Oracle Internet Directoryの新機能

この項では、Oracle Internet Directoryの最新リリースで導入された新機能について簡単に説明し、各新機能の関連項目を記載します。

Oracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)の新機能と更新された機能

Oracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)には、次の新機能があります:

Oracle Internet Directory 12c (12.2.1.3.0)の新機能と更新された機能

この項では、このリリースの新機能の簡単なサマリーを示します。次の各項で構成されます:

  • WebLogic管理フレームワーク: このリリースのOracle Internet Directoryでは、Oracle WebLogic 12cのインタフェースで活用するツール・セットであるWebLogic Management Frameworkが導入され、基本的な管理機能を必要とするOracle製品を管理するためのシンプルで一貫性のある分散フレームワークが提供されます。この機能には、共通のコマンド行、API、およびユーザー・インタフェースを介した開始、停止、構成設定、およびその他の、製品のライフサイクルにわたる基本的な各種操作が含まれます。WebLogic Management Frameworkの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』WebLogic管理フレームワークに関する項を参照してください。

  • 診断ツールの向上: アラート・ロギング機能により、OIDデプロイメントに関連するイベントのログ・メッセージが記録されます。各イベントに関する対応する詳細な診断ログ・メッセージは、データベースSQL文とその他の操作時メトリックを含むOIDサーバー・ログ・ファイルに記録されます。このリリースから、oiddiagツールは、デプロイされたOIDサーバーの状態に関する重要な診断情報を含むHTMLサマリー・レポートを生成できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Reference for Oracle Identity Management』Oracle Internet Directoryサーバーの診断コマンドライン・ツールについてに関する項および「Oracle Internet Directoryデバッグ・ログ」を参照してください。

  • レプリケーションの強化: 実行時の問題を解決するために、改善された診断ログ・メッセージが提供されます。レプリケーション・サーバーでは現在、一方向と双方向の認証SSLモードがサポートされています。「Oracle Internet DirectoryレプリケーションでのSSL暗号化の使用」を参照してください。

  • Secure Socket Layer構成の変更: OIDサーバー・インスタンスのすぐに利用できるデフォルトのSSL構成は、orclcryptoversionの値が24に設定されました。これは、TLSv1.2とTLSv1.1のみが有効であることを意味します。その他の希望する構成設定は、「Secure Sockets Layerの構成」を参照してください。このリリースでは、購入直後はOracle Internet DirectoryでSSL認証なしモードが無効化されています。SSL認証なしモードを有効にするには、匿名暗号を構成する必要があります。「SSLが有効なODSM接続の構成」を参照してください

Oracle Internet Directory 12cの新しい用語と非推奨の用語

この項では、現在のリリース(12.2.1.3.0)で変更された機能について簡単に説明します。

表-1 12cの新しい用語と非推奨用語

11gで使用されていた用語 12cで使用される用語

OPMN

12cリリースではサポートされません。かわりに、Weblogic Management Frameworkを使用してコンポーネントを管理します。

ORACLE_HOME

ORACLE_HOME

MW_HOME

DOMAIN_HOME

11gでは、ミドルウェア・ホームは、Oracle WebLogic Serverホーム、および必要に応じてOracle共通ホームと1つ以上のOracleホームのコンテナを表します。

ORACLE_HOME

Oracle Fusion Middleware全製品用にホスト・コンピュータに作成されるOracleホーム。ここには、バイナリ・ファイルとライブラリ・ファイル、Oracle共通ディレクトリ、およびインストールするOracle Fusion Middlewareの各製品ごとに個別の製品ディレクトリが含まれています。

Oracle Web Cache 11g

Oracle Web Cacheは使用できなくなりました

Oracleホーム

PRODUCT_ORACLE_HOME

製品ディレクトリ

PRODUCT_DIR

ミドルウェア・ホーム内の製品ディレクトリはOracleホームではなくなりました。これらは単にすべてのOracle Fusion Middleware製品のために作成されるOracleホーム内のディレクトリです。ほとんどのOracle Fusion Middlewareコンポーネントは同じOracleホームにインストールする必要があります。製品ホームの名前は事前定義されており、インストール中にユーザーが変更することはできなくなりました。

Oracleインスタンス

この用語は12cでは使用されなくなりました。

インストーラはOracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントのために別個のインスタンス・ディレクトリを作成しなくなりました。かわりに、ちょうどJavaコンポーネントに対して行うように、ユーザーはFusion Middleware構成ウィザードを使用してシステム・コンポーネントを構成できます。各システム・コンポーネントに関するインスタンス情報はドメイン・ホームに格納されます。

Oracle Fusion Middlewareファーム

この用語は12cでは使用されなくなりました。

「ファーム」という用語は12cでは必要なくなりました。これは11gで、WLSドメインおよびそれに関連付けられたシステム・コンポーネントのコンテナがFusion Middleware Controlに表示されるときに、それを指す言葉でした。