インストール・メディアの準備

ISOイメージを使用してOracle Linuxをインストールする前に、まず、次のようなブート可能インストール・メディアにそれを格納する必要があります:

USBフラッシュ・ドライブ

USBフラッシュ・ドライブやSDカードなどのポータブル・デバイス上のブート・イメージを使用することで、Oracle Linuxをインストールできます(システムのファームウェアでこれらのデバイスからのブートがサポートされている場合)。

ブート可能ドライブを作成するには、ddまたはxorriso-dd-targetコマンドを使用します。または、別のサードパーティ製ユーティリティを使用してISOイメージをドライブに書き込みます。たとえば、Fedora Media Writerを使用したOracle Linux用USBインストール・メディアの作成を参照してください。

注意:

この手順を実行すると、ドライブ上の既存データがすべて破棄されます。必ず、システム上のUSBドライブの正しいデバイス名を指定してください。

  1. USBフラッシュ・ドライブをOracle Linuxシステムに挿入します。
  2. xorriso-dd-targetコマンドを使用して、使用可能なブロック・デバイスをリストし、使用可能な候補デバイスを特定します。
    xorriso-dd-target -with_sudo -list_all

    このコマンドは、sudoを使用してシステム上のすべてのデバイスにアクセスするため、パスワード・プロンプトを表示します。次のような出力が表示されます。

    sda : YES : usb+ has_vfat+ : SanDisk Cruzer Switch 
    nvme0n1 : NO  : not_usb- has_vfat+ has_xfs- has_crypto_LUKS- has_swap- :  PM9A1 NVMe Samsung 512GB 

    このコマンドは、システム・ディスクまたは実際のデータ・ストレージとして使用されていないプラガブル・ブロック・デバイスを識別します。出力例で、このコマンドは、ISOイメージの書き込みに使用できるUSBデバイスを/dev/sdaで識別しています。

  3. デバイスのファイル・システムがアンマウントされていることを確認します。

    たとえば、/dev/sdaの最初のパーティションをアンマウントするには:

    sudo umount /dev/sda1
  4. ISOイメージ・ファイルの内容をUSBデバイスに書き込みます。

    次のいずれかを実行して、ISOイメージ・ファイルをUSBデバイスに書き込みます:

    • ddコマンドを直接使用します:

      sudo dd if=./full_image.iso of=/dev/sda bs=512k
    • xorriso-dd-targetコマンドを使用して、順を追ってこのプロセスを示します:

      xorriso-dd-target -with_sudo -plug_test -DO_WRITE -image_file ./full_image.iso
      このコマンドは、順を追って適切なデバイスのテストを示し、最後にデバイスへの書き込みを選択して承認するよう求めます。出力例は次のとおりです:
      sudo /bin/lsblk seems ok.
      
      Caused by option -plug_test: Attempt to find the desired device
      by watching it appear after being plugged in.
      
      Step 1:
      Please make sure that the desired target device is plugged _out_ now.
      If it is currently plugged in, make sure to unmount all its fileystems
      and then unplug it.
      Press the Enter key when ready.
      
      Found and noted as _not_ desired:  nvme0n1  
      
      Step 2:
      Please plug in the desired target device and then press the Enter key.
      
      Waiting up to 10 seconds for a new device to be listed .... found: sda
      Now waiting 5 seconds to let it settle .........
      Found and noted as desired device:  sda
      
      sda : YES : usb+ has_vfat+ : SanDisk Cruzer Switch 
      
      Step 3:
      Last chance to abort. Enter the word 'yes' to start REAL WRITING.
      yes
      Looking for mount points of sda:
      Performing:
        sudo /bin/dd if=/dev/zero of=/dev/'sda' bs=512 seek='30595071' count=1 status=none
        sudo /bin/dd if='OracleLinux.iso' of=/dev/'sda' bs=1M status=progress oflag=dsync ; sync

これで、システムをブートしインストールを開始するための、USBフラッシュ・ドライブの使用準備ができました。

DVDまたはCD

ストレージ制限のため、CDやDVDなどの光学メディアには、ほとんどのインストールISOイメージに対応できる容量がない可能性があります。ただし、これはブートISOイメージを格納するために使用できます。

  1. 記録可能な空のCDまたはDVDをCDまたはDVDのライター・デバイスに挿入します。
  2. 端末を開き、cdrecordを使用してISOファイルをデバイスに書き込みます。

    ダウンロードしたISOイメージ・ファイルをCDまたはDVDに書き込むには、cdrecordなどのコマンドを使用します。次に例を示します。

    sudo cdrecord -v -eject speed=16 dev=/dev/sr0 file_name.iso

    CDまたはDVDライターに対応するデバイスを表示するには、cdrecord --devicesコマンドを使用します。

CDまたはDVDを使用してシステムをブートし、インストールを開始する準備ができました。

ネットワーク・ドライブ

インストール・メディアをネットワーク・ドライブにコピーして、ネットワーク・インストール・プロセスの一部として使用できます。ネットワーク・ドライブの場合、ダウンロードするイメージは、フルISOイメージ、またはブート・イメージのみのどちらかになりますが、ネットワーク・サーバーはどのタイプでもかまいません(NFSやWebサーバーなど)。

ISOイメージをネットワーク・ドライブにコピーするには、次の手順に従います:

  1. ネットワーク・ドライブの場所にアクセスできるシステム上の場所にISOイメージをマウントします。

    たとえば、次のようにISOを/mntパスにループバック・マウントできます:

    sudo mount -o loop full_image.iso /mnt
  2. ISOイメージの内容をネットワーク・ドライブの場所にコピーします。
    sudo cp -a -T path-to-mounted-ISO-image network_dir

    たとえば、Webサーバーを使用してネットワーク・ドライブをホストしており、ISOイメージが/mntにマウントされている場合に、次のコマンドを実行できます:

    sudo cp -a -T /mnt /var/www/html/OSimage/OL8
  3. 内容のコピーが終了したら、ISOイメージをアンマウントします。
    たとえば、次を実行します:
    sudo unmount /mnt

ネットワーク・ドライブの使用はネットワーク・インストールの一部であり、そのためには、ネットワーク・インストール機能を提供するネットワーク構成を構築する必要があります。詳細は、ネットワーク・インストール設定の作成を参照してください。