25 ランダム・フォレスト

分類アルゴリズムとしてランダム・フォレストを使用する方法を学習します。

25.1 ランダム・フォレストとは

ランダム・フォレストは、Oracle Data Miningで使用される分類アルゴリズムです。このアルゴリズムは、ツリーのアンサンブル(フォレストとも呼ばれる)を作成します。

このアルゴリズムは、多数のデシジョン・ツリー・モデルを作成し、アンサンブルを使用して予測します。個々のデシジョン・ツリーは、トレーニング・データセットからランダムなサンプルを入力値として選択することで作成されます。ツリーの各ノードでは、分岐点を計算するために予測子のランダム・サンプルのみが選択されます。これにより、フォレスト内の様々なツリーで使用されるデータが変化します。RFOR_SAMPLING_RATIOパラメータとRFOR_MTRYパラメータは、各ノードで選択されるサンプル・サイズと予測子の数を指定するために使用されます。ユーザーは、アルゴリズムを実行する前に、ODMS_RANDOM_SEEDを使用してランダム・シード値を設定できます。

25.2 ランダム・フォレストの構築

ランダム・フォレストは、Oracle Data Miningの既存のインフラストラクチャ上とアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)上に構築されます。

このモデルは、既存のAPIでパラメータを指定して構築されます。スコアリングは、既存の分類アルゴリズムと同じSQL問合せとAPIを使用して実行されます。Oracle Data Miningは、古典的なランダム・フォレスト・アルゴリズムのバリアントを実装しています。この実装により、大規模なデータセットがサポートされます。アルゴリズムの実装は、次の点で異なります。

  • Oracle Data Miningではバギングがサポートされていないため、かわりに置換えなしのサンプリングを提供します。

  • ユーザーは、ツリーの深さを指定できます。ツリーは最大の深さまで作成されません。

例25-1

この例では、ランダム・フォレストの構築方法を学習します。設定表が作成され、データ投入されている場合は、設定表に行を挿入し、アルゴリズムとバリアントを指定します。

INSERT INTO SETTINGS_TABLE (setting_name, setting_value) VALUES ('ALGO_NAME', 'ALGO_RANDOM_FOREST');

次のようにして、モデルを作成します。

BEGIN   DBMS_DATA_MINING.CREATE_MODEL(
model_name          => ‘model-name',
mining_function     => dbms_data_mining.classification,
data_table_name     => 'test_table',
case_id_column_name => '',
target_column_name  => 'test_target',
settings_table_name => 'settings_table');
END;
/

25.3 ランダム・フォレストを使用したスコアリング

ランダム・フォレストを使用したスコアリング方法を学習します。

ランダム・フォレストを使用したスコアリングは、他の分類アルゴリズムと同じです。次の関数がサポートされています: PREDICTIONPREDICTION_PROBABILITYPREDICTION_COST PREDICTION_SETPREDICTION_DETAILS