1 Oracle B2BおよびSOA Suite for Healthcare Integrationについて
- Oracle B2BおよびSOA Suite for Healthcare Integrationについて
Oracle B2BとOracle SOA Suite for Healthcare Integrationは、ドキュメントとデータの交換を可能にする2つの別々のSOA準拠製品です。 - Oracle B2BおよびOracle SOA Suite for Healthcare Integrationの構成オプションについて
通常のOracle SOA Quick Startインストールでは、ユーザーはOracle B2Bの限定機能であるカスタム・ドキュメントの交換のみできます。この機能がビジネスのニーズを満たす場合、Oracle B2Bをインストールする必要はありません。 - 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
標準インストール・トポロジは、開始点として本番環境で使用できる柔軟なトポロジです。 - セカンダリ・トポロジについて
セカンダリ・トポロジには、標準トポロジに加えて、インストールまたは構成の追加ステップが必要なコンポーネントを含む構成があります。 - このドキュメントを使用した既存ドメインの拡張
このガイドの手順では、新しいドメインの作成方法について説明します。システムに他のOracle Fusion Middleware製品は何もインストールされていないことを前提としています。
Oracle B2BおよびSOA Suite for Healthcare Integrationについて
Oracle B2BとOracle SOA Suite for Healthcare Integrationは、ドキュメントとデータの交換を可能にする2つの別々のSOA準拠製品です。
Oracle B2Bは、企業と取引パートナ間における安全で信頼性の高いビジネス・ドキュメントの交信を可能にするE-Commerceゲートウェイです。Oracle B2Bでサポートされている業界標準のE-Commerceプロトコルのリストについては、Oracle B2Bのユーザーズ・ガイドのB2Bでサポートされているプロトコルに関する項を参照してください。
Oracle B2BおよびOracle SOA Suite for Healthcare Integrationでは、Oracle SOA Suiteの複数の機能を使用して、医療データを処理するアプリケーションの設計、作成、管理ができます。このソフトウェアは、Healthcare Integration JDeveloperアダプタとOracle SOA Suite for Healthcare Integrationユーザー・インタフェースで構成されており、カスタマイズされたWebベースのコンソールを使用してHL7ドキュメントを設計、監視、管理できます。
Oracle B2BとOracle SOA Suite for Healthcare Integrationは同じインストーラを使用しますが、ユーザーは必要に応じてこれらの製品を個別にまたは組み合せてインストールおよび構成することを選択できます。これらの製品の構成オプションの詳細は、Oracle B2BおよびOracle SOA Suite for Healthcare Integrationの構成についてで説明しています。
ノート:
B2B機能が動作するようにするには、B2BインストールからB2Bをインストールする必要があります。SOAのインストール後、B2BのUIがアクティブになりますが、B2Bの機能(コンポジット、B2B UIまたはB2Bランタイム・エンジン)を使用する場合にはB2Bを別途インストールする必要があります。Oracle B2BおよびSOA Suite for Healthcare Integrationの構成について
通常のOracle SOA Quick Startインストールでは、ユーザーはOracle B2Bの限定機能であるカスタム・ドキュメントを交換することのみできます。この機能がビジネスのニーズを満たす場合、Oracle B2Bをインストールする必要はありません。
Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストールで、フル・インストールせずにOracle B2Bインタフェースを制限付きでアクティブ化する方法を参照してください。
ヘルスケアに関係しないエンタープライズおよびビジネス・パートナー間でビジネス・ドキュメントを交換する機能については、完全なOracle B2Bをインストールする必要があります。
ノート:
B2B機能が動作するようにするには、B2BインストールからB2Bをインストールする必要があります。SOAのインストール後、B2BのUIがアクティブになりますが、B2Bの機能(コンポジット、B2B UIまたはB2Bランタイム・エンジン)を使用する場合にはB2Bを別途インストールする必要があります。ヘルスケアのビジネスでは、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationソフトウェアを利用して機密のメディカル・データを交換できます。Healthcareのユーザーには2つの構成オプションがあります。
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X12 HIPAAユーザーは、Healthcare Integrationで構成された完全なOracle B2Bをインストールする必要があります。
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HL7ドキュメントを使用するHealthcareプロバイダは、完全なOracle SOA Suite for Healthcare Integrationソフトウェアをインストールする必要があります。
このインストール・ガイドでは、Oracle B2B and Healthcareを次のように構成する方法について説明します。
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WebLogicドメイン内のOracle B2B
このオプションは、ヘルスケア以外のビジネス用です。B2Bインストール・タイプを選択した後、構成時にB2Bテンプレートを選択して標準のWebLogicドメインを作成します。
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WebLogicドメイン内のHealthcare
このオプションは、HL7ドキュメントを使用するヘルスケア・ビジネス用です。Healthcareインストール・タイプを選択した後、構成時にHealthcareテンプレートを選択してHealthcare用の標準のWebLogicドメインを作成します。
ノート:
Fusion Middleware 12.2.1.4.0では、WebLogicドメイン内のHealthcareオプションは非推奨であり、次のリリースで削除されます。具体的には、Oracle HealthcareコンソールはFusion Middleware 12.2.1.4.0で非推奨となり、次のリリースで削除されます。 -
HIPAA準拠のHealthcare
このオプションは、X12 HIPAAユーザー向けです。インストール中にB2Bインストール・タイプを選択します。構成中に、HealthcareとB2Bの両方のテンプレートを選択します。ドメインを構成した後でも、B2Bユーザー・インタフェースを使用してHIPAA (healthcare)ドキュメントを交換できます。B2Bだけを構成し、Healthcareライブラリを構成せずにHealthcareを利用したい場合は、この構成オプションを使用できます。
Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationのインタフェースについて
Oracle SOA Suite for Healthcare IntegrationをOracleホームにインストールすると、Oracle B2Bユーザー・インタフェースがデフォルトになります。Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationユーザー・インタフェースを使用する場合は、インストール後と構成時に次の2つのタスクを実行する必要があります。
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ドメイン構成ウィザードを実行する前に、RCUを使用してカスタム変数を設定します。
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ドメインの構成時に、Oracle SOA Suite for Healthcare Integration固有のテンプレートを選択します。
この2つのタスクを実行しないと、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationユーザー・インタフェースは正しく機能しません。これらの構成の詳細は、Healthcare Integrationカスタム変数についてで説明されています。
開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
標準インストール・トポロジは、開始点として本番環境で使用できる柔軟なトポロジです。
このガイドの情報はOracle B2BおよびOracle SOA Suite for Healthcare Integrationの標準インストール・トポロジの作成に役立ちます。必要な場合、後で標準インストール・トポロジを拡張し、セキュアで可用性の高い製品環境を作成することができます。「ドメイン構成後の次のステップ」を参照してください。
標準インストール・トポロジは、この製品のサンプル・トポロジです。この製品がサポートする唯一のトポロジではありません。Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングの標準インストール・トポロジに関する項を参照してください。
- Oracle B2Bの標準インストール・トポロジについて
このトポロジは、1台以上の管理対象サーバーを含む1つ以上のクラスタと管理サーバー1が台の標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。 - Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationの標準インストール・トポロジについて
このトポロジは、1台の管理対象サーバーを含む1つのクラスタと管理サーバーが1台の標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。 - 標準インストール・トポロジ図の要素について
通常、標準インストール・トポロジには、共通の要素が含まれています。
Oracle B2Bの標準インストール・トポロジについて
このトポロジは、1つ以上の管理対象サーバーを含む1つ以上のクラスタと管理サーバーが1つの標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。
次の図は、Oracle B2Bの標準インストール・トポロジを示しています。
ノート:
ドメイン内のコンポーネント・タイプのすべての管理対象サーバーは、そのクラスタに属している必要があります。たとえば、Oracle B2Bドメインでは、各ドメイン内で単一のOracle B2Bクラスタのみがサポートされます。このトポロジの要素については、表1-1の情報を参照してください。
構成手順については、Oracle B2Bドメインの構成を参照してください。
親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationの標準インストール・トポロジについて
このトポロジは、1台の管理対象サーバーを含む1つのクラスタと管理サーバーが1台の標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。
次の図は、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationの標準インストール・トポロジを示しています。
ノート:
ドメイン内のコンポーネント・タイプのすべての管理対象サーバーは、そのクラスタに属している必要があります。たとえば、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationドメインは、各ドメイン内の単一のHealthcare クラスタのみサポートします。図1-2 Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationの標準インストール・トポロジ

「図1-2 Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationの標準インストール・トポロジ」の説明
構成の手順は、Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationドメインの構成を参照してください。
親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
標準インストール・トポロジ図の要素について
通常、標準インストール・トポロジには、共通の要素が含まれています。
次の表では、トポロジの図の要素をすべて説明しています。
表1-1 標準インストール・トポロジの要素の説明
要素 | 説明と関連ドキュメントへのリンク |
---|---|
APPHOST | アプリケーション層をホストしているマシンを示す、Oracleドキュメントで使用される標準用語。 |
DBHOST | データベースをホストしているマシンを示す、Oracleドキュメントで使用される標準用語。 |
WebLogicドメイン | Javaコンポーネント(この場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよび他の関連ソフトウェア・コンポーネント)の論理的に関連したグループです。
Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle WebLogic Serverドメインに関する項を参照してください。 |
管理サーバー | WebLogicドメインの集中管理エンティティです。ドメインの構成オブジェクトを保持し、構成の変更を管理対象サーバーに分散します。
詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解の管理サーバーに関する項を参照してください。 |
Enterprise Manager | Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、ドメインを管理する主要ツールです。
Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。 |
クラスタ | 同時に稼働し連携する、複数のWebLogic Serverインスタンスの集合。
Oracle Fusion Middlewareの理解の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの概要を参照してください。 |
マシン | 1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあります。ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するには、管理対象サーバーとマシンを関連付けます。 |
管理対象サーバー | アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースのホスト。
Oracle Fusion Middlewareの理解の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの概要を参照してください。 |
インフラストラクチャ | 次のものを含むサービスの集合:
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親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
セカンダリ・トポロジについて
セカンダリ・トポロジには、標準トポロジに加えて追加のインストール・ステップまたは構成ステップが必要なコンポーネントの構成が含まれます。
このガイドのメイン・セクションでは、標準インストール・トポロジのインストールおよび構成方法を説明しています。セカンダリ・トポロジには、標準インストール・トポロジでは識別されない、または含まれない製品がいくつか含まれます。
セカンダリ・トポロジのインストールと構成のガイドラインについては、Oracle B2Bのセカンダリ・トポロジを参照してください。
このドキュメントを使用した既存のドメインの拡張
このガイドの手順では、新しいドメインの作成方法を説明しています。システムに他のOracle Fusion Middleware製品は何もインストールされていないことを前提としています。
他のOracle Fusion Middleware製品がシステムにインストールおよび構成されていて(たとえば、Fusion Middleware Infrastructureでドメインが稼働している場合)、Oracle B2BおよびSOA Suite for Healthcare Integrationを含めるように同じドメインを拡張する場合、「同じドメインへの複数の製品のインストール」を参照してください。