Oracle Exadata Database Machine 11gリリース2(11.2.2.3)の新機能
Oracle Exadata Database Machine 11gリリース2(11.2.2.3)の新機能は次のとおりです。
データベース・サーバー用Oracle Solarisオペレーティング・システム
Oracle Exadata Database Machineのデータベース・サーバーには、Linuxオペレーティング・システムおよびOracle Solarisオペレーティング・システムがあります。初期構成時に、各自の環境のオペレーティング・システムを選択します。オペレーティング・システムを選択したら、もう一方のオペレーティング・システムが使用しているディスク領域を再利用できます。
Exadata安全な消去
Oracle Exadata System Softwareには、再デプロイする前に物理ディスクを安全に消去してクリーン・アップする方法が用意されています。ERASE
オプションでは、1パス、3パスまたは7パスでディスク上の既存の内容を上書きします。1パス・オプションでは内容を0(ゼロ)で上書きします。3パス・オプションはNNSA(米国国家核安全保障局)の勧告に準拠し、7パス・オプションはDOD(米国国防総省)の勧告に準拠します。
次の表に、サポートされているアルゴリズムを使用してドライブを安全に消去するための所要時間を示します。
ドライブ・タイプ | 1パス | 3パス | 7パス |
---|---|---|---|
600GBドライブ |
1時間 |
3時間 |
7時間 |
2TBドライブ |
5時間 |
15時間 |
35時間 |
3TBドライブ |
7時間 |
21時間 |
49時間 |
22.875GBフラッシュ・ドライブ |
該当なし |
該当なし |
21分 |
93GBフラッシュ・ドライブ |
該当なし |
該当なし |
32分 |
注意:
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Oracle Exadata System Softwareの安全なデータ消去では、アクセス可能なすべてのデータの複数回上書き方式を使用します。上書き方式では、データ文字の様々な組合せを使用します。このデータ消去方式は、周知のアルゴリズムに基づきます。まれな条件下で、7パスによる消去でもデータ形跡を完全に削除できないことがあります。たとえば、ディスクに内部的なリマップ・セクターがあると、ディスク上に一部のデータが物理的に残ってしまう場合があります。通常のI/Oインタフェースでは、そのデータにアクセスできません。
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データの保護に使用できる別の方法として、表領域暗号化があります。
最適化スマート・スキャン
Oracle Exadata Storage Server Softwareでは、CPU使用率を監視することにより、Exadata Storage Serverのリソースのボトルネックを検出します。ボトルネックが見つかると、処理の再割当てを行い、パフォーマンスを改善します。各Exadataセルでは、次の統計情報を保持します。
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直前の30分間を対象とするExadataセルのCPU使用率とプッシュバック(戻り)率のスナップショット。
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プッシュバック(戻り)が決定された1MBのブロックの合計数。
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データベース・サーバーに戻されたブロックの数。
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Total cpu passthru output IO size
の統計(KB)