比較: 次を含む

「次を含む」比較では、2つの値(文字列、文字配列)を比較し、一方の値の文字列の中にもう一方の値がすべて含まれているかどうかを判断します。したがって、完全に一致する場合と、一方の値にもう一方の値が含まれるが一致値の前または後にその他の情報が含まれる一致の場合があります。

「次を含む」比較を使用して、値の文字列のいずれかの端に高い頻度でその他の情報が含まれる文字列識別子について、一致を検索します。「次を含む」比較は、名称を照合する際に特に役立ちます。たとえば、個人の姓をメイン識別子として使用する場合があります。つまり、「John Richard Smith」や「J Richard Smith」は「Richard Smith」と一致するのが妥当で、「次で始まる」や「文字列の完全一致」比較を使用すると一致しません。

この比較操作では、結果バンドの使用はサポートされていません。

次の表に、構成オプションを示します。

オプション タイプ 説明 デフォルト値

データなしのペアを照合

はい/いいえ

このオプションは、識別子の2つのデータなし(Null、または空白文字のみを含む)値を比較した際に、比較結果を判断します。

「いいえ」に設定した場合、データなし値と別のデータなし値を比較した際、「データなし」の比較結果が返されます。

「はい」に設定した場合、データなし値と別のデータなし値を比較した際、完全一致(TRUE)の比較結果が返されます。「データなし」結果が返されるのは、データなし値と移入値を比較した場合のみです。

いいえ

大文字/小文字を区別しない

はい/いいえ

値を比較する際に、大文字/小文字を区別しないかどうかを設定します。

たとえば、大文字/小文字を区別しない場合、「John Richard SMITH」と「Richard Smith」は一致し、それ以外の場合は一致しません。

はい

この例では、「次を含む」比較を使用して個人の名前を照合します。

次のオプションを指定します。

  • データなしのペアを照合= いいえ

  • 大文字/小文字を区別しない = はい

また、「空白の切捨て」変換も追加され、値を比較する前に値からすべての空白を削除します。

結果例

次の表に、前述の構成を使用した比較結果の例を示します。

いずれかの値が空白の場合、「データなし」の比較結果が返されます。

表1-39 結果の例: 次を含む

値A 値B 比較結果

J Richard Smith

Richard Smith

TRUE (一致)

John Richard Smith

Richard Smith

TRUE (一致)

R Smith

John R Smith

TRUE (一致)

R Smith

J R Smith

TRUE (一致)

John Smith

John Richard Smith

FALSE (一致なし)

R Smith

Richard Smith

FALSE (一致なし)

David E Jones

E J Jones

FALSE (一致なし)

Null

Oracle

データなし

Null

Null

データなし