C 注釈のXML構造
この付録では、WebCenter Content 12cでのイメージングに応じた注釈のXML構造の変更について説明します。
Imaging 11gからWebCenter Content 12cへの移行中に移動されるドキュメント・コンテンツは、次のデータ・アイテムを使用して最適化されます。
-
注釈
注釈は、WCC ADF UIビューアで置き換えられる11g Imagingビューアとの対話中に、ユーザーによって作成されます。注釈構造は、このアップグレード・プロセスの間に移行および変換されます。
-
サポートするコンテンツ
サポートするコンテンツは、通常、IPMに格納されるかまたはIPMドキュメントに添付されるXMLデータ・ファイルを生成するOFR (Oracle Forms Recognition)プロセスの出力です。
注釈およびサポートするコンテンツのファイルは、11gのコンテンツ・サーバー内に個別のドキュメントとして格納されていましたが、12cでは、これらのドキュメントはコンテンツ・サーバーで使用可能なディレクトリベースの添付メカニズムに移動されます。
WebCenter Content 12cでは、注釈のXML構造に対していくつかの変更が行われました。注釈XML構造に固有の変更の詳細は、「注釈のXML構造の変更」を参照してください。
C.1 注釈のXML構造の変更
次の表は、WebCenter Content 12cにおける注釈のXML構造の変更の概要を示しています。
表C-1 注釈のXML構造の変更
説明 | 11g | 12c | 変更点 |
---|---|---|---|
メイン構造 |
<AnnotationSet> <noteAnnot> <pageNumber> <<タグとしてのプロパティ>> <noteAnnot> </AnnotatiionSet> |
<document> <page id="1" ….> <note <<属性としてのプロパティ>> > </note> </page> <page id ="2" … > </page> <document> |
構造はページ単位になりました。11gの構造は、セットとしてグループ化された一連の注釈でした。 |
単一の改訂注釈の例 |
<redactAnnot> <annType>REDACT</annType> <uniqueId>IPM-2_2.IPM_000785-REDACT-A5796285966849967960B</uniqueId> <pageNumber>1</pageNumber> <createDate>Mon Oct 13 16:06:47 IST 2014</createDate> <modifiedDate>Mon Oct 13 16:06:53 IST 2014</modifiedDate> <createdBy>ipmadmin</createdBy> <modifiedBy>ipmadmin</modifiedBy> <color> <a>255</a> <r>0</r> <g>0</g> <b>0</b> </color> <securitySetting>STANDARD</securitySetting> <opacity>100</opacity> <readOnly>false</readOnly> <startPoint> <x>0.5379901960784313</x> <y>0.17140151515151514</y> </startPoint> <endPoint> <x>0.6727941176470589</x> <y>0.29829545454545453</y> </endPoint> </redactAnnot> |
<redact id="1" permissions="Standard" locX="0.40448114" locY="0.3042292" width="0.058372643" height="0.035925422" bgColor="00,00,00,ff"> <auditEvent id="1" createdBy="weblogic" createdOn="2014-12-10T23:58:39-08:00" type="created"/> <auditEvent id="2" createdBy="weblogic" createdOn="2014-12-10T23:59:19-08:00" type="modified"/> </redact> |
注釈のプロパティの説明に使用するタグは、Opacityやbgcolorなどの属性に変換されます。 startPointとendPointのタグは、width、heightおよびx,y座標を取得します。 |
ノート注釈のノート・テキスト |
<noteAnnot> <<その他のプロパティ>> <noteText><html> <head> </head> <body> <p style="margin-top: 0"> sticky </p> </body> </html> </noteText> |
<note id="6" permissions="Standard" note="<html>
 <head>

 </head>
 <body>
 <p style="margin-top: 0">
 sticky
 </p>
 </body>
</html>
" bgImage="MISC.NOTE" locX="-15.647406" locY="-15.790814" width="32.0" height="32.0" orientation="0" fgColor="00,00,00,ff" bgColor="ff,ff,00,ff"> |
タグから属性への変更。 |
線注釈のArrowType |
<lineAnnot> <<その他のプロパティ>> <arrowType>NONE</arrowType> </lineAnnot> |
<line id="2" permissions="Standard" locX="0.3567217" locY="0.049567986" width="0.04304245" height="0.04592997" fgColor="ff,00,00,ff"> <customField name="arrowType" value="NONE"/> <customField name="lineWeight" value="1"/> </line> |
|
スタンプ注釈のStampType |
<stampAnnot> <<その他のプロパティ>> <stampType>APPROVED</stampType> </stampAnnot> |
<stamp id="9" permissions="Standard" bgImage="STAMPS.APPROVED" locX="0.1991342" locY="0.070336394" width="0.15873016" height="0.13455658" orientation="0" fgColor="ff,ff,ff,ff"> |
スタンプ・タイプは個別のタグでしたが、bgImageの値に置き換えられました。 |
C.2 注釈のセキュリティ
この機能では、サービスを利用して注釈XMLファイルにアクセスする方法について説明します。これは、IPMの詳細ビューアと統合ビューアの両方に適用されます。
ユーザーには、次のうち1つまたは複数のセキュリティ権限が付与されています:
- 標準: すべてのユーザーに対してドキュメントのページで注釈が表示されます。注釈は「標準」注釈セキュリティ権限を付与されたユーザーのみが適用して変更できます。
- 制限付き: すべてのユーザーが注釈を表示できますが、変更できるのは制限付き権限を持つユーザーのみです。制限付き権限(制限付きドキュメントを変更する権限)を付与されていない場合、注釈を表示できますが注釈や権限を変更できません。
- 非表示: 注釈は非表示権限を付与されているユーザーのみが表示できます。非表示権限を付与されたユーザーのみが、非表示として注釈をマークしたり、既存の非表示注釈を変更できます。
ノート:
注釈セキュリティが割り当てられていない場合、ユーザーは新しい注釈を作成したり既存の注釈を変更することはできません。ただし、すべての「標準」注釈および「制限付き」注釈の表示は可能です。これにより、改訂注釈は確実にドキュメントを表示する権限を持つすべてのユーザーに適用されます。特定のセキュリティ・レベルで付与されたユーザーは、同じセキュリティ・レベルを注釈に割り当てることができます。たとえば、制限付きセキュリティ・レベルが割り当てられたユーザーは、作成する注釈に制限されたセキュリティ・レベルしか付与できません。管理者により標準セキュリティ・レベルと制限付きセキュリティ・レベルが割り当てられているユーザーは、標準または制限付きのセキュリティ・レベルを指定できますが、非表示は指定できません。
注釈の取得
Imagingで任意のドキュメントを開き、ドキュメントに注釈を追加できます。3つのセキュリティ・レベル(標準、制限付きおよび非表示)を持つ注釈を追加する必要があります。
http://host:ucmport/cs/idcplg?dID=<dIDValue>&IdcService=GET_FILE&Rendition=annotationRendition&AuxRenditionType=System
<dIDValue>
は、ドキュメントのWebCenterコンテンツの一意の識別子です。
Imagingでは、ドキュメント名の形式は<ApplicationId>.<dDocName>
です。たとえば、5.IPM_000603
のようになります。ドキュメントの<dID>
を検索するには、コンテンツ・サーバーでdDocName
を含むドキュメントを検索します。たとえば、dDocName
がIPM_000603
であるドキュメントを検索します。検索結果とドキュメントの「ドキュメント情報」ページから、dID
を取得できます。
この取得が「非表示」権限を持たないユーザーによって要求された場合、ユーザーは、結果のXMLファイルで非表示の注釈を表示できません。
この取得がすべての注釈権限を持つユーザーによって要求された場合、ユーザーはすべての注釈を表示できる必要があります。
注釈の追加または更新
EDIT_RENDITIONS
サービスを使用します。dID
およびrenditionKeys
は必須のパラメータです。各レンディション・キーは、.name
、.action=edit
、.file
および.description
を指定します。
dID
は、注釈を追加する親ドキュメントのIDです。.action=edit
は常に"edit"です。.name
は、レンディションのextRenditionName
です。.description
はレンディションのextRenditionDescription
です。.file
は、レンディションのextRenditionPath
です。
RIDCコードの例:
DataBinder dataBinder = idcClient.createBinder();
dataBinder.putLocal("IdcService", "EDIT_RENDITIONS");
dataBinder.putLocal("dID", "1234");
dataBinder.putLocal("renditionKeys", "aRendition0");
dataBinder.putLocal("aRendition0.name", "annotationRendition");
dataBinder.putLocal("aRendition0.action", "edit");
dataBinder.addFile("aRendition0.file", new File("annotationRendition.xml"));
dataBinder.putLocal("AuxRenditionType", “System”));
<dIDValue>
は、ドキュメントのWebCenterコンテンツの一意の識別子です。
Imagingでは、ドキュメント名の形式は<ApplicationId>.<dDocName>
です。たとえば、5.IPM_000603
のようになります。ドキュメントの<dID>
を検索するには、コンテンツ・サーバーでdDocName
を含むドキュメントを検索します。たとえば、dDocName
がIPM_000603
であるドキュメントを検索します。検索結果とドキュメントの「ドキュメント情報」ページから、dID
を取得できます。
注釈を追加または更新する場合、‘edit’と同じアクションのEDIT_RENDITIONS
サービスを使用できます。
IPMまたはWebCenter Contentビューアを使用してサンプル・ドキュメントの注釈を作成してから、GET_FILE
サービスを使用することにより結果の注釈XMLファイルを取得できます。これにより、注釈の追加または更新に使用できるXMLファイルの形式が示されます。XMLファイルの構造については、「注釈のXML構造」を参照してください。
注釈の削除
注釈の削除は、注釈XMLファイルの更新に似ています。削除すると、注釈が削除され、XMLファイルが更新されます。