2 Oracle GoldenGate Studioのアップグレードの準備

アップグレードはサーバーが停止している間に実行されます。アップグレード前タスクには、時間を要するものが多くあります。少ないダウンタイムでアップグレードを成功させるため、これらのアップグレード前タスクを実行して、アップグレード向けに環境の計画と準備を行うことをお薦めします。

次のチェックリストを使用して、アップグレード前タスクの完了を確認してください。

アップグレード前のチェックリスト

アップグレード前のチェックリストは、アップグレードを成功させて停止時間を少なくするために、アップグレードを開始する前に実行できるタスクを識別します。

アップグレードはサーバーの停止中に実行されます。チェックリストは、アップグレード前の重要な(かつ時間がかかる)タスクを識別するためのものであり、これをアップグレード前に実行することで停止時間を短縮できます。アップグレード・プロセスを開始する前の準備を十分行うほど、オフライン時間を減らすことができます。

注意:

実行するアップグレード前の手順は、既存のシステムの構成、アップグレードするコンポーネントおよびアップグレードと構成プロセスの最後に作成する環境によって異なります。構成またはユースケースに該当するタスクのみを実行してください。

この表では、アップグレード前のチェックリストについて説明します。これにすべての必要なコンポーネントをリストし、詳細に説明します。

表2-1 Oracle Fusion Middleware 12cにアップグレードする前に実行するタスク

タスク 説明

必須

既存の環境の完全なバックアップを作成します。

アップグレード対象のスキーマが含まれているシステムに不可欠なファイルとデータベースをすべてバックアップします。アップグレードに失敗した場合、アップグレード前の環境をリストアして、アップグレードを再度開始する必要があります。

「完全なバックアップの作成」を参照してください。

  • スキーマ・バージョン・レジストリ表がバックアップに含まれていることを確認します。「スキーマ・バージョン・レジストリ表のバックアップ」を参照してください。

  • 既存のドメインの起動スクリプトを変更した場合、アップグレード中はそれらを一時ディレクトリ(既存のドメイン以外)の場所にコピーし、アップグレード後に再デプロイする必要があります。

オプション

使用する本番環境を、アップグレードのテスト用プラットフォームとしてクローンします。

システム・ファイルの完全なバックアップを作成する他に、本番環境のクローンも作成することをお薦めします。この環境は、アップグレードをテストするために使用されます。

「本番環境のテスト用クローニング」を参照してください。

必須

サポートされているハードウェアおよびソフトウェア構成上で、製品をインストールおよびアップグレードしていることを確認します。

注意: サポートされている最新のオペレーティング・システムを使用できない場合はアップグレードしないでください。サポート対象のすべての構成と同様、こうした要件を守れない場合は、アップグレードが失敗する可能性があります。

(オペレーティング・システムを含む)ハードウェアとソフトウェアの構成が最新の動作保証および要件のドキュメントでサポートされていることを確認します。また、12c製品のディストリビューションをインストールする前に、サポート対象バージョンのJDKを使用していることを確認してください。

動作保証要件は頻繁に更新されるため、アップグレードを開始する直前に、この情報を確認することをお薦めします。

アップグレードの前に、コンポーネントに最新のパッチが適用されていることを確認します。

動作保証とシステム要件の確認に関する項を参照してください。

32ビット・オペレーティング・システムの場合にのみ必須

アップグレードする前に、64ビット・オペレーティング・システムに移行します。

これは、現在サポート対象外の32ビット・オペレーティング・システムを実行している場合にのみ必要になります。

オプション

強化された暗号化(AES 256)を使用している場合は、セキュリティ・ポリシー・ファイルを更新します。

Fusion Middleware 12cで使用されているセキュリティ・アルゴリズムには、JDK用の追加のポリシー・ファイルが必要になるものがあります。

強化された暗号化(AES 256など)を使用する予定がある場合は、アップグレードする前に、最新の必要なポリシー・ファイルをJDKに適用することをお薦めします。

「強化された暗号化(AES 256)を使用する際のポリシー・ファイルの更新」を参照してください。

オプション

アップグレードの前に、古いデータまたは使用しないデータを削除します。

パフォーマンスを最適化するために、アップグレードした環境では使用されないデータとオブジェクトはパージすることをお薦めします。

「未使用データのパージ」を参照してください。

Oracle Databaseユーザーの場合にのみ必須

エディション・ベースの再定義(EBR)に対応したスキーマをアップグレードする前に、最初にデータベース・サーバーに接続して、12c (12.2.1.4.0)のデータベース・サーバーにエディションを作成する必要があります。
エディション・ベースの再定義(EBR)データベースを使用している場合は、アップグレードを開始する前にエディションを作成する必要があります。

「エディション・ベースの再定義のためのサーバー上でのエディションの作成」を参照してください。

オプション

アップグレード・アシスタントを実行するための非SYSDBAユーザーを作成します。

Upgrade Assistantを実行するためのFMWユーザーを作成することをお薦めします。FMWユーザーは、システム管理権限なしでUpgrade Assistantを実行できます。

「Upgrade Assistantを実行するための非SYSDBAユーザーの作成」を参照してください。

オプション

開始前に、現在ドメインで使用されているスキーマを特定します。

アップグレードの開始前に、アップグレード前のドメインに存在しているスキーマを把握しておくことが重要です。スキーマ所有者の名前とパスワード、および各スキーマのバージョンを知っている必要があります。

「アップグレードに対応可能な既存のスキーマの特定」を参照してください。

完全なバックアップの作成

アップグレードを開始する前に、Oracle Fusion Middlewareスキーマをホストするすべてのデータベースを含め、システムに重要なファイルをすべてバックアップします。

バックアップには、SYSTEM.SCHEMA_VERSION_REGISTRY$表を含める必要があります。これにより、アップグレードが失敗したときに、コンテンツをアップグレード前の状態にリストアできるようになります。

Upgrade Assistantの「前提条件」画面では、アップグレードを実際に進める前に、バックアップが実行されていることについての確認を求められます。ただし、Upgrade Assistantは、バックアップが作成されていることを検証しない点に注意してください。

次を参照してください。

スキーマ・バージョン・レジストリ表のバックアップ

システム・バックアップには、SYSTEM.SCHEMA_VERSION_REGISTRY$表またはFMWREGISTRY.SCHEMA_VERSION_REGISTRY$表を含める必要があります。

SYSTEM.SCHEMA_VERSION_REGISTRY$表には、各Fusion Middlewareスキーマの行があります。Upgrade Assistantを実行して既存のスキーマを更新する際、正常に更新できなかった場合は、元のスキーマをリストアしてからやりなおす必要があります。アップグレード・アシスタントを実行する前に、既存のデータベース・スキーマおよびスキーマ・バージョン・レジストリを必ずバックアップします。

注意:

アップグレード・アシスタントを使用してスキーマをアップグレードする前に、完全なデータベースのバックアップを実行する必要があります。アップグレード中に、バックアップが実行されていることを確認する必要があります。

テストのための本番環境のクローニング

実際の本番環境のコピーを作成し、クローン環境をアップグレードし、アップグレードされたコンポーネントが予想どおりに動作することを確認してから(必ず確認した後で)、本番環境をアップグレードします。

テストのために本番環境のクローンを作成することをお薦めします。ただし、必須ではありません。

アップグレードは元に戻せません。ほとんどの場合、エラーが発生したときには、アップグレードを中止してバックアップから環境全体をリストアし、アップグレード・プロセスを最初からやり直す必要があります。潜在的なアップグレードの問題を開発環境で特定しておくと、無駄な停止時間を排除できます。

注意:

すべてのコンポーネントおよびオペレーティング・システムのクローニング手順について、このドキュメントでは説明していません。クローニング手順は、コンポーネントおよびオペレーティング・システムに固有のものです。概略としては、アップグレード前のバージョンのコンポーネント・ドメインをテスト・マシンにインストールし、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して必要なスキーマを作成し、アップグレードを実行します。
本番環境のクローンでアップグレードを実行すると、次のようなメリットもあります。
  • アップグレードに関する問題を明らかにし、修正します。

  • エンドツーエンドのアップグレードを完了させる練習をします。

  • アップグレードのパフォーマンスおよびパージ・スクリプトがどのように役立つかを理解します。

  • アップグレードの完了までに必要な時間を理解します。

  • データベース・リソースの使用(一時表領域やPGAなど)について理解します。

注意:

クローニングした本番環境でアップグレード前の準備状況チェックを実行すれば、データで発生しうるアップグレード時の問題は特定できますが、正常なアップグレードの万全を期すためには、クローニングした環境で完全なテスト・アップグレードを実行する必要があります。

動作保証およびシステム要件の確認

ご使用の環境がインストールに必要な要件を満たしていることを確認するには、動作保証マトリックスおよびシステム要件のドキュメントをレビューする必要があります。

注意:

動作保証、システム要件および相互運用性情報を確認する場合、特に32ビットまたは64ビットのシステム要件を確認するようにしてください。32ビットまたは64ビットの環境専用として設計されているソフトウェアを明示的にダウンロードすることが重要です。

警告:

アップグレードを開始するに、現在の環境に最新のパッチが適用されていることを確認してください。動作保証は、特に指定がないかぎり、完全にパッチが適用された環境に基づいています。

環境が動作保証要件を満たしていることの確認

Oracleでは、動作保証済のすべてのシステムおよび環境で製品のパフォーマンスをテストおよび検証しています。製品をインストールする場合、サポートされているハードウェアまたはソフトウェア構成を使用します。

新しい動作保証要件が確認されると、それらはすぐに適切な動作保証に関するドキュメントに追加されます。新しい動作保証要件は随時確認される場合があるため、動作保証に関するドキュメントはドキュメント・ライブラリの外部に置かれ、Oracle Technology Networkで提供されています。12c (12.2.1.4.0)の動作保証マトリックスを参照してください。

システム要件と仕様の確認

ディスク領域、使用可能なメモリー、特定のプラットフォーム・パッケージおよびパッチ、その他のオペレーティング・システム固有の項目などのシステム要件が満たされていることを確認することが重要です。

Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様のドキュメントを使用して、動作保証要件を満たしていることを確認してください。たとえば、12c (12.2.1.4.0)の動作保証マトリックスに、ご使用の製品を64ビットOracle Linux 7上にインストールすることが動作保証されていると示されている場合、システム要件と仕様のドキュメントを使用して、Oracle Linux 7システムが最低限必要な仕様(ディスク領域、使用可能なメモリー、特定のプラットフォーム・パッケージとパッチおよびその他のオペレーティング・システム固有のアイテムなど)を満たしていることを確認します。このドキュメントは、必要に応じて更新されるため、Oracle Technology Network (OTN)のドキュメント・ライブラリの外部に存在します。

注意:

アップグレード準備の一環としてOracle Fusion Middlewareリリース12cソフトウェアをインストールする際は、アップグレード前の既存のOracle Fusion Middlewareソフトウェアのインストールおよび構成に使用したものと同じユーザー・アカウントを使用する必要があります。UNIXオペレーティング・システムでは、これにより適切な所有者とグループが新しいOracle Fusion Middleware 12cのファイルとディレクトリに確実に適用されます。

32ビット環境を実行している場合は、追加のステップのセットを実行する必要があります。

Oracle Fusion Middlewareをホストしているデータベースがサポートされていることの確認

Oracle Fusion Middleware 12cを実行する前に、サポートされるOracle Databaseを必須のスキーマで構成しておく必要があります。

アップグレードを開始する前にFusion Middlewareデータベース要件を確認し、Oracle Fusion Middlewareをホストしているデータベースがサポートされており、アップグレードの実行に十分な領域が用意されていることを確認します。12c (12.2.1.4.0)の動作保証マトリックスを参照してください。

注意:

サポート対象外になったデータベース・バージョンを使用している場合は、アップグレードの開始前に、サポート対象バージョンにアップグレードする必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング』12cのためのOracle Databasesのアップグレードと準備に関する項を参照してください。

このリリースのOracle Fusion MiddlewareでJDKが動作保証されていることの確認

このマニュアルの発行時における12c (12.2.1.4.0)に対して動作保証されたJDKは1.8.0_211でした。

Oracle Technology Network (OTN)で、Oracle Fusion Middlewareのサポート対象システム構成 に関する情報を参照して、現在使用しているJDKがサポートされていることを確認します。

サポート対象外のJDKを使用している場合やJDKをインストールしていない場合は、次に示すWebサイトから必須のJava SE JDKをダウンロードする必要があります。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html

JDKは、Oracleホームの外部にインストールしてください。Oracle Universal Installerにより指定されたOracleホーム・ディレクトリが空であることが検証され、空のディレクトリが指定されていなければインストールは行われません。JDKをOracleホームにインストールした場合、今後の操作で問題が発生することがあります。このため、JDKは/home/oracle/products/jdkディレクトリにインストールすることをお薦めします。

汎用インストーラとプラットフォーム固有のインストーラの相違点の詳細は、Oracle Fusion Middlewareのダウンロード、インストールおよび構成のREADMEファイルの汎用とプラットフォーム固有のディストリビューションとの相違点の理解に関する項を参照してください。

強化された暗号化(AES 256)を使用する際のポリシー・ファイルの更新

アップグレードされる環境で強化された暗号化(Advanced Encryption Standard (AES) 256など)を使用する予定の場合は、アップグレードする前に、最新の必要なポリシー・ファイルをJDKに適用することをお薦めします。

Javaプラットフォームでは、暗号化、公開キーインフラストラクチャ、認証、安全な通信、アクセス制御など、主要なセキュリティ分野に渡る一連のAPIが定義されています。これらのAPIによって、開発者はアプリケーション・コードにセキュリティ・メカニズムを簡単に統合できます。

Fusion Middleware 12cで使用されているセキュリティ・アルゴリズムには、JDK用の追加のポリシー・ファイルが必要になるものがあります。「Java暗号化アーキテクチャOracleプロバイダのドキュメント」を参照してください。

注意:

アップグレードの開始前に、これらのポリシー・ファイルをJDKに適用せずに強化された暗号化を使用しようとすると、アップグレードに失敗することがあり、その場合は、アップグレード前の環境全体をリストアして、アップグレードを最初からやり直す必要があります。

未使用データのパージ

アップグレード前に未使用データをパージしてパージ方法を管理すると、アップグレード・プロセスを最適化できます。

一部のコンポーネントには自動化されたパージ・スクリプトがあります。パージ・スクリプトを使用する場合、パージが完了するまで待ってから、アップグレード・プロセスを開始してください。アップグレード・アシスタントを使用してスキーマをアップグレードするときに、パージ・スクリプトを実行していると、アップグレードは失敗する可能性があります。

エディション・ベースの再定義のためのサーバー上でのエディションの作成

エディション・ベースの再定義(EBR)に対応したスキーマをアップグレードする前に、最初にデータベース・サーバーに接続して、12c (12.2.1.4.0)のデータベース・サーバーにエディションを作成する必要があります。

エディションベースの再定義を使用すると、アプリケーションの使用中にアプリケーションのデータベース・オブジェクトをアップグレードできるため、停止時間を最小限に抑えることや解消することが可能です。これは、エディションと呼ばれるプライベート環境でデータベース・オブジェクトを変更(再定義)することにより実行します。すべての変更が実行およびテストされている場合のみ、アプリケーションの新バージョンをユーザーが使用できるようにしてください。

注意:

このタスクは、DBA権限を持つOracle Databaseユーザーが実行する必要があります。

エディション・ベースの再定義(EBR)に対応したスキーマをアップグレードする前に、最初にデータベース・サーバーに接続して、12c (12.2.1.4.0)のデータベース・サーバーにエディションを作成する必要があります。12c (12.2.1.3.0)の新しいエディションは、既存の12cまたは12c (12.2.1.4.0)エディションの子である必要があります。

データベース・サーバーにエディションを作成するには、SYSユーザー(またはDBA権限のある別のOracleユーザー)としてサインインし、次のコマンドを入力します。

create edition Oracle_FMW_12_2_1_4_0 as child of Oracle_FMW_12_2_1_3_0;

ここで、Oracle_FMW_12_2_1_3_0は、12.2.1.3スキーマを作成したときにRCU 12.2.1.3で指定するエディション名の例です。エディションを作成する際は、実際に使用する名前を入力してください。

次に示すメッセージは、エディションの作成が成功を示しています。

エディションが作成されました。

アップグレードの間、再構成ウィザードを実行して既存のドメインを再構成するよう要求されます。再構成ウィザードの実行前に、データベースのデフォルト・エディションを指定する必要があります。次のSQLコマンドを使用して、データベースのデフォルト・エディション名を手動で次のように設定します。

ALTER DATABASE DEFAULT EDITION = Oracle_FMW_12_2_1_4_0;

Upgrade Assistantを実行するための非SYSDBAユーザーの作成

Upgrade Assistantを実行するために、FMWという非SYSDBAユーザーを作成することをお薦めします。このユーザーには、スキーマの変更に必要な権限はありますが、完全な管理者権限はありません。

SYSDBAはデータベースの作成、起動、停止、バックアップまたはリカバリなどの高度な管理操作を実行するために必要な管理権限です。SYSDBAシステム権限は、完全な権限を持つデータベース管理者が使用します。SYSDBA権限で接続すると、通常はユーザー名に関連付けられているスキーマではなく、デフォルトのスキーマで接続が確立されます。SYSDBAの場合、このスキーマはSYSです。デフォルト・スキーマへのアクセスは非常に強力な権限となる場合があります。たとえば、ユーザーSYSとして接続する場合、データ・ディクショナリの表における権限は無制限となります。このため、SYSDBA以外のユーザーを作成してスキーマをアップグレードすることをお薦めします。アップグレード・アシスタントを起動する前に、次に示した権限をユーザーFMWに付与する必要があります。

注意:

SYSDBAではないユーザーFMWは、アップグレード・アシスタントを実行するためにのみ作成されます。このステップが完了したら、このFMWユーザーを削除してください。アップグレード・アシスタントを実行するために必要な権限は、リリースごとに異なる可能性があります。
デフォルトでは、v$xatrans$表は存在しません。ユーザーを作成する前に、XAVIEW.SQLスクリプトを実行して、この表を作成する必要があります。さらに、v$xatrans$表のgrant select権限は、Oracle Identity Governanceでのみ必要です。構成にOracle Identity Governanceが必要ない場合、またはv$xatrans$表が存在しない場合は、次の行をスクリプトから削除します。
   grant select on v$xatrans$ to FMW with grant option;
次の例では、passwordはFMWユーザーに対して設定されたパスワードです。権限を付与する際は、必ず実際のパスワードを指定してください。
create user FMW identified by password;
grant dba to FMW;
grant execute on DBMS_LOB to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_OUTPUT to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_STATS to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqadm to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqin to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqjms to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aq to FMW with grant option;
grant execute on utl_file to FMW with grant option;
grant execute on dbms_lock to FMW with grant option;
grant select on sys.V_$INSTANCE to FMW with grant option;
grant select on sys.GV_$INSTANCE to FMW with grant option;
grant select on sys.V_$SESSION to FMW with grant option;
grant select on sys.GV_$SESSION to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_jobs to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_job_run_details to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_running_jobs to FMW with grant option;
grant select on dba_aq_agents to FMW with grant option;
grant execute on sys.DBMS_SHARED_POOL to FMW with grant option;
grant select on dba_2pc_pending to FMW with grant option;
grant select on dba_pending_transactions to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_FLASHBACK to FMW with grant option;
grant execute on dbms_crypto to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_REPUTIL to FMW with grant option;
grant execute on dbms_job to FMW with grant option;
grant select on pending_trans$ to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_job_classes to fmw with grant option;
grant select on SYS.DBA_DATA_FILES to FMW with grant option;
grant select on SYS.V_$ASM_DISKGROUP to FMW with grant option;
grant select on v$xatrans$ to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_system to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_SCHEDULER to FMW with grant option;
grant select on dba_data_files to FMW with grant option;
grant execute on UTL_RAW to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_XMLDOM to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_APPLICATION_INFO to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_UTILITY to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_SESSION to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_METADATA to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_XMLGEN to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_DATAPUMP to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_MVIEW to FMW with grant option;
grant select on ALL_ENCRYPTED_COLUMNS to FMW with grant option;
grant select on dba_queue_subscribers to FMW with grant option; 
grant execute on SYS.DBMS_ASSERT to FMW with grant option;
grant select on dba_subscr_registrations to FMW with grant option;
grant manage scheduler to FMW;

Oracle Identity Manager (OIM)スキーマをアップグレードする場合、FMWユーザーに次の追加権限が付与されていることを確認してください。

grant execute on SYS.DBMS_FLASHBACK to fmw with grant option;
grant execute on sys.DBMS_SHARED_POOL to fmw with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_XMLGEN to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_DB_VERSION to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_SCHEDULER to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_SQL to FMW with grant option;
grant execute on SYS.DBMS_UTILITY to FMW with grant option;
grant ctxapp to FMW with admin option;
grant execute on SYS.DBMS_FLASHBACK TO FMW with grant option;
grant create MATERIALIZED VIEW to FMW with admin option;
grant all on SCHEMA_VERSION_REGISTRY TO FMW with grant option;
grant create SYNONYM to FMW with admin option;
grant execute on CTXSYS.CTX_ADM to FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_CLS TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_DDL TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_DOC TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_OUTPUT TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_QUERY TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_REPORT TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_THES TO FMW with grant option;
grant execute on CTXSYS.CTX_ULEXER TO FMW with grant option;
grant create JOB to FMW with admin option;

アップグレードに対応可能な既存のスキーマの特定

このオプションの作業では、スキーマ・バージョン・レジストリを問い合せることで、アップグレードの開始前に、使用可能スキーマのリストを確認できます。レジストリには、バージョン番号、コンポーネント名およびID、作成日と変更日、カスタム接頭辞などのスキーマ情報が含まれます。

Upgrade Assistantでドメイン内のすべてのスキーマをアップグレードすることも、アップグレードするスキーマを個別に選択することもできます。この判断には、次に示すステップを実行して、アップグレードに対応可能なすべてのスキーマのリストを表示することが役立ちます。

  1. Oracleデータベースを使用している場合は、Oracle DBA権限が付与されたアカウントを使用してデータベースに接続し、SQL*Plusから次を実行します。

    SET LINE 120
    COLUMN MRC_NAME FORMAT A14
    COLUMN COMP_ID FORMAT A20
    COLUMN VERSION FORMAT A12
    COLUMN STATUS FORMAT A9
    COLUMN UPGRADED FORMAT A8
    SELECT MRC_NAME, COMP_ID, OWNER, VERSION, STATUS, UPGRADED FROM SCHEMA_VERSION_REGISTRY ORDER BY MRC_NAME, COMP_ID;
    
  2. 生成されたレポートを調査します。

    アップグレードの必要がないスキーマがある場合は、そのスキーマのアップグレード前のバージョンがschema_version_registry表に維持されます。

  3. 既存のスキーマに使用されているスキーマ接頭辞名を確認します。新しい12cスキーマの作成時に、同じ接頭辞を使用することになります。

注意:

  • 既存のスキーマが、サポートされているバージョンからのものでない場合、12c (12.2.1.4.0)のアップグレード手順を使用する前に、それらをサポートされているバージョンにアップグレードする必要があります。詳細は、アップグレード前のバージョンのドキュメントを参照してください。

  • 一部のコンポーネント(Oracle Enterprise Data Quality、Oracle GoldenGate Monitor、Oracle GoldenGate Veridataなど)では、標準的なOracle Fusion Middlewareのサポート対象バージョン以外のバージョンからのアップグレードがサポートされています。

  • 11gでOIDベースのポリシー・ストアを使用していた場合は、アップグレードを実行する前に新しいOPSSスキーマを必ず作成してください。アップグレード後も、OPSSスキーマはLDAPベース・ストアのままです。

  • Oracle Fusion Middlewareリリース12c (12.2.1.4.0)でアップグレード可能な製品のスキーマのみをアップグレードできます。まだ12c (12.2.1.4.0)へのアップグレードが可能になっていないコンポーネントを含むドメインをアップグレードしないでください。