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用語集

ASMLIB

ASMLIBは、オラクル社が開発したApplication Program Interface(API)であり、オペレーティング・システムとデータベースの間のインタフェースを簡素化し、Linuxベースのシステム上でベンダーのストレージ・アレイの機能を活用します。

ASMLIBのかわりに、Oracle ASMフィルタ・ドライバを使用することをお薦めします。Oracle ASMフィルタ・ドライバの詳細は、Oracle ASMフィルタ・ドライバを参照してください。

クラスタ・ファイル・システム(CFS)

クラスタ・ファイル・システム(CFS)とは、複数のコンピュータ・システムにわたって分散されるファイル・システム。一般に、コンピュータ・システムは、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)で接続されたディスクへのアクセスを共有します。各コンピュータ・システム上のCFSコンポーネントは、グローバル通信メカニズムを使用してディスクへのアクセスを調整します。

Cluster Synchronization Services(CSS)

Cluster Synchronization Services (CSS)は、一連のノードにわたるプロセス間の協調的通信アクティビティの基礎を提供します。CSSサービスには、グループ・サービス、ロック・サービス、ノード情報およびクラスタ構成サービス、クラスタの参加および離脱ノードを検出するノード監視サービスがあります。

CSSクラスタ

CSSクラスタとは、CSSクラスタ・メンバーシップ・サービスで定義されたクラスタ構成です。CSSは、Oracleクラスタの信頼できるメンバーシップを維持し、クラスタ構成の参加および離脱ノードを監視します。特定のノード群にせいぜい1つのCSSクラスタが定義されています。

ディスク・グループ

Oracle ASMディスクは、Oracle ASMで1つの単位として管理されるディスクの集合です。ディスク・グループ内では、Oracle Databaseファイルのファイル・システム・インタフェースがOracle ASMにより公開されます。ディスク・グループに格納される各ファイルの内容は均等に配分(つまりストライプ化)されるため、ホットスポットがなくなり、ディスク間のパフォーマンスが均一化されます。必要に応じて、ディスク・グループ内でOracle ASMファイルをミラー化することもできます。ディスク・グループ内のディスクのパフォーマンスは、RAWデバイスのパフォーマンスと同程度です。

Direct Attached Storage(DAS)

Direct Attached Storage (DAS)は、介在するネットワークなしにホストに直接接続するストレージ・デバイスで構成されます。一般に、DASはSAN接続ストレージよりもコストが低くなりますが、柔軟性と機能性も低くなります。DASの例としては、ほとんどのデスクトップ・システムに共通するSATAディスク、数多くのサーバーにみられるSCSIディスクなどがあります。

エクステント

エクステントとは、データ・エクステントとも呼ばれる、ファイルの内容を保持するためのRAWストレージです。各エクステントは、特定のディスク上の1つ以上の割当て単位(AU)から構成されます。

エクステント・マップ

エクステント・マップとは、ファイルの全データ・エクステントを指しているエクステント・ポインタのリストです。これは、ファイルのRAWストレージです。各エクステント・ポインタは、データ・エクステントのディスクおよび割当て単位を提供します。信頼性を確保するため、各エクステント・ポインタには、破損していないことを確認するためのチェック・バイトも含まれています。これは、エクステント・マップのインメモリー・コピーを使用してファイルI/Oを特定のディスク・ロケーションに向ける場合に特に重要となります。

ファイバ・チャネル

ファイバ・チャネルとは、コンピュータ・システムと周辺機器の間のインタフェースを定義する一連の規格です。ファイバ・チャネル・インタフェースは、SCSI規格に取って代わるように当初設計されたシリアル・バス・インタフェースです。ただし、ファイバ・チャネルとSCSIインタフェースは互いに独立して進化しており、それぞれが互いの存在の恩恵を受けています。光ファイバ(Fiber Optics)などの用語と区別するために、ファイバ・チャネル(Fibre Channel)の「Fibre」はerではなくreになっています。銅線と光ファイバは、どちらもファイバ・チャネルの媒体として一般的に使用されます。

ファイル・システム

ファイル・システムとは、ディスクへの構造化アクセスを提供するソフトウェア・コンポーネントです。ファイル・システムは、ファイルなどのオブジェクトをアプリケーション・プログラムに提供します。一般に、ファイルへのアクセスは、アプリケーション・プログラムがファイル・アクセスに使用するオペレーティング・システム・コール(Open/CloseやRead/Writeなど)を定義している標準APIで指定されます。ファイル・システムは、通常はオペレーティング・システムのコンポーネントとして提供されますが、独立したソフトウェア・コンポーネントとして提供されることもあります。

ファイル

ファイルとは、ファイル・システムによってアプリケーション・プログラムに提供されるオブジェクトです。ファイルは、ファイル・システムによってブロックに細分化されます。通常、ファイル・システムは、連続したブロックとしてアプリケーション・プログラムに認識されるものをディスク上の非連続の場所に配置します。ディスク上の場所へのファイル・ブロックのマッピングは、エクステント・マップと呼ばれるものに保持されます。

ホスト・バス・アダプタ(HBA)

ホスト・バス・アダプタ(HBA)またはホスト・アダプタは、ホスト・システムを他のネットワークおよびストレージ・デバイス(eSATAやSCSIデバイスなど)に接続します。

論理ユニット番号(LUN)

ストレージの分野では、多くの場合、LUNという用語はストレージ・アレイによってコンピュータ・システムに提供されるディスクを表します。SCSI用語では、論理ユニット番号(LUN)はコンピュータ・システムに提供されるデバイス・アドレスを表す番号です。

ミラー化

ストレージ・システムにおけるミラー化は、複数のディスクにデータのコピーを格納することでデータの整合性を保護するための手段です。ディスクに障害が発生した場合は、2番目または3番目のディスクでデータのセカンダリ・コピーが利用可能になります。一般に、ミラー化は2つの方法のいずれかで導入できます。最も一般的なケースでは、RAIDストレージ・アレイの場合と同様に、単一ディスク上の固定量の物理記憶領域が複数のディスクに均等にコピーされます。ストレージ・アレイ上のソフトウェアにより、複数のデバイスで物理的にミラー化された領域は単一ディスクとしてホストに提供されます。ミラー化のもう1つの方法としては、ファイルの固定セグメントを複数のディスクにコピーします。Oracle ASMでは、最大限の柔軟性を実現するために2番目の方法が使用されます。

ネットワーク接続ストレージ(NAS)

Network Attached Storage (NAS)は、ファイル・サービスをホスト・コンピュータに提供するシステムのクラスで構成されます。オペレーティング・システムのデバイス・ドライバは、NFSや共通インターネット・ファイル・システム(CIFS)などのプロトコルを使用してデータにアクセスします。アプリケーション・プログラムの観点からみると、Network Attached Storageは、そのアプリケーション・プログラムが存在するホスト・コンピュータにとってローカルなファイル・システムとして認識されます。

ネットワーク・ファイル・システム(NFS)

ネットワーク・ファイル・システム(NFS)は、数多くのプラットフォームでNetwork Attached Storageを提供する業界標準規格。NFSは、ローカル・ファイル・システム・フレームワークを拡張し、IPネットワーク上のユーザーにデバイス共有を提供します。NFSのユーザーからは、ホスト上のリモート・ファイル・システムはローカルにマウントされているかのように見えます。

Oracle Automatic Storage Managementクラスタ

Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)クラスタとは、インターコネクトされたノードの集合で、各ノードにはOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)インスタンスが存在し、Oracle Clusterwareを使用して統合クラスタとして機能します。Oracle ASMクラスタは、ノード上でも機能する1つ以上のOracle Databaseに共有ストレージ・プールを提供します。Oracle Real Application Clustersを使用してデータベースをクラスタ化することも可能だが、必須ではありません。共有ストレージ・プールを提供するディスクにはOracle ASMクラスタのすべてのノードからアクセスできるようにする必要があります。

パーティション

通常、オペレーティング・システムは、ディスクをパーティションと呼ばれるセクションに分割する手段を備えています。アプリケーションでは、パーティションは、実際には独立していなくても独立したディスクとして認識されます。オペレーティング・システムは、ディスク上のパーティションのサイズと場所を管理するコマンドを提供しています。このコマンドは、アプリケーション・プログラムには見えない領域でパーティション・マップをディスクに書き込みます。

Redundant Array of Inexpensive Disks(RAID)

Redundant Array of Inexpensive Disk (RAID)は、ソフトウェアで複数のディスクを結合し、それらを明らかに別個のディスクの集合としてホストに提供する手段。ミラー化とストライプ化は、ディスクを集合として結合するための2つの方法です。RAIDは、コンピュータ・システムのソフトウェア・コンポーネントとして、またはストレージ・アレイの内部で機能するソフトウェアとして実装できます。論理ファイル・レベルのOracle ASMのミラー化およびストライプ化とは対照的に、RAIDはストレージの物理的表現に作用します。

ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)

ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)は、ストレージ・デバイス(ディスク・アレイやテープ・ドライブなど)をコンピュータ・システムに接続するために設計された専用ネットワーク。SANで使用される最も一般的なネットワーク・インフラストラクチャはファイバ・チャネルです。SANは、任意のストレージ・デバイスをどのコンピュータ・システムにも接続できる共通インターコネクト・インフラストラクチャを可能にすることにより、高度な柔軟性を提供します。ゾーニングおよびLUNマスキングは、SANのアクセス制御に一般的に使用されています。ゾーニングは、SANインフラストラクチャでコンピュータ・システムに対するストレージ・デバイスのアクセス権を決定するメカニズムです。LUNマスキングは、デバイスへの接続を許可されるコンピュータ・システムのアクセス権をストレージ・デバイスで決定するメカニズムです。

Small Computer System Interface (SCSI)

Small Computer System Interface (SCSI)は、コンピュータ・システムと周辺機器(最も一般的なのはストレージ・デバイス)の間のインタフェースを定義している標準規格。SCSI規格では、コンピュータ・システムと周辺機器の間のインタフェースについて論理的な側面と物理的な側面の両方が定義されています。

ストライプ化

ストレージ・システムにおけるストライプ化は、単一ディスクでのデータ格納とは対照的に、複数のディスクにわたってデータを分散させる手段です。通常ストライプ化は、パフォーマンスの向上を目的として行われます。一般に、ストライプ化は2つの方法のいずれかで導入できます。最も一般的なケースでは、RAIDストレージ・アレイの場合と同様に、単一のディスクに格納できる固定量の物理記憶領域が複数のディスクにわたって均等にストライプ化されます。ストレージ・アレイ上のソフトウェアにより、複数のデバイスで物理的にストライプ化された領域は単一ディスクとしてホストに提供されます。もう1つのストライプ化の方法は、ホストに接続された複数のディスクにわたってファイルの固定セグメントをストライプ化することです。Oracle ASMでは、最大限のパフォーマンスを得るために2番目の方法が使用されます。

ボリューム

ストレージの分野では、ボリュームの意味には数多くの関連した定義があります。ボリュームは、多くの場合、論理ユニット番号(LUN)として表される仮想エンティティとみなされます。たいていの場合、ボリュームは複数ディスクの断片の集合として表されます。ボリューム・マネージャと呼ばれるソフトウェア・コンポーネントによって管理されます。

ボリューム・マネージャ

ボリューム・マネージャとは、ディスクの断片の集合をボリュームにマップする処理を管理するソフトウェア・コンポーネントです。