4 WebLogic Serverの別のリリースや外部プロバイダとの相互運用
この章の内容は次のとおりです。
WebLogic Serverの別のリリースとの相互運用
メッセージング・ブリッジを使用して、WebLogic Serverの別のリリースおよび他のWebLogic ServerドメインにあるJMS宛先にアクセスするには、以下の相互運用に関するガイドラインを適用します。
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ノート:
別のリリースのWebLogic Serverを実行する2つのドメイン間の通信にメッセージング・ブリッジを使用する場合、メッセージング・ブリッジは最新のリリースのWebLogic Serverを使用しているドメインで実行するように構成することをお薦めします。
サポートされている構成および互換性
サポートされている構成や、WebLogic Serverの現行バージョンと旧リリースとの間の互換性に関する最新情報は、Oracle WebLogic Serverの新機能のサポートされている構成およびWebLogic Serverの互換性を参照してください。
WebLogic Serverおよびドメインの命名ガイドライン
複数のドメインが関わる場合、1つの命名規則がすべてのWebLogic Serverデプロイメントに適用されます。『Oracle WebLogic Server JMSリソースの管理』の統合および複数ドメインのベスト・プラクティスに関する項を参照してください。
複数のWebLogicドメインの相互運用の構成
ドメイン間の相互運用の構成は、QOSに基づきます。
「必ず1回」のQOSでの相互運用の構成
2つのWebLogicドメイン間のトランザクション・メッセージ(「必ず1回」のQOSを使用)を処理するには、次のガイドラインを使用して相互運用を構成します。
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すべての参加ドメインについて、クロス・ドメイン・セキュリティまたはセキュリティの相互運用モードのいずれかを適切に構成する必要があります。
プロセスで使用されるすべてのドメインに関して、クロス・ドメイン・セキュリティおよびセキュリティの相互運用モードの構成を統一します。どちらの設定もドメイン・レベルで設定されるため、ドメインがクロス・ドメイン・セキュリティとセキュリティの相互運用モードの両方が設定された混在モードになる可能性があります。詳細は、次を参照してください:
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Oracle WebLogic Server JTAアプリケーションの開発の、ドメイン間およびドメイン内トランザクションのセキュアな通信の構成
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Oracle WebLogic Serverのパフォーマンスのチューニングの「非同期モードの有効化」属性の変更
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2つのWebLogicドメインの間で相互運用する場合は、「WebLogic Serverおよびドメインの命名ガイドライン」を参照します。
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「XA接続ファクトリの有効化」チェック・ボックスをオンにして、確実にドメインのXA接続ファクトリを有効にします。
Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプで、接続ファクトリのトランザクション・パラメータの構成を参照してください。
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トランザクション・リソース・アダプタ
jms-xa-adp.rar
は、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのリソース・アダプタのデプロイで説明されているように、メッセージング・ブリッジが実行されているドメインにデプロイします。ノート:
WebLogic Server 12.2.1以降、メッセージング・ブリッジ構成が簡略化されました。ブリッジ・アダプタを明示的に構成しデプロイする必要はありません。かわりに、メッセージング・ブリッジでは、ブリッジをデフォルト・アダプタのJNDI名(
eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDINoTX
またはeis.jms.WLSConnectionFactoryJNDIXA
)で構成した場合に自動的にデプロイされる内部アダプタを使用します。また、これらの内部アダプタの接続容量は、より大規模です。デフォルト・アダプタのJNDI名で明示的に構成したレガシー・アダプタはデプロイすることはできますが、メッセージング・ブリッジにより無視されます。レガシー・アダプタ・デプロイは、WebLogic Server 12.2.1にアップグレードした後に、構成から削除できます。
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JMSブリッジ宛先を構成する際には、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのJMSブリッジ宛先の作成で説明されているように、ソース宛先とターゲット宛先の両方で次のように設定します。
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「アダプタのJNDI名」フィールドで、トランザクション・アダプタのJNDI名
eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDIXA
を指定します。 -
「アダプタ・クラス・パス」フィールドには何も入力しません。
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サービス品質には、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのメッセージング・ブリッジ・インスタンスの構成で説明されているように、「必ず1回」を選択します。
「1回以上」または「最大1回」のQOSの構成
メッセージング・ブリッジで、2つのWebLogicドメイン間で相互運用するための特別なセキュリティの構成要件はありません。ただし、ドメイン間での通信をより安全にする必要がある場合、クロス・ドメイン・セキュリティを構成できます。
ノート:
プロセスで使用されるすべてのドメインに関してクロス・ドメイン・セキュリティの構成を統一します。つまり、すべてのドメインがクロス・ドメイン・セキュリティを使用する(または、適切な例外リストに含まれる)か、どのドメインについてもクロス・ドメイン・セキュリティを有効にしないかのいずれかにします。詳細は、次を参照してください:
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Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理のクロス・ドメイン・セキュリティの構成
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Oracle WebLogic Serverのパフォーマンスのチューニングの「非同期モードの有効化」属性の変更
外部プロバイダとの相互運用
メッセージング・ブリッジの構成にサード・パーティ製のJava Messaging Serviceプロバイダとの相互運用が関係する場合は、次のように構成する必要があります:
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WebLogic Serverの起動前に、以下のように構成します。
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WebLogic Serverの
CLASSPATH
にプロバイダのCLASSPATH
を指定します。 -
プロバイダのクライアント側のライブラリで必要なネイティブ・コードの
PATH
を、WebLogic ServerシステムのPATH
に追加します。(この変数は、使用しているオペレーティング・システムによって異なる)。
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ブリッジングするサード・パーティ製メッセージング製品の
JMSBridgeDestination
インスタンスの以下の属性に、ベンダー固有の情報を指定します。-
接続URL
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初期コンテキスト・ファクトリ
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接続ファクトリのJNDI名
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宛先のJNDI名
ノート:
ソース・ブリッジ宛先およびターゲット・ブリッジ宛先が同じリソース・マネージャ上にある(つまり、リソース・マネージャのXAリソースを使用しているグローバル・トランザクションをブリッジで転送する)場合、メッセージング・ブリッジでは「必ず1回」のサービス品質は提供されません。たとえば、MQ Seriesの使用中は、ソース・ブリッジ宛先およびターゲット・ブリッジ宛先に対して同じキュー・マネージャを使用することはできません。
JMSブリッジ宛先に関する他の属性の構成については、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのJMSブリッジ宛先の作成を参照してください。
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