Oracle Data Guard Brokerのこのリリースにおける変更
この「はじめに」では、Oracle Data Guard Brokerの変更点を列挙します。
Oracle Databaseリリース19cにおける変更点
これらは、Oracle Databaseリリース19cの変更に対するOracle Data Guard Brokerユーザーズ・ガイドの変更点です。
新機能
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ファスト・スタート・フェイルオーバーを無効にせずに、リスト内の指定したメンバーにファスト・スタート・フェイルオーバーのターゲットを動的に変更できます。SET FAST_START FAILOVER TARGETを参照してください。
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ファスト・スタート・フェイルオーバーの監視専用モードを使用すると、現在の環境に影響を与えることなく、ファスト・スタート・フェイルオーバーの動作をテストできます。監視専用モードでのファスト・スタート・フェイルオーバーの構成を参照してください。
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ブローカ構成は、テキスト・ファイルにエクスポートして格納できるため、現在のブローカ構成のバックアップを作成できます。必要に応じて、エクスポートされたファイルのメタデータを使用して、ブローカ構成を再作成できます。新しいコマンドEXPORT CONFIGURATIONおよびIMPORT CONFIGURATIONは、ブローカ構成のエクスポートおよびインポートに使用します。シナリオ15: ブローカ構成ファイルのエクスポートおよびインポートを参照してください。
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データベース、遠隔同期インスタンスまたはリカバリ・アプライアンスのデータベース初期化パラメータの値を設定、変更および表示するために、新しいコマンドを使用できます。これらのコマンドを使用して設定された値は、データベースに直接適用され、ブローカ構成ファイルに格納されません。新しいコマンドは次のとおりです。
EDIT FAR_SYNCコマンドに新しい句
SET PARAMETER
が追加されました。
非推奨となった機能
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データベース初期化パラメータに関連付けられている次のプロパティは、このリリースで非推奨となり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります:
ArchiveLagTarget
、DataGuardSyncLatency
、LogArchiveMaxProcesses
、LogArchiveMinSucceedDest
、LogArchiveTrace
、StandbyFileManagement
、DbFileNameConvert
、LogArchiveFormat
、LogFileNameConvert
。これらのプロパティは、ブローカ構成ファイルに格納されなくなります。EDIT DATABASE...SET PROPERTY
コマンドを使用して非推奨のプロパティを変更するかわりに、EDIT DATABASE...SET PARAMATER
コマンドを使用して非推奨のプロパティに対応するデータベース初期化パラメータを変更します。 -
InconsistentProperties
プロパティはこのリリースで非推奨となりました。このプロパティには常に値がありません。 -
ロジカル・スタンバイに関連する次のプロパティは非推奨となり、今後のリリースではサポートされなくなる可能性があります:
LsbyMaxEventsRecorded
、LsbyMaxServers
、LsbyMaxSga
、LsbyPreserveCommitOrder
、LsbyRecordAppliedDdl
、LsbyRecordSkipDdl
、LsbyRecordSkipErrors
およびLsbyParameter
。DBMS_LOGSTDBY.APPLY_SET
プロシージャを使用して、ロジカル・スタンバイに関連するプロパティを構成します。非推奨となったプロパティは、ブローカ構成ファイルに格納されなくなります。
サポート対象外となった機能
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MaxConnections
構成プロパティはサポートされなくなりました。
その他の変更
OnlineArchiveLocation
プロパティはArchiveLocation
に名前が変更され、OnlineAlternateLocation
プロパティはAlternateLocation
に名前が変更されました。
ArchiveLocation
、AlternateLocation
、StandbyArchiveLocation
およびStandbyAlternateLocation
プロパティの動作にはいくつかの変更があります。また、これらのプロパティはOracle Databaseリリース18cバージョンのメタデータ・ファイルから自動的にアップグレードされません。Oracle Databaseリリース19cへのアップグレード後に、これらのプロパティの値を設定する必要があります。
Oracle Data Guard BrokerのプロパティおよびアーカイブREDOログ・ファイルの場所の指定を参照してください。
『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。
Oracle Databaseリリース18c、バージョン18.1における変更
これらは、Oracle Databaseリリース18cバージョン18.1の変更に対するOracle Data Guard Brokerユーザーズ・ガイドの変更点です。
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このリリースでは、いくつかの新しいコマンドを提供しています。
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VALIDATE DATABASE SPFILE
コマンドは、プライマリ・データベースと指定されたスタンバイ・データベースのサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE)のエントリの比較を実行します。「VALIDATE DATABASE SPFILE」を参照してください。 -
VALIDATE NETWORK CONFIGURATION
は、ブローカ構成のメンバー間のネットワーク接続性チェックを実行します。「VALIDATE NETWORK CONFIGURATION」を参照してください。 -
VALIDATE STATIC CONNECT IDENTIFIER
は、データベースの静的接続識別子を検証します。「VALIDATE STATIC CONNECT IDENTIFIER」を参照してください。 -
SET ECHO
は、コマンドライン・プロンプトまたはDGMGRLスクリプトから発行されるコマンドをエコーするかどうかを制御します。「SET ECHO」を参照してください。 -
SHOW ALL
(DGMGRL CLIプロパティ)は、DGMGRL CLIのプロパティの値を表示します。「SHOW ALL」を参照してください。
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構成可能なプロパティ
AlternateLocation
はStandbyAlternateLocation
という名前に変更され、有効な新しい値が含まれています。「StandbyAlternateLocation」を参照してください。 -
構成可能なプロパティ
StandbyArchiveLocation
には、新しい有効な値が含まれています。「StandbyArchiveLocation」を参照してください。 -
新しい構成可能なプロパティ
OnlineArchiveLocation
は、プライマリ、ロジカルおよびスナップショット・スタンバイ・データベースのオンラインREDOログ・アーカイブの場所を指定します。ArchiveLocationを参照してください。 -
新しい構成可能なプロパティ
OnlineAlternateLocation
は、構成可能なプロパティOnlineArchiveLocation
によって指定された場所に格納できない場合に、プライマリ、ロジカルおよびスナップショット・スタンバイ・データベースのオンラインREDOログ・アーカイブの代替の場所を指定します。AlternateLocationを参照してください。 -
現在、Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)で導入された
V$DATAGUARD_PROCESS
ビューにブローカ・プロセスが表示されます。「Oracle Data Guardモニター(DMON)プロセス」を参照してください。