1 Enterprise Data Quality Siebelコネクタの統合の計画
この章の内容は次のとおりです。
EDQ Siebelコネクタは、Siebelサーバーに常駐し、リアルタイム(レコードをSiebelに挿入および更新)およびバッチ(Siebelのデータで定期的なデータ品質ジョブを実行)データ品質サービスのため、EDQとの通信を有効にするスモール・フットプリント・アプリケーションです。リアルタイム・サービスを有効にするため、EDQ Siebelコネクタは、Siebelファンクション・コールをEDQのWebサービス・リクエストに変換します。バッチ・ジョブでは、EDQジョブがSiebel Data Quality Managerから呼び出され、共有ステージング・データベースを使用して、データがSiebelとEDQの間で渡されます。
Enterprise Data Quality Siebelコネクタの理解
EDQ Siebelコネクタは、EDQジョブ(バッチの照合およびヘルス・チェック)およびWebサービス(リアルタイムのクレンジングおよび照合)を呼び出します。共有ステージング・データベースを使用して、バッチ・ジョブの実行時にデータをSiebelとEDQ-CDSの間で渡します。
EDQ Siebelコネクタのアーキテクチャの概要
EDQ Siebelコネクタのアーキテクチャを次の図に示します(EDQサーバーが1台と想定)。
インストール前に、Siebelのユニバーサル・データ品質インタフェースについてよく理解することが重要です。詳細は、Siebel Data Quality管理ガイドを参照してください
Siebel CRMでのEDQ-CDSの使用
EDQをデプロイして、Siebel Customer Relationship Management (CRM)環境のデータの品質を保護および監視できます。Siebel CRMに付加されたEDQは、次を行うことができます。
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すべての新規および更新レコードをシステム内の他のレコードと自動的に照合することにより、重複連絡先、アカウントおよび潜在顧客レコードのシステムへの追加を防止
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システムに入力または更新されるアカウント、連絡先、潜在顧客および住所データを標準化
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重複の特定およびクレンジングのバッチ・タスクを実行
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1回限りおよび定期的にアカウント、連絡先、潜在顧客および住所データの品質を評価
Siebel CRMには管理するデータのセットが1つしかないため、EDQのデプロイメントは簡単です。レコードがSiebel CRMに追加または更新された場合、EDQのリアルタイム・インタフェースを使用して、データが標準化され、既存のデータと照合されます。
また、EDQのリアルタイム・インタフェースはクレンジング(標準化)のバッチ・タスクにも使用されます。Siebelは、バッチ処理用に選択された各レコードをEDQクレンジングWebサービスに送信します。
重複の特定およびデータ品質ヘルス・チェックのバッチ・ジョブ(完全バッチまたは増分バッチ)では、EDQバッチ・インタフェースが使用されます。この場合、照合またはヘルス・チェックのドライバおよび候補レコードが共有ステージング・データベースに書き込まれます。次に、EDQはこれらのレコードでバッチ・ジョブを実行し、一致したレコードが共有ステージング・データベースに書き戻され、Siebelがレコードを結合します。
Siebel UCMでのEDQ-CDSの使用
Siebel Universal Customer Master (UCM)でデプロイされたEDQは、ハブの重要な照合エンジンを提供します。レコードがソース・システムに追加または更新された場合、マスター・データの品質およびソース・データ・レコードとのリンクを維持するため、Siebel UCMのマスター・データと自動的に照合されます。
Siebel UCMに提供されるEDQサービスは、追加のUCM機能を介してSiebel CRMで提供されるEDQサービスと同じです。ただし、追加のUCM機能を使用して、レコードのサバイバーシップおよびレコードの生成が管理されます。また、Siebel UCMは、EDQが指定されたしきい値を超える一致スコアを返した場合の自動照合をサポートします。
注意:
UCMのバッチ・ワークフローにより、EDQのリアルタイム・インタフェースが呼び出され、標準化および照合が行われます。これにより、複数のレコードがハブにロードされ、既存のマスター・データと自動的に照合され、リコンサイルされます。EDQのバッチ・インタフェースをSiebel UCMから呼び出すこともできますが、マスター・データ・レコードでしか動作しません。
Siebelサーバーおよびインスタンスの確認
EDQ Siebelコネクタをインストールする前に、Siebelサーバーおよびサーバーに常駐するインスタンスが次の基準に適合していることを確認する必要があります。
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EDQ-CDS 12c (12.2.1.1)では、リリース12cのEDQ Siebelコネクタ(EDQ 12.2.1に付属)が必要です。
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Siebel CRMまたはUCMバージョン8.1以降およびSiebel Data Qualityのライセンス。
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Java Runtime Environment (JRE)バージョン7以降がSiebelサーバーにインストールされている必要があります。
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デプロイされているJREのバージョンがSiebelがサポートするサーバーのアーキテクチャに適合している必要があります。たとえば、Siebelは32ビット版のWindowsのみをサポートするため、32ビット版のJREがインストールされている必要があります。
Enterprise Data Quality Siebelコネクタ統合の準備
SiebelインスタンスをEDQカスタマ・データ・サービス・パック(EDQ-CDS)と統合する場合、必要なコンポーネントを次の順番でインストールおよび構成することをお薦めします。
- EDQ-CDSパックをEDQサーバーにインストールします。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityカスタマ・データ・サービス・パック・ガイド』を参照してください。
- EDQ SiebelコネクタをSiebelサーバーにインストールします(「Enterprise Data Quality Siebelコネクタの統合」を参照)。
- 「Enterprise Data Quality Siebelコネクタの構成」の説明に従って、SiebelとEDQ-CDSを統合します。
EDQ Siebelコネクタは、EDQとともにEDQ 12c (12.2.1.1)メディア・パックに収録されています。インストール手順はSiebelサーバーのプラットフォームによって異なります。