11 Tuxedo ORBを使用するWebLogic C++クライアントの開発

WebLogic C++クライアントがTuxedo 8.1以降のC++クライアントORBを使用して、WebLogic Serverで実行しているEJBに対してIIOPリクエストを生成する方法を学習します。このクライアントでは、object-by-valueおよびCORBA Interoperable Naming Service (INS)がサポートされます。

この章の内容は次のとおりです。

WebLogic C++クライアントの利点と制限事項

WebLogic C++クライアントの利点と制限事項について学習します。

WebLogic C++クライアントを使用する利点は以下のとおりです。

  • サード・パーティ製品を使用せずに開発プロセスを簡略化できる

  • 既存のC++クライアントを開発または修正するためのクライアント側ソリューションを提供できる

  • Tuxedo C++クライアントORBはTuxedo 8.1以降にパッケージ化されています。

WebLogic C++クライアントには、次のような制限があります。

  • WebLogic Server Securityサービスを使用してセキュリティを提供します。

  • サーバー側のトランザクション境界設定のみを提供します。

WebLogic C++クライアントの動作について

WebLogic C++クライアントでのCORBA Interoperable Name Service (INS)を使用したリクエスト処理方法を学習します。

WebLogic C++クライアントでは、リクエストが次のように処理されます。

  • WebLogic C++クライアント・コードでWebLogic Serverサービスをリクエストします。

    • Tuxedo ORBでIIOPリクエストを生成します。

    • 最初にORBオブジェクトがインスタンス化され、Object-by-Valueデータ型がサポートされます。

クライアントでは、CORBA Interoperable Name Service (INS)を使用して、JNDIネーミング・サービスにバインドされているEJBオブジェクトをルックアップします。Interoperable Naming Serviceを使用してNameServiceなどの初期オブジェクトへのオブジェクト参照を取得する方法の詳細は、Oracle Tuxedo 8.0のCORBAプログラミング・リファレンス(http://docs.oracle.com/cd/E13203_01/tuxedo/tux80/interm/corbaprog.htm#client)のInteroperable Naming Serviceブートストラップ処理メカニズムを参照してください。

例11-1 WebLogic C++クライアントとWebLogic Serverの相互運用性

WebLogic C++クライアントの開発

C++クライアントの開発方法を学習します。

C++クライアントを開発するには、次のステップに従います。

  1. C++クライアントと相互運用するEJBを、ejbcコンパイラで-idlオプションを指定してコンパイルします。これにより、EJBのIDLスクリプトが生成されます。
  2. C++ IDLコンパイラを使用してIDLスクリプトをコンパイルし、CORBAクライアント・スタブ、サーバー・スケルトンおよびヘッダー・ファイルを生成します。C++ IDLコンパイラの使用方法については、Oracle Tuxedo 8.0のCORBAプログラミング・リファレンス(http://docs.oracle.com/cd/E13203_01/tuxedo/tux80/interm/corbaprog.htm#client)のOMG IDL構文とC++ IDLコンパイラを参照してください。
  3. EJBでサーバー側実装を表現したら、サーバー・スケルトンを破棄します。
  4. EJBをCORBAオブジェクトとして実装するC++クライアントを作成します。CORBAクライアント・アプリケーションの作成方法の概要は、http://docs.oracle.com/cd/E13203_01/tuxedo/tux80/interm/corbaprog.htm#clientでOracle Tuxedo 8.0のCORBAクライアント・アプリケーションの作成を参照してください。
  5. Tuxedoのbuildobjclientコマンドを使用してクライアントをビルドします。