10 訪問者サービスの構成
Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービス管理対象サーバーを設定した後、ブラウザ・ベースの訪問者サービス・コンフィギュレータを使用して訪問者サービスを構成できます。訪問者サービス・ランタイムは、visitors-webapp
アプリケーション(WARファイル)、config
ディレクトリ、データベース・インスタンス、サンプル・バンドル・コード、プロバイダおよびvisitorsクライアントで構成されています。
次のトピックでは、訪問者サービスの構成について説明します。
- 訪問者サービスの構成の前提条件の完了
訪問者サービスを構成する前に、前提条件タスクが完了していることを確認してください。 - コンフィギュレータによる訪問者サービスの構成
訪問者サービスコンフィギュレータは、サイレント・モードと対話モードをサポートします。 - 訪問者IDの取得
Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスのOAMIdentityProvider
は、Oracle Access Manager 11.1.2.2.0および11.1.2.3.0をサポートします。 - 訪問者サービス・クラスタ構成の完了
訪問者サービスは完全にステートレスなWebアプリケーションであるため、クラスタ・レベルのセッション・レプリケーションまたはセッション管理は必要ではありません。訪問者サービスのクラスタの構成には、主に構成データの処理が含まれます。 - 訪問者サービスのJMSクラスタの設定
永続ストア、JMSサーバーおよびJMSモジュールを使用して、訪問者サービスのJMSクラスタの設定を構成します。
親トピック: WebCenter Sitesコンポーネントの構成
訪問者サービスの構成の前提条件の完了
訪問者サービスを構成する前に、前提条件タスクが完了していることを確認してください。
親トピック: 訪問者サービスの構成
コンフィギュレータによる訪問者サービスの構成
訪問者サービス・コンフィギュレータは、サイレント・モードと対話モードをサポートします。
サイレント・モードで訪問者サービスを構成するには:
-
DOMAIN_HOME/wcsites/visitorservices/config/wcs_svs_properties_bootstrap.properties
ファイルを編集し、Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスの詳細によって更新します。Javaメッセージング・サービス(JMS)を構成する必要がある場合は、JMSの詳細を更新します。そうでない場合は、
visitors.jms_service_in_use=false
を保持します。 -
訪問者サービス管理対象サーバーを起動します。
次のURLを使用して、訪問者サービスのブートストラップ・プロセスを完了します:
http://visitorservices-server:visitorservices-port/visitorservices-webcontext/bss
-
訪問者サービス管理対象サーバーを再起動します。
親トピック: 訪問者サービスの構成
訪問者IDの取得
Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスのOAMIdentityProvider
は、Oracle Access Manager 11.1.2.2.0および11.1.2.3.0をサポートします。
Oracle Access Managerのインストールの詳細は、Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイドを参照してください。
OAMIdentityProvider
を使用してvisitorId
値を取得するには:
-
WebCenter Sites(
http://site-host:site-port/sites/
)にログインします。 -
AdminSite、管理インタフェース・アイコンの順に選択し、「左側のナビゲーションの非表示」、「管理」、「アイデンティティ・プロバイダ・リスト」の順にクリックします。
-
構成フィールドに適切な構成データが指定された、
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providers/identity-providers/
下に配置されたidentity-provider-oam.jar
ファイルをアップロードします。 -
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providersConfig/identity-provider-oam/identity-provider-oam.properties
下に配置された構成をコピーします。 -
Profile Provider List
をクリックします。 -
Oracle Access Managerのユーザー・プロファイルのためのユーザー・アイデンティティ・ストアが構成されていることを確認します。ユーザー・アイデンティティ・ストアの構成の詳細は、Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイドを参照してください。
-
構成フィールドに適切な構成データが指定された、
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providers/profile-providers/
下に配置されたprofile-provider-ldap.jar
ファイルをUserIdentityStore1
という名前でアップロードします。 -
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providersConfig/profile-provider-ldap/profile-provider-ldap.properties
下に配置された構成をコピーします。 -
get visitorId for user ex
テストは、RESTクライアントの次のURLを使用しているOracle Access Manager組込みLDAPに属します:http://OHS-host:OHS-port/visitor-services-context/rest/v1/visitor/getId
content-type
およびapplication/x-www-form-urlencoded
ヘッダーを追加し、リクエスト本文を入力します。request={ "parameters":"{}", "headers":"{}", "cookies":"[{}]" "header":"{\"oam_identity_domain\":\"UserIdentityStore1\",\"oam_remote_user\":\"test\"}" }
SampleIdentityProvider
を使用してvisitorId
値を取得するには:
-
WebCenter Sites (
http://sites-host:sites-port/sites/
)にログインします -
AdminSite、管理インタフェース・アイコンの順に選択し、「左側のナビゲーションの非表示」、「管理」、「アイデンティティ・プロバイダ・リスト」の順にクリックします。
-
構成フィールドに適切な構成データが指定された、
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providers/identity-providers/
下に配置されたidentity-provider-oam.jar
ファイルをアップロードします。 -
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providersConfig/identity-provider-sample/identity-provider-sample.properties
下に配置された構成をコピーします。 -
Profile Provider List
をクリックします。Oracle Internet Directoryまたは他のLDAP認証プロバイダがインストールされ、構成されていることを確認します。 -
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providersConfig/profile-provider-ldap/profile-provider-ldap.properties
下に配置されたprofile-provider-ldap.jar
ファイルをアップロードします。 -
ORACLE_HOME/wcsites/visitorservices/providersConfig/profile-provider-ldap/profile-provider-ldap.properties
下に配置された構成をコピーします。 -
get visitorId for user
テストは、RESTクライアントの次のURLを使用しているOracle Internet Directory LDAPに属します:http://visitorservices-host:visitorservices-port/visitorservices-context/rest/v1/visitor/getId
content-type
およびapplication/x-www-form-urlencoded
ヘッダーを追加し、リクエスト本文を入力します。request={ "parameters":"{\"external_id\":[\"ssoid1\"]}", "headers":"{}", "cookies":"[{}]" "header":"{}" }
親トピック: 訪問者サービスの構成
訪問者サービス・クラスタ構成の完了
訪問者サービスは完全にステートレスなWebアプリケーションであるため、クラスタ・レベルのセッション・レプリケーションまたはセッション管理は必要ではありません。訪問者サービスのクラスタの構成には、主に構成データの処理が含まれます。
最初のノード(プライマリ・クラスタ・ノード)を作成した後、他のすべてのノードは、プライマリ・クラスタ・ノードの構成ファイルを使用する必要があります。特に重要なのはvisitors.properties
ファイルです。訪問者サービスの主要な構成ファイルはvisitors.properties
です。このファイルには、訪問者サービス・データベース内のデータ・ソースの詳細、JMSオブジェクトおよびWebCenter SitesインスタンスへのURLが含まれています(1つのノードのURL、またはWebCenter Sitesクラスタがある場合はロード・バランサのURL)。セカンダリ・ノードは、次のいずれかの方法で、プライマリ・クラスタ・ノードからのvisitors.properties
ファイルを使用できます。
-
訪問者サービス・クラスタ内のすべてのノードは、そのクラス・パスに、同じ訪問者サービス・ファイルの複製を持つことができます。
-
すべてのノードは、共有フォルダ内にファイル・パスを持つ単一の
visitors.properties
ファイルを指すことができます。
訪問者サービス・クラスタ全体のための単一のデータベースがあります。各ノードのvisitors.properties
ファイル内のデータ・ソース・プロパティは、この単一のデータベースを指す必要があります。
他の訪問者サービスの構成ファイルの修正は必要ではありません。それらは現状のまま、プライマリ・ノードからセカンダリ・ノードにコピーしてください。
JMSはオプションですが、JMSの使用をお薦めします。各ノードが同じJMSオブジェクトを指している必要があります。ノードで異なるJMSキューが構成されると、そのノードが停止した場合にそのキューに存在するメッセージが損なわれるので、そのように構成しないでください。
visitors-cache.xml
ファイルは、訪問者オブジェクトのキャッシュを管理する分散キャッシュ構成を提供します(identity provider
、access provider
、profile provider
、aggregation templates
およびvisitor configuration
)。これは分散キャッシュであるため、このファイル内ですべてのノードが次のプロパティに対して同じ値を持つ必要があります。
-
multicastGroupPort
-
multicastGroupAddress
これらのプロパティの値は、プライマリ・クラスタ・ノード上のvisitors-cache.xml
ファイルで設定し、各セカンダリ・ノードにファイルをコピーすることをお薦めします。または手動により、各セカンダリ・ノードでローカル・ファイルに変更を加えることもできます。
visitors-logging.xml
ファイルは、様々なログ出力のログ・レベル設定を提供します。ノード全体に一貫したロギング操作を提供するために、すべてのノードが同じファイルを使用するか、1つのノードで行った変更をすべてのノード上のこのファイルのローカル・コピーに手動で伝播することをお薦めします。
ノート:
WARファイルに加えた変更は、再デプロイ時に保持されないため、WARファイルの変更は、Webアプリケーションの各再デプロイの後にコピーする必要があります。一般に、イメージやスタイルシート・ファイルなどの静的アーティファクトをWebサーバーにデプロイすることをお薦めします。訪問者サービスとOAMの統合
サイトがOAMと統合された訪問者サービスを実行する必要がある場合は、サイトにOAMがインストールされていることを確認してから、OAMログインURLと統合されたサイトを使用して、訪問者サービス・ブートストラップを実行します。
クラスタへの訪問者サービス
訪問者サービスをクラスタにインストールする必要がある場合:
-
Webサーバーでブートストラップを実行するには、訪問者サービスのプライマリ・ノードのみが実行されていることを確認します。
-
次に、訪問者サービスの構成ディレクトリを両方のノードと共有するか、構成ディレクトリをプライマリ・ノードから他のノードにコピーし、すべてのノードのプロパティが同じになるようにします。
親トピック: 訪問者サービスの構成
訪問者サービスのJMSクラスタの設定
永続ストア、JMSサーバーおよびJMSモジュールを使用して、訪問者サービスのJMSクラスタの設定を構成します。
前提条件
訪問者サービスをJavaッセージング・サービス(JMS)クラスタに設定する前に、次の前提条件を設定する必要があります。
-
少なくとも2つ以上のサイト訪問者サービスをクラスタに作成します。
-
すべてのクラスタ・メンバーのホスト名またはアドレスをノートにとります。
-
すべてのサーバー間で共通のディレクトリを作成します(たとえば: 図10-1は、サーバーに設定されたディレクトリ・パス(
/u01/oracle/12.2.1/tmp/prod/
)を示しています)。
永続ストアの構成
VSjmsサポート・ウィザードを使用して、永続ストアを構成します。
-
「永続ストア」で、WL left navサービスを特定します。
-
「永続ストア」を選択し、Vsjmsサポートを選択します。
-
「ディレクトリ」フィールドで、有効な共有ファイルシステム(たとえば:
/u01/oracle/12.2.1/tmp/prod/
)を指定します。 -
選択したディスク上の場所(
/u01/oracle/12.2.1/tmp/prod/
)に、rs_daemons.cfg
ファイルを作成します。 -
変更を永続ストアに保存します。
ノート:
変更の保存時に、エラーが発生する場合は、「無視」をクリックしてプロセスを完了します。 -
rs_daemons.cfg
ファイルを編集して、値を入力します。次の例は、サーバーに設定する必要がある値を示しています。#ipaddress portno shmkey memlmt 111.222.2.333
14545
4545
1G
111.666.2.111
14546
4545
1G
-
rs_daemons.cfg
ファイルを保存します。
rs_daemons.cfg
ファイルの詳細は、「メッセージング・サービス」を参照してください。
JMSサーバーの構成
JMSサーバーを更新するには:
-
構成ウィザードでは、
VSjms Server
がすでに作成されています。 -
「永続ストア」で、WL left navサービスを特定します。
-
「JMSサーバー」→VSjmsサーバーを選択します。
-
VSJMSサーバーの設定で、「ターゲット」タブを選択します。
-
ドロップダウン・リストから、訪問者サービス・クラスタを選択します。図10-2に、
wcvisitor
の例を示します -
「保存」をクリックします。
ノート:
変更の保存中にエラーが発生した場合は、「無視」をクリックして続行し、プロセスを完了します。
図10-2 Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスのJMSサービスの構成
![図10-2の説明が続きます 図10-2の説明が続きます](img/setttings_for_vsjms_server.png)
「図10-2 Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスのJMSサービスの構成」の説明
JMSモジュールの構成
JMSモジュールを構成する手順:
-
構成ウィザードでは、
VSjms Module
がすでに作成されています。 -
WL left navサービスを特定します。
-
「JMSモジュール」→VSjmsモジュール→VSjmsサーバーを選択します。
-
「ターゲット」タブをクリックして、クラスタ全体を選択します。
-
「保存」をクリックします。
ノート:
変更の保存中にエラーが発生した場合は、「無視」をクリックして続行し、プロセスを完了します。 -
「サブデプロイメント」タブをクリックします。
-
サブデプロイメント
Vsjms Module Sub
を表示します。 -
ここで、これはVsjmsサーバーを指しています。Vsjmsサーバーを指している場合は変更しないでください。
-
「構成」タブをクリックします。
-
wcsitesVisitorsEnrichQueueおよびwcsitesVisitorsUpdateQueueを選択します。
-
これらはスタンドアロン・キューで、クラスタでは機能しないため、「削除」をクリックします。
-
「新規」 をクリックします。
-
「分散キュー」を選択し、「次へ」をクリックします。
-
「名前」フィールドに
wcsitesVisitorsEnrichQueue
を入力し、「JNDI名」にjms/wcsitesVisitorsEnrichQueue
を入力します。 -
「保存」をクリックします。
-
JMSモジュール構成タブに戻ります。
-
「新規」 をクリックします。
-
「分散キュー」を選択し、「次へ」をクリックします。
-
「名前」フィールドに、
wcsitesVisitorsUpdateQueue
を入力します。 -
「JNDI名」に、
jms/wcsitesVisitorsUpdateQueue
を入力します。 -
「保存」をクリックします。
-
図10-3のような構成ページが表示されます。
ノート:
このステップを完了した後に、赤色のエラーが上部のバーに表示されていないことを確認します。
図10-3 Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスのVSjmsサーバーの設定
![図10-3の説明が続きます 図10-3の説明が続きます](img/vsjms_module.png)
「図10-3 Oracle WebCenter Sites: 訪問者サービスのVSjmsサーバーの設定」の説明
親トピック: 訪問者サービスの構成