8 接続の管理
Oracle HTTP Serverの接続は、ポートの作成、ポート番号の使用状況の表示、および仮想ホストの構成を行うことによって管理およびモニターできます。
この章には、Oracle HTTP Serverの接続を管理するための手順を説明する次の項が含まれています。
- デフォルトのリスニング・ポート
リスニング・ポート(SSLおよび非SSL)には、デフォルトの範囲のポート番号があります。 - 管理ポートの定義
管理ポートは、Oracle HTTP Serverにより内部的にノード・マネージャとの通信に使用されます。このポートは、admin.conf
に構成されています。 - ポート番号の使用状況の表示
ポートは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して表示できます。 - ポートの管理
Oracle HTTP Serverで使用するポートは、インストール中およびインストール後に設定できます。また、ポート番号は必要に応じて変更できます。 - 仮想ホストの構成
1つのマシンで複数のWebサイト(www.company1.com
とwww.company2.com
など)を実行する仮想ホストを作成できます。仮想ホストはIPベース(各Webサイトが固有のIPアドレスを持つ)にすることも、名前ベース(各IPアドレスで複数の名前が機能する)にすることもできます。仮想ポートが同じ物理サーバー上で動作しているという事実は、エンド・ユーザーにはわかりません。
親トピック: Oracle HTTP Serverの管理
デフォルトのリスニング・ポート
リスニング・ポート(SSLおよび非SSL)には、デフォルトの範囲のポート番号があります。
自動ポート割当ては、ohs_createInstance()
またはFusion Middleware Controlを使用している場合のみ発生します。デフォルトの非SSLポートは7777です。ポート7777が占有されている場合は、7777から65535の範囲で次に使用可能なポート番号が割り当てられます。デフォルトのSSLポートは4443です。この場合も、ポート4443が占有されている場合は、4443から65535の範囲で次に使用可能なポート番号が割り当てられます。
Configuration Wizardを使用してインスタンスを生成する場合には、自分でポート管理を行う必要があります。Configuration Wizardには、自動ポート割当て機能はありません。
新しいOracle HTTP Serverコンポーネントを作成する際のポートの指定の詳細は、「Oracle HTTP Serverインスタンスの作成」を参照してください。
親トピック: 接続の管理
管理ポートの定義
管理ポートは、Oracle HTTP Serverにより内部的にノード・マネージャとの通信に使用されます。このポートは、admin.conf
に構成されています。
ノード・マネージャと管理ポートの通信はデフォルトでSSLで行われます。管理ポートでSSLを無効化してプレーン・テキスト通信を使用することは可能ですが、お薦めしません。SSLを無効にした場合、Oracle HTTP Serverの起動時にプレーン・テキスト通信を示す警告メッセージがコンソールとohs_nm.log
に記録されてから、OHSが正常に起動します。サンプルの警告メッセージを次に示します。
“SSL is not enabled for the admin port of 'ohs1'. Thus,
the connection between NodeManager and the admin port of 'ohs1' is not
secure. SSL must be enabled for this connection. For more
information on how to enable SSL for this connection, refer to OHS
documentation”.
「管理ポート用のSSLの構成」を参照してください。
自動Adminポート割当ては、ohs_createInstance()
またはFusion Middleware Controlを使用している場合のみ発生します。Configuration Wizardを使用してインスタンスを生成する場合には、自分で管理ポートの管理を行う必要があります。Configuration Wizardには、自動ポート割当て機能はありません。
なんらかの理由で別の目的のためにデフォルトのポートを使用する必要がある場合は、構成ウィザードを使用してドメインを更新し、そこでポートを手動でリセットすることによって、管理ポートを再構成できます。
親トピック: 接続の管理
ポート番号の使用状況の表示
ポートは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して表示できます。
この項には次のトピックが含まれます:
Fusion Middleware Controlを使用したポート番号の使用状況の表示
Fusion Middleware Controlの「ポートの使用状況」詳細ページに、ポートの割当て方法を表示できます。Fusion Middleware Controlを使用してポート番号の使用状況を表示するには、次の手順を実行します。
親トピック: ポート番号の使用状況の表示
WLSTを使用したポート番号の使用状況の表示
Oracle HTTP Serverをコロケート・モードで使用している場合には、WLSTコマンドを使用して特定インスタンスのポート番号情報を表示できます。
WLSTは次のような値を返します。
array(java.lang.String,['7777', '4443', '127.0.0.1:9999'])
ノート:
Unixでは、Oracle HTTP Server構成ファイルのマスター・コピーのディレクトリにcd
して、Listenディレクティブに対してgrep
することもできます。
親トピック: ポート番号の使用状況の表示
ポートの管理
Oracle HTTP Serverで使用するポートは、インストール中およびインストール後に設定できます。また、ポート番号は必要に応じて変更できます。
この項では、Fusion Middleware Controlを使用してポートを作成、編集および削除する方法について説明します。
注意:
admin.confファイル内に定義されているOracle HTTP Server管理仮想ホストおよびその構成は、WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して編集しないでください。
関連項目:
Oracle Fusion Middlewareの管理のOracle HTTP Serverのリスニング・ポートの変更。
この項には次のトピックが含まれます:
ノート:
ポートを削除するときに、削除するポートを使用するように構成されている仮想ホストがある場合は、ポートの削除前にその仮想ホストを削除する必要があります。
親トピック: 接続の管理
Fusion Middleware Controlを使用したポートの作成
Fusion Middleware Control Createの「ポートの作成」ページでOracle HTTP Serverエンドポイントのポートを作成します。Fusion Middleware Controlを使用してポートを作成するには、次の手順を実行します。
ノート:
ポート番号の変更や、URLに影響を与えるその他の変更(ホスト名の変更、SSLの有効化または無効化など)を行う場合、新しいURLを使用してパートナ・アプリケーションをSSOサーバーに再登録する必要があります。Oracle HTTP Server mod_ossoのOSSOサーバーへの登録に関する項を参照してください。
親トピック: ポートの管理
Fusion Middleware Controlを使用したポートの編集
Fusion Middleware Controlの「ポートの編集」ページで既存のポートの値を編集できます。Fusion Middleware Controlを使用してポートを編集するには、次の手順を実行します。
ノート:
ポート番号の変更や、URLに影響を与えるその他の変更(ホスト名の変更、SSLの有効化または無効化など)を行う場合、新しいURLを使用してパートナ・アプリケーションをSSOサーバーに再登録する必要があります。
親トピック: ポートの管理
スタンドアロン環境でのリスニング・ポートの無効化
WebLogic Server環境のリスニング・ポートはFusion Middleware Controlを使用して無効化できますが、これをスタンドアロン環境で行う場合は、ポートが公開されている行をコメントアウトすることによって、ステージング構成ファイルを直接更新する必要があります。たとえば:
#Listen slc01qtd.us.myCo.com:7777
ノート:
.confファイルを編集しようとする前に、構成ファイル・ディレクトリのレイアウト、ファイル編集のメカニズムおよびファイル自体についてさらに学習する必要があります。「構成ファイルの理解」を参照してください。
親トピック: ポートの管理
仮想ホストの構成
1つのマシンで複数のWebサイト(www.company1.com
とwww.company2.com
など)を実行する仮想ホストを作成できます。仮想ホストはIPベース(各Webサイトが固有のIPアドレスを持つ)にすることも、名前ベース(各IPアドレスで複数の名前が機能する)にすることもできます。仮想ポートが同じ物理サーバー上で動作しているという事実は、エンド・ユーザーにはわかりません。
注意:
admin.confファイル内に定義されているOracle HTTP Server管理仮想ホストおよびその構成は、WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して編集しないでください。
Oracle HTTP Serverの現在のリリースでは、仮想ホスト名としてIPv6およびIPv4のアドレスを使用できます。
同じ仮想ホストに対して複数のアドレスを構成することもできます。つまり、複数のアドレスに対してサービスを提供するように1つの仮想ホストを構成できます。これにより、同じ仮想ホストから同じコンテンツを使用して、異なるアドレスへの要求に対応することができます。
この項では、Fusion Middleware Controlを使用して仮想ホストを作成および編集する方法について説明します。
関連項目:
仮想ホストの詳細は、Apache HTTP Serverのドキュメントを参照してください。
親トピック: 接続の管理
Fusion Middleware Controlを使用した仮想ホストの作成
Fusion Middleware Control Createの「仮想ホストの作成」ページでOracle HTTP Serverの仮想ホストを作成できます。Fusion Middleware Controlを使用して仮想ホストを作成するには、次の手順を実行します。
不要なListenディレクティブの削除
Fusion Middleware Controlを使用して仮想ホストを作成すると、その仮想ホストのListenディレクティブも追加されます。ただし、次のような状況で仮想ホストを作成すると、不要なListenディレクティブが追加されます。
-
仮想ホストをある1つのホスト名に対して作成中で、それと同じIPアドレスに解決される異なるホスト名にListenディレクティブがすでに存在する。
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仮想ホストをある1つのホスト名に対して作成中で、そのホスト名の解決先となるIPアドレスにListenディレクティブがすでに存在する。
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仮想ホストを複数のホスト名に対して作成中で、それらのホスト名が同じIPアドレスに解決される。
これらの状況では、同じIPアドレスに対して複数のListenディレクティブが存在するため、Oracle HTTP Serverは起動に失敗します。同じIPアドレスに対して構成された余計なListenディレクティブがある場合は、削除する必要があります。
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Fusion Middleware Controlを使用した仮想ホストの構成
「仮想ホスト」ページの「構成」メニューのオプションを使用して、選択した仮想ホストの「サーバー構成」、「MIME構成」、「ログ構成」、「SSL構成」および「mod_wl_ohs構成」を指定できます。
Fusion Middleware Controlを使用して仮想ホストを構成するには、次の手順を実行します。
親トピック: 仮想ホストの構成