クラスタの作成
クラスタを作成するには:
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クラスタの一部を構成するノードの1つで次のコマンドを実行して、構成内の各ノードで
hacluster
ユーザー用のpcsクラスタ構成ツールを認証します。sudo pcs host auth node1 node2 -u hacluster
node1およびnode2を、クラスタの一部を構成するノードの解決可能なホスト名に置き換えます。
または、ノード名が解決可能でない場合は、次の例に示すように、ノードにアクセスできるIPアドレスを指定します。
sudo pcs host auth node1 addr=192.0.2.1 node2 addr=192.0.2.2 -u hacluster
192.0.2.1および192.0.2.2を、クラスタ内の各ホストのIPアドレスに置き換えます。
ツールにより、
hacluster
ユーザーのパスワードの入力を求められます。各ノードにPacemakerソフトウェアをインストールして構成したときにこのユーザーに対して設定したパスワードを指定します。 -
pcs cluster setupコマンドを使用してクラスタを作成します。クラスタの名前と、クラスタ内の各ノードのノード名およびIPアドレスを指定する必要があります。たとえば、次のようなコマンドを実行します。
sudo pcs cluster setup pacemaker1 node1 addr=192.0.2.1 node2 addr=192.0.2.2
pacemaker1をクラスタの適切な名前に置き換えます。node1およびnode2を、クラスタ内のノードの解決可能なホスト名に置き換えます。192.0.2.1および192.0.2.2を、クラスタ内の各ホストのIPアドレスに置き換えます。
ノードの認証時に
addr
オプションを使用してIPアドレスを指定した場合、pcs cluster setupコマンドの実行時にIPアドレスを再度指定する必要はありません。クラスタ設定プロセスでは、指定されたノード上の既存のクラスタ構成が破棄され、クラスタ内の各ノードにコピーされるCorosyncサービスの構成ファイルが作成されます。
オプションで、pcs cluster setupコマンドの実行時に
--start
オプションを使用すると、クラスタの作成時に自動的に起動できます。 -
クラスタ設定コマンドの一部としてクラスタをまだ起動していない場合は、すべてのノードでクラスタを起動します。クラスタを手動で起動するには、pcsコマンドを使用します。
sudo pcs cluster start --all
systemd
からpacemaker
サービスを起動してすべてのノードでクラスタを起動する方法もあります。次に例を示します。sudo systemctl start pacemaker.service
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オプションで、これらのサービスをブート時に起動できるようにし、ノードがリブートした場合に自動的にクラスタに再参加するようにできます。次に例を示します。
sudo pcs cluster enable --all
または、
pacemaker
サービスをすべてのノードでsystemd
から有効にすることもできます。次に例を示します。sudo systemctl enable pacemaker.service
ノート:
ノードがクラスタに再参加する前にシステム全体のリブートの原因となるノード障害を適切にデバッグできるように、これらのサービスを有効にしないことを選択するユーザーもいます。