33 Oracle Sales Cloud

Oracle Data IntegratorでのOracle Sales Cloudの使用方法について理解することが重要です。

この章の内容は次のとおりです。

• 概要

• インストールおよび構成

• トポロジの設定

• Oracle Sales Cloudモデルの作成およびリバース・エンジニアリング

• マッピングの設計

33.1 概要

Oracle Sales Cloudは、高価値な業界固有の販売自動化および販売実績管理ソリューションを提供します。

Oracle Data Integrator (ODI)では、Oracle Sales Cloudがシームレスに統合されます。Oracle Data Integratorの機能(リバース・エンジニアリングおよびマッピングなど)は、Oracle Sales Cloudを使用した場合に最良の動作が得られるように設計されています。

33.1.1 概念

Oracle Sales Cloudテクノロジの概念は、Oracle Data Integratorの概念に次のようにマップされます。1つのOracle Sales CloudインスタンスはOracle Data Integratorの1つのデータ・サーバーに対応します。このインスタンス内で、1つのスキーマはOracle Data Integratorの1つの物理スキーマにマップされます。

33.1.2 ナレッジ・モジュール

Oracle Data Integratorには、Oracle Sales Cloudテクノロジ固有のナレッジ・モジュール(KM)は用意されていません。汎用SQL KMを使用して、Oracle Sales Cloudデータのデータ統合および変換の操作を実行できます。詳細は、汎用SQLを参照してください。

33.2 インストールおよび構成

Oracle Sales Cloudテクノロジでの作業を開始する前に、この項の情報を必ず読んでください。

• システム要件および動作要件

• テクノロジ固有の要件

• 接続性要件

33.2.1 システム要件および動作要件

インストールを実行する前に、システム要件および動作保証のドキュメントを読み、インストールする製品の最小インストール要件を環境が満たしていることを確認します。

サポートされているプラットフォームおよびバージョンのリストには、次のOracle Technical Network (OTN)からアクセスできます。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/data-integrator/documentation/index.html

33.2.2 テクノロジ固有の要件

Oracle Data IntegratorでOracle Sales Cloudを使用するためのテクノロジ固有の要件はありません。

33.2.3 接続性要件

この項では、Oracle Sales Cloudデータベースに接続するための要件をリストします。

Oracle Sales Cloud JDBCドライバ

Oracle Data Integratorでは、Oracle Sales Cloud JDBCドライバを使用してOracle Sales Cloudデータベースに接続します。

33.3 トポロジの設定

トポロジの設定には次が含まれます。

• Oracle Sales Cloudデータ・サーバーの作成

• Oracle Sales Cloud物理スキーマの作成

33.3.1 Oracle Sales Cloudデータ・サーバーの作成

『Oracle Data Integratorの管理』のデータ・サーバーの作成に関する項に記載されている標準の手順で、Oracle Sales Cloudテクノロジ用データ・サーバーを作成します。この項では、Oracle Sales Cloudデータ・サーバーの定義に関する必須または固有のフィールドのみについて説明します。

1. 「定義」タブで次のフィールドに入力します。
   1. 名前: Oracle Data Integratorに表示されるデータ・サーバーの名前。
   2. ユーザー: データ・サーバーに接続するためのユーザー名。
   3. パスワード: データ・サーバーに接続するためのパスワード。
2. 「JDBC」タブで次の値を入力します。
   1. JDBCドライバ: weblogic.jdbc.oraclesalescloud.OracleSalesCloudDriver
   2. JDBC URL : jdbc:weblogic:oraclesalescloud://<base_url>;WSCompressData=none

   base_urlは、接続先のOracle Sales CloudサイトのベースURLを指定します(例: mysite.custhelp.com)。この値には、'http://'や'https://'などのインターネット・プロトコルを含めないでください。

3. 「テスト接続」をクリックして、確立された接続をテストします

   ノート:

   場合によっては、"The configuration options used to open the database do not match the options used to create the database"というエラーが発生することがあります

   このようなエラーが発生した場合は、JDBC URL (jdbc:weblogic:oraclesalescloud://<base_url>;WSCompressData=none;CreateDB=forceNew)に"CreateDB=forceNew"を追加する必要があります。接続が成功したら、"CreateDB=forceNew"を削除して、JDBC URLに"WSCompressData=none"のみを保持する必要があります。

33.3.2 Oracle Sales Cloud物理スキーマの作成

『Oracle Data Integratorの管理』の物理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してOracle Sales Cloudデータ・サーバー用物理スキーマを作成します。

『Oracle Data Integratorの管理』の論理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してこの物理スキーマ用の論理スキーマを作成し、特定のコンテキストで関連付けます。

33.4 Oracle Sales Cloudモデルの作成およびリバース・エンジニアリング

この項では、次の項目について説明します。

• Oracle Sales Cloudモデルの作成

• Oracle Sales Cloudモデルのリバース・エンジニアリング

33.4.1 Oracle Sales Cloudモデルの作成

『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のモデルの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してOracle Sales Cloudモデルを作成します。

33.4.2 Oracle Sales Cloudモデルのリバース・エンジニアリング

Oracle Sales Cloudでは、JDBCドライバの機能のみを使用する標準のリバース・エンジニアリングがサポートされています。

Oracle Sales Cloudモデルで標準のリバース・エンジニアリングを実行するには、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のモデルのリバース・エンジニアリングに関する項の説明に従って、通常の手順を使用します。

33.5 マッピングの設計

Oracle Sales Cloudをマッピングのソースまたはターゲットとして使用できます。マッピング用に選択したKMによって、このマッピングの機能およびパフォーマンスが決まります。

Oracle Data Integratorには、Oracle Sales Cloud専用のナレッジ・モジュールは用意されていません。汎用SQL KMまたはステージング領域として使用するテクノロジ固有のKMを使用してください。