7 Oracle Directory Server Enterprise Editionの構成

Oracle Directory Integration Platform同期のバックエンド・ディレクトリとしてOracle Directory Server Enterprise Editionを構成できます。

トピック:

7.1 Oracle Directory Server Enterprise Editionをバックエンド・ディレクトリとして構成する前に

Oracle Directory Server Enterprise Editionをバックエンド・ディレクトリとして構成する前に、Oracle Directory Integration Platformをインストールする必要があります。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementのインストールと構成』「Oracle Directory Integration Platformの構成」を参照してください。

7.2 Oracle Directory Integration Platform用のOracle Directory Server Enterprise Edition (非SSL)の構成

次のステップを順番に使用して、Oracle Directory Integration Platform用にOracle Directory Server Enterprise Edition (バックエンド・ディレクトリ)の非SSL通信を構成します。

7.2.1 Oracle Directory Server Enterprise Editionのインストールおよび構成

Oracle Directory Server Enterprise Editionがインストールおよび構成されていることを確認します。

Oracle Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Editionインストレーション・ガイドおよびOracle Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイドを参照してください。

ノート:

Oracle® Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Editionインストレーション・ガイドコマンド行によるサーバー・インスタンスの作成に関する項の説明に従って、ディレクトリ・サーバー・インスタンスを作成する必要があります。

7.2.2 Oracle Directory Server Enterprise Editionプラグインのインストール

Oracle Directory Server Enterprise Editionプラグインをインストールして、Oracle Directory Server Enterprise Editionのパスワードを同期します。

「Oracle Directory Server Enterprise Edition用のパスワード同期の構成」の説明に従って、Oracle Directory Server Enterprise Editionのパスワードを同期できます。Oracle Directory Server Enterprise Editionプラグインをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Identity Management配布パッケージのORACLE_HOME\dip\utils\dip-plugin (Windows)または$ORACLE_HOME/dip/utils/dip-plugin (UNIX)ディレクトリから、現在のプラットフォームに基づいてdip-plugin.soまたはdip-plugin.dllを選択します。
  2. それを次の場所にコピーします。
    • 32-bitシステム: INSTALL-PATH/dsee7/lib (UNIX)またはINSTALL-PATH\dsee7\lib (Windows)。

    • 64ビット・システム: INSTALL-PATH/dsee7/lib64 (UNIX)。

Oracle Directory Server Enterprise Editionプラグインの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Edition開発者ガイドを参照してください。

7.2.3 Oracle Directory Server Enterprise Edition接尾辞の作成

dsconfコマンドを使用して、サーバーのディレクトリ情報ツリー(DIT)の接尾辞を作成します。

次の接尾辞を作成する必要があります。

  • cn=OracleContext: この接尾辞は、Oracle Directory Integration Platform構成の詳細を格納するために使用されます。

  • 同期データを格納するための接尾辞を作成します。

接尾辞を作成するには、コマンド行でdsconfコマンドを実行します。

dsconf create-suffix -i -c -h host -p port -D "cn=Directory Manager" cn=OracleContext
dsconf create-suffix -i -c -h host -p port -D "cn=Directory Manager" <data_suffix_name>

接尾辞の作成後、次の手順を実行する必要があります。

  1. cn=Productsの次の内容が含まれるproducts.ldifファイルを作成します。
    dn: cn=Products,cn=OracleContext 
    changetype: add 
    cn: Products 
    objectclass: top 
    objectclass: extensibleObject
    
  2. ldapaddコマンドを実行してcn=Productsエントリを追加します。
    ldapadd -h host -p port -D "cn=Directory Manager" -w <pwd> -v -f products.ldif
    

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイド接尾辞の作成に関する項を参照してください。

7.2.4 Oracle Directory Server Enterprise Editionのレトロ変更ログの有効化

dsconfコマンドを使用して、Oracle Directory Server Enterprise Editionのレトロ変更ログを有効化します。

ステップは次のとおりです。

  1. コマンド行でdsconfコマンドを実行します。
    dsconf set-server-prop -h host -p port retro-cl-enabled:on
    
  2. Oracle Fusion Middleware Oracle Directory Server Enterprise Edition管理者ガイドディレクトリ・サーバー・インスタンスの起動、停止および再起動に関する項の説明に従って、ディレクトリ・サーバー・インスタンスを再起動します。

ノート:

Oracle Directory Server Enterprise Editionのレトロ変更ログを有効化すると、ディレクトリ・サーバーのパフォーマンスに影響する可能性があります。

7.2.5 Oracle Directory Server Enterprise Editionと組み合せたOracle Directory Integration Platform用のOracle WebLogic Serverドメインの構成

既存または新規のWebLogic ServerドメインでOracle Directory Server Enterprise EditionとともにOracle Directory Integration Platformを構成する必要があります。

7.2.5.1 既存のWebLogicドメインでのOracle Directory Server Enterprise Editionと組み合せたOracle Directory Integration Platformの構成

次のステップを実行して、既存WebLogic管理ドメイン内でOracle Directory Server Enterprise Editionと組み合せてOracle Directory Integration Platformを構成します。

  1. ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/config.shスクリプト(UNIX)またはORACLE_HOME\oracle_common\common\bin\config.cmd (Windows)を実行します。

    「構成タイプ」画面が表示されます。

  2. 「既存のドメインの更新」を選択し、「次へ」をクリックします。

    「テンプレート」画面が表示されます。

  3. 「テンプレート」画面で、「製品テンプレートを使用してドメインを更新」を選択し、次にOracle Directory Integration Platform - 12.2.1.3.0[dip]ドメイン構成オプションを選択します。

    ノート:

    Oracle Directory Integration Platform - 12.2.1.3.0 [dip]オプションを選択した場合、Oracle Enterprise Manager 12.2.1.3.0 [em]が自動的に選択されます。

    「次へ」をクリックします。

    「JDBCデータ・ソース」画面が表示されます。

  4. 必要な変更を行って「次へ」をクリックします

    「JDBCデータ・ソース・テスト」画面が表示されます。

  5. テストするデータソースを選択し、「選択された接続のテスト」をクリックします。

    「次へ」をクリックします。

    「データベース構成タイプ」画面が表示されます。

  6. 必要な変更を行って、「RCU構成の取得」をクリックしてスキーマ情報を取得します。スキーマ情報を正常に取得したら、「次へ」をクリックして、続行します。

    「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面が表示されます。

  7. 移入された値がすべてのスキーマで正しいことを確認し、「次へ」をクリックします。

    「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面が表示されます。

  8. テストするコンポーネント・スキーマを選択し、「選択された接続のテスト」をクリックします。1つ以上の接続テストが完了するのを待機します。接続をテストする必要がない場合は、すべてのデータソースを選択解除してください。

    ノート:

    接続をテストするためには、接続しようとしているデータベースが実行されている必要があります。

    「次へ」をクリックします。

    「拡張構成」画面が表示されます。

  9. 「管理対象サーバー、クラスタ、およびマシン」オプションを選択します。「次へ」をクリックします。

    「管理対象サーバー」画面が表示されます。

  10. 管理対象サーバー名を指定して「次へ」をクリックします。

    「クラスタ」画面が表示されます。

  11. 必要に応じてクラスタを構成し、「次へ」をクリックします。

    「マシン」画面が表示されます。

  12. 「マシン」タブ(Windowsの場合)または「Unixマシン」タブを選択します。「追加」をクリックし、マシン名を指定します。「次へ」をクリックします。
  13. 「マシンの構成」画面でマシンを追加した場合、「サーバーのマシンへの割当」画面が表示されます。「サーバーのマシンへの割当」画面で、管理サーバーと管理対象サーバーを指定したマシンに割り当てます。「次へ」をクリックします。
  14. 「構成のサマリー」画面で、ドメイン構成を確認して「更新」をクリックし、をクリックし、ドメインの拡張を開始します。
  15. ドメインが拡張されたら、「終了」をクリックします。

    Oracle Directory Integration Platformをサポートするには、既存のドメインを拡張します。

7.2.5.2 新しいOracle WebLogic ServerドメインでのOracle Directory Integration PlatformおよびOracle Directory Server Enterprise Editionの構成

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを実行して新しいOracle WebLogicドメインを作成します。

  1. ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/config.shスクリプト(UNIX)またはORACLE_HOME\oracle_common\common\bin\config.cmd (Windows)を実行します。

    「構成タイプ」画面が表示されます。

  2. 「構成タイプ」画面で、「新規ドメインの作成」を選択してドメインのフルパスを入力するか、「参照」ボタンを使用してドメインがあるディレクトリに移動します。「次へ」をクリックします。

    「テンプレート」画面が表示されます。

  3. 「テンプレート」画面で、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、Oracle Directory Integration Platform - 12.2.1.3.0[dip]を選択します。

    ノート:

    Oracle Directory Integration Platform - 12.2.1.3.0 [dip]オプションを選択した場合、次のコンポーネントが自動的に選択されます。

    • Oracle Enterprise Manager 12.2.1.3.0 [em]

    • Oracle JRF - 12.2.1.3.0[oracle_common]

    • Weblogic Coherence Cluster Extension 12.2.1.3 [wlserver]

    「次へ」をクリックします。

    「アプリケーションの場所」画面が表示されます。

  4. 「参照」をクリックして、ドメインに関連付けられているアプリケーションを格納するディレクトリのフルパスを指定します。

    「次へ」をクリックします。

    「管理者アカウント」画面が表示されます。

  5. ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントにユーザー名とパスワードを指定します。
    パスワードは8文字以上の長さで、数字または特殊文字を1つ以上含む必要があります。パスワードを確認して、「次へ」をクリックします。
    次の手順でWebLogicドメインの起動または再起動に必要となるため、これらの詳細をノートにとっておいてください。
    「ドメイン・モードおよびJDK」画面が表示されます。
  6. ドメイン・モードとJava Development Kit (JDK)を指定します。
    1. 「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。

      ノート:

      ドメイン・モードとして「本番」を選択すると、ノード・マネージャによってランダムなユーザー名とパスワードが割り当てられます。WebLogic Server管理コンソールを使用して、パスワードをリセットします。

    2. デフォルトのJDKの場所として、Oracle Hotspotを受け入れます。
    3. 「次へ」をクリックします。
    「データベース構成タイプ」画面が表示されます。
  7. 「RCUデータ」を選択します。このオプションでは、構成ウィザードに対して、データベースのサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に取得するように指示します。

    「RCUデータ」の選択後、次の操作を実行します。

    1. 「ホスト名」フィールドに、データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

      ノート:

      「ホスト名」フィールドにlocalhostを指定していないことを確認します。
    2. 「DBMS/サービス」フィールドに、データベースのDBMS名またはサービス名(サービス・タイプ・ドライバを選択した場合)を入力します。
    3. データベースがリスニングするポート番号を入力します。
    4. データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。
    5. 「RCU構成の取得」をクリックしてスキーマ情報を取得します。スキーマ情報を正常に取得したら、「次へ」をクリックして、続行します。
    「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面が表示されます。
  8. 移入された値がすべてのスキーマで正しいことを確認し、「次へ」をクリックします。
    「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面が表示されます。
  9. 構成したデータソース接続をテストします。
    「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

    「拡張構成」画面が表示されます。

  10. ドメイン構成を完了するには、次のいずれかのオプションを選択します。
    • 管理サーバー: 管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。
    • ノード・マネージャ: ノード・マネージャの構成に必要です。
    • トポロジ: 管理対象サーバーとクラスタを構成し、マシンを構成して管理対象サーバーをマシンにターゲット設定するために必要です。
    • デプロイメントとサービス: サーバーまたはクラスタにターゲット設定するために必要です。
    「次へ」をクリックします。
  11. 「構成のサマリー」画面で各項目を参照し、情報が正しいことを確認します。
    変更するには、「戻る」ボタンをクリックするか、ナビゲーション・ペインの画面を選択していずれかの画面に戻ります。ドメイン作成は、「作成」をクリックするまで開始されません。
    新しいWebLogicドメイン(base_domainなど)が、Oracle Directory Integration PlatformおよびFusion Middleware Controlをサポートするために、<ORACLE_HOME>\user_projects\domainsディレクトリに作成されます(Windowsの場合)。UNIXでは、ドメインは<ORACLE_HOME>/user_projects/domainsディレクトリに作成されます。

7.2.6 Oracle WebLogic ServerおよびOracle Directory Server Enterprise Editionインスタンスの起動

WebLogicドメインの構成が完了したら、サーバーを起動してドメインを管理できます。

Oracle WebLogic Serverドメインの構成後に次のタスクを実行します。

  1. 「Oracleスタックの起動と停止」の説明に従って、管理サーバー、ノード・マネージャおよび管理対象サーバーを起動します。
  2. Oracle Directory Server Enterprise Editionインスタンスを起動します。
    $ dsadm start instance-path

7.2.7 Oracle Directory Server Enterprise Edition用のOracle Directory Integration Platformの構成

Oracle WebLogic Serverドメインを構成したら、Oracle Directory Server Enterprise Edition用のOracle Directory Integration Platformを構成する必要があります。

ステップは次のとおりです。
  1. Oracle Directory Integration PlatformのWL_HOMEおよびORACLE_HOME環境変数を設定します。

  2. コマンド行でdipConfigurator setup (<ORACLE_HOME>/bin)コマンドを実行して、次の引数を入力します。

    ノート:

    保護されたLDAP (isldapssl=true)に対してdipConfigurator setupを実行する場合、Oracle Directory Server Enterprise Edition SSL通信モード用のOracle Directory Integration Platformを構成する必要があります。「Oracle Directory Server Enterprise Edition SSL用のOracle Directory Integration Platformの構成」を参照してください。

    表7-1 Oracle Directory Server Enterprise EditionのdipConfiguratorプロパティ

    プロパティ 説明

    wlshost

    Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic Serverのホスト名。

    wlsport

    Oracle Directory Integration PlatformがデプロイされているOracle WebLogic管理対象サーバーのリスニング・ポート番号。

    wlsuser

    Oracle WebLogic Serverのログイン・ユーザー名。

    ldaphost

    Oracle Directory Server Enterprise Editionのホスト名。

    ldapport

    Oracle Directory Server Enterprise Editionサーバーのポート番号。デフォルト値は、636です。

    isldapssl

    trueまたはfalseを指定してSSLを有効化または無効化します。

    ldapuser

    Oracle Directory Server Enterprise Editionに接続するためのバインドDN。

    isclustered <BOOLEAN>

    Oracle Directory Integration Platformインスタンスがクラスタ環境内にあるかどうかを指定します。

    clustercheckininterval <INT>

    あるインスタンスがクラスタの他のインスタンスでサーバー・ステータス(障害インスタンスの検出など)を確認する頻度(ミリ秒)を指定します。

    :

    UNIX:

    $ORACLE_HOME/bin/dipConfigurator setup -wlshost localhost -wlsport 7001 -wlsuser weblogic -ldaphost odseehost -ldapport 389 -ldapuser "cn=Directory Manager" -isldapssl false
    

    Windows:

    ORACLE_HOME\bin\dipConfigurator setup -wlshost localhost -wlsport 7001 -wlsuser weblogic -ldaphost odseehost -ldapport 389 -ldapuser "cn=Directory Manager" -isldapssl false
    

    ノート:

    「Oracle Directory Server Enterprise Edition用のパスワード同期の構成」の説明に従って、Oracle Directory Server Enterprise Editionのパスワードを同期できます。

7.2.8 Oracle Directory Server Enterprise Editionのアクセス制御命令(ACI)の追加

ldapmodifyコマンドを使用して、Oracle Directory Server Enterprise EditionのLDIFファイルにACIを追加します。

コマンド行でldapmodifyコマンドを実行します。

ldapmodify -h localhost -p 389 -D "cn=Directory Manager" -w secret12 <<EOF
dn: dc=<suffix_name>,dc=com
changetype: modify
add: aci
aci: (target="ldap:///dc=<suffix_name>,dc=com")(version 3.0; acl "Entry-level DIP permissions"; allow (all,proxy) groupdn="ldap:///cn=dipadmingrp,cn=DIPadmins,cn=Directory Integration Platform,cn=Products,cn=oraclecontext"; allow (all,proxy) groupdn="ldap:///cn=odipigroup,cn=DIPadmins,cn=Directory Integration Platform,cn=Products,cn=oraclecontext"; )
-
add: aci
aci: (targetattr="*")(version 3.0; acl "Attribute-level DIP permissions"; allow (all,proxy) groupdn="ldap:///cn=dipadmingrp,cn=DIPadmins,cn=Directory Integration Platform,cn=Products,cn=oraclecontext"; allow (all,proxy) groupdn="ldap:///cn=odipigroup,cn=DIPadmins,cn=Directory Integration Platform,cn=Products,cn=oraclecontext";)
EOF

7.3 Oracle Directory Integration Platform用のOracle Directory Server Enterprise Edition (SSL)の構成

次のステップを順番に使用して、Oracle Directory Integration Platform用にOracle Directory Server Enterprise Edition (バックエンド・ディレクトリ)のSSL通信を構成します。

7.3.1 SSL用のOracle Directory Server Enterprise Editionの構成

ステップを使用して、Oracle Directory Integration Platform用にOracle Directory Server Enterprise Edition (バックエンド・ディレクトリ)のSSL通信を構成します。

  1. 「Oracle Directory Integration Platform用のOracle Directory Server Enterprise Edition (非SSL)の構成」の説明に従って、Oracle Directory Server Enterprise Editionを構成します。

  2. Oracle Directory Server Enterprise EditionがSSLを介してのみ通信するように、非SSL通信を無効化できます。これを行うには、コマンド行でdsconfコマンドを実行します。

    UNIX:

     $ dsconf set-server-prop -h host -P 1636 ldap-port:disabled
    

    Windows:

    dsconf set-server-prop -h host -P 1636 ldap-port:disabled
    

    Oracle Directory Server Enterprise Editionインスタンスを再起動します。

    dsadm restart instance-path
    

    これで、セキュアでないポート389にバインドできなくなります。

  3. 次を実行してOracle Directory Integration Platform資格証明を作成します。

    1. 次のコマンドを実行して、WLSTプロンプトを開きます。

      $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh (UNIX)またはORACLE_HOME\oracle_common\common\bin\wlst.cmd (Windows)

    2. コマンド行で次のコマンドを実行します:

      createCred(map="dip", key="jksKey", user="jksUser", password="password", desc="DIP SSL JKS")
      

      例:

      createCred -wlshost localhost -wlsport 7001 -wlsuser weblogic -csfmap dip -csfkey jksKey -csfuser "cn=odisrv,cn=Registered Instances,cn=Directory Integration Platform,cn=products,cn=oraclecontext" -csfpassword password
      

    詳細は、「Oracle Directory Integration Platformの資格証明ストア・フレームワーク」を参照してください。

  4. 次のコマンドを実行してOracle Directory Server Enterprise Edition資格証明をOracle Directory Integration Platformにインポートします。

    bin/dsadm show-cert -F der -o dsee-cert instance-path
    keytool -importcert -noprompt -trustcacerts -alias mycompany.com -file ~/dsee-cert -keystore ~/keystores/DIPKeyStore.jks -storepass <password>
    keytool -list -keystore ~/DIPKeyStore.jks -storepass <password>
    

7.3.2 Oracle Directory Server Enterprise Edition SSL用のOracle Directory Integration Platformの構成

Oracle Directory Server Enterprise Edition (バックエンド・ディレクトリ)のSSL通信を構成したら、Oracle Directory Integration Platformを構成する必要があります。

Oracle Directory Integration Platformを構成するには:

  1. manageDIPServerConfigユーティリティ(ORACLE_HOME/binディレクトリ)を実行してOracle Directory Server Enterprise Editionのホスト名とポート番号を更新します。

    manageDIPServerConfig set -h host -p port -D wlsuser -attribute {sslmode |
    refreshinterval | quartzthreadcount | quartzdbretryinterval | backendhostport |
    keystorelocation} [-ssl -keystorePath PATH_TO_KEYSTORE -keystoreType TYPE] 
    [-value ATTRIBUTE_VALUE] [-help]
    

    例:

    manageDIPServerConfig set -h localhost -p 7005 -D weblogic -attribute backendhostport -val odseehost:1636
    

    詳細は、「manageDIPServerConfigユーティリティ」を参照してください。

  2. keytoolを使用してJavaキーストア(JKS)を作成し、前のステップでエクスポートした信頼できる証明書をJKSにインポートします。

    keytool -importcert -trustcacerts -alias Some_alias_name -file Path_to_certificate_file -keystore path_to_keystore

    たとえば:

    keytool -importcert -trustcacerts -alias ODSEE -file /home/Middleware/asinst_1/ODSEE/admin/odseecert.txt -keystore /home/Middleware/dip.jks

    システムからキーストア・パスワードが要求されます。このキーストアの新しいパスワードを入力します。

    ノート:

    • -keystoreオプションを使用し、キーストアが存在しない場合は、keytoolによってキーストアが作成されます。

    接続ディレクトリとしてMicrosoft Active Directoryを使用している場合、次の手順を実行する必要があります。

    1. 「LDAP over SSL (LDAPS) Certificate」の説明に従って、Microsoft Active Directory証明書をエクスポートします。

    2. 次のコマンドを実行して、Microsoft Active Directory証明書をOracle Directory Integration Platformにインポートします。

      keytool -importcert -noprompt -trustcacerts -alias mycompany.com -file ~/jpi-ad.cer -keystore ~/keystores/DIPKeyStore.jks -storepass <password>
      
    3. 次のコマンドを実行して証明書を検証します。

      keytool -list -keystore ~/keystores/DIPKeyStore.jks -storepass <password>
      
    4. Oracle Directory Integration Platformのキーストアの場所を更新します。

      $ORACLE_HOME/bin/manageDIPServerConfig set -attribute keystorelocation -val ~/keystores/DIPKeyStore.jks -h host -p 7005 -D "weblogic"
      
    5. 次のコマンドを実行して、Microsoft Active Directory証明書をOracle Directory Server Enterprise Editionにインポートします。

      dsee7/bin/dsadm add-cert -C instance-path
      
    6. ディレクトリ・サーバー・インスタンスを再起動します。

      dsadm restart instance-path
      
    7. 次のコマンドを実行して証明書を検証します。

      /dsee7/bin/certutil -L -d $INSTANCE/alias/ -P slapd-/dsee7/bin/certutil -L -d $INSTANCE/alias/ -P slapd- -n certAD/dsee7/bin/certutil -L -d $INSTANCE/alias/ -P slapd- -n host
      
  3. 次のコマンドを実行して、Oracle Directory Integration PlatformのJavaキーストアの場所を更新します。

    manageDIPServerConfig set -attr keystorelocation -val full_path_to_keystore -h weblogic_host -p weblogic_managed_server_port -wlsuser weblogic_user

    ノート:

    full_path_to_keystoreはOracle Directory Integration Platformがデプロイされているホストに基づいて、Javaキーストア(JKS)への絶対パスを表します。JKSへの絶対パスを指定する場合は、適切なパス・セパレータを使用します(UNIXおよびLinuxプラットフォームでは「/」、Windowsプラットフォームでは「\」)。

    たとえば:

    manageDIPServerConfig set -attr keystorelocation -val /home/Middleware/dip.jks -h localhost -p 7005 -wlsuser weblogic

    システムからWebLogicパスワードが要求されます。

  4. Enterprise Managerにログインし、次のコマンドを実行してOracle Directory Integration Platform SSL構成を更新します。

    manageDIPServerConfig set -h weblogic_host -p weblogic_managed_server_port -wlsuser weblogic_user -attribute sslmode [-value ATTRIBUTE_VALUE] [-help]
    

    たとえば:

    manageDIPServerConfig set -h localhost -p 7005 -D weblogic -attribute sslmode -val 2
    

    詳細は、「manageDIPServerConfigの引数」を参照してください。

  5. Oracle WebLogic管理対象サーバーを再起動します。

    Oracle Directory Integration Platformは、SSLサーバー認証モードでOracle Directory Server Enterprise Editionに接続するようになります。

7.4 Oracle Directory Integration Platformの検証

$ORACLE_HOME/bin/ディレクトリにあるdipStatusコマンドを使用して、Oracle Directory Integration Platformのインストールを検証します。

詳細は、「Oracle Directory Integration Platformの検証」を参照してください。

Oracle Directory Integration Platform用にOracle Directory Server Enterprise Edition (バックエンド・ディレクトリ)の非SSL通信を構成したら、「Oracle Directory Integration Platformを使用した同期」の説明に従って、接続ディレクトリを対象に同期できます。