クラスタ・パラメータの設定
フェンシングは、本番レベルのHAクラスタを設定するための重要な要素です。簡潔にするために、この例では無効になっています。stonith
を利用する場合の詳細は、フェンシング(stonith)構成についてを参照してください。
クラスタ・パラメータを設定するには:
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次のコマンドを実行してフェンシング機能を無効にします。
sudo pcs property set stonith-enabled=false
フェンシングは、障害が発生しているノードまたは使用不可になっているノードによってデータが破損しないようにする高度な機能です。Pacemakerでは、フェンシング・オプションを示すために
stonith
(Shoot The Other Node In The Head)という語が使用されます。この構成は、特定のハードウェアと、フェンシング・プロセスに対するより深い理解に左右されます。このため、フェンシング機能は無効にすることをお薦めします。 -
オプションで、次のコマンドを実行して、クォーラム状態を無視するようにクラスタを構成します。
sudo pcs property set no-quorum-policy=ignore
この例では2ノード・クラスタを使用するため、クォーラム・ポリシーを無効にすることが最も合理的です。クォーラムが実行可能な構成になるには技術的に3つ以上のノードが必要なためです。ノードの半分以上がクラスタのステータスに同意した場合にのみクォーラムに達します。
Corosyncの現在のリリースでは、この問題は2ノード・クラスタに関して特別に処理されます。この場合、プライマリ・ノードが常にクォーラムに達しているとみなされるように、クォーラム値は人為的に1に設定されます。ネットワークの停止によって両方のノードが一定期間オフラインになる場合、ノードは互いに競い合ってフェンシングし、最初に成功した方がクォーラムを獲得します。通常、1つのノードが優先されるようにフェンシング・エージェントを構成でき、これによりそのノードはクォーラムを獲得しやすくなります(これが望ましい場合)。
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次のコマンドを実行して、移行ポリシーを構成します。
sudo pcs resource defaults update
このコマンドを実行すると、1回の障害後にサービスを新しいノードに移動するようにクラスタが構成されます。