14.3.2.10 補助表のサポート

Subject-Property-Matrix (SPM)補助表を使用すると、SPARQL問合せの実行を高速化できます。SPM表の詳細は、まずSPM補助表を使用した問合せ実行の高速化を参照することをお薦めします。

単一値プロパティ(SVP)表には、単一値RDFプロパティの値が保持されます。モデル内の各リソースがpに最大で1つの値を持つ場合、プロパティpはRDFモデル内の単一値です。

複数値プロパティ(MVP)表には、複数値RDFプロパティの値が保持されます。モデル(s p o1)(s p o2)に2つのトリプルが存在し、o1o2と等しくない場合、RDFモデルではプロパティpは複数値です。

プロパティ・チェーン(PCN)表はRDFグラフのパスを保持します。i > 1の各tiについて、ti-1のオブジェクト値がtiの主語値と等しい場合、トリプルt1, t2, …, tnのセットがパスを形成します。

SVP表およびPCN表を使用して、SPARQL問合せ実行での結合を減らすことができます。一方、MVP表を使用すると、問合せオプティマイザ統計および問合せ計画を改善できます。これにより、問合せ実行を高速化できます。これらの補助表は、Oracle Database 19cリリース更新19.15以降でサポートされており、RDFモデルに関連付けられています。作成後は、SPARQL問合せの実行中に自動的に使用されます(使用しないようにするオプションが渡されないかぎり)。

RDFサーバーおよびQuery UI Webアプリケーションは、SPM表に対するサポートを拡張します。これらの補助表は、次のようにRDFモデルを右クリックし、「補助表」メニュー項目を選択することによって管理できます。

図14-44 「補助表」メニュー

図14-44の説明が続きます
「図14-44 「補助表」メニュー」の説明