサインインするには、次に移動します。http://administration_server_host:administration_server_port/console

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control Consoleにサインインするには、次に移動します。http://administration_server_host:administration_server_port/em

ノート:

アップグレード後、管理ツールは、前のOracleホーム・ディレクトリからではなく新しい12cのOracleホーム・ディレクトリから必ず実行してください。

アップグレード・プロセス時に、一部のOWSMドキュメント(ポリシー・セット、ポリシーおよびアサーション・テンプレートなどの事前定義ドキュメント)のアップグレードが必要な場合があります。ポリシー・セットまたは事前定義ドキュメントがアップグレードされると、バージョン番号が1増分されます。

Upgrade Assistantを実行するためにFMWユーザーを作成した場合は、アップグレードが成功したことを確認してからアカウントを削除してください。

アップグレード後の検証タスク

スキーマと構成が正常にアップグレードされた後でデータの整合性を確認するための、新しくアップグレードしたドメインで実行できる検証スクリプトが用意されています。検証の要約レポートをレビューして、スキーマと構成のアップグレード・プロセスの間にデータの不整合が発生していないか確認できます。

検証スクリプトを実行するには:
  1. 検証スクリプトは次の場所にあります。
    (UNIX) NEW_Oracle_Home/wcsites/plugins/upgrade/
    (UNIX) ./validation.sh
    (Windows) NEW_Oracle_Home\wcsites\plugins\upgrade\
    (Windows) validation.bat
  2. 検証チェックが完了すると、検証サマリー・レポート(Validation.txt)が生成されます。これをシステム上の任意の場所に保存します。
  3. 検証サマリー・レポートをレビューして、既存のドメインと新しく構成した12.2.1.3.0のドメインの間にデータの不整合がないかチェックします。

    ノート:

     ソース(11.1.1.8)環境でパッチ12以上を使用している場合、web.xmlの比較レポートには、ターゲット(12.2.1.3.0)環境に存在する差異が表示されます。ターゲット(12.2.1.3.0)環境で利用可能なサマリー・レポートに示されている変更は無視できます。

アップグレード後のタスク

アップグレード後のタスクには、カスタム設定のリストア、管理サーバーと管理対象サーバーの起動、パスワードの再構成、およびこのトピックにリストされているその他の管理タスクが含まれます。

WebCenter Sites 12.2.1.3.0にアップグレードした後に、次の手順を実行します。
  1. カスタム設定を既存の環境から12.2.1.3.0環境にリストアまたは再デプロイします。
    これには、Javaライブラリや静的Webリソースに対するカスタム変更、または要素の変更が含まれます。
    Javaライブラリまたは静的Webページに加えた変更をリストアするには、「カスタムJavaライブラリまたは静的Webリソースの移行」を参照してください。

    ノート:

    • WebCenter Sites 12cではODLロギング・フレームワークを使用しており、11g環境で設定されているカスタムLog4jログ・レベルはODLロギングに移行されません。これらのレベルはアップグレード後にリセットできます。

    • 11g MobilityService.xmlで行われたカスタマイゼーション(例: WURLFサービス)は、12.2.1.3.0 xmlに手動でポートする必要があります。

  2. 管理サーバーと管理対象サーバーを起動します。「サーバーとプロセスの起動」を参照してください。

    ノート:

    管理サーバーまたは管理対象サーバーを起動する前に、ブラウザでキャッシュされたイメージおよびファイルをクリアしてください。

  3. パブリッシュ・プロセスのパスワードを再構成します。
    1. 管理サーバーURLに管理者としてサインインします。
    2. 「管理」メニューに移動し、「パブリッシュ」の下の「宛先」をクリックします。
    3. パブリッシュの宛先URL、ポート、ユーザー名、パスワードを更新します。
  4. 外部WebRootが構成されている場合は、Sites管理ユーザー・インタフェースからWebRootを更新します。
  5. ソースがクラスタ環境であった場合は、configディレクトリのxmlファイル設定を、アップグレード・アシスタントを実行したソース環境から、アップグレード後の環境にあるその他のすべてのノードにコピーします。
    例を次に示します。
    • cs-cahe.xml
    • cas-cache.xml
    • ss-cache.xml
    • linked-cache.xml
    • MobilityServices.xml
    • Custom/RestResources.xml
    • wcs_properties_bootstrap.ini

      ノート:

      Lucene検索索引は、アップグレード・プロセスでの処理中に再度有効になります。アップグレード後のプロセスで索引が完全に再構築されるまで、コントリビュータUIの検索結果が遅延する可能性があります。
  6. (SQLサーバーを使用している場合にのみ該当) Fusion Middleware Infrastructureのリリース12cでは、SQL Serverデータベースが大/小文字区別モードで構成されている必要があります。結果として、WebCenter Sitesによって提供されるics:sql jspタグでは、表値がデータベースで使用されているのと同じ大/小文字であることが必要になります。
    ics:sql文の構文を次に示します。
    <ics:sql
          sql="sql commands"
          listname="list name"
          table="name of table"
          [limit="max number of results"]/>

    SQL Serverデータベースで指定されているのと同じ大/小文字で表の名前を指定する必要があります。

  7. 次のプロパティは、Sites構成設定プロセスでの処理中に指定した、アプリケーション管理者ユーザー・アカウント値にリセットされます。
    • xcelerate.batchuserおよびパスワード
    • cs.emailpassword
    プロパティ管理ツールを使用して、これらのプロパティを適切な値に更新する必要があります。
  8. WCCの統合後に、WCC構成のwcc.server.passwordをリセットして、マップされたすべてのルールを表示します。
  9. インスタンスが配信であり、サンプル・サイトが公開されている場合は、アップグレードされた開発インスタンスからサンプル・サイトを配信インスタンスに再公開する必要があります。
  10. (以前の12cリリースのみからアップグレードしている場合およびSitesがRSSおよびサイト・キャプチャとともに同じドメインにインストールされている場合)
    1. RSSおよびサイト・キャプチャを含むSitesを12.2.1.0以降のリリースから12c (12.2.1.3.0)にアップグレードしている場合は、新しいドメインを作成し、RSSおよびサイト・キャプチャを再度インストールする必要があります。
    2. 同じポートにサイト・キャプチャをインストールしていない場合は、次の手順を実行します。
      1. Sites内のサイト・キャプチャのFW_View表およびFW_Application表のサイト・キャプチャ・ポートを変更します。

      2. valid.urlsプロパティのポート番号を変更します。

      3. SiteCaptureカテゴリのその他のプロパティのポート番号を変更します。

    3. RSSのインストール後に、RSSがSystemSatellite表のRSSポートにインストールされていない場合は、このポートを変更します。

サーバーおよびプロセスの起動

正常なアップグレードの後に、管理サーバーや管理対象サーバーなど、すべてのプロセスおよびサーバーを再起動します。

コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で起動する必要があります。

ノート:

この項の手順では、WLSTコマンドラインまたはスクリプトを使用してサーバーとプロセスを起動する方法について説明します。Oracle Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。『Oracle Fusion Middlewareの管理』管理サーバーと管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止に関する項を参照してください。

Fusion Middleware環境を起動するには、次のステップに従います。

ステップ1: 管理サーバーの起動

管理サーバーを起動する場合、管理サーバーで稼働しているWebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなどのプロセスも起動します。

管理サーバーを起動するには、startWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd

プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。

ステップ2: ノード・マネージャを起動する

ノード・マネージャを起動するには、startNodeManagerスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.sh

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startNodeManager.cmd

ステップ3: Oracle Identity Managementのコンポーネントを起動する

環境を構成しているOracle Internet DirectoryなどのOracle Identity Managementコンポーネントがあれば、それをすべて起動します。
  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name

ステップ4: 管理対象サーバーを起動する

WebLogic Server管理対象サーバーを起動するには、startManagedWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

ノート:

通常、管理対象サーバーを起動すると、そのサーバーにデプロイされているアプリケーションが開始されます。したがって、管理対象サーバーの起動後にアプリケーションを手動で開始する必要はありません。

ステップ5: システム・コンポーネントを起動する

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを起動するには、startComponentスクリプトを使用します。

  • (UNIX) NEW_DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name

  • (Windows) NEW_DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name

システム・コンポーネントは任意の順序で起動できます。

既存のインスタンスが配信インスタンスの場合...

11gから最新の12cリリースにアップグレードしている場合および既存のインスタンスが配信インスタンスである場合は、ユーザーが公開したSitesのアプリケーションを手動で再度割り当てる必要があります。

ユーザー公開サイトのアプリケーションを再度割り当てるには:
  1. AdminSiteに管理者としてサインインします。
  2. ユーザー公開サイトに管理アプリケーションを追加するには:
    1. AdminSiteの下のWEM Adminに移動します。
    2. 「アプリケーション」をクリックします。次に、管理アプリケーションの下の「アプリケーションの管理」をクリックします。
    3. 「サイトへの割当て」をクリックします。「サイトの選択」「続行」の順にクリックします。
    4. 上級ユーザー・ロールを選択し、変更を保存します。
  3. ユーザー公開サイトにコントリビュータ・アプリケーションを追加するには:
    1. AdminSiteの下のWEM Adminに移動します。
    2. 「アプリケーション」をクリックします。次に、管理アプリケーションの下の「アプリケーションの管理」をクリックします。
    3. 「サイトへの割当て」をクリックします。「サイトの選択」「続行」の順にクリックします。
    4. Sitesユーザー・ロールを選択し、変更を保存します。
  4. その他のアプリケーションを追加するには、同様の手順を実行し、必要なロールを割り当てます。

カスタムJavaライブラリまたは静的Webリソースの移行

アップグレード前の環境でWebアプリケーションにカスタムJavaライブラリまたは静的Webリソースが追加されており、アップグレード後の環境でこれらを引き続き使用する場合にのみ、このオプション・ステップを実行します。

WebアプリケーションにカスタムJavaライブラリ(jarファイル)またはカスタムWebリソース(css、js、イメージなど)が含まれている場合は、アップグレード後に、それらをアップグレード後の環境に手動で移行する必要があります。これらのリソースを移行しないと、アップグレード後の環境でその機能にアクセスできなくなります。

WebCenter SitesのWebアプリケーションは、WARファイルとして出荷されます。Webアプリケーションは、最初に構成ウィザードの処理中にデプロイされ、アプリケーション・ライフサイクルでの処理中に何度でも再デプロイすることができます。変更はアップグレード・プロセスでの処理中に上書きされるため、実装固有のカスタマイズをSites WARファイルに含めないことをお薦めします。

WebLogic Server共有ライブラリ・フレームワークを拡張する場合、Sitesではextend.sites.webapp-lib.warが共有ライブラリとして提供されます。このファイルはNEW_ORACLE_HOME/wcsites/webcentersites/sites-home/ディレクトリにあります。静的Webリソースなどの実装固有のカスタマイズやJAVAライブラリを、このWARファイルに含めることができます。この共有ライブラリは、アプリケーションのライフサイクルの進行中にデプロイされ、Sitesと同じコンテキスト・ルーツ(/sites/)を共有します。この共有ライブラリのコンテンツは、パッチ適用プロセスでの処理中に上書きされることはありません。

また、Sites UIがカスタマイズされている場合は、コードの変更もアップグレード後の環境に移行する必要があります。

Oracle WebCenter Sitesのアップグレードに関する問題のトラブルシューティング

この項では、WebCenter Sitesを最新リリースにアップグレードする際に発生する可能性のある問題の解決策について説明します。

JSPがコンパイルに失敗

コンパイル済サイズがJVMの制限である65,535バイトを超えている場合、JSPはコンパイルに失敗します。

Oracle WebCenter Sites 12cでは、以前のバージョンのWebCenter Sitesより新しいバージョンのJavaであるJava 8を使用します。以前のバージョンでは正常にコンパイルされたが、12cではコンパイルに失敗するJSPが存在する可能性があります。これは、Java 8のコーディングが改善され、最終的なJSPのサイズがJVMバイト制限の64kを超えるために発生します。

この問題の1つの症状は、アセットをプレビューしようとすると空白のページが返されることです。これが発生すると、sites.logファイルに次のようなエラーが表示されることがあります:

[2016-09-26T19:19:16.407+00:00] [wcsites_server1] [ERROR] [] [oracle.wcsites.request] [tid: 122] [userId: ] [ecid: a7d5aa49-3d67-4d85-80b4-eec23130c460-00000119,0] [APP: sites] [partition-name: DOMAIN] [tenant-name: GLOBAL] Exception including resource /jsp/cs_deployed/Asset_C/AssetNavImage/Detail.jsp[[ javax.servlet.ServletException: weblogic.servlet.jsp.CompilationException: Failed to compile JSP /jsp/cs_deployed/Asset_C/AssetNavImage/Detail.jsp Detail.jsp:7:4: The code of method _jspService(HttpServletRequest, HttpServletResponse) is exceeding the 65535 bytes limit

個々のJSPのサイズを減らすには、他のJSPの静的インクルードを動的インクルードに変更します。

詳細は、My Oracle Supportのノート2195050.1を参照してください