21 バージョン制御システムとODIの統合

この章では、外部のバージョン制御システム(VCS)でOracle Data Integrator (ODI)を統合する方法について説明します。ODIを使用してVCSを設定する方法と、ODIでVCSを使用するステップについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

21.1 ODI VCS統合の概要

ODIを外部のバージョン制御システム(VCS)と統合すると、ODIオブジェクトのバージョン制御が可能です。ODIオブジェクトのバージョン・コピーを外部VCSリポジトリに格納できます。VCSはファイルベース・ストレージに依存するため、ODIオブジェクトはVCSリポジトリにXMLファイルとして格納されます。

ノート:

  • 現在、ODIはApache™ Subversion®およびGit(オンラインおよびオフライン)のみサポートしています。

  • ODIアーティファクトではないファイル(構成/ビルド・ファイルまたはメタデータ・ファイル)は、VCSのマスター・リポジトリ/作業リポジトリに置かないでください。

VCSを使用してODIオブジェクトをバージョン制御するには、VCSリポジトリへの接続を確立し、VCSリポジトリを使用してODIリポジトリを構成する必要があります。

Gitオフライン・モードを有効にするには、ODIリポジトリを使用して共有ブランチを構成する必要があります。

Gitオフライン・モードでは、ローカルGitリポジトリでVCS操作を実行し、必要に応じて、またはリモートGitリポジトリがアクセス可能な場合にリモートGitリポジトリにプッシュできます。

Gitオフライン・モードにより、複数のODIリポジトリでブランチを共有できます。各開発者が独自のODIリポジトリを所有する分散ODIモデルでは、そのODIリポジトリでオフラインで作業できます。このため、複数のODI開発者が、それぞれODIリポジトリに対する同じGitブランチを共有/構成できます。ODI Studioにより、異なるODIリポジトリから同じGitブランチに対して構成できます。

接続が確立および構成されたら、VCSへのバージョニングされていないODIオブジェクトの追加、ODIオブジェクトのバージョンの作成、VCSからの古いバージョンのODIオブジェクトのリストア、ブランチとタグのアーティファクトのバージョンの表示、およびODI内の2つのバージョンのODIオブジェクトの差異の比較を行うことができます。

デザイナ・オブジェクト、セキュリティ・オブジェクト、トポロジ・オブジェクトおよびコンテナオブジェクトに存在するファースト・クラス・オブジェクト(FCO)をVCSに追加できます。

ODIとVCSの高度な統合機能の一部は、次のとおりです。

  • ODIオブジェクトの一貫性セットに対するフル・タグまたは部分タグをVCSで作成すると、後でブランチとデプロイメント・アーカイブの作成に使用できます。

  • VCSのブランチ/トランクからODIリポジトリを移入します。

  • バージョニングされているODIオブジェクトを、保存時に自動バージョニングします。

  • ODIオブジェクトをVCSリポジトリとの間でエクスポートまたはインポートするとき、機密情報を暗号化(または復号化)します。

  • Gitオフライン・モードでのプッシュ/プルの実行では、1つのGitブランチが複数のODIリポジトリで共有されます。

ノート:

Gitオフライン・モードでのブランチの作成/フル・タグの作成/部分タグの作成/プッシュ操作中に、ODIは、ローカルGitブランチがリモートGitブランチと比較して最新であるかどうかを検証します。

ローカルGitブランチが最新ではない場合、プル操作を実行するプロンプトが表示されます。

ローカルGitブランチが最新である場合、通常どおり処理が続行されます。

詳細は、「プル/プッシュの実行」を参照してください。

21.2 ODIでの汎用プロファイルの理解

ODIには、すぐに使用できる汎用のプロファイルが用意されています。このプロファイルには、バージョン管理とバージョン運用操作で使用する一連の権限が含まれています。

ODIに含まれる汎用プロファイルは、次のとおりです。

  • デザイナ

    このプロファイルには、ODIで提供されるすべての設計オブジェクトを操作する一連の権限が含まれます。バージョン制御されていないODIオブジェクトをVCSに追加する、バージョン制御されているODIオブジェクトの新しいバージョンを作成する、バージョン制御されているODIオブジェクトを以前のバージョンからリストアするなどのバージョン管理操作を実行する際に必要な一連の権限も含まれます。

  • セキュリティ管理者

    このプロファイルには、ODIで提供されるすべてのセキュリティ・オブジェクトを操作する一連の権限が含まれます。バージョン制御されていないODIオブジェクトをVCSに追加する、バージョン制御されているODIオブジェクトの新しいバージョンを作成する、バージョン制御されているODIオブジェクトを以前のバージョンからリストアするなどのバージョン管理操作を実行する際に必要な一連の権限も含まれます。

  • トポロジ管理者

    このプロファイルには、ODIで提供されるすべてのトポロジ・オブジェクトを操作する一連の権限が含まれます。バージョン制御されていないODIオブジェクトをVCSに追加する、バージョン制御されているODIオブジェクトの新しいバージョンを作成する、バージョン制御されているODIオブジェクトを以前のバージョンからリストアするなどのバージョン管理操作を実行する際に必要な一連の権限も含まれます。

  • VCSバージョン管理者

    このプロファイルには、ODIに統合するバージョン制御システムを選択する、バージョン制御システムにODIリポジトリを構成する、ODIリポジトリをVCSのブランチ/トランクまたはタグから移入する、完全/部分タグを作成する、開発ブランチをトランクとマージするなど、バージョン運用操作に使用する一連の権限と、DESIGNER、SECURITY ADMIN、TOPOLOGY ADMINの各プロファイルに付与される一連の権限が含まれます。

21.3 バージョン・コントロール・システムの設定

21.3.1 別のバージョニング・アプリケーションへの切替え

ODIの別のバージョニング・アプリケーションに切り替えるには、次のステップを実行します。

ODIの別のバージョニング・アプリケーションに切り替えるには:

  1. 「チーム」→「バージョニング・アプリケーションの切替え」をクリックします。
  2. 「バージョン制御管理システムの選択」ダイアログで、「VCS」を選択して「OK」をクリックします。

    「再接続」確認ダイアログが表示されます。

    ノート:

    現在、ODIはApache™ Subversion®およびGitのみサポートしています。

  3. 「再接続」確認ダイアログで「再接続」をクリックし、ODIリポジトリから切断して再接続します。

    ODIは、チーム・バージョニング・アプリケーションとして選択したVCSを使用するようになりました。

    ノート:

    バージョニング・アプリケーションを頻繁に切り替えることは推奨されません。

21.3.2 VCS接続の作成または編集

ODIユーザーは、各種の認証オプションを使用してリモートVCSリポジトリへの接続を作成または編集できる必要があります。

ODI StudioからVCS接続を作成または編集するには:

  1. 「チーム」→「設定」→「接続の編集」をクリックします。

    VCS接続ダイアログが表示されます。

  2. 「認証タイプ」ドロップダウン・メニューから、次のいずれかの認証タイプを選択します。
    • HTTP Basic認証

    • SVN/Git Basic認証

    • SSH認証

    • SSL認証

    • ファイル・ベースの認証

    選択した認証タイプに基づいて、異なるオプションがVCS接続ダイアログに表示されます。

  3. 必要なオプションを設定し、「OK」をクリックします。

    ODIはリモートVCSリポジトリへの接続の作成を試み、成功した場合はVCS接続ダイアログ・ボックスを閉じます。

    詳細は、次の項を参照してください。

    HTTP Basic認証オプション

    SVN/Git Basic認証オプション

    SSH認証オプション

    SSL認証オプション

    ファイル・ベースの認証オプション

認証タイプを選択するガイドラインを参照してください。

21.3.2.1 パスワード保護されたウォレットを利用したVCSパスワードの格納

ノート:

これが該当するのは、ウォレットへのパスワードの格納が構成されている場合のみです。これが構成されていない場合、ユーザーがスタジオにログインするたびにVCSのパスワードを入力する必要があります。

VCSリポジトリへの正常な接続が作成されると、ODIはVCS接続パスワードを既存のパスワード保護されたウォレットに格納します。

ODIリポジトリに接続するには、ODIユーザーはウォレットのパスワードを入力する必要があるだけです。ODIはウォレットからVCSパスワードを取得し、そのユーザーのセッションがアクティブである間、それをメモリーに格納します。

パスワードで保護されたウォレットでは、強力な暗号化アルゴリズムを使用してウォレットのコンテンツを保護します。Gitパスワードの格納には、パスワードで保護されたウォレットを使用することをお薦めします。

ノート:

ファイル・ベースの認証の場合、パスワードが使用されないため、ウォレットは適用不可です。

21.3.2.2 HTTP Basic認証オプション

次の表は、HTTP Basic認証に固有のオプションについて説明しています。

表21-1 HTTP Basic認証オプション

オプション 説明

SVN/Git URL

VCSリポジトリのURL。

URL形式は次のとおりです。

  • SVN — http://<host>:<port>/svn/<svn-repo-name>

  • Git — http://<host>[:<port>]/<git-repository>

ユーザー

認証のユーザー名

パスワード

VCSリポジトリに接続するためのパスワード。

プロキシ・サーバーの使用

HTTPまたはHTTPSプロキシ・サーバーを使用する場合に選択します。

ノート:

「プロキシ・サーバーの使用」チェック・ボックスが選択されている場合は、「ホスト」および「ポート」プロパティが有効になります。

ホスト

VCSリポジトリに接続するためのプロキシ・サーバー。

ポート

プロキシ・サーバー・ポート。

プロキシ・サーバーは認証を要求する

プロキシ・サーバーを認証する場合に選択します。

ノート:

「プロキシ・サーバーに認証が必要」チェック・ボックスが選択されている場合は、「ユーザー」および「パスワード」プロパティが有効になります。

ユーザー

プロキシ・サーバーに接続するためのユーザー名。

パスワード

プロキシ・サーバーに接続するためのパスワード。

21.3.2.3 SVN/Git Basic認証オプション

次の表は、SVN/Git Basic認証に固有のオプションについて説明しています。

表21-2 SVN/Git Basic認証

オプション 説明

SVN/Git URL

VCSリポジトリのURL。

ノート:

URLにはサブディレクトリを含めないでください。

URL形式は次のとおりです。

  • SVN — svn://<host>/<svn-repo-name>

  • Git — git://<host>[:<port>]/<git-repository>

ユーザー(SVNのみ)

認証のユーザー名

パスワード(SVNでのみ)

VCSリポジトリに接続するためのパスワード。

21.3.2.4 SSH認証オプション

次の表は、SSH認証に固有のオプションについて説明しています。

表21-3 SSH認証オプション

オプション 説明

SVN/Git URL

VCSリポジトリのURL。

URL形式は次のとおりです。

  • SVN — svn+ ssh://<host>/<disk-path-of-svn-repo>/<svn-repo-name>

    ノート:

    デフォルトでは、SVNのSSH認証は無効になっています。

    SVNのSSH認証を有効にするには、次のステップを実行します。
    1. 次の場所からtrilead jarをダウンロードし、odi/sdk/libにコピーします。

      https://mvnrepository.com/artifact/com.trilead/trilead-ssh2/1.0.0-build221

    2. 次の行をodi.confファイルに追加します。

      AddVMOption -Doracle.odi.svn.ssh.enabled=true

    3. ODI Studioを再起動します。

  • Git — ssh://<username>@<host>[:<port>]/<disk-path-of-git-repo>

ポート(SVNのみ)

SSHポート番号。

ユーザー(SVNのみ)

認証のユーザー名

パスワード

VCSリポジトリに接続するためのパスワード。

秘密キーファイル

SSHキーを使用してSSH接続を確立する場合に選択します。

ノート:

「秘密キー・ファイル」チェック・ボックスが選択されている場合は、「キー・ファイル」および「パスフレーズ」プロパティが有効になります。

キー・ファイル

秘密キーファイルのパス。

パスフレーズ

選択した秘密キーファイルのパスフレーズ。

ノート:

パスフレーズの生成はオプションです。
21.3.2.5 SSL認証オプション

次の表は、SSL認証に固有のオプションについて説明しています。

表21-4 SSL認証オプション

オプション 説明

SVN/Git URL

VCSリポジトリのURL。

URL形式は次のとおりです。

  • SVN — https://<host>:<port>/svn/<svn-repo-name>

  • Git — https://<host>[:<port>]/<git-repository>

ユーザー

認証のユーザー名

パスワード

VCSリポジトリに接続するためのパスワード。

クライアント認証の有効化

クライアント認証を有効にする場合に選択します。

ノート:

「クライアント認証の有効化」チェック・ボックスが選択されている場合は、「証明書ファイル」および「パスフレーズ」プロパティが有効になります。

証明書ファイル

証明書ファイルのパス。

パスフレーズ

選択した証明書ファイルのパスフレーズ。

プロキシ・サーバーの使用

SSLプロキシ・サーバーを使用する場合に選択します。

ノート:

「プロキシ・サーバーの使用」チェック・ボックスが選択されている場合は、「ホスト」および「ポート」プロパティが有効になります。

ホスト

VCSリポジトリに接続するためのプロキシ・サーバー。

ポート

プロキシ・サーバー・ポート。

プロキシ・サーバーは認証を要求する

プロキシ・サーバーを認証する場合に選択します。

ノート:

「プロキシ・サーバーに認証が必要」チェック・ボックスが選択されている場合は、「ユーザー」および「パスワード」プロパティが有効になります。

ユーザー

プロキシ・サーバーに接続するためのユーザー名。

パスワード

プロキシ・サーバーに接続するためのパスワード。

21.3.2.6 ファイル・ベースの認証オプション

次の表は、ファイル・ベースの認証に固有のオプションについて説明しています。

表21-5 ファイル・ベースの認証

オプション 説明

SVN/Git URL

VCSリポジトリのURL。

URL形式は次のとおりです。

  • SVN — file://<disk-path-of-svn-repo>/<svn-repo-name>

  • Git — file://<disk-path-of-git-repo>

21.3.3 ローカル・ディレクトリへのリモートGitリポジトリのクローンの作成

ノート:

これは、VCSとしてGitが選択されている場合にのみ適用できます。

リモートGitリポジトリへの接続が作成されたら、ローカル・リポジトリにクローンを作成する必要があります。リモートGitリポジトリのクローンの作成は、ODIを使用したGitの構成の前提条件です。

ローカル・ディレクトリにリモートGitリポジトリのクローンを作成するには:

  1. 「チーム」→「設定」→「リモート・リポジトリのクローンの作成」をクリックします。
  2. 「Gitリモート・ディレクトリのクローンを作成」設定を指定します。
  3. 「OK」をクリックします。
21.3.3.1 「Gitリモート・ディレクトリのクローンを作成」の設定

次の表では、「Gitリモート・ディレクトリのクローンを作成」ダイアログで設定する必要があるオプションについて説明しています。

表21-6 「Gitリモート・ディレクトリのクローンを作成」のオプション

オプション 説明

リモート・リポジトリURL

Gitリポジトリが設定されているリモート・サーバーの場所です。

クローン・ディレクトリ

リモートGitリポジトリのクローンを作成するローカル・ディレクトリの場所。

ノート:

ローカル・ディレクトリは空である必要があります。

21.3.4 Subversion設定の構成

ノート:

これは、VCSとしてSubversionが選択されている場合にのみ適用できます。

ODIでSubversionに固有の設定を構成する必要があります。これらの設定には、作業フォルダ・パスと、マージ作業フォルダが含まれます。

Subversion設定を構成するには:

  1. 「ツール」→「プリファレンス」→「ODI」→「ユーザー・インタフェース」→「バージョニング」→「Subversion」をクリックします。
  2. 「Subversion設定」を指定します。

    詳細は、Subversion設定を参照してください。

  3. 「OK」をクリックします。
21.3.4.1 Subversion設定

次の表では、「Subversion設定」ダイアログで設定する必要があるオプションについて説明します。

表21-7 「Subversion設定」のオプション

オプション 説明

作業フォルダ・パス

作業フォルダには、エクスポート、コミット、リストアなどの様々なバージョン管理操作を実行するためにSubversionリポジトリからエクスポートされたアーティファクトが含まれています。ODIは、作業フォルダにこれらのアーティファクトを格納する際に、Subversionリポジトリに存在する同じフォルダ構造をレプリケートします。

マージ作業フォルダ

このフォルダには、マージ操作中にSubversionリポジトリからエクスポートされたODIアーティファクトが含まれています。

ノート:

マージ操作が完了すると、ODIはマージ作業フォルダに存在するアーティファクトを削除します。

21.3.5 VCSを使用したODIリポジトリの構成

ノート:

  • VCSを使用して現在のODIリポジトリを構成するオプションは、ODI VCS管理者に対してのみ有効になります。

  • Subversionの場合は、Subversionを使用してODIリポジトリを構成する前に、Subversion固有の設定をODIに構成する必要があります。詳細は、Subversion設定の構成を参照してください。

  • Gitの場合は、リモートGitリポジトリのクローンが正常に作成された後にのみ、「構成」オプションが有効になります。

  • 現在のLCM機能では、1つのマスター作業リポジトリと、VCSの1つのブランチとの組合せしかサポートされていません。

VCSでODIリポジトリを構成するには:

  1. 「チーム」→「設定」→「構成」をクリックします。
  2. 構成オプションを設定します。

    Subversion構成オプションの詳細は、SubversionでODIリポジトリを構成するオプションを参照してください。

    Git構成オプションの詳細は、GitでODIリポジトリを構成するオプションを参照してください。

  3. 「OK」をクリックします。

    「再接続」確認ダイアログが表示されます。

  4. 「再接続」確認ダイアログで「再接続」をクリックし、ODIリポジトリから切断して再接続します。

ODIによって提供される暗号化サポートの詳細は、暗号化サポートの提供を参照してください。

21.3.5.1 SubversionでODIリポジトリを構成するオプション

次の表では、SubversionでのODIリポジトリの構成に必要なオプションについて説明しています。

表21-8 SubversionでODIリポジトリを構成するオプション

オプション 説明

SVNリポジトリ名

既存のSubversionリポジトリの名前。

SVNプロジェクト名

Subversionリポジトリで使用可能なSubversionプロジェクトのリスト。

デフォルトのプロジェクト構造の作成

Subversionリポジトリ内のデフォルト・プロジェクト構造を作成する場合にクリックします。

詳細は、デフォルトのSubversionプロジェクト構造の作成を参照してください。

トランクまたはブランチの選択

トランクまたは使用可能なブランチを選択します。

新規ブランチ

タグから新規ブランチを作成する場合にクリックします。

ルート・ディレクトリ その下にすべてのODIアーティファクトが残されるVCSのルート・パスを入力します。

すでにルート・ディレクトリを持つトランクまたはブランチに構成すると、ルート・ディレクトリは事前に移入されます。

ノート:

GitおよびSVNの両方に適用されます。

自動バージョン

ODIリポジトリ・レベルで自動バージョニングを有効にする場合に選択します。

ノート:

自動バージョンが有効になっている場合、オブジェクトに対して変更が行われ、変更が保存されるたびに、すでにバージョニングされたオブジェクトに対して新規バージョンが作成されます。

セキュリティ・キー

データを暗号化する際のセキュリティ・キーを作成するときに選択します。セキュリティ・キーは、最低8文字および最大100文字の長さで、1つ以上の英文字および少なくとも1つの数字または特殊文字を含める必要があります。

セキュリティ・キーの入力

セキュリティ・キーを入力する場合にクリックします。

21.3.5.2 GitでODIリポジトリを構成するオプション

次の表では、GitでのODIリポジトリの構成に必要なオプションについて説明しています。

表21-9 GitでODIリポジトリを構成するオプション

オプション 説明

リモート・リポジトリURL

リモートGitリポジトリの名前。

ブランチの選択

使用可能なブランチを選択します。

新規ブランチ

タグから新規ブランチを作成する場合にクリックします。

ルート・ディレクトリ

その下にすべてのODIアーティファクトが残されるVCSのルート・パスを入力します。

たとえば、ルート・パスが/main/testとして指定されている場合、すべてのODIアーティファクトは/main/testの下で保持されます。

すでにルート・ディレクトリを持つトランクまたはブランチに構成すると、ルート・ディレクトリは事前に移入されます。

ノート:

GitおよびSVNの両方に適用されます。

自動バージョン

ODIリポジトリ・レベルで自動バージョニングを有効にする場合に選択します。

ノート:

自動バージョンが有効になっている場合、オブジェクトに対して変更が行われ、変更が保存されるたびに、すでにバージョニングされたオブジェクトに対して新規バージョンが作成されます。

セキュリティ・キー

データを暗号化する際のセキュリティ・キーを作成するときに選択します。セキュリティ・キーは、最低8文字および最大100文字の長さで、1つ以上の英文字および少なくとも1つの数字または特殊文字を含める必要があります。

セキュリティ・キーの入力

セキュリティ・キーを入力する場合にクリックします。

共有ブランチ

次を有効にする場合に選択します。

  • オフライン・モード

  • 「チーム」メニューのプル/プッシュ・コマンド。

    ノート: 共有ブランチを選択した場合、プル/プッシュ操作を明示的に実行する必要があります。ODIは、VCS操作の一部として暗黙的にこれらの操作を実行しません。

  • 同じ共有Gitブランチで作業する複数のODI開発者。

    ノート: 同じGitブランチを共有する複数の開発者とは、ODIリポジトリとGitブランチの1対1のマッピングはこの設定では緩和されることを意味します。

21.3.5.3 暗号化サポートの提供

ODIでは、ODIオブジェクトをXMLファイルにエクスポートする際、暗号化が必要な機密情報(セキュリティ資格証明など)に対するVCS/セキュリティ・キーが導入されています。VCS/セキュリティ・キーは、VCSリポジトリに存在する複数のブランチ/トランクまたはタグ間で共有されます。VCS管理者は、このVCSキーを覚えている必要があります。VCS/セキュリティ・キーは、最低8文字および最大100文字の長さで、1つ以上の英文字および少なくとも1つの数字または特殊文字を含める必要があります。

VCS管理者が指定したVCS/セキュリティ・キーは、次の目的に使用されます。

  • 「VCSに追加」、「バージョンの作成」、「フル・タグの作成」、「部分タグの作成」の各操作中に、ODIアーティファクトの機密データを暗号化する。

  • 「ODIリポジトリへの移入」、VCSからのアーティファクトのリストアの各操作中にODIアーティファクトのデータを復号化する。

21.3.6 VCSリポジトリによるODIリポジトリの再構成

ODIでは、ODIリポジトリを再作成することなく、ODIリポジトリをVCSの他のブランチに再構成できます。

VCSリポジトリでODIリポジトリを再構成するステップの詳細は、VCSを使用したODIリポジトリの構成を参照してください。

21.3.7 デフォルトのSubversionプロジェクト構造の作成

ノート:

これは、VCSとしてSubversionが選択されている場合にのみ適用できます。

Subversionリポジトリ内のデフォルト・プロジェクト構造を作成する必要があります。構造は次のように表示されます。

<SVN_PROJECT_NAME>

  ブランチ(すべてのブランチを含む)
  タグ(すべてのタグを含む)
  トランク(開発のメイン・ライン)

この構造を使用すると、Subversionリポジトリで作成されたSubversionプロジェクト内に存在するトランク、ブランチおよびタグ・フォルダを指定できます。

ノート:

ODIで作成した各モデルについて、デフォルト・サブモデルが作成されます。このサブモデルは、デザイナ・タブのツリー・ノードに表示されないため、確認できませんが、インポート・サマリー・レポートおよびVCSへのODIオブジェクトの追加(Git/SVN)ウィンドウで確認できます。

デフォルトのSubversionプロジェクトを作成するには:

  1. 「チーム」→「Subversion」→「構成」をクリックします。
  2. 「デフォルトのプロジェクト構造の作成」ボタンをクリックします。
  3. 「SVNプロジェクト名」フィールドにSubversionプロジェクトの名前を入力します。
  4. 「コメント」フィールドに説明を入力します。
  5. 「OK」をクリックします。

21.4 マスター・リポジトリからの既存の作業リポジトリの削除/デタッチ

ODIでは、既存の作業リポジトリを、アタッチされているマスター・リポジトリから削除またはデタッチできます。

既存の作業リポジトリをマスター・リポジトリから削除またはデタッチするには:

  1. 「トポロジ」タブに移動し、「リポジトリ」セクションを展開します。

  2. 「作業リポジトリ」にリストされている作業リポジトリを右クリックし、「データベースから消去」または「連結解除」をクリックします。

既存の作業リポジトリを削除すると、ODIリポジトリが構成されているVCSのブランチ/トランクに存在する作業リポジトリ表とアーティファクトも削除されます。

既存の作業リポジトリをデタッチすると、ODIリポジトリが構成されているVCSのブランチ/トランクに存在するとアーティファクトも削除されます。

ODIとVCSの統合でサポートされるのは、VCSのブランチ/トランクで操作する1つのマスター・リポジトリと作業リポジトリの組合せのみです。

ノート:

Gitオフライン・モードでは、作業リポジトリの消去/連結解除により、Gitブランチ内のアーティファクトは削除されません。

21.5 VCSのブランチ/トランクまたはタグからのODIリポジトリの移入

ODIリポジトリには、現在構成されているブランチ/トランクから、または現在構成されているブランチで作成したタグから、ODIオブジェクトを移入できます。

VCSのブランチ/トランクまたはタグからODIリポジトリを移入するには:

  1. 「チーム」>「VCSアクション」>「VCSからのODIリポジトリの移入」をクリックします。

    「ODIリポジトリへの移入」ダイアログが開きます。

  2. 「構成したブランチ」/「トランクを構成しました」、または「VCSリポジトリ・タグ」を選択し、ODIリポジトリに移入します。

    「VCSリポジトリ・タグ」を選択した場合、現在構成されているブランチから作成したタグのリストからタグを選択します。

  3. 構成済のブランチ/トランクまたはVCSリポジトリ・タグからODIリポジトリに移入するには、次のいずれかのオプションを選択します。
    • すべてのオブジェクト - すべてのオブジェクトをODIリポジトリに移入する場合は、このオプションを選択します。
    • 選択されたオブジェクト - オブジェクトを選択してODIリポジトリに移入する場合は、このオプションを選択します。VCSのブランチ/トランクまたはタグに存在するすべてのODIオブジェクトのリストから、オブジェクトを選択できます。

      ノート:

      • 移入ウィンドウで移入対象として選択するには、各子オブジェクトを明示的に選択する必要があります。フォルダを選択した場合、子オブジェクト(マッピング、パッケージなど)は選択されません。
      • デフォルトでは、すでに移入したオブジェクトも含めて、VCSのブランチ/トランクまたはタグに存在するすべてのODIオブジェクトが表示されます。「すでに移入されたオブジェクトを表示/非表示」をクリックすると、移入済のオブジェクトの表示/非表示を切り替えることができます。
  4. 現在のODI作業リポジトリに既存のオブジェクトがある場合、「ODI作業リポジトリからの既存のオブジェクトの削除」チェック・ボックスが有効になります。既存のオブジェクトを削除したうえで、VCSのブランチ/トランクまたはタグからのODIオブジェクトをODI作業リポジトリに移入する場合は、このチェック・ボックスを選択します。
  5. 「OK」をクリックします。

    確認のダイアログが表示されます。

  6. 「確認」ダイアログで「はい」をクリックします。

    「インポート・レポート」に、ODIリポジトリに移入されたオブジェクトと、失敗したオブジェクトの詳細が表示されます。

  7. インポート・レポートを確認し、レポートを閉じます。
  8. ODI Studioで、バージョン制御されているODIオブジェクトが移入されていることを確認します。

21.6 タグの管理

ノート:

Gitオフライン・モードでは、複数のODIが同じブランチに対して構成されるため、ODIはリモートGitブランチをロックします。これは、タグの作成中に、新しい変更がリモート・ブランチにプッシュされないようにするために行われます。

タグの作成プロセスの完了後にロックは解除されます。

フル・タグ、部分タグ、およびVCSリポジトリに存在するタグからのブランチを作成できます。

ノート:

ブランチ名とタグ名は異なるものにする必要があります。ブランチ名とタグ名が同じ場合、ブランチ名は自動検出されません。

21.6.1 VCSリポジトリでのフル・タグの作成

タグは、一貫性のあるオブジェクト・バージョンのセットまたはVCS内のリポジトリ全体を識別するために割り当てることができる識別テキストです。

ODIリポジトリのブランチまたはトランクに存在するすべてのオブジェクトから、VCSリポジトリにフル・タグを作成できます。

これにより、VCSリポジトリのODIアーティファクトの一貫したセットを作成できます。これは、フル・タグから新規リポジトリを作成できる他のユーザーと共有できます。

VCSリポジトリでフル・タグを作成するには:

  1. 「チーム」→「VCSアクション」→「フル・タグの作成」をクリックします。
  2. 「フル・タグの作成」ダイアログでオプションを指定します。
  3. 「タグ」フィールドに、タグの一意の名前を入力します。
  4. VCSのブランチまたはトランクの名前を確認します。

    ノート:

    これは読取り専用フィールドです。
  5. 「コメント」フィールドに、タグの説明を入力します。
  6. フル・タグに含める必要があるオブジェクトのタイプを選択してください。
    • ODIリポジトリのオブジェクトのうち、バージョン制御され、依存関係を持つもののみ — ODIリポジトリでの依存関係とともに、バージョン制御されたオブジェクトのフル・タグを作成する場合は、これを選択します。バージョニングされていないODIリポジトリ・オブジェクトは含まれません。
    • ODIリポジトリのすべてのオブジェクト — ODIリポジトリに存在するすべてのオブジェクトのフル・タグを作成する場合は、これを選択します。
  7. 選択したODIオブジェクトとその依存関係について、シナリオ・オブジェクトを再生成してバージョニングするには、「シナリオの再生成とバージョニング」を選択します。
  8. 「OK」をクリックしてタグを作成します。

    フル・タグが正常に作成されると、成功ダイアログが表示されます。

  9. 「OK」をクリックします。

タグ付けの一般的なガイドラインを参照してください。

21.6.2 VCSリポジトリでの部分タグの作成

VCSリポジトリのトランクまたはブランチ内に存在するODIアーティファクトのサブセットから部分タグを作成できます。

これにより、VCSリポジトリのODIアーティファクトの一貫したセットを作成できます。これは、部分タグから新規リポジトリを作成できる他のユーザーと共有できます。

VCSリポジトリで部分タグを作成するには:

  1. 「チーム」>「VCSアクション」>「部分タグの作成」をクリックします。
  2. 「部分タグの作成」ダイアログでオプションを指定します。

    詳細は、「部分タグの作成」のオプションを参照してください。

  3. 「OK」をクリックしてタグを作成します。

タグ付けの一般的なガイドラインを参照してください。

21.6.2.1 「部分タグの作成」のオプション

次の表では、「部分タグの作成」ダイアログで指定する必要があるオプションについて説明しています。

表21-10 「部分タグの作成」のオプション

オプション 説明

タグ

部分タグの名前。

ブランチ/トランク

ODIを構成するブランチまたはトランクの名前。

コメント

コミットしている変更を説明するログ・メッセージ。

すべてのセキュリティ・オブジェクトを含めます

すべてのセキュリティ・オブジェクトを含める場合に選択します。

選択されたオブジェクト

追加するオブジェクト。オブジェクトを追加するには、サポートされているオブジェクトをナビゲーション・ツリーからドラッグ・アンド・ドロップします。オブジェクトを右クリックして、「部分タグに追加」を選択することもできます。

依存オブジェクト

選択したオブジェクトに依存するオブジェクト。

バージョニングされたオブジェクトのみを許可

部分タグへの追加を、バージョニングされたオブジェクトのみに限定する場合は、これを選択します。

ノート:

「バージョニングされたオブジェクトのみを許可」を選択した場合に、バージョニングされていないオブジェクトを追加しようとすると、バージョニングされていないオブジェクトは追加できないというメッセージが表示されます。

シナリオの再生成とバージョニング

選択したODIオブジェクトとその依存関係について、シナリオ・オブジェクトを再生成してバージョニングする場合に選択します。

21.6.3 VCSリポジトリにあるタグからのブランチの作成

VCSリポジトリに存在するタグから、新しいブランチを作成できます。

ノート:

ローカルGitがリモートGitと同期していない場合、タグを使用して新規ブランチの作成を続行するか、両方と同期して新しいブランチを作成できます。

タグからブランチを作成するには:

  1. 「チーム」→「VCSアクション」→「タグからブランチを作成」をクリックします。
  2. 「タグからブランチを作成」ダイアログでオプションを指定します。

    詳細は、「タグからブランチを作成」のオプションを参照してください。

  3. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  4. 「OK」をクリックします。
21.6.3.1 「タグからブランチを作成」のオプション

「タグからブランチを作成」ダイアログで次のオプションを指定する必要があります。

表21-11 「タグからブランチを作成」のオプション

オプション 説明

ブランチ

ブランチの名前。

タグ

ODIリポジトリで構成されているETLプロジェクトのタグのリスト。

コメント

コミットしている変更を説明するログ・メッセージ。

21.7 ODIリポジトリのロック解除

ODIリポジトリは、VCSタグの作成時にロックされることがあります。ロックされた状態で、ODIリポジトリを変更することはできません。タグの作成時に予期せぬエラーが発生し、ODIリポジトリがロックされた状態のままになることがあります。

この場合、OdiLockUnlockVCSRepositoryツールを実行してODIリポジトリのロックを解除することができます。コマンドラインからツールを実行する方法の詳細は、『Oracle Data Integratorツール・リファレンス』コマンドラインからのツールの使用に関する項を参照してください。

OdiLockUnlockVCSRepositoryツールの詳細は、『Oracle Data Integratorツール・リファレンス』OdiLockUnlockVCSRepositoryに関する項を参照してください。

ノート:

OdiLockUnlockVCSRepositoryコマンドを実行するには、VCS管理者権限が必要です。

21.8 バージョンの管理

21.8.1 バージョニングされていないODIオブジェクトをVCSリポジトリに追加

バージョニングされていないすべて、または複数のODIオブジェクトをVCSリポジトリに追加できます。

バージョニングされていないODIオブジェクトをVCSリポジトリに追加するには:

  1. 「チーム」→「VCSアクション」→「バージョニングされていないオブジェクトの追加」をクリックします。

    バージョニングされていないODIオブジェクトすべてのリストが表示されます。

  2. VCSリポジトリに追加するODIオブジェクトを選択します。

    VCSへのODIオブジェクトの追加ダイアログにリストされているODIオブジェクトを複数またはすべて選択します。

  3. 「コメント」フィールドに、VCSリポジトリに追加するODIオブジェクトの説明を入力します。
  4. 選択したODIオブジェクトの依存オブジェクトを追加する場合は、「依存関係を含める」を選択します。
  5. 選択したODIオブジェクトとその依存関係について、シナリオ・オブジェクトを再生成してバージョニングするには、「シナリオの再生成とバージョニング」を選択します。
  6. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。

    ノート:

    VCSにコンテナ・オブジェクトを追加すると、その子オブジェクトもすべて同じVCSに追加されます。

21.8.2 バージョニングされているコンテナのバージョニングされていない子オブジェクトをVCSリポジトリに追加する

バージョニングされているコンテナのバージョニングされていない子オブジェクトをVCSリポジトリに追加できます。

バージョニングされているコンテナのバージョニングされていない子オブジェクトをVCSリポジトリに追加するには:

  1. VCSリポジトリに追加するバージョニングされていない子オブジェクトのバージョニングされているコンテナを右クリックします。
  2. 「バージョン」→「バージョニングされていないオブジェクトのVCSへの追加」を選択します。

    VCSへのODIオブジェクトの追加ダイアログが表示されます。

  3. リストされている子オブジェクトの依存オブジェクトを追加してバージョニングする場合は、「依存関係を含める」を選択します。
  4. 「コメント」フィールドに、VCSリポジトリに追加する子オブジェクトの説明を入力します。
  5. 選択した子オブジェクトとその依存関係について、シナリオ・オブジェクトを再生成してバージョニングするには、「シナリオの再生成とバージョニング」を選択します。
  6. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。

21.8.3 バージョニングされていない1つのODIオブジェクトをVCSリポジトリに追加

バージョニングされていない1つのODIオブジェクトをVCSリポジトリに追加できます。

バージョニングされていない1つのODIオブジェクトをVCSリポジトリに追加するには:

  1. VCSリポジトリに追加するODIオブジェクト(フォルダ、モデル、データストア、パッケージなど)を右クリックします。
  2. 「バージョン」→「VCSに追加」を選択します。

    VCSへのODIオブジェクトの追加ダイアログが表示されます。

    ノート:

    「ODIオブジェクトをVCSに追加ダイアログには、選択したODIオブジェクトと一緒に追加する必要がある子ODIオブジェクトもリストされます。
  3. 「コメント」フィールドに、VCSリポジトリに追加するODIオブジェクトの説明を入力します。
  4. 選択したODIオブジェクトの依存オブジェクトを追加してバージョニングする場合は、「依存関係を含める」を選択します。
  5. 選択したODIオブジェクトとその依存関係について、シナリオ・オブジェクトを再生成してバージョニングするには、「シナリオの再生成とバージョニング」を選択します。
  6. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。

    ノート:

    VCSにコンテナ・オブジェクトを追加すると、その子オブジェクトもすべて同じVCSに追加されます。

21.8.4 VCSリポジトリ内のバージョン制御されているODIオブジェクトの削除、移動および名前変更

標準のODIコンテキスト・メニューを使用して、VCSリポジトリ内のバージョン制御されているODIオブジェクトを削除、移動および名前変更できます。

21.8.4.1 バージョン制御されているODIオブジェクトの削除

バージョン制御されているODIオブジェクトをVCSリポジトリから削除するには:

  1. 削除するODIオブジェクトを右クリックします。

  2. 「削除」を選択します。

    または

  1. 削除するODIオブジェクトを選択します。
  2. [Del]キーを押します。
21.8.4.2 バージョン制御されているODIオブジェクトの移動

バージョン制御されているODIオブジェクトをVCSリポジトリに移動するには:

  1. 移動するODIオブジェクトを選択します。

  2. それを移動先コンテナにドラッグ・アンド・ドロップします。

    または

  1. 移動するODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「切取り」を選択します。
  3. オブジェクトを移動する移動先コンテナを右クリックします。
  4. 「貼付け」を選択します。
21.8.4.3 バージョン制御されているODIオブジェクトの名前変更

VCSリポジトリ内のバージョン制御されているODIオブジェクトを名前変更するには:

  1. 名前変更するODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「開く」を選択します。

    ODIオブジェクト・エディタが表示されます。

  3. 「名前」フィールドを編集して、ODIオブジェクトの名前を変更します。

21.8.5 バージョン制御されているODIオブジェクトのバージョンの作成

バージョン制御された2種類のODIオブジェクト(ファースト・クラス・オブジェクト(FCO)とコンテナ・オブジェクト)に対してバージョンを作成できます。

バージョン制御されているODIオブジェクトを変更するときは常に、その新しいバージョンを作成できます。コンテナ・オブジェクトのバージョンを作成するときには、子オブジェクトもすべてバージョニングされます。

バージョン・コントロールされているODIオブジェクトのバージョンを作成するには:

  1. バージョンを作成するODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「バージョン」→「VCSバージョンの作成」を選択します。
  3. 「バージョンの作成」ダイアログで情報を確認します。

    詳細は、バージョンの作成」のオプションを参照してください。

  4. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  5. 「OK」をクリックします。
21.8.5.1 「バージョンの作成」のオプション

バージョン制御された親コンテナ・オブジェクトのバージョンを作成するとき、子オブジェクトに関する情報もダイアログに表示されます。

次の表では、「バージョンの作成」ダイアログで指定する必要があるオプションについて説明しています。

表21-12 「バージョンの作成」のオプション

オプション 説明

名前

作成する子オブジェクトの名前。

ノート:

これは読取り専用フィールドです。

タイプ

作成する子オブジェクトのタイプ。

ノート:

これは読取り専用フィールドです。

パス

VCSリポジトリに存在する子オブジェクトのパス。

ノート:

これは読取り専用フィールドです。

コメント

作成されたバージョンの説明。

子オブジェクト(コンテナ・オブジェクトの場合のみ)

子オブジェクトを追加、変更または削除するかどうかを指定する表。

依存関係を含める

選択したODIオブジェクトの依存オブジェクトを追加してバージョニングする場合に選択します。

シナリオの再生成とバージョニング

選択したODIオブジェクトとその依存関係について、シナリオ・オブジェクトを再生成してバージョニングする場合に選択します。

21.8.6 バージョン制御されているODIオブジェクトを前のバージョンにリストア

バージョン制御されているODIオブジェクトを、VCSリポジトリの前のバージョンまたはリビジョンにリストアできます。

バージョン制御されているODIオブジェクトを前のバージョンにリストアするには:

  1. VCSリポジトリからリストアするODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「バージョン」→「VCSからリストア」を選択します。
  3. VCSリポジトリからオブジェクトをリストア・ダイアログでオプションを指定します。
  4. 「OK」をクリックします。
  5. インポート・レポートを表示して、オブジェクトが正常にインポートされたかどうかを確認し、レポートを閉じます。
  6. マージでリストアする場合には、マージ付きでリストアで説明されているステップを追加で実行する必要があります。
21.8.6.1 VCSリポジトリからオブジェクトをリストアのオプション

次の表では、VCSリポジトリからオブジェクトをリストア・ダイアログで指定する必要があるオプションについて説明しています。

表21-13 VCSリポジトリからオブジェクトをリストアのオプション

オプション 説明

名前

リストアするODIオブジェクトの名前。

これは読取り専用フィールドです。

タイプ

リストアするODIオブジェクトのタイプ。

これは読取り専用フィールドです。

パス

VCSリポジトリに存在するODIオブジェクトのパス。

これは読取り専用フィールドです。

バージョンの選択

「バージョンの選択」ダイアログにアクセスし、Subversionリポジトリに存在するODIオブジェクトの特定のバージョンを選択する場合にクリックします。

バージョン

選択したODIオブジェクトのバージョンを表示します。

バージョン番号を手動でここに入力することもできます。

マージでリストア

「マージ」オプションを使用してODIオブジェクトをリストアする場合に選択します。

マージの実行の詳細は、マージの実行を参照してください。

マージで子オブジェクトをリストアします

「マージ」オプションを使用してODIオブジェクトとその子オブジェクトをリストアする場合に選択します。

21.8.6.2 マージでリストア

「マージでリストア」オプションを選択して、ODIオブジェクトを前のバージョンにリストアするステップを実行すると、選択したバージョンとマージしたオブジェクトとの差異が、「バージョン比較結果」ウィンドウに表示されます。「バージョン比較結果」の確認が済むと、「マージの実行」アイコン(「マージの実行」アイコン)を使用してマージの実行に進むことができます。ODIオブジェクトをリストアするマージのマージ結果が表示されます。

ノート:

  • 「マージの実行」アイコン(「マージの実行」アイコン)が有効になるのは、「VCSリポジトリからオブジェクトをリストア」ダイアログで「マージでリストア」オプションを選択している場合のみです。

  • 「マージの実行」アイコン(「マージの実行」アイコン)を使用してマージを実行に進まなかった場合、オブジェクトはリストアされません。

マージでリストアするには:

  1. 「マージでリストア」オプションを選択して、ODIオブジェクトを前のバージョンリストアするステップを実行します。

    詳細は、バージョン制御されているODIオブジェクトを前のバージョンからリストアを参照してください。

  2. 「バージョン比較結果」ウィンドウで、「マージの実行」アイコン(「マージの実行」アイコン)をクリックします。

    コンテナ・オブジェクトをリストアしている場合は、「マージ結果」ウィンドウに、マージされたオブジェクトのリストが表示されます。

    FCOをリストアしている場合は、「マージ競合解決」タブが開き、オブジェクトのバージョン間の差異が表示されます。

    ノート:

    FCOをリストアする場合、「マージ・オブジェクト選択」は適用されません。関係するオブジェクトが1つだけで、ODIマージは作成されないからです。
  3. 「マージ・オブジェクト選択」タブには、マージ結果をフィルタし、マージしたオブジェクトに対して処理を実行するオプションがあります。

    詳細は、マージ・オブジェクト選択を参照してください。

  4. 競合を解決するステップは、次のとおりです。

    1. 「マージ・オブジェクト選択」タブで、競合するオブジェクトを選択し、「マージの実行」アイコン(「マージの実行」アイコン)をクリックします。

      「マージ競合解決」タブが開き、オブジェクトのバージョン間の差異が表示されます。

      競合解決の詳細は、マージ競合解決を参照してください。

    2. ステップ"a"を実行して、競合しているオブジェクトはすべて解決します。

  5. 「マージ結果」ウィンドウを閉じます。

ノート:

ODIオブジェクトが'名前変更/コピー/移動'の直前のバージョンにすでにリストアされている場合、'名前変更/コピー/移動'のアクションによるバージョンからの「マージでリストア」を実行すると、「違いが見つかりません」という結果になります。

ODIオブジェクトの名前変更または移動後のバージョンの作成には、次のステップが含まれます。
  1. '名前変更/コピー/移動'のアクションによるバージョンの作成(既存のXMLファイルはVCS内の新しい場所にコピーされるが、XMLファイルのコンテンツは直前のバージョンと同じままです)。
  2. '変更'のアクションによるバージョンの作成(変更されたXMLコンテンツを含みます)。

ODIオブジェクトが、ステップ1に示されている直前のバージョンにすでにリストアされている場合、ステップ1で作成されたバージョンへのリストア(つまり、'名前変更/コピー/移動'のアクションによるバージョン)の結果は「違いが見つかりません」となります。この場合、ステップ2で作成されたバージョン(つまり、'変更'のアクションによるバージョン)にリストアする必要があります。

21.8.6.2.1 マージ・オブジェクト選択

「マージ・オブジェクト選択」タブには、マージ結果のフィルタリング、マージ・オブジェクトの表示、およびマージしたオブジェクトにおけるマージ競合処理のオプションがあります。

マージ・オブジェクト・フィルタの基準

次の表では、「マージ結果」ダイアログの「マージ・オブジェクト選択」タブで指定する必要がある各種のフィルタ・オプションについて説明しています。

表21-14 マージ・フィルタ

オプション 説明

マージ・ステータス

表示するマージのマージ・ステータスを選択します。

マージ名

表示するマージの名前を選択します。

表21-15 マージ・オブジェクト・フィルタ

オプション 説明

オブジェクトのフル・パスの表示

マージ・オブジェクトのフルパスを表示するときに選択します。

ノート:

これを選択しない場合、マージ・オブジェクトの名前のみが表示されます。

マージ・オブジェクト・ステータス

マージ・オブジェクトを、マージ・ステータスに基づいて表示します。選択できるのは、すべてのオブジェクトまたは競合しているオブジェクト、追加、削除、マージしたオブジェクトです。

マージ・オブジェクト所有者

マージ・オブジェクトを、所有者別に表示します。

オブジェクト・タイプ

マージ・オブジェクトを、タイプに基づいて表示します。

マージ・オブジェクト

「マージ・オブジェクト」表には、マージ・オブジェクトとその 「競合ステータス」、「問題のマージ」、マージの問題の詳細、「マージ・ステータス」、「マージ・アクション」、「タイプ」および「マージ・オブジェクト所有者」がリストされます。オブジェクトをマーク済としてマークして、マーク・ステータスを受け入れられる列も2つあります。

ノート:

マージ・オブジェクトは、名前のアルファベット順にソートされます。列ヘッダーをクリックすることで、任意の列を基準にしてマージオブジェクトをソートできます。

マージ競合の処理

マージを実行したときには、次のタイプのマージ競合が発生します。

  1. 追加の競合

    ソースとターゲットの両方のリポジトリに、同じ名前またはコードでオブジェクトが作成された場合に発生します。追加の競合が発生したオブジェクトは、「追加保留中」というマージ・ステータスで「マージ・オブジェクト選択」タブに表示されます。

    ターゲット・リポジトリでオブジェクトの名前を変更するか、オブジェクトのコードを更新することができます。「マージ・ステータスを受入れ」を選択して、「保存」アイコン(「保存」アイコン)をクリックすると、オブジェクトのマージ・ステータスが「追加済」に更新されます。

  2. 削除の競合

    ソース・リポジトリからオブジェクトを削除するときに発生します。削除の競合が発生したオブジェクトは、「削除保留中」というマージ・ステータスで「マージ・オブジェクト選択」タブに表示されます。

    「マージ・ステータスを受入れ」を選択して、「保存」アイコン(「保存」アイコン)をクリックすると、オブジェクトのマージ・ステータスが「削除済」に更新されます。

  3. オブジェクト変更の競合

    ソースおよびターゲット・リポジトリでオブジェクトが変更されるときに発生します。オブジェクト変更の競合が発生したオブジェクトは、「進行中」というマージ・ステータスで「マージ・オブジェクト選択」タブに表示されます。

    競合を解決するには、「マージ・ステータスを受入れ」を選択して、「保存」アイコン(「保存」アイコン)をクリックし、オブジェクトのマージ・ステータスを「完了しました」に更新します。

    ノート:

    競合を解決しないまま「オブジェクトをマージ済とマーク」を選択すると、競合が無視され、オブジェクトは更新されません。

「すべてを「オブジェクトをマージ済とマーク」または「マージ・ステータスを受入れ」として設定」アイコン(「すべてを「オブジェクトをマージ済とマーク」または「マージ・ステータスを受入れ」として設定」アイコン)、または「すべてを「オブジェクトをマージ済とマーク」または「マージ・ステータスを受入れ」として設定解除」アイコン(「すべてを「オブジェクトをマージ済とマーク」または「マージ・ステータスを受入れ」として設定解除」アイコン)をクリックして、すべての列を選択するか選択解除し、オブジェクトをマージ済としてマークする(「オブジェクトをマージ済とマーク」)か、マージ・ステータスを受け入れます(「マージ・ステータスを受入れ」)。

ノート:

検証をサポートしているオブジェクトをマージ済としてマークすると、自動的に検証が実行され、問題が検出された場合には検証ルールが表示されます。

次の表では、マージ済オブジェクトに対して実行できる様々な処理について説明します。

表21-16 マージ競合の処理

アクション マージ・ステータス マージ・アクション オブジェクトをマージ済とマーク マージ・ステータスを受入れ

オブジェクトをマージ

完了

オブジェクトを追加

追加済

マージ・オブジェクトにオブジェクト変更の競合がある

進行中

マージ・オブジェクトにオブジェクト変更の競合があり、マージ済としてマークされる

マージ済としてマーク

はい

マージ・オブジェクトにオブジェクト変更の競合があり、マージ済としてマークされて保存される

完了

はい

マージ・オブジェクトに追加の競合がある

追加保留中

マージ・オブジェクトに追加の競合があり、マージ済としてマークされる

追加保留中

マージ済としてマーク

はい

マージ・オブジェクトに追加の競合があり、マージ・ステータスが受入れ済

追加保留中

追加用にマーク

はい

マージ・オブジェクトに追加の競合があり、マージ済としてマークされて保存される

追加をスキップ

追加をスキップ

はい

マージ・オブジェクトに追加の競合があり、マージ・ステータスが受入れ済で保存済

追加済

追加済

はい

マージ・オブジェクトに削除の競合がある

削除保留中

マージ・オブジェクトに削除の競合があり、マージ済としてマークされる

削除保留中

マージ済としてマーク

はい

マージ・オブジェクトに削除の競合があり、マージ・ステータスが受入れ済

削除保留中

削除対象としてマーク済

はい

マージ・オブジェクトに削除の競合があり、マージ済としてマークされて保存される

削除をスキップ

削除をスキップ

はい

マージ・オブジェクトに削除の競合があり、マージ・ステータスが受入れ済で保存済

削除済

削除済

はい

ノート:

  • 複数のオブジェクト(親および子)が「追加保留中」ステータスの場合、親オブジェクトが追加対象としてマークされ、それに子オブジェクトが続きます。

  • 複数のオブジェクト(親および子)が「進行中」ステータスの場合、変更されたオブジェクトの競合は任意の順序で解決できます。

  • 複数のオブジェクト(親および子)が「削除保留中」ステータスの場合、削除の競合は任意の順序で解決できます。親オブジェクトのマージ・ステータス受入れ(削除済)を選択した場合、子オブジェクトもマージ・ステータス受入れ(削除済)と解決される必要があります。つまり、親オブジェクトを削除した場合、子オブジェクトは親なしでは存在できないため、子ステータスも削除する必要があります。ユーザーは、子オブジェクトにマージ・ステータス受入れを、親オブジェクトにマージ済としてマーク(削除スキップ)を選択できます。

21.8.6.2.2 マージ競合解決

「マージ競合解決」タブには、競合間を移動するオプションのほか、オブジェクトを追加する、ツリーのノードを展開または縮小する、マージ結果オブジェクトを保存する、オブジェクト競合を修正済としてマークする、バージョンをリストアする、ソース・バージョンをリポジトリ・オブジェクトとして使用する、オブジェクトを編集する、表示オプションを編集する、レポートを印刷するなどのオプションがあります。

マージ結果ツリーには、マージ競合のないオブジェクトも含まれます。左側のツリーにはソース・バージョンからのオブジェクト、右側のツリーにはリポジトリ・オブジェクトからのオブジェクトが表示されます。左または右のツリーからオブジェクトを選択し、マージ結果ツリーに追加できます。詳細は、表21-17を参照してください。

すべての競合を解決したら、「マージ・オブジェクトをリポジトリに保存」アイコン(「マージ・オブジェクトをリポジトリに保存」アイコン)をクリックし、マージ結果ツリー上の値でリポジトリ・オブジェクトを更新できます。

「マージ競合解決」タブのアイコン

次の表では、「マージ競合解決」タブに表示される各種のアイコンについて説明します。

表21-17 「マージ競合解決」タブのアイコン

アイコン 名前 説明
「リフレッシュ」アイコン

リフレッシュ

結果をリフレッシュします。

「すべて展開」アイコン

すべて展開

ツリーのすべてのノードを展開します。

「すべて閉じる」アイコン

すべて閉じる

ツリーのすべてのノードを縮小します。

「最初の競合」アイコン

最初の競合

最初の競合にジャンプします。

「前の競合」アイコン

前の競合

前の競合にジャンプします。

「次の競合」アイコン

次の競合

次の競合にジャンプします。

「最後の競合」アイコン

最後の競合

最後の競合にジャンプします。

「現在のすべての競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてソース・バージョン・ツリーからすべてのオブジェクトを選択」アイコン

現在のすべての競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてソース・バージョン・ツリーからすべてのオブジェクトを選択

左のツリーから選択したオブジェクトと、競合しているそのすべての子をマージ・ツリーに移入します。

ノート:

これが有効なのは、選択したオブジェクトが競合状態にある場合だけです。
「現在の競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてソース・バージョン・ツリーからオブジェクトを選択」アイコン

現在の競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてソース・バージョン・ツリーからオブジェクトを選択

左のツリーから選択したオブジェクトをマージ・ツリーに移入します。

ノート:

これが有効なのは、選択したオブジェクトが競合状態にあるか、プロパティ・ノードである場合だけです。
競合を無視するアイコン

競合を無視する、つまりソース・バージョン・ツリーのオブジェクトもリポジトリ・オブジェクトも、現在の競合のマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとして選択しない

左または右のツリーのオブジェクトを選択せずにマージ・ツリーに移入します。

ノート:

これが有効なのは、選択したオブジェクトが競合状態にあるか、プロパティ・ノードである場合だけです。
「現在の競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてリポジトリ・オブジェクト・ツリーからオブジェクトを選択」アイコン

現在の競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてリポジトリ・オブジェクト・ツリーからオブジェクトを選択

右のツリーから選択したオブジェクトをマージ・ツリーに移入します。

ノート:

これが有効なのは、選択したオブジェクトが競合状態にあるか、プロパティ・ノードである場合だけです。
「現在のすべての競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてリポジトリ・オブジェクト・ツリーからすべてのオブジェクトを選択」アイコン

現在のすべての競合についてマージ・オブジェクト・ツリー・オブジェクトとしてリポジトリ・オブジェクト・ツリーからすべてのオブジェクトを選択

右のツリーから選択したオブジェクトと、競合しているそのすべての子をマージ・ツリーに移入します。

ノート:

これが有効なのは、選択したオブジェクトが競合状態にある場合だけです。
「マージ・オブジェクトをリポジトリに保存」アイコン

マージ・オブジェクトをリポジトリに保存

リポジトリ・オブジェクトを、マージ・ツリーの値で更新します。

ノート:

これが有効なのは、競合がすべて解決されている場合です。
「オブジェクトの競合を解決済としてマーク」アイコン

オブジェクトの競合を解決済としてマーク

オブジェクトの競合すべてを解決済としてマークします。

リポジトリ・バージョンとしてバージョンをリストア・アイコン

リポジトリ・バージョンとしてバージョンをリストア

バージョンのリストア

現在のソース・バージョンをターゲット・リポジトリ・バージョンとして使用のアイコン

現在のソース・バージョンをターゲット・リポジトリ・オブジェクトとして使用します。

ソース・バージョンをリポジトリ・オブジェクトとして使用

「リポジトリ・オブジェクトの編集」アイコン

リポジトリ・オブジェクトの編集

FCOオブジェクトの編集

「色分けおよびフィルタ処理」アイコン

色分けおよびフィルタ処理

「表示オプション」ダイアログが表示され、そこでフィールドとオブジェクトに色を割り当てることができます。

「すべてのフィルタをデフォルトにリセット」アイコン

すべてのフィルタをデフォルトにリセット

すべてのフィルタをデフォルトにリセットします。

「レポートの生成」アイコン

レポートの生成

マージ・オブジェクトのPDFレポートを生成します。

マージ・ソース・インジケータ

マージ結果オブジェクトのソースは、「マージの結果」ツリーの「マージ・ソース」列で確認できます。

表21-18 「マージ・ソース」列のアイコン

アイコン 説明
左のツールチップ

マージ・ソースは左側

右のツールチップ

マージ・ソースは右側

混合ツールチップ

マージ・ソースは、左と右またはどちらでもないの組合せ

どちらのツールチップでもない

マージ・ソースは左と右どちらでもない

オブジェクトの色のマージ

バージョン・ツリーに表示されるマージ・オブジェクトには、実行された処理に基づいて異なる色が割り当てられます。

デフォルトでは、追加されたオブジェクトが緑色、変更されたオブジェクトが黄色、削除されたオブジェクトが赤、変更なしのオブジェクトが色なしです。「色分けとフィルタリング」アイコン(「色分けおよびフィルタ処理」アイコン)をクリックすれば、色をカスタマイズできます。

21.8.7 ODIリポジトリで削除した、バージョン制御されているODIオブジェクトをリストア

ODIリポジトリでバージョン制御されているオブジェクトを誤って削除した場合には、VCSリポジトリからリストアできます。

ODIリポジトリで削除された、バージョン制御されているODIオブジェクトをリストアするには:

  1. 「チーム」→「VCSアクション」→「削除されたオブジェクトのリストア」をクリックします。

    「削除されたODIオブジェクトのリストア」ダイアログが表示されます。

  2. 「バージョン検索基準」で、VCSリポジトリのオブジェクトのバージョンを検索する基準を指定します。
  3. 「適用」をクリックします。ODIリポジトリから削除されたすべてのバージョン制御されたオブジェクトが、「バージョン」にリストされます。
  4. リストされたODIオブジェクトの各バージョンについて、詳細を確認します。
  5. リストアするバージョンを選択し、「オブジェクトをリストア」アイコン(「オブジェクトをリストア」アイコン)をクリックします。
  6. インポート・レポートを表示して、オブジェクトが正常にインポートされたかどうかを確認し、レポートを閉じます。
  7. 「削除されたODIオブジェクトのリストア」ダイアログで、「閉じる」をクリックします。
21.8.7.1 「バージョン検索基準」 - 「削除されたオブジェクトのリストア」

次の表では、「削除されたODIオブジェクトのリストア」ダイアログの「バージョン検索基準」セクションで指定する必要があるオプションについて説明しています。

表21-19 「バージョン検索基準」 - 「削除されたオブジェクトのリストア」のオプション

オプション 説明

日付範囲

削除されたバージョンを日付の範囲によってフィルタ処理する場合に選択します。

バージョン範囲(Subversionにのみ適用可能)

最初と最後のバージョンを入力して、この範囲内のすべてのバージョンを表示します。

ノート:

「バージョン範囲」フィールドが空のままの場合は、オブジェクトのすべてのバージョンが表示されます。バージョン範囲の下限値が指定されていない場合は、指定された上限より小さいバージョンがすべて表示されます。同様に、バージョン範囲の上限値が指定されていない場合は、指定された下限より大きいバージョンがすべて表示されます。

パス

ODIリポジトリ内のODIオブジェクトのパス。

コメント

選択したオブジェクト・バージョンでコミットされた変更を記述するログ・メッセージを入力します。

名前

削除されたバージョン制御されたオブジェクトの名前を入力します。

テキストの全体一致

「パス」、「コメント」、「名前」の各フィールドの内容に厳密に一致するテキストを検索するときに選択します。

リストアしたオブジェクトと重複オブジェクトを表示

次の状態のオブジェクトをすべて表示するときに選択します。

  • 削除およびリストア済。

  • 削除済で、既存のオブジェクトに同じ名前がある。

21.8.8 ODIリポジトリからの保留中の変更の表示

ODIとVCSの統合によって、ODIリポジトリで変更されたが、まだVCSリポジトリにコミットされていないオブジェクトすべてを表示するオプションが使えるようになりました。

VCSリポジトリへのコミットが必要な保留中の変更を確認したうえで、選択したオブジェクトの新しいバージョンを作成するか、変更を無視して選択したオブジェクトを前のバージョンに戻すことができます。

保留中の変更を表示するには:

  1. 「チーム」>「VCSアクション」>「保留中の変更」をクリックします。

    「保留中の変更」(VCS)ウィンドウに、バージョニングされた変更済ODIオブジェクトのリストが表示されます。

    「保留中の変更」(VCS)ウィンドウで使用できるオプションの詳細は、「保留中の変更」(VCS)のオプションを参照してください。

  2. 保留中の変更を確認するオブジェクトを選択し、「バージョンの作成」を選択します。

    「保留中の変更のコミット・ダイアログ」が開き、選択したオブジェクトとその子オブジェクトが表示されます。

  3. 「OK」をクリックします。
21.8.8.1 「保留中の変更」(VCS)のオプション

次の表では、「保留中の変更」(VCS)ウィンドウで使用できるオプションを説明します。

表21-20 「保留中の変更」(VCS)のオプション

オプション 説明

リフレッシュ

ODIリポジトリに問合せを再送信して、現在のウィンドウをリフレッシュします。

バージョンの作成

選択したオブジェクトのバージョンを作成します。

ノート:

このオプションは、少なくとも1つの行で「選択」チェック・ボックスを選択しているときに使用できます。

最新バージョンのリストア

オブジェクトでの現在の変更を無視し、前のバージョンにリストアします。

ノート:

このオプションは、1つの行だけで「選択」チェック・ボックスを選択しているときに使用できます。

比較アクション

選択したオブジェクトを前のバージョンと比較します。

ノート:

このオプションは、1つの行をハイライトしているときにのみ使用できます。

21.8.9 バージョン制御されているODIオブジェクトのバージョン履歴の表示

VCSリポジトリにあるVCSプロジェクトのトランク、複数のブランチおよびタグにわたって、バージョン制御されたODIオブジェクトのバージョン履歴を表示できます。

ODIオブジェクトのバージョン履歴を表示するには:

  1. バージョン履歴を表示するODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「バージョン」→「バージョン履歴」を選択します。
  3. 「バージョン検索基準」で、選択したODIオブジェクトのバージョンを検索する基準を指定します。

    詳細は、「バージョン検索基準 - バージョン履歴の表示」を参照してください。

  4. 「適用」をクリックします。
  5. 「バージョン」で、VCSリポジトリに存在する中から選択したODIオブジェクトのバージョンがすべてリストされます。
  6. ODIオブジェクトの各バージョンについて、バージョン履歴の詳細を確認します。
  7. 「閉じる」をクリックします。

「「バージョン履歴」ウィンドウからのODIオブジェクトのバージョンの比較」で説明しているステップに従って、ODIオブジェクトのバージョンを比較できます。

21.8.9.1 「バージョン検索基準」 - バージョン履歴の表示

次の表では、「バージョン履歴」ウィンドウの「バージョン検索基準」セクションで指定する必要があるオプションについて説明します。

表21-21 「バージョン検索基準」 - バージョン履歴の表示のオプション

オプション 説明

ブランチ/タグ/トランク

ODIリポジトリのマップ先に応じて、ブランチ、タグまたはトランクを選択します。

ブランチ/タグ

リストから適切なブランチまたはタグを選択します。

ノート:

このリストは「ブランチ」または「タグ」チェック・ボックスが選択されている場合にのみ移入されます。

日付範囲

バージョンが作成された日付の範囲を入力する場合に選択します。

バージョン範囲(Subversionにのみ適用可能)

最初と最後のバージョンを入力して、この範囲内のすべてのバージョンを表示します。

ノート:

「バージョン範囲」フィールドが空のままの場合は、オブジェクトのすべてのバージョンが表示されます。バージョン範囲の下限値が指定されていない場合は、指定された上限より小さいバージョンがすべて表示されます。同様に、バージョン範囲の上限値が指定されていない場合は、指定された下限より大きいバージョンがすべて表示されます。

パス

ODIリポジトリ内のODIオブジェクトのパス。

ノート:

ワイルド・カード文字として*を使用できます。

コメント

選択したオブジェクト・バージョンでコミットされた変更を記述するログ・メッセージを入力します。

ノート:

ワイルド・カード文字として*を使用できます。

テキストの全体一致

「パス」と「コメント」の各フィールドの内容に厳密に一致するテキストを検索するときに選択します。

21.8.10 「バージョン履歴」ダイアログからのODIオブジェクトのバージョンの比較

「バージョン履歴」ウィンドウからODIオブジェクトのバージョンを比較して、バージョン間の差異を確認できます。VCSリポジトリにあるオブジェクトの2つのバージョンを比較することも、VCSリポジトリにあるバージョンと、ODIリポジトリの現在のオブジェクトを比較することもできます。

ODIオブジェクトのバージョンを比較するには:

  1. バージョンを比較するODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「バージョン」→「バージョン履歴」を選択します。
  3. 「バージョン検索基準」で、選択したODIオブジェクトのバージョンを検索する基準を指定します。

    詳細は、「バージョン検索基準 - バージョン履歴の表示」を参照してください。

  4. 「適用」をクリックします。VCSリポジトリに存在する中から選択したODIオブジェクトのバージョンがすべて、「バージョン」にリストされます。
  5. 次のいずれかを行います:
    • VCSリポジトリのオブジェクトの2つのバージョンを追加するには:

      比較する2つのバージョンを選択して「比較」アイコン(「比較」アイコン)をクリックし、「選択されたバージョンの比較」を選択します。

      比較のタイプの詳細は、比較のタイプを参照してください。

    • VCSリポジトリのオブジェクトのバージョンを、ODIリポジトリの現在のオブジェクトと比較するには:

      ODIリポジトリの現在のオブジェクトと比較するバージョンを選択して「比較」アイコン(「比較」アイコン)をクリックし、「リポジトリ・オブジェクトと比較」を選択します。

  6. 「バージョン比較結果」ウィンドウで、2つのバージョンの差異を確認します。

    「バージョン比較結果」ウィンドウには、差異のナビゲート、比較結果のフィルタ、表示オプション(カラー・コーディング)の変更、レポートの生成、ツリーのノードの開閉、マージの実行などのアイコンがあります。

    詳細は、「バージョン比較結果」ウィンドウのアイコンを参照してください。

  7. 「閉じる」をクリックします。
21.8.10.1 比較のタイプ

VCSリポジトリで2つのバージョンのオブジェクトを比較するとき、実行できる比較のタイプは次のとおりです。

3方向比較

3方向比較は、比較する2つのバージョンに、共通の祖先としてベース・バージョンがある場合に実行します。「バージョン比較結果」ウィンドウには、3つの全バージョン間の差異が表示されます。3方向比較のベース・バージョンは、比較対象として選択した2つのオブジェクトの下に表示されます。

2方向比較

2方向比較は、次の場合に実行します。:

  • 比較する2つのバージョンに、共通の祖先であるベース・バージョンがない。

  • ユーザーが3方向比較の実行を明示的に選択しない場合。

「バージョン比較結果」ウィンドウには、2つのバージョン間の差異が表示されます。「バージョン比較結果」ウィンドウの下部にベース・バージョンが表示されない場合は、2方向比較を実行したことになります。

21.8.10.2 「バージョン比較結果」ウィンドウのアイコン

次の表では、「バージョン比較結果」ウィンドウで使用できるアイコンについて説明します。

Table 21-22 「バージョン比較結果」ウィンドウのアイコン

アイコン 名前 説明

「リフレッシュ」アイコン

リフレッシュ

結果をリフレッシュします。

「最初の差分に移動」アイコン

最初の差分に移動

最初の差分にジャンプします。

「前の差分へ」アイコン

前の差分に移動

前の差分にジャンプします。

「次の差分へ」アイコン

次の差分に移動

次の差分にジャンプします。

「最後の差分に移動」アイコン

最後の差分に移動

最後の差分にジャンプします。

「色分けおよびフィルタ処理」アイコン

色分けおよびフィルタ処理

「表示オプション」ダイアログが表示され、そこでフィールドとオブジェクトに色を割り当てることができます。

「すべてのフィルタをリセット」アイコン

すべてのフィルタをリセット

すべてのフィルタをデフォルトにリセットします。

「レポートの生成」アイコン

レポートの生成

レポートを生成します。

「すべて展開」アイコン

すべて展開

ツリーのすべてのノードを展開します。

「すべて閉じる」アイコン

すべて閉じる

ツリーのすべてのノードを縮小します。

「マージの実行」アイコン

マージの実行

変更をマージします。

詳細は、マージでリストアマージの実行を参照してください。

21.8.11 バージョン制御されているODIオブジェクトのバージョン・ツリーの表示

VCSリポジトリに存在する複数のブランチ、タグまたはトランクにわたって、バージョン制御されているODIオブジェクトのバージョン履歴を表示できます。

バージョン・ツリー・グラフの各リビジョン・ノートは、VCSリポジトリにおけるリビジョンを表しています。ノードは、色で区別されています。追加した項目は緑色、削除した項目は赤、変更した項目は黒、名前を変更/移動した項目は青、リストアした項目は黄色でそれぞれ表示されます。

バージョン制御されているODIオブジェクトのバージョン・ツリーを表示するには:

  1. ODIオブジェクトを右クリックして、「バージョン」→「VCS」→「バージョン・ツリー」を選択します。

    「バージョン・ツリー」エディタが開き、VCSリポジトリのオブジェクトについて各バージョン、タグ、ブランチが表示されます。

  2. バージョン・ツリー全体を表示するには、水平方向にスクロールしてください。

    ノート: バージョン・ノードは、楕円が長方形で囲まれた形で表示され、アクション・ノードは楕円で表示されます。

  3. バージョン・ノートをクリックすると、バージョン・プロパティの下にバージョン属性が表示されます。
  4. 「バージョン・ツリー」エディタを閉じます。

「「バージョン・ツリー」エディタからのODIオブジェクトのバージョンの比較」で説明しているステップに従って、ODIオブジェクトのバージョンを比較できます。

21.8.12 「バージョン・ツリー」エディタからのODIオブジェクトのバージョンの比較

「バージョン・ツリー」エディタからODIオブジェクトのバージョンを比較して、バージョン間の差異を確認できます。VCSリポジトリにあるオブジェクトの2つのバージョンを比較することも、VCSリポジトリにあるバージョンと、ODIリポジトリの現在のオブジェクトを比較することもできます。

ODIオブジェクトのバージョンを比較するには:

  1. バージョンを比較するODIオブジェクトを右クリックします。
  2. 「バージョン」>「バージョン・ツリー」を選択します。
  3. 次のいずれかを行います:
    • VCSリポジトリのオブジェクトの2つのバージョンを追加するには:

      比較する2つのバージョン・ノートを選択して「比較」アイコン(「比較」アイコン)をクリックし、「選択されたバージョンの比較」を選択します。

      比較のタイプの詳細は、比較のタイプを参照してください。

    • VCSリポジトリのオブジェクトのバージョンを、ODIリポジトリの現在のオブジェクトと比較するには:

      ODIリポジトリの現在のオブジェクトと比較するバージョン・ノートを選択し、「比較」アイコン(「比較」アイコン)をクリックし、「リポジトリ・オブジェクトと比較」を選択します。

  4. 「バージョン比較結果」ウィンドウでバージョン間の差異を確認します。

    「バージョン比較結果」ウィンドウには、差異のナビゲート、比較結果のフィルタ、表示オプション(カラー・コーディング)の変更、レポートの生成、ツリーのノードの開閉、マージの実行などのアイコンがあります。

    詳細は、「バージョン比較結果」ウィンドウのアイコンを参照してください。

  5. 「閉じる」をクリックします。

21.9 プル/プッシュの実行

ノート:

ODIがGitオフライン・モードで構成されている場合のみ、「プル」および「プッシュ」メニュー・オプションが有効になります。

プル

ローカルGitブランチが最新ではない場合、プル操作により、これをリモートGitブランチに対して最新にできます。

プル操作を実行するには:

  1. 「チーム」「VCSアクション」をクリックし、「プル」をクリックします。

    リモートGitの変更が、ローカルGitにフェッチされます。

    ノート:

    プル操作の実行後、変更をリモートGitからローカルGitにフェッチするために、VCSからODIリポジトリを移入する必要がある場合があります。これは、プル操作が最初に実行される場合にのみ必要です。後続のプル操作では、VCSからODIリポジトリに移入する必要はありません。VCSからのODIリポジトリの移入の詳細は、「VCSのブランチ/トランクまたはタグからのODIリポジトリの移入」を参照してください。

  2. ODIアーティファクトが競合状態の場合、競合を手動で解決するためのプロンプトが表示されます。
  3. 「競合ウィンドウの起動」をクリックします。

    スマート・マージ競合解決ウィンドウが表示されます。

  4. 競合を手動で解決します。

    すべての競合が解決されたら、バージョンが解決済オブジェクトに対して作成され、リフレッシュされます。プル操作はこれで完了です。

    リモートGitで変更を使用可能にするには、プッシュ操作を実行する必要があります。

プッシュ

ODIがオフライン・モードの場合、すべてのVCS操作(追加/バージョンの作成/リストア/削除済のリストア)は、ローカルGitにのみ変更をコミットします。

ユーザーがプッシュ操作を実行しない限り、変更はリモートGitにプッシュされません。

プッシュ操作を実行するには:

  1. 「チーム」「VCSアクション」をクリックし、「プッシュ」をクリックします。

    ローカル・ブランチがリモート・ブランチとすでに同期している場合、プッシュは成功します。

  2. ODIによりローカル・ブランチがリモート・ブランチに遅れていることが検出された場合、エラー・メッセージが表示されます。

  3. ローカル・ブランチとリモート・ブランチを同期するには、プル操作を実行します。

    ローカル・ブランチは、リモート・ブランチに対して最新となり、プッシュは成功します。

21.10 マージの実行

マージ操作を実行して、VCSのブランチ/トランクまたはタグで行われた変更を現在のODIリポジトリにマージすることができます。

マージを実行するには:

  1. 「チーム」>「VCSアクション」>「マージ」をクリックします。

  2. 「マージ・タイプ」として「ブランチ/トランク」または「タグ」を選択します。

    ノート:

    「ブランチ」または「トランク」オプションは、選択したVCSに基づいて有効になります。
  3. 「ソース」ドロップダウン・リストからソースを選択します。

  4. マージの名前を「マージ名」フィールドに指定します。

    デフォルトのマージ名のまま先に進むこともできます。

  5. 前回のマージから変更されていないソース・オブジェクトは比較されないように、「オブジェクト変更検出を使用」を選択します。

  6. 3方向比較を実行するオプションを指定する場合は、「3方向比較を使用」を選択します。

    詳細は、「3方向比較」を参照してください。

  7. 「OK」をクリックします。マージが実行され、「マージ・サマリー」が表示されます。

  8. ブランチで変更したオブジェクトで競合を点検します。

  9. 「マージ・サマリー」を閉じます。「マージ結果」ウィンドウに、「マージ・オブジェクト」のリストが表示されます。

    「マージ・オブジェクト」リストをフィルタすると、競合するオブジェクトのみを表示できます。

  10. 競合を解決するステップは、次のとおりです。

    1. 「マージ・オブジェクト選択」タブで、競合するオブジェクトを選択し、「マージ競合を修正」アイコン(「マージ競合を修正」アイコン)をクリックします。

      「マージ競合解決」タブが開き、オブジェクトのバージョン間の差異が表示されます。

      競合解決の詳細は、「マージ競合解決」を参照してください。

    2. ステップ"a"を実行して、競合しているオブジェクトはすべて解決します。

  11. 「マージ結果」ウィンドウを閉じます。

21.10.1 マージ・サマリーの表示

実行した前のマージについて、マージ・サマリー・レポートを確認できます。

ヒント:

マージ・サマリー・レポートは、「マージ結果」ダイアログから開くこともでき、その場合はマージを実行すると表示されます。

マージ・サマリーを表示するには:

  1. 「チーム」>「VCSアクション」>「マージ・サマリー」をクリックします。
  2. マージ・サマリーを表示するマージのステータスとして、すべて、完了、進行中のマージを選択します。
  3. 対応するマージ・サマリーを表示するときのマージ名を選択します。
  4. 「OK」をクリックします。

    「マージ・サマリー」ダイアログが表示されます。

  5. 「マージ・サマリー」を表示します。

「マージ・サマリー」の詳細は、「「マージ・サマリー」のオプション」を参照してください。

21.10.1.1 「マージ・サマリー」のオプション

マージ・オブジェクトは、名前順にソートされて「マージ・サマリー」に表示されます。マージ中に問題が生じた場合は、その問題も表示されます。マージ・ステータスが「削除済」のオブジェクトについては、「マージ・サマリー」の「マージ・アクション」で確認できます。

次のアクションをオプションで実行できます。

  • 「保存」をクリックすると、マージ・サマリーがXMLまたはHTMLレポートとして保存されます。

  • 「このマージ・サマリーに示されたすべての削除について、リポジトリ・オブジェクトの削除を実行」を選択すると、マージによって削除済と識別されたオブジェクトがすべて削除されます。

  • 「マージ結果ウィンドウの表示」を選択すると、「マージ・サマリー」ウィンドウを閉じた後に「マージ結果」ウィンドウが表示されます。

    ノート:

    • このオプションが表示されるのは、マージの実行後のみです。

    • このオプションはデフォルトで選択されます。「マージ結果」ウィンドウを表示しない場合は、オプションの選択を解除できます。

21.11 オブジェクト・フラグの使用

デザイナ・ナビゲータでオブジェクトが作成または変更されると、ツリーの中のオブジェクト・アイコン上にオブジェクトのステータスを示すフラグが表示されます。次の表は、これらのフラグを示しています。

表21-23 オブジェクト・フラグ

フラグ 説明
挿入済アイコン

オブジェクト・ステータスは挿入済です。

更新済アイコン

オブジェクト・ステータスは「更新済」です。

オブジェクトが挿入、更新または削除されると、その親オブジェクトは再帰的に「更新済」としてフラグが指定されます。たとえば、パッケージにステップが挿入された場合、このステップは挿入済としてフラグが指定され、このステップが含まれるパッケージ、フォルダおよびプロジェクトは、「更新済」としてフラグが指定されます。

オブジェクト・バージョンがチェック・インされると(詳細は「バージョンの使用」 を参照)、このオブジェクトのフラグはリセットされます。

ノート:

VCSが使用され、オブジェクトの新規バージョンが作成されると、'i'および'u'のオブジェクト・フラグ・アイコンが表示されなくなります。これは、オブジェクト内で行われたすべての変更がVCSでバージョニングされたことを示します。