14 IBM Informix

Oracle Data IntegratorでのIBM Informixの使用方法を理解することが重要です。

この章の内容は次のとおりです。

14.1 概要

Oracle Data Integrator (ODI)では、IBM Informixデータベースのデータがシームレスに統合されます。Oracle Data Integratorの機能(リバースエンジニアリング、ジャーナル化およびマッピングなど)は、IBM Informixを使用した場合に最良の動作が得られるように設計されています。

14.2 概念

IBM Informixの概念は、Oracle Data Integratorの概念に次のようにマップされます。1つのIBM InformixサーバーはOracle Data Integratorの1つのデータ・サーバーに対応します。このサーバー内で、1人の所有者はOracle Data Integratorの1つの物理スキーマにマップされます。

Oracle Data Integratorでは、Java Database Connectivity (JDBC)を使用してIBM Informixデータベースに接続します。

14.3 ナレッジ・モジュール

Oracle Data Integratorには、IBM Informixデータを処理するためのナレッジ・モジュール(KM)が用意されています。これらのリストを表14-1に示します。これらのKMでは、IBM Informix固有の機能が使用されます。IBM Informixデータベースでは、汎用SQL KMを使用することもできます。詳細情報を参照してください。

表14-1 IBM Informixナレッジ・モジュール

ナレッジ・モジュール 説明

IKM Informix Incremental Update

増分更新モードでIBM Informixのターゲット表にデータを統合します。このIKMにより、データ・フローをステージングするための一時ステージング表が作成されます。その後、その内容をターゲット表と比較して、挿入するレコードおよびそれ以外の更新するレコードを推測します。また、CKMを起動してデータ整合性チェックを実行することもできます。

挿入および更新は、最大のパフォーマンスを得るためにバルク・セットベースの処理で実行されます。そのため、このIKMは大量のデータ用に最適化されています。

IBM Informixのターゲット表をロードして、欠落しているレコードを挿入し、既存のレコードを更新する場合は、このIKMの使用を検討してください。

このIKMを使用するには、ステージング領域がターゲットと同じデータ・サーバー上にあることが必要です。

JKM Informix Consistent

トリガーを使用してIBM Informix表の一貫したジャーナル化を行うためのジャーナル化インフラストラクチャを作成します。

IBM Informixでの一貫性セット・チェンジ・データ・キャプチャを有効にします。

このKMを使用するには、ソース・データベースでトランザクション・ロギングが有効になっている必要があります。

JKM Informix Simple

トリガーを使用してIBM Informix表の単純なジャーナル化を行うためのジャーナル化インフラストラクチャを作成します。

IBM Informixでの単純なチェンジ・データ・キャプチャを有効にします。

LKM Informix to Informix (SAME SERVER)

同じサーバー内にあるソースのInformixデータベースからターゲットのInformixステージング領域へ、データをロードします。

このLKMでは、ソース・データベース内のビューおよびステージング領域データベース内のシノニムが作成されます。この方法は通常、大量のデータを処理する場合に標準のLKM SQL to SQLより効率的です。

ソース表がIBM Informixデータベースにあり、ステージング領域が同じInformixサーバーのIBM Informixデータベースにある場合は、このLKMの使用を検討してください。

このKMを使用するには、両方のデータベースで同じロギング・モードが有効になっている必要があります。

RKM Informix

表、ビュー、列、主キーおよび一意でない索引について、IBM Informix固有のメタデータを取得します。このRKMは、基礎となるInformixカタログ表にアクセスしてメタデータを取得します。

デフォルトのJDBCリバースエンジニアリング・プロセスによって提供されていない追加のメタデータをInformixカタログから抽出する場合は、このRKMの使用を検討してください。

RKM Informix SE

表、ビュー、列、主キーおよび一意でない索引について、IBM Informix SE固有のメタデータを取得します。このRKMは、基礎となるInformix SEカタログ表にアクセスしてメタデータを取得します。

デフォルトのJDBCリバースエンジニアリング・プロセスによって提供されていない追加のメタデータをInformix SEカタログから抽出する場合は、このRKMの使用を検討してください。

SKM Informix

IBM Informixデータベースのデータ・アクセスWebサービスを生成します。詳細は、SKM SQLに関する項を参照してください。

14.4 固有の要件

Oracle Data IntegratorでIBM Informixを使用するための固有の要件はありません。

サポートされるデータ型の詳細は、IBM Informixのドキュメントを参照してください。