2 Enterprise Data Quality Siebelコネクタの統合

この章では、Enterprise Data Quality (EDQ) Siebelコネクタと既存のSiebelサーバーの統合方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

EDQ SiebelコネクタとWindows Siebelサーバーの統合

次の手順に従って、コネクタをWindows Siebelサーバーと統合します。EDQインストーラを実行すると、siebelconnector.zipがEDQ Oracleのホームに自動的にインストールされます。

  1. siebelconnector.zipをEDQ OracleのホームからSiebelサーバーのインストール・ディレクトリにコピーします。
  2. siebelconnector.zipファイルをdnd.parmsファイルで指定されたインストール・ディレクトリ(デフォルトではSiebel_Server_root\dnd\install)に抽出します。

    これにより、次のファイルがインストールされます。

    • コネクタのJarファイル

    • コネクタが必要とするライブラリjarファイル

  3. dnd.dllファイルをSiebel_Server_root\bin\ディレクトリにコピーします。
  4. Siebel_Server_root\SDQConnector\ディレクトリにdnd.parmsという名前のファイルを作成します。このファイルは、Siebelコネクタが動作するサーバーのインストール・ディレクトリを参照するのに使用されます。このファイルには、次の行が含まれている必要があります。
    javalib: [location of the JRE]/bin/client/jvm.dll
    directory: [the installation directory for the connector]
    

    例:

    javalib: C:/Program Files/Java/jre1.7/bin/client/jvm.dll	
    directory: C:/SiebelConnector	

    注意:

    Siebelコネクタは言語特定ではないため、特定の言語ディレクトリにはインストールされません。

  5. (オプション)コネクタ・リクエストで詳細なトレース情報が必要な場合(一時的なデバッグ目的など)、次の行をdnd.parmsファイルに追加して、ロギングを有効にします。
    logfile: sdq%05d.log	
    jlogfile: jsdq%05d.log	
    
  6. Siebelコネクタのインストール・ディレクトリにあるdnd.propertiesファイルにより、コネクタとEDQの通信方法が構成されます。ほとんどの場合、コネクタがインストールされたEDQ-CDSを使用してEDQサーバーに接続されるように構成されます。このファイルの設定のいくつかをご使用の環境にあわせて編集する必要があります。詳細は、「EDQ Siebelコネクタの構成」を参照してください。

コネクタとAIX、LinuxおよびSolaris Siebelサーバーの統合

次の手順に従って、コネクタをAIX、LinuxまたはSolaris Siebelサーバーと統合します。EDQインストーラを実行すると、siebelconnector.zipがEDQ Oracleのホームに自動的にインストールされます。

  1. siebelconnector.zipをEDQ OracleのホームからSiebelサーバーのインストール・ディレクトリにコピーします。
  2. siebelconnector.zipファイルをdnd.parmsファイルで指定されたインストール・ディレクトリ(デフォルトでは/opt/siebel/dnd/install)に抽出します。

    これにより、次のファイルがインストールされます。

    • コネクタのJarファイル

    • コネクタが必要とするライブラリjarファイル

  3. libdnd.soドライバ・ファイルをSiebel_Server_root/lib directoryにコピーします。各OSのドライバ・ファイルは、次のとおり、EDQディストリビューションのsiebelconnector.zipファイルのnativeサブディレクトリに格納されています。
    AIX:

    使用するSiebelが32ビット版か、64ビット版かによって、/native/aix/ppc/または/native/ppc64

    Linux:

    /native/linux

    Solaris:

    /native/sparcv9

  4. Siebel_Server_root/SDQConnectorディレクトリにdnd.parmsという名前のファイルを作成します。このファイルは、EDQ Siebelコネクタが動作するサーバーのインストール・ディレクトリを参照するのに使用されます。このファイルには、次の行が含まれている必要があります。
    javalib: [location of the JRE]/lib/i386/client/libjvm.so	
    directory: [the installation directory for the connector]	
    

    例:

    javalib: /usr/java/jre1.7/lib/i386/client/libjvm.so	
    directory: /opt/siebel/dnd/install	
    

    注意:

    Siebelコネクタでは、Oracle JRE/JDKバージョン1.7以降が必要です。

    注意:

    Java 8はSolaris 32-bitでは使用できません。コネクタは64-bit JREを使用して実行できるようにリモート・モードで実行する必要があります。

  5. 一時的なデバッグ目的など、コネクタ・リクエストで詳細なトレース情報が必要な場合、次の行をdnd.parmsファイルに追加して、ロギングを有効にします。
    logfile: sdq%05d.log	
    jlogfile: jsdq%05d.log	
    
  6. Siebelコネクタのインストール・ディレクトリにあるdnd.propertiesファイルにより、コネクタとEDQの通信方法が構成されます。ほとんどの場合、コネクタがインストールされたEDQ-CDSを使用してEDQサーバーに接続されるように構成されます。このファイルの設定のいくつかをご使用の環境にあわせて編集する必要があります。詳細は、「EDQ Siebelコネクタの構成」を参照してください。

Siebel Javaビジネス・サービスとEDQ Siebelコネクタの競合の解決

Siebel Javaビジネス・サービス(Siebel Java Message Serviceなど)がデプロイされているシナリオでは、EDQ SiebelコネクタとSiebel Javaビジネス・サービスが競合し、障害が発生することがあります。

この競合を避けるため、インストール後、次の手順に従って、別個のJavaプロセスに接続するようにコネクタを構成する必要があります。

  1. dnd.parmsファイルを開き、次の行を追加して、リモート・モードをオンにします。

    remote: true

    directoryおよびjavalib行をファイルに残すことはできますが、これらの行は使用されません。

  2. Siebelコネクタのインストール・ディレクトリで次のコマンドを実行して、Javaコードをサーバーとして起動します。

    java -jar connector.jar [-p portnum] [directory_path]

    ここで:

    • -p portnumは、コネクタがデフォルトの8642ポート以外のポートでリスニングする必要がある場合のみ使用します。使用するTCP/IPポート番号を指定します。この引数を使用する場合、次のように、同じポート番号をdnd.paramsファイルにも追加します。

      port: portnum

    • directory_pathは、dnd.propertiesファイルがconnector.jarファイルと同じディレクトリ(デフォルト)以外の場所にある場合のみ使用する必要があります。dnd.propertiesが格納されているディレクトリへのパスを指定します。

    注意:

    JREのバージョンは1.7以降で、32ビット版または64ビット版になります。JREはOracle (Sun) JREまたはIBM JREでなければなりません。

  3. Siebelを再起動し、さらにテストを実行します。

インスタンスによっては、installディレクトリ(.jarファイルとdnd.propertiesを格納)が、Siebelインスタンスと同じシステム上にない場合があります。この場合、host行をdnd.parmsに追加して、Siebel Javaコードを実行するホストを指定します(host: HOSTNAMEなど)。