2 Oracle GoldenGate Microservices for Oracle
2.1 概要
Oracle GoldenGateは業界トップのレプリケーション・ツールであり、このレプリケーション・プラットフォームでは、Oracleプラットフォームとその他の異種プラットフォームが幅広くサポートされています。Microservicesアーキテクチャの追加により、この業界トップのレプリケーション・ツールを使用してクラウドにスケール・アウトしセキュアで柔軟性と拡張性の高いレプリケーション・プラットフォームを提供できるようになります。
Oracle Cloud Marketplace上でOracle GoldenGate Microservicesを使用することで、オンプレミスからクラウドへ、およびクラウドからクラウドのプラットフォームへのレプリケーションを簡単に確立および管理できます。
2.2 前提条件
Oracle GoldenGate Microservices on Marketplaceを使用することで、Oracle GoldenGateをオフボックス・アーキテクチャでデプロイできます。これは、Oracle GoldenGateデプロイメントを1つの場所から実行および管理できるということです。
Oracle GoldenGate Microservicesをデプロイするために必要な前提条件は次のとおりです。
- Oracle Cloudアカウント
- 割り当てられたOracle Cloudテナントへのアクセス
- Oracle Cloudテナント内の計算ノード・リソース
- ローカルSSH/RSAキー
2.3 Oracle Cloud Marketplace内でOracle GoldenGateを見つけること
- Oracle Cloud Marketplaceにログインします。
- Oracle Cloud Marketplaceホーム・ページから、「Applications」の下の検索ボックスを使用し、GoldenGateというキーワードで検索します。
- 検索結果から、「Oracle GoldenGate」を選択します。
2.4 Oracle Cloud Marketplace上でのOracle GoldenGate Microservicesのデプロイ
Oracle Cloud Marketplace内でOracle GoldenGate Microservicesのリストを見つけた後、提供されているスタック・リストを使用してOracle GoldenGateをデプロイできます。TerraFormスタックによって特定の情報の入力を求められた後、必要なハードウェア設定、Oracle Database Client、Oracle GoldenGate Microservicesおよび最大2つのデフォルト・デプロイメントでOracle Cloud Infrastructure計算ノードを構築します。
Oracle Cloud Marketplaceの検索結果からOracle GoldenGateを見つけたら、次のステップに従って、スタック・リストを使用して、Oracle Cloud MarketplaceにOracle GoldenGate Microservicesをデプロイします。
- 「Application」ページから「Get App」を選択します。表示されるオプション「Commercial Market」または「Government Market」のいずれかを選択します。
- 「Government Market」を選択した場合は、ドロップダウン・メニューから「OCI Region」を選択します。
- 「Sign In」をクリックし、OCIテナントの詳細を入力します。
- アイデンティティ・プロバイダにサインインします。
- 「Oracle GoldenGate for Oracle」ページで、次の情報を入力します。
- Select Version – リストで使用可能なバージョンのリストが提供されます。必要なリリース・バージョンを選択します。
- Select Compartment - 計算ノードを構築するコンパートメントを指定します。通常、計算ノードを構築するためのアクセス権を持つ場所です。
- Terms of Use –このチェック・ボックスはデフォルトで選択されています。Oracleでは、インスタンスの作成に進む前にライセンスを確認することをお薦めしています。
- Launch Stack– OCI環境でスタックを起動します。
- 必要なスタック情報を入力します。
- Name - スタックの名前。これにはデフォルト名があり、日時スタンプが指定されます。必要に応じて、この詳細を編集できます。
- Description - スタックの作成中に指定する説明。
- Create In Compartment - デフォルトで、Oracle GoldenGate 19c for Oracleページで選択したコンパートメントに設定されます。
- Terraformバージョンの場合は、デフォルトでサポートされているデフォルトのバージョンに設定されます。
- Tags (オプション) – タグは追跡メカニズムを割り当てる便利な手段ですが、必須ではありません。簡単に追跡できるよう、任意のタグを割り当てることができます。環境によっては、原価分析目的でタグを割り当てる必要があります。
- 「Next」をクリックします。
- 必要な詳細を入力して変数を構成します。この情報は、Oracle GoldenGate Microservicesを使用して計算ノードを構築するために必要です。
- Name for New Resources -
- Display name - すべての新規OCIリソースの識別に使用される表示名。
- Host DNS Name - 新しい計算ノードのドメイン名サービスの名前。
- Network Settings -
- Create New Network - 新規ネットワーク・リソースを作成する場合は、このチェック・ボックスを選択します。
- このチェック・ボックスを選択した場合は、「Create New Network」ウィザードが表示され、新しいネットワーク情報を追加および編集できます。
- このチェック・ボックスを選択しない場合は、「Create New Network」ウィザードは表示されず、VCN内の既存のネットワーク・オプションを使用して計算ノードが作成されます。
- Network Compartment (オプション)- 新規または既存のネットワーク・リソースの区分。
- VCN (オプション)- 新規ネットワークを作成していない場合に、新規作成されたインスタンスに使用する既存のVCN。
- Subnet Network Compartment (オプション) - VCNサブネットが存在しているコンパートメントを指定します。
- Subnet (オプション) – 新規ネットワークを作成していない場合に、新規作成されたインスタンスに使用する既存のサブネット。選択したサブネットは、「Instance Settings」で設定したものと同じ可用性ドメインに一致する必要があります。
- Create New Network - 新規ネットワーク・リソースを作成する場合は、このチェック・ボックスを選択します。
- Instance Settings -
- Availability Domain - 新規に作成されたOracle GoldenGateインスタンスの可用性ドメインを指定します。「Use Existing Network」設定で選択したサブネットと一致する必要があります。
- Compute Shape - 新規計算インスタンスのシェイプ。サポートされているシェイプは、VM.Standard2.4、VM.Standard2.8、VM.Standard2.16およびVM.Standard2.24です。
- Assign Public IP – このオプションは、新しく作成したVMにパブリックIPアドレスが必要かどうかを示します。このオプションはデフォルトで選択されています。このチェック・ボックスの選択を解除すると、パブリックIPアドレスは割り当てられず、計算ノードへのパブリック・アクセスを防ぎます。
ノート:
プライベートIPアドレスを使用して計算ノードにアクセスする場合、IPSec VPNまたはFastConnect接続を設定する必要があります。詳細は、OCIのドキュメントを参照してください。 - Custom Volume Sizes: 計算ノード用に構築される新しいブロック記憶域ボリュームのサイズをカスタマイズするには、このチェック・ボックスを選択します。
ブロック・ストレージ(カスタム・ボリューム・サイズ) -
- ブート・ボリューム・サイズ – デフォルト値は50GB
- スワップ・ボリューム・サイズ – デフォルト値は256GB
- 証跡ボリューム・サイズ – デフォルト値は512GB
- デプロイメント・ボリューム・サイズ – デフォルト値は128GB
- Create OGG Deployments -
- Deployment 1 – Name (必須) - 1つ目のOracle GoldenGate Microservicesデプロイメントの名前。
- Deployment 1 – Database (必須) - デプロイメント1のOracle Databaseバージョン。サポートされているOracle Databaseのバージョンは次のとおりです。
- Oracle 11g – Oracle Database 11.2.0.4で使用されます
- Oracle 12c – Oracle Database 12.1.xおよび12.2.xで使用されます
- Oracle 18c – Oracle Database 18.xで使用されます
- Oracle 19c – Oracle Database 19.xで使用されます
- Deployment 2 – Name (オプション) - 2つ目のOracle GoldenGateデプロイメントの名前
- Deployment 2 – Database (オプション) - デプロイメント2のOracle Databaseバージョン。サポートされているOracle Databaseのバージョンは次のとおりです。
- Oracle 11g – Oracle Database 11.2.0.4で使用されます
- Oracle 12c – Oracle Database 12.1.xおよび12.2.xで使用されます
- Oracle 18c – Oracle Database 18.xで使用されます
- Oracle 19c – Oracle Database 19.xで使用されます
- Deployment 2 - Autonomous Database Compartment (オプション) - このオプションは、デプロイメント2のレプリケート先がAutonomous Database Warehouseの場合に選択します。このオプションを選択することで、Autonomous Database Warehouseのウォレットと資格証明がインポートされるため、Autonomous Database Warehouseへの接続が簡単になります。
- Deployment 2 - Autonomous Database Compartment - 既存のAutonomous Databaseが存在しているコンパートメントを指定します。
- Deployment 2 - Autonomous Database Instance - Autonomous Databaseインスタンスを選択します。
- Shell Access -
- SSH Public Key -
opc
ユーザーとしてのSSHアクセスを許可する公開鍵。鍵を入力して、「Next」をクリックします。
- SSH Public Key -
- Name for New Resources -
- 「Review」ページで、入力した情報を確認してから、「Create」をクリックします。
- 「Create」をクリックした後、「Stacks Job Details」ページに移動します。このページを使用して、計算ノードの作成を監視できます。
- 完了すると、「Instances」の下にOracle GoldenGate Microservices計算ノードを表示できるようになります。
2.5 Oracle GoldenGate Microservicesのスタート・ガイド
Oracle Cloud Marketplace上でOracle GoldenGate Microservicesをデプロイした後は、Oracle GoldenGateの最新リリースにアクセスできます。
Oracle GoldenGate Microservicesの使用を開始する前に、ご使用の環境が完全でありデータをレプリケートする準備が整っていることを確認するためにいくつかのタスクを実行する必要があります。データ・レプリケーションを開始する前に、次のタスクを実行する必要があります。
トピック:
2.5.1 レプリケーション用のソース・データベースまたはターゲット・データベースの構成
2.5.2 デフォルトの管理者パスワードの変更
oggadminなどの重要なアカウントのパスワードを変更することは、Oracle GoldenGate Microservicesデプロイメントの保護において最優先事項です。oggadminのパスワードを変更するには、まずサービス・マネージャと管理サーバーの両方でそれを変更する必要があります。次の各項では、これをサービス・マネージャおよび管理サーバーで実行する方法について説明します。
2.5.2.1 サービス・マネージャの使用
デプロイメントの管理者としてOracle GoldenGate Microservicesサービス・マネージャにログインした後で、セキュリティ・ロール・ユーザーのパスワードを変更する必要があります。これを行うには、次のステップを実行します。
- サービス・マネージャのログイン・ページに移動します。環境の計算ノード情報の検索を実行したときに取得したパブリックIPアドレスを使用して、「Service Manager」ページにアクセスできます。
https://<public_ip_address>
/home/opc/ogg-credentials.json
ファイル内にあるoggadminユーザーとそのパスワード資格証明を使用してログインします。- サービス・マネージャにログインした後、左上隅にあるメニュー・アイコンを使用してメニューを開きます。
- メニューから「Administrator」オプションを選択します。
- 「Users」画面で、「Action」オプションの下にある鉛筆アイコンを選択します。
- oggadminユーザーのパスワードおよび情報のセクションの必須情報を更新し、「Submit」をクリックします。
- リセットが成功すると、現行ユーザーはログアウトされます。新しいパスワードを使用してサービス・マネージャに再度ログインします。
ノート:
パスワードは、8から30文字の長さにし、少なくとも1つの大文字、1つの小文字、1つの数字および1つの特殊文字を含める必要があります。$、^、?などの特殊文字は使用できません。親トピック: デフォルトの管理者パスワードの変更
2.5.2.2 管理サーバーの使用
- 「Service Manager」ページで、デプロイメント内の管理サーバーのポート番号を選択します。これにより、そのデプロイメントのログイン・ページに移動します。
- 次の場所で使用可能なoggadminユーザー資格証明を使用してログインします。
/home/opc/ogg_credentials.json
- ログイン後、左上隅のメニュー・アイコンを使用してメニュー・セクションを開きます。
- メニューから、「Administrator」オプションを選択します。
- 「Users」画面で、「Action」オプションの下にある鉛筆アイコンを選択します。
- oggadminユーザーのパスワードおよび情報のセクションの必須情報を更新し、「Submit」をクリックします。
- パスワードが正常にリセットされると、現行ユーザーはログアウトされます。新しいパスワードを使用して管理サーバーに再度ログインします。
ノート:
パスワードは、8から30文字の長さにし、少なくとも1つの大文字、1つの小文字、1つの数字および1つの特殊文字を含める必要があります。$、^、?などの特殊文字は使用できません。親トピック: デフォルトの管理者パスワードの変更
2.5.3 ユーザー・アカウントの作成
Oracle GoldenGate Microservicesデプロイメントを保護するには、Oracle GoldenGateユーザーのユーザー・アカウントを追加する必要があります。Oracle GoldenGateユーザーには、実行する予定の機能ロールに基づいて権限が割り当てられている必要があります。これらのロールは次のとおりです。
- セキュリティ
- 管理者
- オペレータ
- ユーザー
Oracle GoldenGateユーザーには、自身の定義されているアクセス・レベルに応じたアクセス権限のみが与えられています。Oracle GoldenGateセキュリティ・フレームワークがどのように使用されるかの詳細は、Oracle GoldenGateの保護ガイドを参照してください。
トピック:
2.5.3.1 サービス・マネージャの使用
- サービス・マネージャのログイン・ページに移動します。環境の計算ノード情報を検索したときに取得したパブリックIPアドレスを使用して、「Service Manager」ページにアクセスできます。
https://<public_ip_address>
/home/opc/ogg_credentials.json
ファイル内にあるoggadminユーザーとそのパスワード資格証明を使用してログインします。- 左上隅にあるメニュー・アイコンをクリックしてメニュー・セクションを開きます。
- メニューから「Administrator」オプションを選択します。
- 「Users」画面で、プラス(+)アイコンを選択して新規ユーザーを追加します。
- すべての必須フィールドに入力します。
- 「Submit」をクリックして新規ユーザーを作成します。
親トピック: ユーザー・アカウントの作成
2.5.3.2 管理サーバーの使用
- セキュリティ・ロール・ユーザー(oggadmin)の資格証明を使用して管理サービスにログインします。
- 管理サービスにログインした後、左上隅にあるメニュー・アイコンをクリックしてメニューを開きます。
- メニューから、「Administrator」オプションを選択します。
- 「Users」画面で、プラス(+)アイコンを選択して新規ユーザーを作成します。
- すべての必須フィールドに詳細を入力し、「Submit」をクリックします。
ノート:
パスワードは、8から30文字の長さにし、少なくとも1つの大文字、1つの小文字、1つの数字および1つの特殊文字を含める必要があります。$、^、?などの特殊文字は使用できません。親トピック: ユーザー・アカウントの作成
2.5.4 接続の確立
Oracle GoldenGate Microservice on Marketplace計算ノードは、ソース・データベースとターゲット・データベースへの接続を管理できるハブとして機能します。これを行うには、計算ノードとソース・データベースおよびターゲット・データベースとのネットワーク接続を確立します。計算ノードはOracle Database Clientソフトウェアで事前構成されており、使用準備ができています。
ほとんどの場合、ソース・データベースまたはターゲット・データベースと計算ノードとの接続を確立できるようにするには、TNS_ADMIN
ディレクトリ内にsqlnet.ora
およびtnsnames.ora
ファイルを用意する必要があります。デプロイメントごとに、TNS_ADMIN
ディレクトリは /u02/deployments/<deployment>/etc
として設定されています。
デプロイメントからのネットワーク接続を保証するには、デプロイメント・ホームに特定の追加情報を設定する必要があります。この場所は/u02/deployments/<deployment>/etc
にすることをお薦めします。これをOracle Clientリリースごとに作成するには、次のステップを実行します。
opc
ユーザーとしてOracle GoldenGate Marketplace計算ノードに接続します。$ ssh -i <private key> opc@<public_ip_address>
/u02/deployments/<deployment>/etc
に移動します$ cd /u02/deployments/<deployment>/etc
- 既存の
sqlnet.ora
ファイルおよびtnsnames.ora
ファイルをTNS_ADMIN
ディレクトリにコピーします。計算ノード上で、これら2つのファイルを追加または更新します。
ノート:
- Oracle Autonomous製品を使用している場合、
tnsnames.ora
ファイルはClient_Credentials.zip
ファイルに含まれています。このtnsnames.ora
ファイルを編集する必要があります。 - ネットワーク・ディレクトリ構造を他のOracle製品と一致させるには、
/network/admin
をディレクトリ構造に追加する必要があります。このためには、環境変数TNS_ADMIN
を変更する必要があります。ローカル・ネーミング・パラメータの詳細は、Database Net Servicesリファレンスを参照してください。
- Oracle Autonomous製品を使用している場合、
2.5.5 ネットワーク関連ファイルの更新
Oracle GoldenGate on Marketplace計算ノードは、Oracle Clientがインストールされた状態で事前構成されています。アーキテクチャ内の計算ノードとソース・システムまたはターゲット・システムとの間のネットワーク構成を確立するには、Oracle Client内のネットワーク関連ファイルを追加または更新する必要があります。
これらのファイルはTNS_ADMIN
の場所にあり、推奨される場所は/u02/deployments/<deployment>/etc
です。計算ノード上でsqlnet.ora
やtnsnames.ora
などのネットワーク・ファイルを追加または更新する必要があります。
これらのファイルを更新するには、次の手順に従います。
opc
ユーザーの資格証明を使用して、Oracle GoldenGate Marketplace計算ノードに接続します。$ ssh -i <private key> opc@<public_ip_address>
- ディレクトリを
/u02/deployments/<deployment>/etc
という場所に変更します。$ cd /u02/deployments/<deployment>/etc
sqlnet.ora
ファイルおよびtnsnames.ora
ファイルを編集します。ノート:
ネットワーク・ディレクトリ構造を他のOracle製品と一致させるには、/network/admin
をディレクトリ構造に追加する必要があります。このためには、環境変数TNS_ADMIN
を変更する必要があります。ローカル・ネーミング・パラメータの詳細は、Database Net Servicesリファレンスを参照してください。sqlnet.ora
で、ハッシュ(#
)文字を使用して次の行をコメント・アウトします。oracle (ora.com
)ドメイン外のデータベースに接続している場合は、これらの行をコメント・アウトしてください。#NAMES.DIRECTORY_PATH= (TNSNAMES, ONAMES, HOSTNAME) #NAMES.DEFAULT_DOMAIN = ora.com
tnsnames.ora
ファイル内の接続の例を次に示します。
TNS1 =
(DESCRIPTION =
(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP) (HOST = 10.10.10.1) (PORT = 1521))
(CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED)(SERVICE_NAME = TNS1))
)
2.5.6 データベース資格証明の作成
資格証明ストアを使用して、Oracle GoldenGate Microservicesのソース・データベースおよびターゲット・データベースのデータベース資格証明を格納および使用します。tnsnames.ora
ファイルを使用して、必要なデータベースに接続します。
データベース資格証明を作成するには、次のタスクを実行します。
- 管理サーバーにログインし、データベース資格証明を構成します。
- 「Overview」ページの左上隅にあるコンテキスト・メニューを開きます。
- コンテキスト・メニューから「Configuration」を選択します。
- 「Database」タブで、プラス(+)アイコンをクリックして新しい資格証明を追加します。
- 次の情報を入力し、「Submit」をクリックします。
Credential Domain: [デフォルトのOracleGoldenGate]
Credential Alias: [別名の名前]
User ID: ggadmin@<tnsnames_reference>
Password: [ggadminのパスワード]
Verify Password: [ggadminのパスワード]
- 資格証明を追加した後、データベース・アイコンをクリックしてデータベースへの接続をテストします。
2.5.7 SchemaTrandataの追加
ServiceManager
コンソールにログインします。SeviceManager
のメイン・ページから、管理サービスに関連付けられたポート番号のハイパーリンクを選択します。「Overview」
ページの左上隅にあるコンテキスト・
メニューを開き、コンテキスト・
メニューから「Configuration」
を選択します。「Database」
タブで、データベース・アイコンを選択してソース・ユーザーをデータベースに記録します。「Transaction Information」
で、プラス(+)アイコンを選択します。- 選択したスキーマ名にスキーマ・トランザクション・データが追加されている必要がある場合は、
「Schema」
オプションを選択してあることを確認してください。 「Submit」
をクリックします。
ノート:
ソース・データベースがマルチテナントで、c##ユーザーを使用してrootに接続している場合、Oracle Database 12.1以降では、<pdb>.<schema>
のようにスキーマとともにPDBデータベースを指定する必要があります。
2.5.7.1 SchemaTrandataが追加された表の確認
ServiceManager
コンソールにログインします。SeviceManager
のメイン・ページから、管理サービスに関連付けられたポート番号のハイパーリンクを選択します。「Overview」
ページの左上隅にあるコンテキスト・
メニューを開き、コンテキスト・
メニューから「Configuration」
を選択します。「Database」
タブで、データベース・アイコンを選択してソース・ユーザーをデータベースに記録します。「Transaction Information」
で検索アイコンを選択します。「Schema」
オプションを選択してあり、確認する必要があるスキーマ名を指定してあることを確認します。- 検索アイコンをクリックします。
親トピック: SchemaTrandataの追加
2.5.8 チェックポイント表の有効化
チェックポイント表には、ターゲット・システムにトランザクションを適用する際にReplicatの進行状況の追跡に必要なデータが含まれます。使用しているReplicatに関係なく、ターゲット・システムに対してチェックポイント表を有効にすることをお薦めします。
これを行うには、次のステップに従います。
Service Manager
にログインします。サービス・マネージャ
のメイン・ページから、管理サービス
に関連付けられたポート番号のハイパーリンクを選択します。「Overview」
ページの左上隅にあるコンテキスト・
メニューを開き、コンテキスト・
メニューから「Configuration」
を選択します。「Database」
タブで、データベース・アイコンを選択してターゲット・ユーザーをデータベースに記録します。「Checkpoint」
で、プラス(+)アイコンを選択します。「Checkpoint Table」
テキスト・ボックスに、チェックポイント表の名前を入力します。チェックポイント表のエントリは、読みやすいように2つまたは3つの部分からなる名前にする必要があります。「Submit」
をクリックします。
ノート:
マルチテナント・データベースの場合、各PDBのチェックポイント表を作成する必要があります。2.5.9 ハートビート監視の実装
自動ハートビート表を実装するには、ソース・データベースとターゲット・データベースの両方で次のステップを実行する必要があります。
- サービス・マネージャにログインします。
- サービス・マネージャのメイン・ページから、管理サービスに関連付けられたポート番号のハイパーリンクを選択します。
- 「Overview」ページの左上隅にあるコンテキスト・メニューを開きます。
- コンテキスト・メニューから「Configuration」を選択します。
- 最初の「Database」タブで、データベース・アイコンを選択してデータベースにログインします。
- 「Heartbeat」セクションで、プラス(+)アイコンを選択します。
- ハートビート表について「Frequency」、「Retention」および「Purge Frequency」を調整します。
- 「Submit」をクリックします。
2.5.10 取得サポートの構成
- クラシックExtract
- 統合Extract
- 初期ロードExtract
使用する取得のタイプを決定するには、Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateの使用ガイドの使用するキャプチャ方法の決定の項を参照してください。
これらのExtractのいずれかを構築するには、Oracle GoldenGate Microservicesで次のステップを実行します。
サービス・マネージャ
・コンソールにログインします。サービス・マネージャ
のメイン・ページから、管理サービスに関連付けられたポート番号のハイパーリンクを選択します。「Overview」
ページの「Extracts」
の下で、プラス(+)アイコンを選択します。「Add Extract」
ウィザードが表示されます。「Add Extract」
ウィザードで、「Extract Type」
を選択してから「Next」
をクリックします。「Extract Options」
でExtractの詳細を指定し、「Next」
をクリックします。「Parameter File」
オプションで、Extractの実行に必要な詳細を指定します。「Create and Run」
をクリックします。
ノート:
クラシックExtractは引き続き使用できますが、Oracle GoldenGate 18c
リリースの時点で非推奨になっています。また、Autonomous DatabaseまたはAutonomous Transaction Processingプラットフォームでは取得サポートはありません。
2.5.11 適用サポートの構成
- 統合Replicat
- 非統合Replicat
- 調整Replicat
- 並列統合Replicat
- 並列非統合Replicat
使用するReplicatを決定するには、Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateの使用ガイドの使用する適用方法の決定の項を参照してください。
これらのReplicatのいずれかを構築するには、Oracle GoldenGate Microservicesで次のステップを実行します。
- 管理サーバーにログインします。
- 「Overview」ページの「Replicats」の下で、プラス(+)アイコンを選択します。「Add Replicat」ウィザードが表示されます。
- 「Add Replicat」ウィザードで、「Replicat Type」を選択してから「Next」をクリックします。
- 「Replicat Options」で、Replicatの詳細を入力してから、「Next」をクリックします。
- 「Parameter File」で、Replicatの実行に必要な詳細を指定します。
- 「Create」、「Run」の順にクリックします。
ノート:
Autonomous Data WarehouseおよびAutonomous Transaction Processingへのレプリケーションには、非統合Replicatまたは非統合並列Replicatのみを使用できます。2.6 データ・リソースへの接続
Oracle GoldenGateデータ・ソースとターゲットの接続の様々な方法について学習します。次の接続タイプがあります。
- Oracle Database (オンプレミス)への接続
- アーキテクチャ
Oracle Cloud Marketplace上のOracle GoldenGateでは、多くの既存アーキテクチャおよび新規アーキテクチャを使用できます。 - Oracle Database as a Service (DBaaS)への接続
- Oracle Autonomous Data Warehouse/Autonomous Transaction Processingへの接続
2.6.1 Oracle Database (オンプレミス)への接続
Oracle GoldenGate Microservices on Marketplaceを使用して、リモートでオンプレミスのOracleデータベース・リソースから取得することやそれにデータを適用することができます。これにより、レプリケーションが可能になり、そのレプリケーション・プロセスを一元的に管理できるようになります。
次のユースケースでは、Oracle GoldenGate Microservicesを使用してデータ・リソース間でデータをレプリケートできます。
- 移行
- データ分散
- リアルタイム・データ・ウェアハウス
- 運用レポート
前提条件
レプリケーションを開始する前に、次のものが設定されていることを確認してください。
- Oracle GoldenGate Microservices
- ソース・データベース
- ターゲット・データベース
オンプレミスからクラウドに、またはオンプレミスからオンプレミスにデータを移動するには、次のタスクを実行します。
2.6.1.1 レプリケーション用のOracle Databaseの構成
レプリケーション用にDatabase as a Service (DBaaS)インスタンスを準備するには、次のタスクを実行します。
- ロギング・プロパティの構成
- サプリメンタル・ロギングの有効化
- Oracle Database内でのOracle GoldenGateの有効化
enable_goldengate_replication
のパラメータの更新
詳細は、Oracle GoldenGateのためのデータベースの準備のドキュメントを参照してください。
親トピック: Oracle Database (オンプレミス)への接続
2.6.1.2 Oracle GoldenGate Microservices計算ノードの構成
Microservices計算ノードをオンプレミス・データベースに接続するには、tnsnames.ora
ファイルを編集し、エントリで自分のデータベース・リソースを指定します。
デフォルトでは、環境変数TNS_ADMIN
はデプロイメントごとに事前構成されています。ただし、tnsnames.ora
およびsqlnet.ora
ファイルは計算ノードですぐに使用できるようになっていません。これらのファイルを作成するか、既存のファイルからコピーする必要があります。次の表に示すように、tnsnames.ora
またはsqlnet.ora
ファイルは事前構成された場所から見つけることができます。
Oracle Databaseバージョン | ディレクトリ |
---|---|
Oracle 11g |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
Oracle 12c |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
Oracle 18c |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
Oracle 19c |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
ノート:
- Oracle Autonomous製品を使用している場合、
tnsnames.ora
ファイルはClient_Credentials.zip
ファイルに含まれています。このtnsnames.ora
ファイルを編集する必要があります。 - ネットワーク・ディレクトリ構造を他のOracle製品と一致させるには、
/network/admin
をディレクトリ構造に追加する必要があります。このためには、環境変数TNS_ADMIN
を変更する必要があります。ローカル・ネーミング・パラメータの詳細は、Database Net Servicesリファレンスを参照してください。
親トピック: Oracle Database (オンプレミス)への接続
2.6.2 アーキテクチャ
Oracle Cloud Marketplace上のOracle GoldenGateでは、多くの既存アーキテクチャおよび新規アーキテクチャを使用できます。
この章では、アーキテクチャの設定および構成に必要ないくつかの例およびステップについて説明します。サポートされるアーキテクチャは次のとおりです。
- オンプレミスからOracle Cloud (Marketplace)
- Oracle CloudからOracle Cloud (MarketplaceからMarketplace)
- Oracle GoldenGate MicroservicesオンプレミスからOracle GoldenGate Microservices on Marketplaceへの安全な接続
- パブリックIPアドレス経由の接続
親トピック: データ・リソースへの接続
2.6.2.1 Oracle GoldenGate MicroservicesオンプレミスからOracle GoldenGate Microservices on Marketplaceへの安全な接続
次の方法を使用して、オンプレミスのOracle GoldenGate MicroservicesアーキテクチャをOracle Cloud Marketplace上のOracle GoldenGate Microservicesアーキテクチャに接続できます。
- パブリックIPアドレス経由の接続
- IPSec VPNを介した接続
- FastConnectを介した接続
次の項では、パブリックIPアドレスを介して接続する方法について説明します。IPSec VPNまたはFastConnectのアプローチを使用するには、それぞれVPN ConnectおよびFastConnectのドキュメントを参照してください。
親トピック: アーキテクチャ
2.6.2.2 パブリックIPアドレス経由の接続
デフォルトでは、Oracle Cloud Marketplace上のOracle GoldenGate MicroservicesはNginxリバース・プロキシの背後に構成します。これにより、Oracle Cloud上のアーキテクチャが簡略化され、デプロイメントも安全になります。パブリックIPアドレスを介して接続する場合、オンプレミスのOracle GoldenGate Microservicesアーキテクチャは安全である必要があります。
デプロイメントがセキュアであるとき、これに安全に接続するには、オンプレミス・マシンおよびOracle Cloud計算ノードで次のステップを実行します。
2.6.2.2.2 Oracle Cloud計算ノードの操作
親トピック: パブリックIPアドレス経由の接続
2.6.2.2.3 オンプレミス・マシンでの操作
- オンプレミス環境の「Administration Service」タブから、前のステップで作成したネットワーク・ユーザーに接続できる別名を作成します。この別名は、Oracle Cloudの受信者サービスに接続するために配布サービスによって使用されます。
- 管理サービスにログインします。
- コンテキスト・メニューを開いて、「Configuration」を選択します。
- プラス記号(+)アイコンをクリックして、新しい資格証明を追加します。
- 次の情報を指定して、新しい資格証明を追加します。
Credential Domain: Network Credential Alias: streamnetwork User ID: streamnetwork Password: ********** Verify Password: *********
ノート:
新しい資格証明は、データベースにログインしていないため検証できません。
- オンプレミス環境の配布サービスで、次の操作を実行します。
- 配布パスに必要な情報を指定します。必須の基本情報は次のとおりです。
Path Name: OP2OCI Reverse Proxy Enabled: Toggle to on Use Basic Authentication: Toggle to on Source: Select Extract and provide source trail file info Target: Keep the WSS protocol Provide the Hostname of the OCI Compute node – IP will not work Provide remote trail file name Provide Deployment name Domain: Network Alias: securitynetwork Trail Size (MB): set to desired size
- 「Create」または「Create and Run」をクリックします。
- 配布パスに必要な情報を指定します。必須の基本情報は次のとおりです。
親トピック: パブリックIPアドレス経由の接続
2.6.3 Oracle Database as a Service (DBaaS)への接続
Oracle GoldenGate Microservices on Marketplaceを使用して、リモートでデータをOracle Cloud Infrastructure (OCI) Database as a Service (DBaaS)リソースから取得することやそれに適用することができます。これにより、スケーラブルな方法でレプリケーションを有効にすることや、管理点を一元化することや、クラウド・サービス間のレプリケーションを有効にすることができます。
前提条件
オンプレミスからデータをレプリケートする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
- Oracle GoldenGate Microservices on Marketplace
- ソース・データベース
- Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Database as a Service (DBaaS)インスタンス
オンプレミスからクラウドに、またはオンプレミスからオンプレミスにデータを移動するには、次のタスクを実行します。
2.6.3.1 レプリケーション用のOracle Databaseの構成
レプリケーション用にDatabase as a Service (DBaaS)インスタンスを準備するには、次のタスクを実行します。
- ロギング・プロパティの構成
- サプリメンタル・ロギングの有効化
- Oracle Database内でのOracle GoldenGateの有効化
enable_goldengate_replication
のパラメータの更新
詳細は、Oracle GoldenGateのためのデータベースの準備のドキュメントを参照してください。
2.6.3.2 Oracle GoldenGate Microservices計算ノードの構成
Oracle GoldenGate Microservices計算ノードからオンプレミス・データベースへの接続を確立するには、tnsnames.ora
ファイルを編集し、エントリで自分のデータベース・リソースを指定する必要があります。
デフォルトでは、環境変数TNS_ADMIN
はデプロイメントごとに事前構成されています。ただし、tnsnames.ora
およびsqlnet.ora
ファイルは計算ノードですぐに使用できるようになっていません。これらのファイルを作成するか、既存のファイルからコピーする必要があります。次の表に示すように、tnsnames.ora
またはsqlnet.ora
ファイルは事前構成された場所から見つけることができます。
表2-1 Oracle Database Clientディレクトリ
Oracle Databaseバージョン | ディレクトリ |
---|---|
Oracle 11g |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
Oracle 12c |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
Oracle 18c |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
Oracle 19c |
/u02/deployments/<deployment>/etc |
ノート:
- Oracle Autonomous製品を使用している場合、
tnsnames.ora
ファイルはClient_Credentials.zip
ファイルに含まれています。このtnsnames.ora
ファイルを使用するか、その内容を$ORACLE_HOME/network/admin
にあるtnsnames.ora
ファイルにコピーすることができます。 - ネットワーク・ディレクトリ構造を他のOracle製品と一致させるには、
/network/admin
をディレクトリ構造に追加する必要があります。このためには、環境変数TNS_ADMIN
を変更する必要があります。ローカル・ネーミング・パラメータの詳細は、Database Net Servicesリファレンスを参照してください。
2.6.4 Oracle Autonomous Data Warehouse/Autonomous Transaction Processingへの接続
Oracle Cloud Marketplace上のOracle GoldenGate Microservicesを使用することで、データをOracle Autonomous Data Warehouse Cloud Service (ADWCS)またはAutonomous Transaction Processing (ATP)にレプリケートできます。この項で説明するステップにより、Oracle Autonomous Database Warehouse Cloud Service (ADWCS)へのリモート接続の手法が合理化されます。
詳細は、Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateの使用ガイドの自律型データベースへのデータのレプリケートの項を参照してください。
Oracle GoldenGate Microservicesを使用して、次のことのためにデータをAutonomous Data Warehouseにレプリケートします。
- リアルタイム・データ・ウェアハウス
- 運用レポート
前提条件:
Autonomous Data Warehouseにデータをレプリケートするには、次の前提条件が必須です。
- Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud Service
- ソース・データベース
Oracle GoldenGate Classic Microservicesを使用して自律型データベースにデータを提供するには、次のタスクを実行します。
- レプリケーション用のAutonomous Data Warehouseの構成
- 自律型データベース・クライアント資格証明
- レプリケーション用のOracle Goldengate Microservicesの構成
Oracle GoldenGate Microservicesを使用してAutonomous Data Warehouseへの正常な接続を確立するには、次のステップを実行します。
親トピック: データ・リソースへの接続
2.6.4.1 レプリケーション用のAutonomous Data Warehouseの構成
事前作成済のOracle GoldenGateユーザー(ggadmin)のロック解除
次のステップを実行して、レプリケーション用にAutonomous Data Warehouseを構成します。
- Autonomous Data Warehouse内の事前作成済Oracle GoldenGateユーザー(ggadmin)のロックを解除しパスワードを変更します。任意のSQLクライアント・ツールを使用してアカウントのロックを解除します。
詳細は、Oracle Autonomous Data Warehouseの使用ガイドのAutonomous Data Warehouseインスタンスへの接続についての項を参照してください。
SQL> select * from dba_users order by username; SQL> alter user ggadmin identified by <password> account unlock;
- パラメータ
enable_goldengate_replicaton
がtrueに設定されているかどうかを確認します。そうでない場合は、このパラメータを変更します。SQL> select * from v$parameter where name = 'enable_goldengate_replication'; SQL> alter system set enable_goldengate_replication = true scope=both;
ターゲット・スキーマの作成
レプリケーションで使用できるスキーマとターゲット・オブジェクトを作成するには、次のステップを実行します。このスキーマおよび関連オブジェクトはDDLレプリケーションをサポートしていません。
- 新しいアプリケーション・ユーザー/スキーマを作成します。このユーザー/スキーマには、レプリケーションのターゲット・オブジェクトが格納されます。
ノート:
appadmin
はサンプル・ユーザーです。SQL> create user appadmin identified by ******** SQL> grant create session, resource, create view, create table to appadmin; SQL> alter user appadmin quota unlimited on data;
- ユーザー/スキーマとしてOracle Autonomous Data Warehouse Cloudデータベースに接続し、アプリケーション表を作成します。
2.6.4.2 自律型データベース・クライアント資格証明
自律型データベース・クライアント資格証明の取得
ノート:
自律型データベースへの管理者アクセス権がない場合は、資格証明ファイルをダウンロードして提供するようにサービス管理者に依頼してください。自律型データベースの資格証明ファイルを入手したら、そのzipファイルをOracle GoldenGate計算ノードにアップロードする必要があります。次のステップを実行して、Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudアカウントの詳細を取得します。
- Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudアカウントにログインします。
-
「Instance」
ページから、自律型データベース・インスタンスのメニュー・オプションをクリックし、「Service Console」
を選択します。 - adminのユーザー名とそれに関連付けられたパスワードを使用して、サービス・コンソールにログインします。
サービス・コンソール
で、「Administration」
タブをクリックします。「Download Client Credentials」
をクリックします。- 資格証明zipファイルを保護するためのパスワードを入力して、
「Download」
をクリックします。 - 資格証明zipファイルをローカル・システムに保存します。
Oracle GoldenGate計算ノードへのクライアント資格証明の移動
Oracle GoldenGateからAutonomous Data Warehouseへの接続を確立するには、クライアント資格証明をOracle GoldenGate計算ノードに移動する必要があります。次のステップでは、ご使用のマシンからOracle GoldenGate計算ノードに資格証明zipファイルを移動する方法を説明します。
- SSHと
opc
ユーザー資格証明を使用して、Oracle GoldenGate Classic計算ノードに接続します。ssh -i <private_key> opc@<public_ip_address>
- ステージング・ディレクトリを作成し、必要な権限を付与してから、セッションを終了します。
$ mkdir stage $ exit
- 資格証明zipファイルをOracle Goldengate Classic計算ノードにコピーします。
$ scp ./<credential_file>.zip opc@<public_id_address>:~/stage
- Oracle GoldenGate Classic計算ノードに接続します。
ssh -i <private_key> opc@<public_ip_address>
- 資格証明zipファイルがステージングの場所で使用可能かどうかを確認します。
$ cd ~/stage $ ls -ltr
Autonomousクライアント資格証明を使用したOracle Goldengate計算ノードの構成
ADWCクライアント資格証明をOracle GoldenGate計算ノードに移動した後、必要なファイルをインストールし、Autonomous Data Warehouseに接続していることを確認する必要があります。必要なSQL*Netコンポーネントを構成するためのステップを次に示します。
- SSHと
opc
ユーザー資格証明を使用して、Oracle GoldenGate Classic計算ノードにログインします。ssh -i <private_key> opc@<public_ip_address>
- クライアント資格証明ファイルを一時ディレクトリに解凍します。
unzip ./<credential_file>.zip -d ./client_credentials
sqlnet.ora
およびtnsnames.ora
ファイルをTNS_ADMINの場所にコピーします。$ cd ~/stage/client_credentials $ cp ./sqlnet.ora /u02/deployments/<deployment>/etc $ cp ./tnsnames.ora /u02/deployments/<deployment>/etc
ノート:
ネットワーク・ディレクトリ構造を他のOracle製品と一致させるには、/network/admin
をディレクトリ構造に追加する必要があります。このためには、環境変数TNS_ADMIN
を変更する必要があります。ローカル・ネーミング・パラメータの詳細は、Database Net Servicesリファレンスを参照してください。sqlnet.ora
ファイルを編集し、ディレクトリ・パラメータを、クライアント資格証明の解凍先を指す情報の場所で置き換えます。$ cd /u02/deployments/<deployment>/etc $ vi ./sqlnet.ora
?/network/admin
を/home/opc/stage/client_credentials
に変更します。- テスト目的で、オペレーティング・システム・レベルで
TNS_ADMIN
およびORACLE_HOME
環境変数を設定します。ノート:
Oracle GoldenGateデプロイメントでは、デプロイメントごとに設定されている、ORACLE_HOME
およびTNS_ADMIN
環境変数が使用されます。$ export ORACLE_HOME=/u01/app/client/<oracle version> $ export TNS_ADMIN=/u02/deployments/<deployment>/etc
tnsnames.ora
ファイル内のエントリのいずれかに接続することで、Autonomous Data Warehouseへの接続をテストします。$ cd $ORACLE_HOME/bin $ ./sqlplus appadmin/**********@orcladw_low
2.6.4.3 レプリケーション用のOracle Goldengate Microservicesの構成
Oracle GoldenGate Microservicesを使用してAutonomous Data Warehouseへの正常な接続を確立するには、次のステップを実行します。
Autonomous Data Warehouseに接続するためのOracle GoldenGate資格証明の追加
Autonomous Data Warehouseに接続するためのOracle GoldenGate資格証明の詳細を追加するには、次の手順を実行します。
- oggadminのパスワードを使用して
サービス・マネージャ
にログインします。 サービス・マネージャ
のメイン・ページから、管理サービス
に関連付けられたポート番号のハイパーリンクを選択します。「Overview」
ページの左上隅にあるコンテキスト・メニューを開きます。- コンテキスト・メニューから
「Configuration」
を選択します。 「Database」
タブで、プラス(+)アイコンをクリックして新しい資格証明を追加します。- 次の情報を入力し、
「Submit」
をクリックします。Credential Domain: [Defaults to OracleGoldenGate] Credential Alias: [Name of the Alias] User ID: ggadmin@<adw_tnsnames_reference> Pasword: [Password for ggadmin] Verify Password: [Password for ggadmin]
- 資格証明の追加後、
「Log in Database」
アイコンをクリックすることで、Autonomous Data Warehouseへの接続をテストします。