workingcopyコマンド

workingcopyキーワードを指定してコマンドを使用し、作業用コピーを作成、更新、拡張および削除します。

rhpctl add workingcopy

クライアント・クラスタ上に作業用コピーを作成します。

構文

作業用コピーをクライアント・クラスタに追加するには:

rhpctl add workingcopy -workingcopy workingcopy_name
  {-image image_name | -series series_name}
  [-oraclebase oraclebase_path] [-path where_path] [-localmount [-location zipped_home_path]]
  [-storagetype {LOCAL | RHP_MANAGED}] [-user user_name] 
  [-client cluster_name] [-clusternamealias cluster_name_alias] [-ignoreprereq | -fixup]
  [-responsefile response_file_path] [-clusternodes node_list]
  [-groups group_list] [-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_username
    -sudopath path_to_sudo_binary | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1
    [-arg2 name2:value2 ...]]]
  [-notify [-cc users_list]] [-asmclientdata data_path]
  [-gnsclientdata data_path] [-clustermanifest data_path] [-softwareonly]
  [-local] [-inventory inventory_path] [-targetnode target_node_name]
  [-agpath read_write_path -aupath gold_image_path] [-setupssh]
  [-useractiondata user_action_data] [-eval] [-schedule timer_value]
  [-checkwcpatches -sourcehome source_home_path] [-scan scan_name]
  [-diskDiscoveryString disk_discovery_string] 
  [-help options]

パラメータ

表A-65 rhpctl add workingcopyコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

作成する作業用コピーの名前を指定します。

{-image image_name | -series series_name}

作業用コピーの作成元の構成済イメージの名前、または作業用コピーの追加時にRHPCTLによる最新イメージの取得元になるイメージ・シリーズの名前を指定します。

-oraclebase oracle_base_path

Oracle DatabaseホームまたはOracle Grid InfrastructureホームをプロビジョニングするためのORACLE_BASEパスを指定します。既存のディレクトリまたは新規ディレクトリを指定します。

ノート: このパラメータは、ORACLEDBSOFTWAREおよびORACLEGISOFTWAREイメージ・タイプのみで必要です。

-inventory inventory_path

Oracle Inventoryディレクトリの場所を指定します。

-path absolute_path

クライアント側でのソフトウェア・ホームのプロビジョニングのために絶対パスを指定します(この場所は空であることが必要です)。Oracle Databaseイメージの場合、これがORACLE_HOMEになります。

ノート:このパラメータは、LOCAL記憶域タイプでは必須ですが、RHP_MANAGEDでは無効です。

-localmount

ローカルにマウントされた圧縮イメージ・ファイルを使用して作業用コピーをプロビジョニングするには、このオプションを指定します。

-location zipped_home_path

ターゲット上の圧縮されたイメージ・ファイルの場所を指定します。

-storagetype {LOCAL | RHP_MANAGED}

ソフトウェア・ホームの記憶域のタイプを指定します。

-user user_name

プロビジョニングされる作業用コピーを所有するユーザーの名前を指定します。

このパラメータを指定しない場合、コマンドの実行ユーザーが作業用コピーを所有します。リモート・クラスタにプロビジョニングする場合、ユーザー名にはそのリモート・クラスタの有効なユーザーを指定する必要があります。ユーザーIDは2つのクラスタで同じでなくてもかまいませんが、ユーザー名は両方に存在する必要があります。

ノート: -user-softwareonlyパラメータと同時に使用することはできません。

-client cluster_name

クライアント・クラスタの名前を指定します。

ノート:

Oracleでは、クライアント・クラスタの一意の名前を指定することをお薦めします。
-clusternamealias

オプションで、クライアント・クラスタ名が一意でない場合は、クライアント・クラスタの別名を指定できます。

-ignoreprereq | -fixup

Clusterware検証ユーティリティ(CVU)チェックを無視するように選択したり、推奨される修正スクリプトを実行するように選択できます。

ノート: これらのパラメータは、Oracle Grid Infrastructureをプロビジョニングする場合にのみ有効です。

-responsefile response_file_path

Oracle Grid Infrastructureのプロビジョニング時に使用するレスポンス・ファイルを指定します。

-clusternodes node_name:node_vip[:node_role][,node_name:node_vip[:node_role]...]

Oracle Clusterwareをプロビジョニングするクラスタ・ノードの情報のカンマ区切りリストを指定します。

-groups "OSDBA|OSOPER|OSASM|OSBACKUP|OSDG|OSKM|OSRAC=group_name[,...]"

作業用コピーで構成するOracleグループのカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定します。

たとえば:

-groups "OSDBA=dba,OSOPER=oper"

ソース・ホームまたは作業用コピーからゴールド・イメージを作成すると、ゴールド・イメージはソース内で構成されているグループを継承します。rhpctl add workingcopyを使用してそのゴールド・イメージから作業用コピーを作成すると、デフォルトで、新しい作業用コピーはゴールド・イメージと同じグループを継承します。

コマンドラインで-groupsパラメータを使用する場合は、次のようになります。

  • ゴールド・イメージ内に構成されているグループのうち、コマンドラインで指定していないものは、作業用コピーによって継承されます。

  • ゴールド・イメージ内に構成されているグループのうち、コマンドラインでも指定したものは、コマンドラインで指定した値に設定されます(コマンドライン・パラメータによってゴールド・イメージが上書きされます)。

  • コマンドラインで指定したグループのうち、ゴールド・イメージ内にないものは、ゴールド・イメージ内に構成されているグループに追加されます(コマンドラインによって新しいグループが追加されます)。

ノート:
  • ソース・ホーム(管理対象外または作業用コピー)を移動またはアップグレードする場合、宛先の作業用コピー内のグループがソース・ホームのグループと一致している必要があります。

  • -groups-softwareonlyパラメータと同時に使用することはできません。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-notify [-cc user_list]

電子メール通知を作業用コピーの所有者に送信する場合は、このパラメータを指定します。必要に応じて、通知を受信する追加ユーザーのリストを含めることができます。

-asmclientdata data_path

Oracle ASMクライアントのデータを含むファイルのパスを指定します。

-gnsclientdata data_path

グリッド・ネーミング・サービス(GNS)のデータを含むファイルのパスを指定します。

-clustermanifest data_path

必要に応じて、クラスタ・マニフェスト・ファイルの場所を指定できます。フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーがドメイン・サービス・クラスタ上にあるときに、メンバー・クラスタを作成する場合、このパラメータを使用できます。

-local

ローカル・ノードでOracle Grid Infrastructureソフトウェアのみをプロビジョニングする場合は、このパラメータを使用します。

ノート: このパラメータは、-softwareonlyパラメータとともに使用されており、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでrhpctl add workingcopyコマンドを実行している場合のみ使用できます。

-softwareonly

Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのみをプロビジョニングする場合は、このパラメータを使用します。

-targetnode target_node_name

作業用コピーのプロビジョニング先として、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントを持たないリモート・クラスタ内のノードの名前を指定します。

-agpath read_write_path -aupath gold_image_path

読取り/書込みのサイト固有の構成変更へのパスを指定するには、–agpathを使用して永続的ホーム・パスを設定し、また読取り専用ゴールド・イメージのパスを指定するには–aupathを使用して永続的ホーム・パスを設定します。

-setupssh

プロビジョニング・ユーザーのために、リモート・ノード上にパスワードなしのSSHユーザー等価を設定するには、このパラメータを使用します。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05
-checkwcpatches -sourcehome source_home_path

必要に応じて、-checkwcpatchesおよび-sourcehomeパラメータを使用して、特定のソース・ホーム・パスのパッチと、追加する作業用コピーのパッチを比較できます。

-scan scan_name

必要に応じて、このパラメータを使用して、SCAN名を指定できます。

-diskDiscoveryString disk_discovery_string

必要に応じて、このパラメータを使用して、ディスク検出文字列を指定できます。

使用上のノート

  • rhpctl add workingcopyコマンドの特定のユースケースについて、次のようにコンテキスト依存ヘルプを取得できます。

    $ rhpctl add workingcopy -help [REMOTEPROVISIONING | STORAGETYPE | ADMINDB
      | GRIDHOMEPROV | SWONLYGRIDHOMEPROV  | STANDALONEPROVISIONING | GGHOMEPROVISIONING]
  • -scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

  • クライアント・クラスタ上に、自分自身や別のユーザーのための作業用コピーを作成するには、次のようにします。

    rhpctl add workingcopy -workingcopy workingcopy_name {-image image_name |
       -series series_name} -oraclebase oracle_base_path -client cluster_name 
      [-user user_name]
  • 指定した記憶域上に作業用コピーを作成するには、次のようにします。

    rhpctl add workingcopy -workingcopy workingcopy_name {-image image_name |
       -series series_name} -oraclebase oracle_base_path -storagetype 
      {LOCAL | RHP_MANAGED} [-path absolute_path]
  • Oracle Grid Infrastructureの作業用コピーを作成して構成するには、次のようにします。

    rhpctl add workingcopy -workingcopy workingcopy_name {-image image_name |
       -series series_name} {-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name
       -sudopath sudo_binary_path} -responsefile response_file_path
       [-clusternodes node_information] [-user user_name] [-oraclebase oracle_base_path]
       [-path absolute_path] [-asmclientdata data_path] [-gnsclientdata data_path]
       [-ignoreprereq | -fixup]
  • Oracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみ作業用コピーをプロビジョニングするには、次のようにします。

    rhpctl add workingcopy -workingcopy workingcopy_name {-image image_name |
       -series series_name} -softwareonly -path Grid_home_path -oraclebase
       oracle_base_path [-local | -client cluster_name
       [-groups "Oracle_group=user_group[,...]"] [-node client_node_name] |
       {-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path}
        -targetnode node_name]
  • フリート・パッチ適用およびプロビジョニングが存在しないノードまたはクラスタで作業用コピーをプロビジョニングするには、次のようにします。

    rhpctl add workingcopy -workingcopy workingcopy_name {-image image_name |
       -series series_name} -oraclebase oracle_base_path -user user_name
        -node node_name [-path absolute_path] 
        {-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path}

ノート:

Oracle Databaseソフトウェアを、Oracle ASMディスク・グループを含むように構成されたフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントにプロビジョニングする場合は、-pathパラメータを指定しないでください。これは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントがフリート・パッチ適用およびプロビジョニングによって提供される記憶域を使用できるようにするためです。

フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントがOracle ASMディスク・グループを含むように構成されていない場合は、-pathパラメータの指定に加え、-storagetypeパラメータとLOCALも指定します。

rhpctl addnode workingcopy

Oracle RACデータベースをクラスタ内の別のノードまで拡張します。

構文

rhpctl addnode workingcopy -workingcopy workingcopy_name -node node_list
  [-targetnode node_name {-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path
   | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]} -setupssh]
  [-ignoreprereq] [-useractiondata user_action_data] [-eval]

パラメータ

表A-66 rhpctl addnode workingcopyコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

拡張するOracleデータベースを含む作業用コピーの名前を指定します。

-node node_list

データベースの拡張先の1つのノードまたは複数のノードのカンマ区切りリストを指定します。

-targetnode node_name

必要に応じて、このコマンドを実行するノードを指定できます。

-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-ignoreprereq

CVU前提条件チェックを無視する場合は、このパラメータを使用します。

-setupssh

プロビジョニング・ユーザーのために、リモート・ノード上にパスワードなしのSSHユーザー等価を設定します。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

使用上のノート

  • ポリシー管理データベースを拡張する場合、データベースは新しいノード上で自動的に起動されます。

  • 管理者管理データベースを拡張する場合は、rhpctl addnode databaseコマンドも実行してインスタンスを起動する必要があります。

  • ターゲット・クラスタがOracle Clusterware 11g リリース2 (11.2)または12c リリース1 (12.1)クラスタの場合、ルート資格証明を指定するか、sudoユーザーを指定する必要があります。また、ターゲット・ノードも指定する必要があります(クラスタ・ノードの1つのノード名にする必要があります)。

rhpctl delete workingcopy

既存の作業用コピーを削除します。

構文

rhpctl delete workingcopy -workingcopy workingcopy_name -targetnode node_name 
  [-notify [-cc user_list]] [-force] {-root | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path 
  -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]}
  [-useractiondata user_action_data] [-schedule timer_value] [-metadataonly]

パラメータ

表A-67 rhpctl delete workingcopyコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

削除する作業用コピーの名前を指定します。

-notify [-cc user_list]

フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントを持たないリモート・クラスタ内のノードの名前。

-targetnode node_name

アクティブな作業用コピーを削除する場合は、ターゲット・ノードを指定する必要があります。

非アクティブなソフトウェアのみの作業用コピーを削除する場合、このパラメータはオプションです。

ノート:

このパラメータは、metadataonlyパラメータと組み合せて使用しないでください。
-force

データベース作業用コピーを強制的に削除する場合は、このパラメータを使用します。

-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path | -cred cred_name

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05
-metadataonly

メタデータ・リポジトリにある作業用コピーのメタデータのみを削除するには、このパラメータを使用します。

ノート:

このパラメータは、targetnodeパラメータと組み合せて使用しないでください。

使用上のノート

  • 作業用コピー上に構成されているデータベースがある場合、このコマンドによって作業用コピーは削除されません。これを上書きするには、-forceオプションを使用します。

  • 作業用コピー上に実行中のデータベースが存在する場合、このコマンドによって作業用コピーは削除されません。このことは-forceオプションでは上書きされません

  • このコマンドは、rhpctl add workingcopyの実行時に作成されたOracleベースを削除しません

  • -scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

作業用コピーを削除するには、次のコマンドを実行します。

$ rhpctl delete workingcopy -workingcopy wc1

rhpctl query workingcopy

既存の作業用コピーの構成情報を表示します。

構文

rhpctl query workingcopy [-workingcopy workingcopy_name [-details] [-metadataonly] | -image image_name] 
    [-drift] [-rhpserver <rhps_regex>] | [-client cluster_name [-path path | -image image_name]] | 
    [-imagetype image_type [-version image_version] [-client cluster_name]]

パラメータ

表A-68 rhpctl query workingcopyコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy
 workingcopy_name

構成情報を表示する作業用コピーの名前を指定します。

-metadataonly

このパラメータは、-workingcopyyパラメータを使用して、作業用コピーのメタデータのみを問い合せる場合にのみ使用します。これは、リポジトリにあってOPatchを実行しない、または追加情報を問い合せるためにターゲットに接続する場合です。

-details

作業用コピーが移動操作の一部であった場合は、移動操作の詳細を指定します。

-image image_name

または、問い合せる構成済イメージの名前を指定できます。

ノート:

イメージ名を指定すると、RHPCTLによってそのイメージに基づくすべての作業用コピーがリストされます。
-drift

ゴールド・イメージに含まれていないバグ修正をリストします。

-client cluster_name

必要に応じて、作業用コピーを問い合せるクライアント・クラスタを指定できます。

-path path

作業用コピーの場所。

-rhpserver rhps_regex

コマンドを実行するサーバーのクラスタ名と一致する正規表現。

-imagetype image_type

ソフトウェア・タイプを指定します。Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE(デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、Oracle GoldenGateソフトウェアの場合はORACLEGGSOFTWARE、Linuxオペレーティング・システムISOの場合はLINUXOS、その他のすべてのソフトウェアの場合はSOFTWARE。カスタム・イメージ・タイプを使用する場合は、イメージ・タイプの名前を指定します。

-version image_version

作業用コピーに関連付けられたイメージのバージョン。

rhpctl register workingcopy

作業用コピーのメタデータをOracle FPPリポジトリに登録します。

構文

rhpctl register workingcopy {-attrfile attribute_file | -workingcopy workingcopy_name
   {-client cluster_name | -targetnode target_node_name {-root | -cred cred_name | 
   -sudouser sudo_username -sudopath path_to_sudo_binary | -auth plugin_name 
   [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]} [-sitetype site_type]}
   [-softwareonly]} -image image_name -path home_path [-groups key=value [,key=value...]]
   [-user user_name] [-oraclebase oraclebase_path] [-node node_list]

パラメータ

表A-69 rhpctl register workingcopyコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-attrfile attribute_file

作業用コピーに関する情報を提供するOracle FPPサーバー上の絶対ファイル名。

-workingcopy workingcopy_name

登録する作業用コピーの名前を指定します。

-client cluster_name

クライアント・クラスタの名前を指定します。

ノート:

Oracleでは、クライアント・クラスタの一意の名前を指定することをお薦めします。
-targetnode target_node_name

rhpclientのないターゲットの名前を指定します。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-sitetype {ORACLERESTART | STANDALONE}

Oracle FPPクライアントがないサイトのタイプを指定します。デフォルト値はSTANDALONEです。

-softwareonly

Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのみをプロビジョニングする場合は、このパラメータを使用します。

-image image_name

作業用コピーの登録元の構成済イメージの名前、または作業用コピーの追加時にRHPCTLが最新のイメージを取得するイメージ・シリーズの名前を指定します。

-path absolute_path

ソフトウェア・ホームをプロビジョニングするための絶対パスを指定します。Oracle Databaseイメージの場合、これがORACLE_HOMEになります。

-groups "OSDBA|OSOPER|OSASM|OSBACKUP|OSDG|OSKM|OSRAC=group_name[,...]"

作業用コピーで構成するOracleグループのカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定します。

たとえば:

-groups "OSDBA=dba,OSOPER=oper"

ソース・ホームまたは作業用コピーからゴールド・イメージを作成すると、ゴールド・イメージはソース内で構成されているグループを継承します。rhpctl add workingcopyを使用してそのゴールド・イメージから作業用コピーを作成すると、デフォルトで、新しい作業用コピーはゴールド・イメージと同じグループを継承します。

コマンドラインで-groupsパラメータを使用する場合は、次のようになります。

  • ゴールド・イメージ内に構成されているグループのうち、コマンドラインで指定していないものは、作業用コピーによって継承されます。

  • ゴールド・イメージ内に構成されているグループのうち、コマンドラインでも指定したものは、コマンドラインで指定した値に設定されます(コマンドライン・パラメータによってゴールド・イメージが上書きされます)。

  • コマンドラインで指定したグループのうち、ゴールド・イメージ内にないものは、ゴールド・イメージ内に構成されているグループに追加されます(コマンドラインによって新しいグループが追加されます)。

ノート:
  • ソース・ホーム(管理対象外または作業用コピー)を移動またはアップグレードする場合、宛先の作業用コピー内のグループがソース・ホームのグループと一致している必要があります。

  • -groups-softwareonlyパラメータと同時に使用することはできません。

-user user_name

プロビジョニングされる作業コピーを所有するユーザーの名前を指定します。

このパラメータを指定しない場合、コマンドの実行ユーザーが作業用コピーを所有します。リモート・クラスタにプロビジョニングする場合、ユーザー名にはそのリモート・クラスタの有効なユーザーを指定する必要があります。ユーザーIDは2つのクラスタで同じでなくてもかまいませんが、ユーザー名は両方に存在する必要があります。

ノート: -user-softwareonlyパラメータと同時に使用することはできません。

-oraclebase oracle_base_path

Oracle DatabaseホームまたはOracle Grid InfrastructureホームをプロビジョニングするためのORACLE_BASEパスを指定します。既存のディレクトリまたは新規ディレクトリを指定します。

ノート: このパラメータは、ORACLEDBSOFTWAREおよびORACLEGISOFTWAREイメージ・タイプのみで必要です。

-node node_list

複数のノードのノードまたはカンマ区切りリストを指定します。

単一インスタンスのOracleホームのノード名を入力します。

  • Oracle Databaseの作業用コピーを登録するには:
    $ rhpctl register workingcopy -workingcopy DBWC2304 -client client3 
    -image DB_2304 -path /u01/app/oracle/product/23.0.0/dbhome1 -user oracle
  • Oracle Grid Infrastructureの作業用コピーを登録するには:
    $ rhpctl register workingcopy -workingcopy GIWC2304 -client client3
     -image GI_2304 -path /u01/app/23.0.0/grid
  • ソフトウェアのみのOracle Grid Infrastructureの作業用コピーを登録するには:
    $ rhpctl register workingcopy -workingcopy SFWC2304 -client client4 
    -image GISF2304 -path /u01/app/23.0.0/grid -softwareonly