AutoUpgradeおよびMicrosoft WindowsのACLとCLI
Microsoft WindowsシステムでAutoUpgradeを実行する場合、アクセス制御リスト(ACL)およびコマンドライン・インタフェース(CLI)を使用した追加のベスト・プラクティスをお薦めします。
AutoUpgradeおよびアクセス制御リスト(ACL)
WindowsシステムでAutoUpgradeを使用する場合、Windowsアクセス制御リストを使用するための自動ツールの設定は簡単ではありません。次のベスト・プラクティス手順を実行することをお薦めします。
- 各ターゲット・データベースに対する権限、およびこれらの権限がデータベースのディレクトリ(Oracleベース・ディレクトリ、
oraInventory
ファイルなど)にどのように関連しているかを確認します。 - NTFSファイル・システムのインストール後の構成タスクについては、『Oracle Database管理者リファレンス』の項を参照してください。
- Windows PowerShellに関するMicrosoftのドキュメントを確認してください。
ORA_DBA
、ORA_HOME_USERS
およびORA_ASM
グループの権限を確認してください。ORA_DBA
グループでは、Oracle DatabaseへのSYSDBA
権限のみを提供します。Oracle ASM管理権限は、グループASM DISKGROUPS
のメンバーによって制御されます。- 多数の管理タスクを実行するための
ORA_DBA
グループ・メンバー権限は、POSIX
システムで使用可能な権限と比較して制限されています。AutoUpgradeを期待どおりに実行できるようにするには、Microsoft Windowsサーバーの管理者権限を持つユーザー・アカウントで、トレース、リスナー、構成などのOracleベース・ディレクトリ要素も管理することをお薦めします。 - AutoUpgradeは、管理権限を持つコマンド・コンソール(
CMD
)を使用して実行する必要があります。そのコンソールは、Oracleインストール・ユーザーまたは同様の権限を持つユーザーとして開く必要があります。 -
My Oracle Supportノート1529702.1および1595375.1を参照してください。
AutoUpgradeでは、データベースで実行されているサービスとともに次の手順を使用します。
-
AutoUpgradeは、ソース・データベースのサービスを停止し、ターゲット・データベースのOracleホームに一時サービスを作成します。
リストアが必要な場合、ターゲット内のサービスが削除され、ソース内のサービスが再起動されます。
-
デプロイ・モードの処理が正常に完了すると、ターゲット内のサービスが削除されます。この時点では、アップグレードしたOracle Databaseに対するDBAが
ORADIM
を使用してサービスを作成します。AutoUpgradeではORADIMサービスを作成する権限を取得するためのパスワードがないため、このサービスを手動で作成する必要があります。
AutoUpgradeおよびWindowsコマンドライン・インタフェース
Windows上のコマンドライン・インタフェースでは、戻り文字がコンソールに送信されるのを待機している間に、アプリケーションが応答を停止する可能性があります。この動作は、AutoUpgradeユーティリティに影響を与える可能性があります。原因は、QEMに関連する既知のMicrosoft Windowsコンソール・ウィンドウ特性(クイック編集モード)にあります。クイック編集コンソール・モードを無効にした場合でも、アプリケーションではこの動作が発生することがあります。
プログラムが応答を待機しないようにするには、アプリケーションの起動後に[Enter]キーを数回押します。これを行うと、端末の応答を待機せずにアプリケーションを続行するために必要な端末入力が提供されます。