20 Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureの診断データの管理

この項では、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureの診断データおよびディスク使用状況のスナップショットを管理する方法について説明します。

20.1 自動診断リポジトリのログおよびトレース・ファイルの管理

managelogsコマンドを使用して、自動診断リポジトリのログおよびトレース・ファイルを管理します。

-purgeコマンド・オプションにより、自動診断リポジトリで管理されているファイルを削除します。このコマンドは、診断先の「ALERT」、「INCIDENT」、「TRACE」、「CDUMP」、「HM」、「UTSCDMP」、「LOG」からファイルをクリアします。-purgeコマンドは、ファイル・システムの領域での変更の詳細も示します。

診断先に多数のファイルが含まれていると、コマンドの実行に時間がかかります。対応するディレクトリから、進行中のファイルの削除を確認します。

ファイルを削除するには、対応する診断先に対するオペレーティング・システム権限を持っている必要があります。

自動診断リポジトリのログおよびトレース・ファイルを管理するには:

  1. 特定の時間よりも古いファイルのみに消去操作また表示操作を制限するには:
    $ tfactl managelogs -older nm|h|d Files from past 'n' [d]ays or 'n' [h]ours or 'n' [m]inutes
    次に例を示します。
    $ tfactl managelogs -purge -older 30d -dryrun 
    
    $ tfactl managelogs -purge -older 30d
  2. 削除されるファイルの数と解放される領域の量を推定するには、–dryrunオプションを使用します。
    次に例を示します。
    $ tfactl managelogs -purge -older 30d -dryrun
  3. ファイルを削除してディスク領域をクリーン・アップするには:
    次に例を示します。
    $ tfactl managelogs -purge -older 30d 
    
    $ tfactl managelogs -purge -older 30d –gi
    
    $ tfactl managelogs -purge -older 30d -database
    
  4. 個々の診断先の領域の使用状況を表示するには:
    次に例を示します。
    $ tfactl managelogs -show usage
    
    $ tfactl managelogs -show usage –gi
    
    $ tfactl managelogs -show usage -database
    

関連項目

20.2 ディスク使用状況のスナップショットの管理

tfactlコマンドを使用して、Oracle Trace File Analyzerのディスク使用状況のスナップショットを管理します。

Oracle Trace File Analyzerでは、ディスク使用状況が自動的に監視され、スナップショットが記録されてtfa_install_dir/tfa/repository/suptools/node/managelogs/usage_snapshot/の下に格納されます

デフォルトでは、スナップショットの間隔は60分です。

ディスク使用状況のスナップショットを管理するには:

  1. スナップショットのデフォルトの間隔を変更するには:
    $ tfactl set diskUsageMonInterval=minutes

    ここで、minutesは各スナップショット間の分数です。

  2. ディスク使用状況の監視をオンまたはオフにするには:
    $ tfactl set diskUsageMon=ON|OFF

20.3 Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのログの消去

次のtfactlコマンドを使用して、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのログのログ・ファイル消去ポリシーを管理します。

自動消去は、ドメイン・サービス・クラスタ(DSC)ではデフォルトで有効になっており、それ以外ではデフォルトで無効になっています。自動消去が有効の場合、Oracle Trace File Analyzerは、30日よりも古くなったログを60分間隔で自動的に消去します。

Oracle Trace File Analyzerログを自動的に消去するには:

  1. 自動消去をオンまたはオフにするには:
    $ tfactl set manageLogsAutoPurge=ON|OFF
  2. 消去するログの経過期間を調整するには:
    $ tfactl set manageLogsAutoPurgePolicyAge=nd|h
  3. 消去の頻度を調整するには:
    $ tfactl set manageLogsAutoPurgeInterval=minutes