14 Publishプロパティ

次のトピックでは、wcs_properties.jsonファイルのPublishカテゴリに関連する各プロパティについて説明します。

Publishカテゴリについて

Publishの下に分類されたWebCenter Sitesのwcs_properties.jsonファイルのプロパティは、WebCenter Sitesのパブリッシュ・システムを構成します。

Publishカテゴリのプロパティ

表14-1では、JSONファイルのPublishカテゴリに関連する各プロパティについて説明します。

表14-1 Publishプロパティ

プロパティ 説明

afk.historydata

WebCenter Sitesが履歴データの保存に使用するディレクトリを指定します。

デフォルト値: <wcsites.shared>/history/

afk.publishdata

WebCenter Sitesがパブリッシュ・データの格納に使用するディレクトリを指定します。

デフォルト値: <wcsites.shared>/publish/

cs.batchtimeout

通常、パブリッシュにより使用されるバッチ・セッションをアプリケーション・サーバーが無効化するまでの、WebCenter Sitesリクエスト間の時間(秒)を指定します。時間が負の場合は、セッションがタイムアウトしないことを示します。

有効な値: -21474836482147483647の間。

デフォルト値: 360000

cs.mirrorhttpversion

WebCenter Sitesターゲット・データベースとの通信に使用するHTTPプロトコル・バージョンを指定します。

デフォルト値: 1

cs.mirrorpassword

このシステムがパブリッシュするターゲット・システムのミラー・ユーザーのパスワードを指定します。パブリッシュするためにWebCenter Sitesシステムを設定する場合、この値を設定します。

デフォルト値: dloginpasswordまたは{AES}13971775C4B32520C2FFBA59200EE17E

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理』サーバーへのミラー・パブリッシュのためのシステムの構成に関する項を参照してください。

cs.mirrorproxyserver

ターゲットとソースがファイアウォールで分離される場合、この(ソース)システムがパブリッシュするターゲット・システムのファイアウォール・サーバーのIPアドレスまたは名前を指定します。パブリッシュするためにWebCenter Sitesシステムを設定する場合、この値を設定します。

可能な値:

your_server_nameまたは

your_server_ip_address

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理』サーバーへのミラー・パブリッシュのためのシステムの構成に関する項を参照してください。

cs.mirrorproxyserverport

ターゲット・システムがファイアウォールでソースと分離される場合、このシステムがパブリッシュするWebCenter Sitesシステムのファイアウォール・サーバーのポート番号を指定します。パブリッシュするためにWebCenter Sitesシステムを設定する場合、この値を設定します。

デフォルト値: 80

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理』サーバーへのミラー・パブリッシュのためのシステムの構成に関する項を参照してください。

cs.mirrorrowsperpost

ミラー操作時にHTTP POSTごとにミラーリングできる表の行数を指定します。

URLフィールドを含むデータをミラーリングする場合、Webサーバーによって投稿パケットのサイズが制限されるため、この値は低く設定する必要があります。

テキストのみのデータをミラーリングする場合は、値を高く設定できます。

デフォルト値: 6

注意: 最適なパフォーマンスを確保するには、値を12よりも上に増やさないでください。データベースをUTF-8に構成し、そのデータベースにASCII以外のコンテンツが含まれる場合、この値を4以下に設定する必要があります。

cs.mirrorthreads

ミラー操作に割り当てるスレッドの数を指定します。

デフォルト値: 2

注意: 最適なパフォーマンスを確保するには、値を8よりも上に増やさないでください。

cs.mirroruser

この(ソース)システムがパブリッシュするターゲット・システムのミラー・ユーザーの名前を指定します。パブリッシュするためにシステムを設定する場合、この値を設定します。

デフォルト値: mirroruser

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理』サーバーへのミラー・パブリッシュのためのシステムの構成に関する項を参照してください。

cs.pgexportfolder

ディスクにエクスポートする配信タイプでアセットをパブリッシュする場合に作成されるHTMLファイルのベース・エクスポート・ディレクトリを指定します。

デフォルト値: <wcsites.home>/export

debug

バッチ・プロセスのデバッグを有効または無効に指定します。この値をtrueに設定すると、バッチ処理のステータスに関するメッセージがWebCenter Sitesのログ・ファイルに書き込まれます。

デフォルト値: false

request.folder

バッチ・プロセスの結果に関する情報を格納するファイルの場所を指定します。たとえば、WebCenter Sitesパブリッシュ・システムでは、このディレクトリを使用して、パブリッシュのログ・ファイルを保持します。

デフォルト値: <wcsites.shared>/dispatcher/

security.class

セキュリティ・チェックに使用されるクラス・ファイルの名前を指定します。デフォルトは参照目的の場合のみ提供されます。com.openmarket.Batch.DefaultSecurity

このプロパティの値を変更しないでください。

thread.count

プールで割当てと管理を行うディスパッチャ・スレッドの数を指定します。

デフォルト値: 32

thread.growcache

追加のディスパッチャ・スレッド(thread.countで指定する数を超えるスレッド)が必要な場合に、そのスレッドをプールに割り当てることができるかどうかを指定します。

可能な値: true | false

デフォルト値: false

thread.idle

thread.growcachetrueに設定する場合のみ適用されます。

ディスパッチャ・スレッドがプールで解放されるまでのアイドル状態を保持できる秒数を指定します。

デフォルト値: 10

thread.wait

thread.growcachefalseに設定する場合のみ適用されます。

バッチ・プロセスが空きディスパッチャ・スレッドを待機する秒数を指定します。この秒数を経過すると、タスクを実行できないことに起因してエラーがレポートされます。

デフォルト値: 15

xcelerate.approval.dependency.chunksize

このプロパティは、承認依存性で使用されるチャンク・サイズを定義します。(チャンク・サイズは、パブリッシュの目的で承認時にWebCenter Sitesが所定の時間に処理するアセットの数です。処理には依存性の計算が関連します。)

可能な値: 1から1000までの任意の整数。

デフォルト値: 250

注意: 下位互換性を確保するために、このプロパティの値は1に設定することをお薦めします。

xcelerate.batchhost

パブリッシュ・プロセスが実行するサーバーのホスト名とポート番号を指定します。

クラスタ化されたWebCenter Sites環境では、1つのバッチ・ホストのみがサポートされます。このプロパティは、同じ専用ホストを指し示すように各クラスタ・メンバーに対して設定する必要があります。

デフォルト値: <hostName>:<portNumber>

xcelerate.batchloadsizeonpublish

ミラー・パブリッシュ・イベントでロードされるアセットのバッチ・サイズを制御します。バッチが大きいとより効果がありますが、多くのメモリーが必要となります。

デフォルト値: 250

xcelerate.batchmode

バッチ・パブリッシュ・モードを定義します。

可能な値:

  • single: バッチ・ホストは専用IPアドレスです。

  • multiple: バッチ・ホストはクラスタIPアドレスです。

デフォルト値: single

xcelerate.batchpass

バッチ・ユーザーのパスワードを指定します。

デフォルト値: xceladmin

注意: この値は、このWebCenter Sitesシステムのバッチ・ユーザーの作成後に変更してください。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理を参照してください。

xcelerate.batchprotocol

Satellite ServerホストとWebCenter Sitesホスト間の通信プロトコル。

デフォルト値: <wcsites.app.protocal>

xcelerate.batchsavesizeonpublish

ミラー・パブリッシュの間に一度にデシリアライズおよび保存するアセットの数を指定します。バッチが大きいとより効率的ですが、多くのメモリーが必要となります。このプロパティの値はターゲット・システムにのみ適用されます。

デフォルト値: 250

xcelerate.batchuser

このプロパティは、システムでスケジュール設定されたパブリッシュのためのバッチ・ユーザーのユーザー名を指定します。このプロパティはスケジュール設定されたパブリッシュが実行するために構成される必要があります。

デフォルト値: fwadmin

注意: この値は、このWebCenter Sitesシステムのバッチ・ユーザーの作成後に変更してください。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理を参照してください。

xcelerate.blobref

BLOBのパブリッシュ参照を管理するクラスの名前。ここでは、デフォルトcom.openmarket.xcelerate.publish.BlobRefは、参照目的の場合のみ提供されます。

このプロパティの値を変更しないでください。

パブリッシュ参照の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理』を参照してください。

xcelerate.bulkapprovechunk

いずれかのユーザーがWebCenter Sites管理インタフェースの「複数アセットの承認」機能を使用する場合、同じバッチまたは「チャンク」で同時に承認するアセットの数を指定します。

この機能はバッチで承認用に選択されるアセットをすべて承認し、各バッチのアセットの数はこのプロパティで設定されます。

デフォルト値: 500

複数アセットの承認機能の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesの管理』を参照してください。

xcelerate.concurrenttransportunpacker

リアルタイム・パブリッシュ・ディスパッチャがTransporterとUnpackerを同時に起動する必要があるのかどうかを指定します。falseの場合、UnpackerはTransporterの完了後に開始します。

デフォルト値: <wcsites.concurrent.transport.unpacker>

xcelerate.donotregenerate

このプロパティは、パブリッシュ操作後に再生成されないキャッシュされたページを指定します。

可能な値:

  • 空白(値がない): パブリッシュ・セッションの影響を受けたキャッシュのページはすべて再生成されます。

  • unknowndeps: render.unknowndepsタグが使用されているすべてのページは、パブリッシュ後に再生成されません。

  • * (アスタリスク): キャッシュのページはいずれも再生成されません。影響を受けたページは、訪問者がページをリクエストする場合のみ再生成されます。

デフォルト値: 空白

注意: このプロパティを配信システムで使用する場合、パブリッシュが次の訪問者のリクエストで生成された後に、キャッシュされたページは生成されず、訪問者に対するレスポンスが遅くなる可能性があります。

注意:最初にOracleサポート担当者に連絡せずに、このプロパティの値を変更しないでください。

xcelerate.exportmaxfilename

エクスポートのパブリッシュで生成されるファイル名の最大長です。

Windows NTFSを実行する場合、ディスクにエクスポートするパブリッシュ・プロセスによって作成されるファイルの再エクスポート、削除または名前の変更が可能になるようにこの値を低く設定できます。NTFSのパス名の上限は255文字です。

デフォルト値: 4096

xcelerate.mirrorini

ミラー・パブリッシュ操作中およびミラーリング先のURLの作成時に、ミラー・ターゲットにログインするときに使用する(cs.mirroruserおよびcs.mirrorpasswordプロパティを使用して)プロパティ・ファイルであるwcs_properties.jsonファイルを指定します。

最初にOracleサポート担当者に連絡せずに、追加のプロパティ・ファイルを含めるようにこのプロパティを変更しないでください。

xcelerate.objpubdir

パブリッシュされるオブジェクトが一時的に格納されるディレクトリのパス(最後のスラッシュを含む)を指定します。

この値はWebCenter Sitesインストールにより設定されます。

デフォルト値: <wcsites.shared>/objpubdir

xcelerate.pageref

ページのパブリッシュ参照を管理するクラスの名前を指定します。

デフォルト値: com.openmarket.xcelerate.publish.PageRef

注意: このプロパティの値を変更しないでください。

xcelerate.presaveelt

アセットのプライマリ行がミラーリングされた後、フレックス・アセットとコンプレックス・アセットのデシリアライゼーションおよびasset.saveの前に、パブリッシュ時にミラー・ターゲットに対してコールされる要素の名前を指定します。標準のミラー・パブリッシュの場合、PresaveElementを使用します。

デフォルト値: PresaveElement

xcelerate.pubabortelt

パブリッシュに失敗した場合にミラー・ターゲットに対してコールされる要素の名前を指定します。標準のミラー・パブリッシュの場合、PubAbortElementを使用します。

デフォルト値: PubAbortElement

xcelerate.pubcleanupelt

ミラー・パブリッシュのクリーンアップ・フェーズのときに呼び出される要素の名前を指定します。標準のミラー・キャッシュ再生成の場合、PubCleanupElementを使用します。

デフォルト値: PubCleanupElement

xcelerate.pubkeydir

パブリッシュ・システムが、各種ターゲット・システムにパブリッシュされた項目に関する情報を書き込むディレクトリを指定します。

この値はWebCenter Sitesインストールにより設定されます。

デフォルト値: <wcsites.shared>/pubkeys

xcelerate.publishallassettypes

ミラー・パブリッシュですべてのアセット・タイプをパブリッシュする(したがってすべてのアセット・タイプ表がパブリッシュ先に存在することを保証する)かどうかを指定します。

可能な値: true | false

true,に設定すると、すべてのアセット・タイプがパブリッシュされます。

falseに設定すると、パブリッシュに必要なアセットのアセット・タイプとその依存アセット・タイプのみが自動的にパブリッシュされます。

デフォルト値: true

注意: このプロパティをfalseに設定する場合、ソース・サーバーに存在するすべてのアセット・タイプもパブリッシュの宛先に存在することを確認する必要があります。

xcelelem.publishfactors

追加のパブリッシュ制御ファクタの提供に使用する要素の名前。このプロパティは空のままにしておくこともできます。

デフォルト値: OpenMarket/Xcelerate/Actions/Publish/OverrideFactor

xcelerate.publishinvalidate

アセットをパブリッシュする場合、宛先システムでアセットを変更済にマークするかどうかを指定します。変更済にマークする場合、該当システムから新しい宛先にパブリッシュする前に、システムでアセットを承認する必要があります。

可能な値: true | false

デフォルト値: true

パブリッシュ・システムで、アセットが宛先で変更されたことをマークするには時間が必要で、パブリッシュ・セッションの時間が長くなるため、通常は、開発および管理システムでこのプロパティをtrueに設定したままにしますが、配信システムではfalseに変更します。

xcelerate.publishquerystyle

パブリッシュの目的で承認されるアセットのリストを取得する際に使用する問合せスタイルを定義します。

可能な値: subqueryjoin

デフォルト値: subquery

xcelerate.pubsetupelt

ミラー・パブリッシュの設定フェーズでパブリッシュ・システムが使用する要素の名前を指定します。標準のミラー・キャッシュ無効化の場合、PubSetupElementを使用します。

デフォルト値: PubSetupElement

xcelerate.remotecall

リモート・ミラー要素の実行をサポートするページ名を指定します。このプロパティを使用してリモート・サーバーへのミラーリングをサポートします。

デフォルト値: OpenMarket/Xcelerate/PrologActions/Publish/Mirror1/RemoteCall

Oracleサポート担当者に相談せずに、この要素やこのプロパティの値を変更しないでください。

xcelerate.templatedefault

アセット・タイプをレンダリングするテンプレートが見つからない場合に使用するテンプレートの名前。

デフォルト値: OpenMarket/TemplateDefault