6.2 アップグレードの実行

既存のOAAインストールを最新バージョンにアップグレードします。

1. インストール・ファイルをダウンロードしたインストール・ホストで、$UPGRADE_WORKDIR/oaa-installディレクトリに移動します:

   cd $UPGRADE_WORKDIR/oaa-install

2. 次のようにinstallManagementContainer.shスクリプトを実行します:

   ./installManagementContainer.sh -t ./<oaa-image>.tar

   これにより、インストール済のoaamgmtチャートがアップグレードされます。アップグレードの進行中、様々な質問に回答して特定のタスクを実行するように求められます。次の表に、回答を求められる質問または実行を求められるタスクの一部について概説します:

   出力	アクション
   Version check failed for podman, would you like to use docker instead? [Y/N]:	「インストール・ホストの要件」に示されているように、このメッセージは、podmanがインストール・ホストにインストールされていない場合に表示されます。必要なバージョンのpodmanがない場合は、「Y」と回答してDockerの使用を選択します。
   Login into container-registry.oracle.com from browser and navigate to the location of each of the supporting images. On the right-hand side, select the Language from the drop-down menu and click Continue. Read the Oracle Standard Terms and Restrictions and click Accept to agree. Finally, use 'podman login' to store the credentials locally. Login successful? [Y/N]: ノート: Dockerを使用している場合は、前述の出力にdocker loginと表示されます。	ブラウザを起動し、https://container-registry.oracle.comにアクセスします。資格証明を使用してサインインします。「データベース」、「InstantClient」の順に移動します。右側のドロップダウン・メニューから「言語」を選択し、「続行」をクリックします。オラクル社標準の条件および規制を読み、「承認」をクリックして同意します。 podmanを使用するかDockerを使用するかに応じて、podman loginまたはdocker loginを使用してcontainer-registry.oracle.comにログインし、プロンプトが表示されたら資格証明を入力します: podman login container-registry.oracle.com または: docker login container-registry.oracle.com
   Use 'podman login' to login into your private registry if you have not done so previously.Login successful? [Y/N]: ノート: Dockerを使用している場合は、前述の出力にdocker loginと表示されます	イメージを格納するプライベート・コンテナ・イメージ・レジストリ(CIR)でログインが必要な場合は、podman loginまたはdocker loginを使用してCIRにログインし、プロンプトが表示されたら資格証明を入力します: podman login <container-registry.example.com> または: docker login <container-registry.example.com>

   ノート:

   アップグレード中に表示されるプロンプトのほとんどは字義どおりなので、前述の表にすべてのプロンプトの完全なリストは含まれていません。
3. Would you like to perform an upgrade? [Y/N]と尋ねられたら、Yと入力します。
4. 管理コンテナのインストールが完了すると、次のような出力が表示されます:

   ...
   Copying OAA properties file to oaans/oaamgmt-oaa-mgmt-7dbfbd87dc-r7v29:/u01/oracle/scripts/settings
   Use command 'kubectl exec -n oaans -ti oaamgmt-oaa-mgmt-7dbfbd87dc-r7v29 -- /bin/bash' to get a shell to the OAA mgmt pod.
   From pod shell, use command 'kubectl get pods' to verify communication with the cluster.
   Continue OAA installation from the OAA mgmt pod.
   OAA management installation complete.

   アップグレード中に問題が発生した場合は、「インストールのトラブルシューティング」を参照してください。

5. 出力に従って、新しいOAA管理ポッドに接続します。次に例を示します:

   kubectl exec -n oaans -ti oaamgmt-oaa-mgmt-7dbfbd87dc-r7v29 -- /bin/bash

   これにより、OAA管理ポッド内のBashシェル内に移動します:

   [oracle@oaamgmt-oaa-mgmt-7dbfbd87dc-r7v29 /]$

6. OAA管理ポッド内でアップグレードを実行します:

   [oracle@oaamgmt-oaa-mgmt-7dbfbd87dc-r7v29 /]$ cd ~
   [oracle@7dbfbd87dc-r7v29 ~]$ ./OAA.sh -f installOAA.properties

   インストール中に、デプロイメントの進行状況が画面に表示されます。より詳細な情報が必要な場合は、install.logを参照できます。このログには、管理コンテナ内部(/u01/oracle/logs)から、またはコンテナの外部(<NFS_LOGS_PATH>)からアクセスできます。

7. アップグレードが完了すると、アップグレードが成功したことと、デプロイメントの詳細が画面に出力されます。「デプロイメントの詳細の出力」を参照してください。

   アップグレード中に問題が発生した場合は、「インストールのトラブルシューティング」を参照してください。

8. 次のコマンドを実行して、すべてのポッドが実行されていることを確認します:

   kubectl get pods -n <namespace>

   たとえば:

   kubectl get pods -n oaans

   出力は次のようになります。

   
   NAME                                                  READY   STATUS    RESTARTS   AGE
   oaainstall-customfactor-b5cf55778-rwg5l               1/1     Running   0          6m29s
   oaainstall-email-65dc5f679-6xtmd                      1/1     Running   0          6m29s
   oaainstall-fido-5b46884c68-q9dxp                      1/1     Running   0          6m29s
   oaainstall-oaa-65779f845b-b9g6c                       1/1     Running   0          6m29s
   oaainstall-oaa-admin-ui-6689c9d4cd-jhfzx              1/1     Running   0          6m29s
   oaainstall-oaa-drss-9f68f4856-849x4                   1/1     Running   0          6m29s
   oaainstall-oaa-kba-6b8c4cfb-x2xsm                     1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-oaa-policy-7997547c98-8jl4n                1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-push-58b478c4f9-fx95n                      1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-risk-68bf8b75b7-gg99q                      1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-risk-cc-6f669d5c5c-sfhfx                   1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-sms-786d684994-lktfz                       1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-spui-94f6f5f9b-pmhc2                       1/1     Running   0          6m28s
   oaainstall-totp-7759f4598d-8rqwv                      1/1     Running   0          6m27s
   oaainstall-yotp-5f865df96-c5x52                       1/1     Running   0          6m27s
   oaamgmt-oaa-mgmt-7dbfbd87dc-r7v29                     1/1     Running   0          16m

9. Android用のプッシュ通知が構成されている状態で、6月24日より前のリリースからアップグレードする場合は、プッシュ通知が正常に機能することを確認します。「Androidプッシュ通知を使用した保護されたアプリケーションへのアクセス」を参照してください。
10. 以前にアーカイブとパージを使用したことがある場合は、管理コンテナ内で/u01/oracle/db_purge/archive/create_oaam_rebuild_index.sqlを実行する必要があります。
    1. OAA管理コンテナのbashシェルに入ります:

       kubectl exec -n <namespace> -ti <oaamgmt-pod> -- /bin/bash

       たとえば:

       kubectl exec -n oaans -ti oaamgmt-oaa-mgmt-7dfccb7cb7-lj6sv -- /bin/bash

    2. 管理コンテナ内で/u01/oracle/db_purge/archiveディレクトリに移動し、OAAスキーマ・ユーザー(DEV_OAAなど)としてOAAデータベースにログインします:

       sqlplus <schema_name>/<password>@//db.example.com:1521/orcl.example.com

    3. create_oaam_rebuild_index.sqlスクリプトを実行して、索引再構築プロシージャを更新します:

       SQL> @create_oaam_rebuild_index.sql