ルックアップと戻り
「ルックアップと戻り」プロセッサを使用すると、参照データ・ソースで関連データをルックアップし、後続の処理で使用するデータを返すことができます。
参照データの関連レコードを数多く返す必要がある場合、一致するデータは配列属性で返されます。その後、これらの配列属性に対して「配列からレコードを分割」を使用して、このデータを分割(作業データと参照データにわたる結合を効果的に作成)することもできます。
「ルックアップと戻り」は、各顧客レコードに関連する住所レコードをすべてを返すなど、プロセスに関連データを追加する場合に使用します。
また、「ルックアップと戻り」を「ルックアップ・チェック」と同様の方法で使用して、許容範囲内の数の関連レコードが別の表またはシステムに存在するかどうかをチェックし、一致する参照データの一部(たとえば、一致するレコードのID)を返すことでチェックの結果がわかるようにできます。
次の表に、構成オプションを示します。
構成 | 説明 |
---|---|
入力 |
参照データに対するルックアップに使用する属性を指定します。これらは、参照データのルックアップ列を構成する属性と対応している必要があります。 |
オプション |
次のオプションを指定します。
|
出力 |
データ属性またはフラグ属性の出力を記述します。 |
データ属性 |
出力属性は、選択された参照データの戻り列ごとに返されます(さらに相応の名前が付けられます)。「最大一致数」オプションが1に設定されている(各レコードについて単一の一致するレコードのみが返される)場合、出力属性のデータ型には戻り列のデータ型が反映されます。複数のレコードが返される場合、出力属性は配列になります。 |
フラグ |
次のフラグが出力されます。
|
外部データ(ステージングされていないデータ)をルックアップする場合、ルックアップのパフォーマンスの適切なレベルは、選択した参照データのルックアップ列に適切な索引があるかどうかによって決まります。また、外部参照データをルックアップする場合、「ルックアップと戻り」プロセッサには常に再実行マーカーが表示され、実際のプロセッサの構成が変更されたかどうかに関係なく、プロセスが実行されるたびに完全に再実行されることを示します。このことは、「ルックアップと戻り」プロセッサの後続のプロセッサも再実行が必要であることを意味します。これは、EDQでは外部参照データが変更されたかどうかを検出できないため、変更があったとみなし(外部参照は一般的に、動的変更参照データに使用されるため)、ルックアップを再実行して依存する結果の一貫性を確保する必要があるためです。
次の表に、このプロファイラによって生成される統計情報を示します。
統計 | 説明 |
---|---|
変換済データ |
データが返されたレコードの数。 これは、構成されたオプションに応じて、参照データの関連レコード数が許容範囲内の作業データからのレコードの数です。 |
未変換データ |
データが返されなかったレコードの数。 これは、構成されたオプションに従って、参照データの関連レコード数が許容範囲を超える作業データからのレコードの数です。 |
出力フィルタ
次の出力フィルタを使用できます。
-
変換済レコード
-
未変換レコード
例
この例では、「ルックアップと戻り」プロセッサを使用して、Customerレコードに関連する(Workorder表の)受注レコードを(CU_ID属性を参照キーとして)参照し、各受注を識別できる十分な(Workorder表からの)情報を返します。少なくとも1件の受注レコードが一致する場合は、データが返されます。
サマリー・ビュー:
変換済レコード | 未変換レコード |
---|---|
1718 |
283 |
「変換済レコード」のドリルダウン。
CU_NO | LookupCount | LookupReturnValid | Return Value1 | Return Value2 |
---|---|---|---|---|
13815 |
1 |
Y |
{13815} |
{26107} |
15531 |
2 |
Y |
{15531}{15531} |
{26688}{26031} |
13861 |
1 |
Y |
{13861} |
{25247} |
13870 |
3 |
Y |
{13870}{13870}{13870} |
{26037}{25910}{24857} |
前述の例の多くは、多数のレコードがルックアップ列と一致し、結果的にデータが配列属性で返されています。