クラスタ・パラメータの設定

フェンシングは、本番レベルのHAクラスタを設定するための重要な要素です。簡潔にするために、この例では無効になっています。stonithを利用する場合の詳細は、フェンシング(stonith)構成についてを参照してください。

クラスタ・パラメータを設定するには:

  1. 次のコマンドを実行してフェンシング機能を無効にします。

    sudo pcs property set stonith-enabled=false

    フェンシングは、障害が発生しているノードまたは使用不可になっているノードによってデータが破損しないようにする高度な機能です。Pacemakerでは、フェンシング・オプションを示すためにstonith (Shoot The Other Node In The Head)という語が使用されます。この構成は、特定のハードウェアと、フェンシング・プロセスに対するより深い理解に左右されます。このため、フェンシング機能は無効にすることをお薦めします。

  2. オプションで、次のコマンドを実行して、クォーラム状態を無視するようにクラスタを構成します。

    sudo pcs property set no-quorum-policy=ignore

    この例では2ノード・クラスタを使用するため、クォーラム・ポリシーを無効にすることが最も合理的です。クォーラムが実行可能な構成になるには技術的に3つ以上のノードが必要なためです。ノードの半分以上がクラスタのステータスに同意した場合にのみクォーラムに達します。

    Corosyncの現在のリリースでは、この問題は2ノード・クラスタに関して特別に処理されます。この場合、プライマリ・ノードが常にクォーラムに達しているとみなされるように、クォーラム値は人為的に1に設定されます。ネットワークの停止によって両方のノードが一定期間オフラインになる場合、ノードは互いに競い合ってフェンシングし、最初に成功した方がクォーラムを獲得します。通常、1つのノードが優先されるようにフェンシング・エージェントを構成でき、これによりそのノードはクォーラムを獲得しやすくなります(これが望ましい場合)。

  3. 次のコマンドを実行して、移行ポリシーを構成します。

    sudo pcs resource defaults update

    このコマンドを実行すると、1回の障害後にサービスを新しいノードに移動するようにクラスタが構成されます。