一般的なフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・タスクのユーザー・アクション
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングのユーザー・アクションを使用すると、任意のタイプのソフトウェアのインストールおよび構成や、スクリプトの実行など多くのタスクを実行できます。
Webサーバーのデプロイ
次の手順は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用したApache Web Serverの自動デプロイメントを示しています。
- 次のように、Apache Webサーバーをインストールするスクリプトを作成します。
- フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー上で、Apache Webサーバーのインストール・キットをダウンロードし、抽出します。
- Apache Webサーバーをインストール、構成、起動するためのスクリプトを作成します。
- フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーで次のコマンドを実行して、ユーザー・アクションとしてフリート・パッチ適用およびプロビジョニングにスクリプトを登録します。
rhpctl useraction -useraction apachestart -actionscript /user1/useractions/apacheinstall.sh -post -optype ADD_WORKINGCOPY -onerror ABORT
前述のコマンドにより、指定されたディレクトリに格納されているアクション・スクリプト用の
apachestart
ユーザー・アクションが追加されます。指定されたプロパティに応じて、ADD_WORKINGCOPY
操作の後にユーザー・アクションが実行され、エラーが発生した場合には操作が中止されます。 - 次のようにイメージ・タイプを作成し、そのイメージ・タイプにユーザー・アクションを関連付けます。
rhpctl add imagetype -imagetype apachetype -basetype SOFTWARE -useraction "apachestart"
前述のコマンドにより、
apachetype
という新しいイメージ・タイプが作成されます。これは、ユーザー・アクションapachestart
が関連付けられた、基本イメージ・タイプSOFTWARE
から派生したイメージ・タイプです。 - 次のように、イメージ・タイプのゴールド・イメージを作成します。
rhpctl import image -image apacheinstall -path /user1/apache2219_kit/ -imagetype apachetype
前述のコマンドでは、先に作成した
imagetype
に基づいて、Apache Webサーバー・インストール用のスクリプトを使用したゴールド・イメージapacheinstall
が、指定されたパスに作成されます。このイメージのプロパティを表示するには、
rhpctl query image -image apacheinstall
コマンドを実行します。 - 次のように、ゴールド・イメージの作業用コピーをターゲットにデプロイします。
rhpctl add workingcopy -workingcopy apachecopy -image apacheinstall -path /user1/apacheinstallloc -sudouser user1 -sudopath /usr/local/bin/sudo -node node1 -user user1 -useractiondata "/user1/apachehome:1080:2.2.19"
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングは、ソフトウェアをターゲットにプロビジョニングし、ユーザー・アクションで指定されたスクリプト
apachestart
を実行します。Apache Webサーバーの構成詳細(ポート番号など)は、useractiondata
オプションを使用して指定できます。ターゲットがフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントである場合は、sudo
資格証明を指定する必要はありません。
単一のユーザー・アクションを使用した複数のスクリプトの登録
ラッパー・スクリプトとバンドルされたカスタム・スクリプトを登録することで、ユーザー・アクション・プラグインの一部として複数のスクリプトを実行します。ラッパー・スクリプトは、次のような手順で、ラッパー・スクリプトのディレクトリの下にコピーされたバンドルされたスクリプトを解凍し、それらのスクリプトを必要に応じて実行します。
- 次のコマンドは、
ohadd_ua
というユーザー・アクションを作成し、他のスクリプトを含むzipファイルにラッパー・スクリプトwc_add.sh
を関連付けます。rhpctl add useraction -useraction ohadd_ua -actionscript /scratch/crsusr/wc_add.sh -actionfile /scratch/crsusr/pack.zip -pre -runscope ALLNODES -optype ADD_WORKINGCOPY
ラッパー・スクリプト
wc_add.sh
は、スクリプト・パス(ユーザー・アクション・スクリプトがコピーされる一時パス)にpack.zip
ファイルを抽出します。ラッパー・スクリプトは、ファイルに含まれているスクリプトを呼び出すことができます。 - 次のコマンドは、
ohadd_ua
ユーザー・アクションのためのイメージ・タイプsw_ua
を作成します。rhpctl add imagetype -imagetype sw_ua -useractions ohadd_ua -basetype SOFTWARE
- 次のコマンドは、パスで指定されたソフトウェアから
swimgua
というイメージを作成します。rhpctl import image -image swimgua -path /tmp/custom_sw -imagetype sw_ua
- 次のコマンドは、
wcua
という作業用コピーを追加し、wc_add.sh
スクリプトを実行します。rhpctl add workingcopy -workingcopy wcua -image swimgua -client targetcluster