C 初期化パラメータ
init.ora
ファイルのOracle Database初期化パラメータは、ゲートウェイ初期化パラメータと異なります。エージェント固有のメカニズムを使用して初期化パラメータ・ファイルにゲートウェイ・パラメータを設定するか、DBMS_HS
パッケージを使用してOracleデータ・ディクショナリにゲートウェイ・パラメータを設定します。ゲートウェイ初期化パラメータ・ファイルは、ゲートウェイの起動時に使用可能である必要があります。初期化パラメータに加えた変更は、次のゲートウェイ・セッションまで反映されません。
次のトピックには、ゲートウェイごとに設定可能なゲートウェイ初期化パラメータのリストとその説明が含まれます。また、初期化パラメータ・ファイルの構文についても説明します。
C.1 初期化パラメータ・ファイルの構文
初期化パラメータ・ファイルの構文は次のとおりです。
-
ファイルは一連のコマンドで構成されています。
-
各コマンドは、個別の行で始まる必要があります。
-
行の終わりは、コマンド終端文字で認識されます(円記号でエスケープされない場合)。
-
初期化パラメータ・ファイルに構文エラーがあると、設定はすべて無効です。
-
パラメータ値は次のように設定します。
[SET][PRIVATE] parameter=value
説明:
parameter
は初期化パラメータの名前です。この名前は、任意の文字から始まる文字列であり、文字、数字およびアンダースコアで構成されます。初期化パラメータの名前では大/小文字が区別されます。value
は初期化パラメータの値です。大/小文字が区別されます。初期化パラメータの値は、次のいずれかになります。-
円記号、空白、二重引用符(")が含まれない文字列。
-
二重引用符で始まり、二重引用符で終わる引用符付き文字列。引用符付き文字列内では、次の文字列が使用できます。
-
円記号(\)はエスケープ文字です。
-
\nは新しい行を挿入します。
-
\tはタブを挿入します。
-
\は二重引用符を挿入します。
-
\\は円記号を挿入します
行末の円記号は、文字列が次の行に続くことを示します。その他の文字の前に円記号を付けると、その円記号は無視されます。
-
たとえば、エージェントのトレースを有効化するには、
HS_FDS_TRACE_LEVEL
初期化パラメータを次のように設定します。HS_FDS_TRACE_LEVEL=ON
SET
およびPRIVATE
は、オプションのキーワードです。どちらも初期化パラメータ名としては使用できません。ほとんどのパラメータは初期化パラメータとしてのみ必要とされるため、通常は、SET
またはPRIVATE
キーワードを使用する必要はありません。SET
またはPRIVATE
のいずれも指定しない場合、パラメータはエージェントの初期化パラメータとしてのみ使用されます。SET
を指定すると、そのパラメータ値は初期化パラメータとして使用されるだけでなく、エージェント・プロセスの環境変数として設定されます。SET
は、ドライバやOracle以外のシステムで環境変数として必要とされるパラメータ値に使用します。PRIVATE
を指定すると、その初期化パラメータはエージェントに対してプライベートとなり、Oracle Databaseにアップロードされません。ほとんどのパラメータは、プライベートに設定しません。ただし、初期化パラメータ・ファイルにパスワードなどの機密情報を格納している場合、初期化パラメータとその値はアップロード時に暗号化されないため、機密情報のサーバーへのアップロードを避けたいことがあります。初期化パラメータをプライベートに設定すると、アップロードは実行されず、動的パフォーマンス・ビューにも表示されなくなります。PRIVATE
は、パラメータ値にユーザー名やパスワードなどの機密情報が含まれる場合にのみ、初期化パラメータに使用します。SET PRIVATE
を指定すると、そのパラメータ値はエージェント・プロセスの環境変数として設定され、かつプライベートになります(Oracle Databaseに転送されず、動的パフォーマンス・ビューやグラフィカル・ユーザー・インタフェースにも表示されません)。 -
C.2 Oracle Database Gateway for Sybaseの初期化パラメータ
この項では、Oracle Database Gateway for Sybaseで設定できるすべての初期化ファイル・パラメータをリストします。パラメータは次のとおりです。
C.3 Oracle Database Gateway for Informixの初期化パラメータ
この項では、Oracle Database Gateway for Informixで設定できるすべての初期化ファイル・パラメータをリストします。パラメータは次のとおりです。
C.4 Oracle Database Gateway for Teradataの初期化パラメータ
この項では、Oracle Database Gateway for Teradataで設定できるすべての初期化ファイル・パラメータをリストします。パラメータは次のとおりです。
C.5 Oracle Database Gateway for SQL Serverの初期化パラメータ
この項では、Oracle Database Gateway for SQL Serverで設定できるすべての初期化ファイル・パラメータをリストします。パラメータは次のとおりです。
C.6 Oracle Database Gateway for ODBCの初期化パラメータ
この項では、Oracle Database Gateway for ODBCで設定できるすべての初期化ファイル・パラメータをリストします。パラメータは次のとおりです。
C.7 Oracle Database Gateway for DRDAの初期化パラメータ
この項では、Oracle Database Gateway for DRDAで設定できるすべての初期化ファイル・パラメータをリストします。パラメータは次のとおりです。
C.8 HS_TIME_ZONE
プロパティ | 説明 |
---|---|
[+|-]hh:mmのデフォルト値 |
|
[+|-]hh:mmの値の範囲 |
有効な日時書式マスク |
現在のSQLセッションに対応するデフォルトのローカル・タイムゾーンの置換を指定します。書式マスク[+|-]hh:mmは、UTC(協定世界時、旧称グリニッジ標準時)の前後の時間および分を示すために指定します。たとえば:
HS_TIME_ZONE = [+ | -] hh:mm
C.9 HS_FDS_PROC_IS_FUNC
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
関数からの戻り値を使用できるようにします。デフォルトでは、すべてのストアド・プロシージャおよび関数は、ユーザーに戻り値を返しません。
ノート:
この初期化パラメータを設定する場合、すべての既存のストアド・プロシージャについて、戻り値を処理するようにプロシージャ実行文の構文を変更する必要があります。
C.10 HS_FDS_RESULTSET_SUPPORT
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
ストアド・プロシージャから返される結果セットを使用できるようにします。デフォルトでは、すべてのストアド・プロシージャは、ユーザーに結果セットを返しません。
ノート:
この初期化パラメータを設定する場合、次の作業をする必要があります。
-
すべての既存のストアド・プロシージャについて、結果セットを処理するようにプロシージャ実行文の構文を変更します。
-
異機種間サービスのシーケンシャル・モードで作業します。
C.11 HS_FDS_SHAREABLE_NAME
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
該当なし |
ODBCドライバ・マネージャのフルパス名を指定します。
このパラメータは、必須パラメータです。形式は次のとおりです。
HS_FDS_SHAREABLE_NAME=odbc_installation_path/lib/libodbc.sl
odbc_installation_path
は、ODBCドライバのインストール先のパスです。
C.12 HS_FDS_REPORT_REAL_AS_DOUBLE
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
Oracle Database Gateway for SQL Server、Oracle Database Gateway for ODBCおよびOracle Database Gateway for Sybaseは、SINGLE FLOAT PRECISION
フィールドをDOUBLE FLOAT PRECISION
として処理できるようになります。
C.13 HS_CALL_NAME
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
該当なし |
SQL文で参照できるリモート・ファンクションを指定します。値は、リモート・ファンクションとその所有者をセミコロンで区切った次の形式のリストです。
owner_name.function_name
たとえば:
owner1.A1;owner2.A2;owner3.A3
リモート・ファンクションに所有者名が指定されていない場合、デフォルトの所有者名がリモート・データベースへの接続に使用されるユーザー名になります(この名前は、異機種間サービス・データベース・リンクの作成時に指定されたものですが、DBリンクで指定されていない場合はユーザー・セッションから取得されます)。
所有者名およびファンクション名のエントリでは、大/小文字が区別されます。
C.14 HS_DB_DOMAIN
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
1から199文字 |
Oracle以外のシステムにおける一意のネットワーク・サブアドレスを指定します。HS_DB_DOMAIN
初期化パラメータは、『Oracle Databaseリファレンス』で説明されているDB_DOMAIN
初期化パラメータと同様です。HS_DB_DOMAIN
初期化パラメータは、Oracle Names Serverを使用する場合は必須です。HS_DB_NAME
およびHS_DB_DOMAIN
初期化パラメータでは、Oracle以外のシステムのグローバル名を定義します。
ノート:
コオペラティブ・サーバー環境では、HS_DB_NAME
およびHS_DB_DOMAIN
初期化パラメータを組み合せて一意のアドレスを構成する必要があります。
C.15 HS_DB_INTERNAL_NAME
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
1から16の16進文字 |
異機種間サービス・エージェントの接続先となるインスタンスを識別する一意の16進数を指定します。このパラメータの値は、グローバル・ネーム・サービスがアクティブ化されたときにトランザクションIDの一部として使用されます。一意でない数値を指定すると、トランザクションで2フェーズ・コミットのリカバリ・アクションが必要な場合に問題が発生する可能性があります。
C.18 HS_LANGUAGE
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
システム固有 |
値の範囲 |
任意の有効な言語名(最大255文字) |
異機種間サービスに、Oracle以外のデータソースの文字セット、言語および地域情報を提供します。値には次の書式を使用する必要があります。
language[_territory.character_set]
ノート:
グローバリゼーション・サポートの初期化パラメータは、エラー・メッセージ、SQLサービスのデータ、および分散外部プロシージャのパラメータに影響します。
C.18.1 文字セット
Oracle Databaseの文字セットとOracle以外のデータソースの文字セットは、同じであることが理想的です。ほとんどの場合、HS_LANGUAGE
は文字セット・マッピングとパフォーマンスを最適化するためのOracleデータベース文字セットと完全に同じに設定する必要があります。同じでない場合、異機種間サービスは、Oracle以外のデータソースの文字セットをOracle Databaseの文字セットに変換し、それを再び元に戻そうとします。この変換により、パフォーマンスが低下する可能性があります。状況によっては、異機種間サービスは、ある文字セットから別の文字セットに文字を変換できません。
ノート:
指定する文字セットは、エージェントがインストールされているプラットフォームにおけるオペレーティング・システムの文字セットのスーパーセットである必要があります。
データベース文字セットとしてUnicodeを使用するOracleデータベースとOracle以外のデータベースが増えているため、ゲートウェイもUnicode文字セットで実行することをお薦めします。そのためには、HS_LANGUAGE=AL32UTF8
を設定する必要があります。ただし、ゲートウェイがWindowsで実行される場合、Microsoft ODBCドライバ・マネージャ・インタフェースはダブルバイト文字セットUCS2でのみデータを交換できます。これにより、説明されているバッファおよび列サイズの比率が拡大します。適切なサイズに調整する方法の説明は、「HS_FDS_REMOTE_DB_CHARSET」を参照してください。
C.18.2 言語
HS_LANGUAGE
初期化パラメータの言語構成要素により、次の項目が決定されます。
-
日付の月日の名前
-
日時に対するAD、BC、PMおよびAMの記号
-
デフォルトのソート・メカニズム
Oracleでは、異機種間サービスの汎用メッセージに対応するエラー・メッセージ(ORA-25000
からORA-28000
)の言語は決定されません。これらは、Oracle Databaseのセッション設定により制御されます。
C.19 HS_LONG_PIECE_TRANSFER_SIZE
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
64KB |
値の範囲 |
2GB以下の任意の値 |
転送されるLONG
データのピース・サイズを設定します。ピース・サイズを小さくすると、メモリー要件は減少しますが、すべてのデータをフェッチするためのラウンドトリップ回数は増加します。ピース・サイズを大きくすると、ラウンドトリップ回数は減少しますが、内部的に中間ピースを格納するためのメモリー要件は増大します。つまり、この初期化パラメータは、ラウンドトリップ回数とメモリー要件(およびネットワーク待機時間またはレスポンス時間)の最適なトレードオフ関係に基づいて、最高のパフォーマンスを発揮するようにシステムをチューニングする場合に使用します。
C.20 HS_OPEN_CURSORS
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
Oracle以外のシステムのインスタンスに対する1つの接続でオープンできるカーソルの最大数を定義します。
この値は、Oracle Databaseのオープン・カーソルの数を超えることはできません。そのため、Oracle DatabaseのOPEN_CURSORS
初期化パラメータと同じ値を設定することをお薦めします。
C.21 HS_RPC_FETCH_REBLOCKING
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
Oracle DatabaseとOracle以外のデータ・ストアに接続された異機種間サービス・エージェントとの間におけるデータ転送のパフォーマンスを異機種間サービスにより最適化するかどうかを制御します。
次の値を指定できます。
-
OFF
を指定すると、エージェントからサーバーにデータを即座に送信するように、フェッチされたデータの再ブロッキングが無効化されます。 -
ON
では再ブロック化が可能です。これは、Oracle以外のシステムからフェッチされたデータがエージェントにバッファされ、フェッチされたデータの量がHS_RPC_FETCH_SIZE
初期化パラメータの値以上になるまでOracleデータベースに送信されないことを意味します。ただし、フェッチでそれ以上データが存在しないことが示された場合、またはOracle以外のシステムがエラーをレポートした場合は、バッファされたデータが即時に返されます。
C.22 HS_RPC_FETCH_SIZE
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
1から10000000 |
内部データ・バッファリングを調整して、サーバーとエージェント・プロセス間のデータ転送レートを最適化します。
値を増やすと、指定されたデータ量を転送するために必要なネットワークのラウンドトリップの回数が減りますが、データ帯域幅が増え、問合せの発行から問合せのすべてのフェッチの完了までとして測定されるレイテンシが短縮される傾向があります。一方、最初のフェッチ結果は追加データが使用可能になるまで送信されないため、フェッチ・サイズを増やすと問合せの初期フェッチの結果のレイテンシが増大します。
C.23 HS_TRANSACTION_MODEL
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
Oracle以外のデータベースがトランザクションによって更新されるときに使用されるトランザクション・モデルのタイプを指定します。
次の値を指定できます。
-
COMMIT_CONFIRM
は、Oracle以外のデータベースに対する読取りおよび書込みアクセス権を付与し、ゲートウェイが分散更新に加われるようにします。コミット確認モデルを使用するには、Oracle以外のデータベースに次の項目を作成する必要があります。-
トランザクション・ログ表。デフォルトの表名は
HS_TRANSACTION_LOG
です。HS_FDS_TRANSACTION_LOG
パラメータを使用して別の名前を設定できます。トランザクション・ログ表には、パブリックに設定されたSELECT
、DELETE
およびINSERT
権限を付与する必要があります。 -
リカバリ・アカウント。アカウント名は、
HS_FDS_RECOVERY_ACCOUNT
パラメータで割り当てます。 -
リカバリ・アカウントのパスワード。パスワードは、
HS_FDS_RECOVERY_PWD
パラメータで割り当てます。COMMIT_CONFIRM
は、Oracle Database Gateway for ODBCには適用されません。Oracle Database Gateway for ODBCのデフォルト値は、SINGLE_SITE
です。
-
-
READ_ONLY
は、Oracle以外のデータベースに対する読取りアクセスを提供します。 -
READ_ONLY_AUTOCOMMIT
は、ロギングしていないOracle以外のデータベースに対する読取りアクセスを提供します。READ_ONLY_AUTOCOMMITは、Oracle Database Gateway for ODBCには適用されません。 -
SINGLE_SITE
は、Oracle以外のデータベースに対する読取り/書込みアクセスを提供します。ただし、ゲートウェイを分散更新に加えることはできません。 -
SINGLE_SITE_AUTOCOMMIT
は、ロギングしていないOracle以外のデータベースに対する読取りおよび書込みアクセスを提供します。更新は即時にコミットされ、ゲートウェイは分散更新に参加できません。SINGLE_SITE_AUTOCOMMITは、Oracle Database Gateway for ODBCには適用されません。
C.24 IFILE
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
有効なパラメータ・ファイル名 |
IFILE
初期化パラメータを使用して、現在の初期化ファイル内に別の初期化ファイルを埋め込みます。値は絶対パスである必要があり、環境変数を含めることはできません。3レベルのネスト制限は適用されません。
関連項目:
C.25 HS_FDS_CONNECT_INFO
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
該当なし |
HS_FDS_CONNECT_INFO
は、Oracle以外のシステムに対する接続を記述します。
デフォルトの初期化パラメータ・ファイルには、このパラメータのエントリがすでに含まれています。このリリースのゲートウェイはIPv6をサポートできます。IPv6アドレス形式を指定する場合は、IPv6仕様を角カッコで囲んでポート番号との区分けを示す必要があります。
たとえば、
HS_FDS_CONNECT_INFO=[2001:0db8:20c:f1ff:fec6:38af]:1300/sybase_db
ゲートウェイのHS_FDS_CONNECT_INFO
の構文は、次のとおりです。
Oracle Database Gateway for Sybaseの場合:
HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name:port_number/database_name
host_name
はSybaseデータベースをホストするマシンのホスト名またはIPアドレス、port_number
はSybaseデータベース・サーバーのポート番号、database_name
はSybaseデータベースの名前です。
Oracle Database Gateway for Informixの場合:
HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name:port_number/server_name/database_name
host_name
はInformixデータベースをホストするマシンのホスト名またはIPアドレス、port_number
はInformixデータベース・サーバーのポート番号、server_name
はInformixデータ用のサーバー・マシンの名前、database_name
はInformixデータベースの名前です。
Oracle Database Gateway for Teradataの場合:
HS_FDS_CONNECT_INFO=host_alias:port_number[/database_name]
host_alias
はTeradataデータベースをホストするマシンのホスト・エイリアス名またはIPアドレス、port_number
はTeradataデータベース・サーバーのポート番号、database_name
はTeradataデータベースの名前です。database_name
変数はオプションです。
Oracle Database Gateway for SQL Serverの場合:
HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name[[:port_number]|/[instance_name]][/database_name]
host_name
は、SQL Serverデータベースをホストしているマシンのホスト名またはIPアドレスです。port_number
は、SQL Serverデータベース・サーバーのポート番号です。instance_name
は、マシンで実行中のSQL Serverのインスタンスです。database_name
は、SQL Serverデータベースの名前です。変数port_number
またはinstance_name
のいずれかを使用できますが、両方を同時に使用することはできません。オプションで、両方を省略することも可能です。値database_name
は常にオプションです。特定の値が省略されている場合はスラッシュ(/
)が必要です。たとえば、次のエントリはいずれも有効です。
HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name/instance_name/database_name HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name//database_name HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name:port_name//database_name HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name/instance_name HS_FDS_CONNECT_INFO=host_name
Oracle Database Gateway for ODBCの場合:
HS_FDS_CONNECT_INFO=dsn_value
ここで、dsn_valueは、odbc.ini
ファイルに構成されているデータソース名です。
Oracle Database Gateway for DRDAの場合:
HS_FDS_CONNECT_INFO=IP_address:Port_number/Database_name,Type
IP_address
は、DB2 DRDAサーバーのホスト名またはIPアドレスです。
Port_number
はDB2 DRDAサーバーのポート番号です。
Database_name
は、DB2サーバーのデータベース名です。
Type
(大/小文字の区別なし)は、次のいずれかになります。
-
ZOS (DB2 UDB for z/OS)、
-
IOS (DB2 UDB for iSeries)、または
-
LUW (DB2 UDB for Linux、UnixまたはWindows)
たとえば、
HS_FDS_CONNECT_INFO=[2001:0db8:20C:F1FF:FEC6:38AF]:1300/DB2M,ZOS
C.26 HS_FDS_RECOVERY_ACCOUNT
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
任意の有効なユーザーID |
コミット確認トランザクション・モデルに使用するリカバリ・アカウントの名前を指定します。ユーザー名とパスワードを備えたアカウントをOracle以外のシステムで設定する必要があります。コミット確認モデルの詳細は、HS_TRANSACTION_MODEL
パラメータを参照してください。
DRDAの場合、HS_FDS_RECOVERY_ACCOUNT
では、分散トランザクションがインダウト状態になったときにゲートウェイで使用されるユーザーIDを指定します。このユーザーIDには、パッケージに対する実行権限が必要です。また、IBMデータベースに定義されている必要もあります。
分散トランザクションがインダウト状態になると、Oracle DatabaseはHS_FDS_RECOVERY_ACCOUNT
を使用してIBMデータベースに接続し、トランザクションのステータスを確認します。このパラメータが存在しない場合、ゲートウェイはRECOVER
のユーザーIDへの接続を試みます。
リカバリ・アカウントの名前では、大/小文字が区別されます。
C.27 HS_FDS_RECOVERY_PWD
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
任意の有効なパスワード |
Oracle以外のシステムで設定されたコミット確認トランザクション・モデルで使用されるリカバリ・アカウントのパスワードを指定します。コミット確認モデルの詳細は、HS_TRANSACTION_MODEL
パラメータを参照してください。
HS_FDS_RECOVERY_PWD
は、HS_FDS_RECOVERY_ACCOUNT
とともに使用します。リカバリ・ユーザーは、分散トランザクションがインダウト状態になった場合にIBMデータベースに接続します。
関連項目:
詳細は、『Oracle Database Gateway for DRDAユーザーズ・ガイド』を参照してください。
リカバリ・アカウントのパスワード名では、大/小文字が区別されます。
C.29 HS_FDS_TRANSACTION_LOG
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
有効な表名 |
Oracle以外のシステムでトランザクション・ロギング用に作成される表の名前を指定します。トランザクション・モデルの詳細は、HS_TRANSACTION_MODEL
パラメータを参照してください。
C.31 HS_FDS_CAPABILITY
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
『Oracle Database Gateway for DRDAユーザーズ・ガイド』のアプリケーションの開発に関する項を参照してください。 |
構文 |
|
C.32 HS_FDS_ISOLATION_LEVEL
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
DB2 UDB for iSeriesの場合は |
値の範囲 |
{ |
構文 |
|
HS_FDS_ISOLATION_LEVEL
は、作成時にパッケージに対して定義される分離レベルを指定します。リモートDRDAデータベースに送信されるすべてのSQL文は、この分離レベルで実行されます。分離レベルは、アプリケーションのパフォーマンスに大きく影響します。デフォルト以外の分離レベルを指定する場合は、慎重に行ってください。分離レベルの詳細は、IBM社のデータベース・マニュアルを参照してください。
次の表に、分離レベルとその説明を示します。このレベルは、制御の少ない順に並んでいます(CHG
はカーソル固定の信頼性が最も低く、RR
は最も高くなっています)。固定度が高くなるほど、サーバー上のリソースをより多く使用し、長期間にわたりそれらのリソースをロックする可能性があることに注意してください。
C.33 HS_FDS_PACKAGE_COLLID
C.34 HS_IDLE_TIMEOUT
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
0 (タイムアウトなし) |
値の範囲 |
0~9999 (分) |
構文 |
|
TCPプロトコルで実行中のOracleゲートウェイに対するHS RPC呼出しの読取りタイム・アウト値を指定します。
この指定の時間間隔の間に接続されたゲートウェイに対するアクティビティがない場合、ゲートウェイ・セッションは自動的に終了され、保留中の更新はロール・バックされます(存在する場合)。
C.35 HS_FDS_MBCS_TO_GRAPHIC
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
TRUE
に設定されている場合、DB2 (var)graphic列に挿入されるシングルバイト文字は、挿入操作の前に同等のダブルバイト値に変換されます。
C.36 HS_FDS_GRAPHIC_TO_MBCS
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
TRUE
に設定されている場合、同等のシングルバイト文字を保持できるDB2 (var)graphic列内のダブルバイト文字は、ユーザーへの送信前に同等のシングルバイトに変換されます。
C.37 HS_FDS_TIMESTAMP_MAPPING
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
CHAR
に設定されている場合、Oracle以外のターゲット・タイムスタンプはCHAR(26)
にマップされます。DATE
(デフォルト)に設定されている場合、Oracle以外のターゲット・タイムスタンプはOracle DATE
にマップされます。TIMESTAMP
に設定されている場合、Oracle以外のターゲット・タイムスタンプはOracle TIMESTAMP
にマップされます。
C.38 HS_FDS_DATE_MAPPING
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
CHAR
に設定されている場合、Oracle以外のターゲット日付はCHAR(10)
にマップされます。DATE
に設定されている場合、Oracle以外のターゲット日付はOracle Dateにマップされます。
C.39 HS_FDS_ARRAY_EXEC
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
TRUE
に設定されている場合、ゲートウェイは、リモート・データ・ソースに対するバインドを含む挿入文、更新文、削除文に配列操作を使用します。配列のサイズは、HS_FDS_FETCH_ROWS
初期化パラメータの値によって決まります。
FALSE
に設定されている場合、ゲートウェイは、挿入文、更新文および削除文に配列操作を使用しなくなります。かわりに、値ごとに単一の文が発行されます。
C.40 HS_FDS_QUOTE_IDENTIFIER
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
デフォルトでは、ゲートウェイは識別子を引用します(FDSでサポートされている場合)。ただし、この動作はユーザーが上書きできます
C.41 HS_NLS_LENGTH_SEMANTICS
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
このリリースのゲートウェイには、Oracleデータベースのキャラクタ・セマンティクス(NLS_LENGTH_SEMANTICS
)と同等のキャラクタ・セマンティクス機能が備わっています。HS_NLS_LENGTH_SEMANTICS
がCHAR
に設定されている場合、DB2の(var)char列と(var)graphic列は、CHAR
のセマンティクスを持つものとして解釈されます。たとえば、DB2 CHAR(10)
は、ゲートウェイの文字セットからOracleの文字セットへの比率拡大がないと仮定すると、Oracleに対してCHAR(10 CHAR)
であると表現されます。Oracleとゲートウェイの両方が同じマルチバイト文字セットである場合にのみ、ゲートウェイはHS_NLS_LENGTH_SEMANTICS=CHAR
設定を無視します。
C.42 HS_KEEP_REMOTE_COLUMN_SIZE
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
HS_KEEP_REMOTE_COLUMN_SIZE
では、Oracle以外のデータベースからOracleデータベースへのデータの変換時に、(VAR)CHAR
の長さを計算するときの比率の拡大を抑制するかどうかを指定します。REMOTE
に設定されている場合、Oracle以外のデータベースからゲートウェイへの間での拡大が抑制されます。LOCAL
に設定されている場合、ゲートウェイとOracleデータベースの間での拡大が抑制されます。ALL
に設定されている場合は、Oracle以外のデータベースからOracleデータベースへの拡大が抑制されます。
このパラメータが設定されている場合は、リモートの列サイズを報告するとき、暗黙的な結果としてのバッファ・サイズを計算するとき、およびローカルのOracleデータベースをインスタンス化するときに拡大が抑制されます。これは、Oracle以外のデータベースからOracleデータベースへのリモートの列サイズに対してのみ作用します。ゲートウェイがWindowsで実行されていて、HS_LANGUAGE=AL32UTF8
の場合は、このパラメータを指定しないでください(その他の比率に関連するパラメータ操作に影響します)。INSERT
、UPDATE
またはDELETE
の操作時にゲートウェイを通じてOracleデータベースからOracle以外のデータベースに移動するデータに対する比率の計算には影響しません。
C.43 HS_FDS_RESULTSET_SUPPORT
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
|
値の範囲 |
|
構文 |
|
ストアド・プロシージャから返される結果セットを使用できるようにします。デフォルトでは、すべてのストアド・プロシージャは、ユーザーに結果セットを返しません。
ノート:
この初期化パラメータを設定する場合、次の作業をする必要があります。
-
すべての既存のストアド・プロシージャについて、結果セットを処理するようにプロシージャ実行文の構文を変更します。
-
異機種間サービスのシーケンシャル・モードで作業します。
C.44 HS_FDS_REMOTE_DB_CHARSET
プロパティ | 説明 |
---|---|
デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
該当なし |
構文 |
|
このパラメータは、HS_LANGUAGE
がAL32UTF8
に設定され、ゲートウェイがWindowsで実行されている場合にのみ有効です。データベース文字セットとしてUnicodeを使用するOracleデータベースとOracle以外のデータベースが増えているため、ゲートウェイもUnicode文字セットで実行することをお薦めします。そのためには、HS_LANGUAGE=AL32UTF8
を設定する必要があります。ただし、ゲートウェイがWindowsで実行される場合、Microsoft ODBCドライバ・マネージャ・インタフェースはダブルバイト文字セットUCS2でのみデータを交換できます。これにより、説明されているバッファおよび列サイズの比率が拡大します。補正のために、HS_FDS_REMOTE_DB_CHARSET
が対応するOracle以外のデータベース文字セットに設定されている場合、ゲートウェイは列サイズを再調整できます。たとえば、HS_FDS_REMOTE_DB_CHARSET=KO16KSC5601
の場合です。
C.45 HS_FDS_SUPPORT_STATISTICS
プロパティ | 説明 |
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デフォルト値 |
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値の範囲 |
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構文 |
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デフォルトで、Oracle以外のデータベースから統計が収集されます。リモート・データベースの統計の収集は、HS_FDS_SUPPORT_STATISTICS
パラメータをFALSE
に設定することで無効化できます。
C.46 HS_FDS_RSET_RETURN_ROWCOUNT
プロパティ | 説明 |
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デフォルト値 |
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値の範囲 |
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構文 |
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TRUE
に設定すると、ゲートウェイはストアド・プロシージャ内で実行されるDML文の行数を返します。行数は、符号付き整数型の1行1列の結果セットとして返されます。
FALSE
に設定すると、ゲートウェイはストアド・プロシージャ内で実行されるDML文の行数をスキップします。これはデフォルトの動作であり、11.1以前のゲートウェイの動作です。
C.47 HS_FDS_SQLLEN_INTERPRETATION
プロパティ | 説明 |
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デフォルト値 |
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値の範囲 |
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構文 |
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このパラメータは、64ビット・プラットフォームでのみ有効です。ODBC標準は、64ビット・プラットフォームで(内部ODBCコンストラクトの) SQLLEN
を64ビットとして指定しますが、一部のODBCドライバ・マネージャおよびドライバはこの規則に違反し、32ビットとして実装します。ゲートウェイが動作を補正できるように、これらのタイプのドライバ・マネージャおよびドライバを使用する場合はHS_FDS_SQLLEN_INTERPRETATION=32
を指定する必要があります。
C.48 HS_FDS_AUTHENTICATE_METHOD
プロパティ | 説明 |
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デフォルト値 |
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値の範囲 |
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構文 |
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ユーザーIDとパスワードがリモートのDB2サーバーに送信されて認証される方法を指定します。有効な値は次のとおりです。
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CLEARTEXT
: ユーザーIDとパスワードがクリア・テキストでサーバーに送信されます(デフォルト)。 -
ENCRYPT
: パスワードが暗号化されてサーバーに送信されます。 -
ENCRYPT_BOTH
: ユーザーIDとパスワードが暗号化されてサーバーに送信されます。 -
CLIENT
: ユーザーIDがサーバーではなくクライアント側で検証されます。 -
KERBEROS
: ユーザーIDの認証にKerberosが使用されます。
C.49 HS_FDS_ENCRYPT_SESSION
プロパティ | 説明 |
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デフォルト値 |
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値の範囲 |
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構文 |
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DB2へのセッションが暗号化される方法を指定します。有効な値は次のとおりです。
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NONE
: データ・セッションは暗号化されません(デフォルト)。 -
SSL
: データ・セッションの暗号化にSSLが使用されます(DB2 for iSeriesでのみサポートされます)。 -
DB2
: データ・セッションにDB2暗号化プロトコルが使用されます(DB2 for LUWおよびDB2 for z/OSでのみサポートされ、認証がCLEARTEXT
、ENCRYPT
またはENCRYPT_BOTH
の場合にのみ使用できます)。
C.50 HS_FDS_TRUSTSTORE_FILE
プロパティ | 説明 |
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デフォルト値 |
なし |
値の範囲 |
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構文 |
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トラストストア・ファイルの場所を指定するパスを指定します。トラストストア・ファイルには、SSLサーバー認証に対応したクライアント・マシンで信頼されている有効な認証局(CA)のリストが含まれています。