22 リリース管理

この章では、リリース管理をサポートするためにODIに追加された機能について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

22.1 ODIリリースの管理

デプロイメント・アーカイブを使用して、ODIリリースを管理できます。デプロイメント・アーカイブとは、XMLファイルとメタデータの形で一連のODIオブジェクトを含めてアーカイブされたファイル(zipファイル)です。作成したデプロイメント・アーカイブを使用して、ODIリポジトリを初期化することも、デプロイしたODIリポジトリを更新することもできます。

ODIをVCSと統合している場合、VCSラベルからデプロイメント・アーカイブを作成できます。ODIをVCSと統合していない場合、現在のODIリポジトリからデプロイメント・アーカイブを作成できます。

「デプロイメント・アーカイブのタイプ」も参照してください。

22.2 デプロイメント・アーカイブのタイプ

ODIで、次のタイプのデプロイメント・アーカイブを作成できます。
  • 初期デプロイメント・アーカイブ

    初期デプロイメント・アーカイブには、ODIリポジトリの初期化に必要なODIオブジェクトがすべて含まれています。初期デプロイメント・アーカイブを作成し、それを使用して、ODIオブジェクトが変更されていない環境、たとえばテスト環境または本番環境でODIリポジトリをデプロイすることができます。

  • パッチ・デプロイメント・アーカイブ

    パッチ・デプロイメント・アーカイブには、ODIリポジトリで更新する必要があるODIオブジェクトのみが含まれています。パッチ・デプロイメント・アーカイブを作成し、それを使用して、すでにデプロイされているODIリポジトリを更新できます。たとえば、デプロイメント環境でODIオブジェクトを更新するとき、パッチ・デプロイメント・アーカイブを使用して、テスト環境または本番環境で更新を適用できます。

関連項目:

VCSラベルからのデプロイメント・アーカイブの作成

ODIリポジトリからの初期デプロイメント・アーカイブの作成

ODIリポジトリからのパッチ・デプロイメント・アーカイブの作成

22.3 VCSラベルからのデプロイメント・アーカイブの作成

VCSと統合されたODI環境では、VCSラベルからデプロイメント・アーカイブを作成できます。デプロイメント・アーカイブは、VCSラベルに含まれているODIオブジェクトを使用して作成できます。

VCSラベルからデプロイメント・アーカイブを作成するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「VCSラベルから作成」をクリックします。
  2. 作成するデプロイメント・アーカイブのタイプを選択します。次のタイプから1つ選択します。
    • 初期デプロイメント・アーカイブ

      ODIリポジトリの初期化に必要なODIオブジェクトをすべて含んでいます。

    • パッチ・デプロイメント・アーカイブ

      ODIリポジトリで更新する必要があるODIオブジェクトのみを含んでいます。

    詳細は、「デプロイメント・アーカイブのタイプ」を参照してください。

  3. 「デプロイメント・アーカイブ名」フィールドに、デプロイメント・アーカイブの名前を入力します。
  4. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドに、デプロイメント・アーカイブを格納するフォルダのパスを指定します。
  5. 「VCSラベルの選択」ドロップダウン・リストから、デプロイメント・アーカイブの作成に使用するVCSラベルを選択します。
  6. 「説明」フィールドに、デプロイメント・アーカイブの説明を入力します。
  7. 「エクスポート・キー」フィールドで、エクスポート・キーを設定します。
  8. 「エクスポート・キーの確認」フィールドに、確認のためにエクスポート・キーを再入力します。
  9. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  10. 「OK」をクリックします。

22.4 ODIリポジトリからの初期デプロイメント・アーカイブの作成

VCSと統合されていないODI環境では、ODIリポジトリの現在の状態から初期デプロイメント・アーカイブを作成できます。

この項では、初期デプロイメント・アーカイブを作成する方法について説明します。初期デプロイメント・アーカイブには、ODIリポジトリの初期化に必要なすべてのODIオブジェクトが含まれます。

詳細は、「デプロイメント・アーカイブのタイプ」を参照してください。

ODIリポジトリから初期デプロイメント・アーカイブを作成するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「リポジトリから作成」→「完全リポジトリ」をクリックします。
  2. 「デプロイメント・アーカイブ名」フィールドに、デプロイメント・アーカイブの名前を入力します。
  3. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドに、デプロイメント・アーカイブを格納するフォルダのパスを指定します。
  4. 「説明」フィールドに、デプロイメント・アーカイブの説明を入力します。
  5. 「エクスポート・キー」フィールドで、エクスポート・キーを設定します。
  6. 「エクスポート・キーの確認」フィールドに、確認のためにエクスポート・キーを再入力します。
  7. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  8. 「OK」をクリックします。

22.5 ODIリポジトリからのパッチ・デプロイメント・アーカイブの作成

VCSと統合されていないODI環境では、現在のODIリポジトリから選択したODIオブジェクトを使用して、パッチ・デプロイメント・アーカイブを作成できます。

ノート:

ODIリポジトリからパッチ・デプロイメント・アーカイブを作成するとき、実行デプロイメント・アーカイブも作成されます。実行デプロイメント・アーカイブには、パッチ・デプロイメント・アーカイブに含まれるODIオブジェクトに対応するシナリオロード計画のみが含まれます。

実行デプロイメント名には、EXEC_という接頭辞が付きます。

この項では、パッチ・デプロイメント・アーカイブを作成する方法について説明します。パッチ・デプロイメント・アーカイブには、ODIリポジトリで更新する必要があるODIオブジェクトのみが含まれます。

詳細は、「デプロイメント・アーカイブのタイプ」を参照してください。

ODIリポジトリからパッチ・デプロイメント・アーカイブを作成するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「リポジトリから作成」→「選択されたオブジェクト」をクリックします。
  2. 「パッチ・デプロイメント・アーカイブ」オプションを選択します。

    ノート: 「パッチ・デプロイメント・アーカイブ」オプションを選択する必要があります。

  3. 「デプロイメント・アーカイブ名」フィールドに、デプロイメント・アーカイブの名前を入力します。
  4. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドに、デプロイメント・アーカイブを格納するフォルダのパスを指定します。
  5. 「説明」フィールドに、デプロイメント・アーカイブの説明を入力します。
  6. デプロイメント・アーカイブにすべてのセキュリティ・オブジェクトを含める場合は、「すべてのセキュリティ・オブジェクトを含めます」オプションを選択します。
  7. 「エクスポート・キー」フィールドで、エクスポート・キーを設定します。
  8. 「エクスポート・キーの確認」フィールドに、確認のためにエクスポート・キーを再入力します。
  9. 「デザイナ・ナビゲータ」から、「デプロイメント・アーカイブに追加されるオブジェクト」「選択されたオブジェクト」フィールドに、必要なODIオブジェクトをドラッグ・アンド・ドロップします。

    デプロイメント・アーカイブに含まれる依存オブジェクトが、「依存オブジェクト」にリストされます。

  10. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  11. 「OK」をクリックします。

22.6 使用可能なデプロイメント・アーカイブの表示

フォルダ・パスで使用できるデプロイメント・アーカイブのリストと、その詳細を表示できます。デプロイメント・アーカイブのいずれかをダブルクリックすると、デプロイメント・アーカイブの内容がリストされます。

使用可能なデプロイメント・アーカイブを表示するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「詳細の表示」をクリックします。
  2. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドで、デプロイメント・アーカイブを作成したフォルダ・パスを参照します。指定したフォルダ・パスのすべてのデプロイメント・アーカイブがデプロイメント・アーカイブのリストに表示されます。

    ノート: フォルダ・パスは入力できません。フォルダ・パスを指定するには、「参照」ボタンを使用する必要があります。

  3. デプロイメント・アーカイブのいずれかをダブルクリックすると、その内容が表示されます。デプロイメント・アーカイブに含まれるODIオブジェクトのリストが表示されます。
  4. 「閉じる」をクリックします。

22.7 初期デプロイメント・アーカイブを使用したODIリポジトリの初期化

VCSに接続されていないODIリポジトリは、初期デプロイメント・アーカイブの内容を使用して初期化できます。VCS接続を構成する場合は、それが開発リポジトリとみなされるため、デプロイメント・アーカイブを適用するオプションは無効です。

ODIリポジトリを初期化する前に、作業リポジトリが空であることを確認してください。

ノート:

複数の作業リポジトリからのデプロイメント・アーカイブを使用してODIリポジトリを初期化する状況では、マスター・リポジトリが空になります。そのような状況では、2番目の作業リポジトリからデプロイメント・アーカイブをロードするとき、マスター・リポジトリの内容が上書きされます。

初期デプロイメント・アーカイブを使用してODIリポジトリを初期化するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→デプロイメント・アーカイブの初期化をクリックします。
  2. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドで、デプロイメント・アーカイブを作成したフォルダ・パスを参照します。指定したフォルダ・パスのすべてのデプロイメント・アーカイブがデプロイメント・アーカイブのリストに表示されます。

    ノート: フォルダ・パスは入力できません。フォルダ・パスを指定するには、「参照」ボタンを使用する必要があります。

  3. ODIリポジトリの初期化に使用する初期デプロイメント・アーカイブを選択します。
  4. 「OK」をクリックします。

    選択したデプロイメント・アーカイブに暗号データが含まれている場合は、エクスポート・キーを入力するように求められます。

  5. 次のいずれかを行います:
    • 「エクスポート・キーの入力」オプションを選択し、デプロイメント・アーカイブを作成するときに使用したエクスポート・キーを入力します。

    • 暗号データなしでファイルをインポートする場合は、「暗号データなしでファイルをインポート」オプションを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。

22.8 パッチ・デプロイメント・アーカイブを使用したODIリポジトリの更新

VCSに接続されていないODIリポジトリは、パッチ・デプロイメント・アーカイブで更新されたODIオブジェクトを使用して更新できます。VCS接続を構成する場合は、それが開発リポジトリとみなされるため、デプロイメント・アーカイブを適用するオプションは無効です。

パッチ・デプロイメント・アーカイブを使用してODIリポジトリを更新するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「パッチ・デプロイメント・アーカイブ」をクリックします。
  2. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドで、デプロイメント・アーカイブを作成したフォルダ・パスを参照します。指定したフォルダ・パスのすべてのデプロイメント・アーカイブがデプロイメント・アーカイブのリストに表示されます。

    ノート: フォルダ・パスは入力できません。フォルダ・パスを指定するには、「参照」ボタンを使用する必要があります。

  3. ODIリポジトリの更新に使用するパッチ・デプロイメント・アーカイブを選択します。
  4. ロールバック・デプロイメント・アーカイブを作成する場合は、「ロールバック・デプロイメント・アーカイブの作成」を選択します。

    ノート: ロールバック・デプロイメント・アーカイブを作成することを推奨します。必要な場合は、このロールバック・デプロイメント・アーカイブを使用すると、パッチ・デプロイメント・アーカイブに適用した変更を元に戻すことができます。

  5. 「ロールバック・デプロイメント・アーカイブ・パス」フィールドで、ロールバック・デプロイメント・アーカイブを作成するフォルダ・パスを参照しています。

    ノート: 「ロールバック・デプロイメント・アーカイブ・パス」フィールドは、「ロールバック・デプロイメント・アーカイブの作成」オプションを選択した場合にのみ有効になります。

  6. 「OK」をクリックします。

    選択したデプロイメント・アーカイブに暗号データが含まれている場合は、エクスポート・キーを入力するように求められます。

  7. 次のいずれかを行います:
    • 「エクスポート・キーの入力」オプションを選択し、デプロイメント・アーカイブを作成するときに使用したエクスポート・キーを入力します。

    • 暗号データなしでファイルをインポートする場合は、「暗号データなしでファイルをインポート」オプションを選択します。

  8. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  9. 「OK」をクリックします。

22.9 ODIリポジトリで適用されたデプロイメント・アーカイブの表示

ODIリポジトリで適用したデプロイメント・アーカイブのリストを表示できます。

ODIリポジトリで適用されたデプロイメント・アーカイブを表示するには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「インベントリ」をクリックします。

    「インベントリ」に、ODIリポジトリで適用したデプロイメント・アーカイブのリストが表示されます。

  2. 「インベントリ」ダイアログにリストされたデプロイメント・アーカイブの詳細を確認します。
  3. 「閉じる」をクリックします。

22.10 パッチ・デプロイメント・アーカイブのロールバック

パッチ・デプロイメント・アーカイブを使用してODIリポジトリに適用した変更を元に戻したい場合は、パッチ・デプロイメント・アーカイブをロールバックできます。

ロールバックが維持されている場合は、複数のパッチ・デプロイメント・アーカイブをロールバックできます。たとえば、パッチ1、パッチ2の順に適用した場合は、パッチ2、パッチ1の順でロールバックする必要があります。

パッチ・デプロイメント・アーカイブをロールバックするには:

  1. 「チーム」→「デプロイメント・アーカイブ」→「ロールバック」をクリックします。
  2. 「デプロイメント・アーカイブ・フォルダ・パス」フィールドで、ロールバック・アーカイブを作成したフォルダ・パスを参照します。

    ノート: フォルダ・パスは入力できません。フォルダ・パスを指定するには、「参照」ボタンを使用する必要があります。

  3. 「デプロイメント・アーカイブのリスト」から、適切なロールバック・デプロイメント・アーカイブを選択します。
  4. 「OK」をクリックします。

    選択したデプロイメント・アーカイブに暗号データが含まれている場合は、エクスポート・キーを入力するように求められます。

  5. 次のいずれかを行います:
    • 「エクスポート・キーの入力」オプションを選択し、デプロイメント・アーカイブを作成するときに使用したエクスポート・キーを入力します。

    • 暗号データなしでファイルをインポートする場合は、「暗号データなしでファイルをインポート」オプションを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。

    成功したことを示す情報ダイアログが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。